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そこでふと、目が覚めた。
病室のベッドの上。いつもの様に窓の外を眺めた。真っ青な空から白い雪がちらほらと舞い落ちる。その風景を眺めていると、看護師に声を掛けられた。
「安達さん。起きてましたか?検温しますね」「ああ」
看護師は体温計を私の懐に入れた。その時、看護師が一言呟いた。
「あら?これ……」
何事かと看護師の見つめる先を覗くと、ベッド下の床には足跡がくっきりとついていた。
「なんで床に足跡が……、しかも裸足の」
私はハッとして看護師に訪ねる。
「看護師さん、すまないが私の足を見てくれんかね」「え?」
布団をめくり上げて私の足を確認させると、看護師は驚いた声を上げた。
「まぁ!安達さんの足の裏、少し汚れてますよ。安達さん、歩けたんですか?」
私を不思議そうに見つめる看護師に私は笑ってこう言った。
「えぇ、友達が歩き方を思い出させてくれたんでね?」
足跡はそれから、私の分だけとなった。
end
病室のベッドの上。いつもの様に窓の外を眺めた。真っ青な空から白い雪がちらほらと舞い落ちる。その風景を眺めていると、看護師に声を掛けられた。
「安達さん。起きてましたか?検温しますね」「ああ」
看護師は体温計を私の懐に入れた。その時、看護師が一言呟いた。
「あら?これ……」
何事かと看護師の見つめる先を覗くと、ベッド下の床には足跡がくっきりとついていた。
「なんで床に足跡が……、しかも裸足の」
私はハッとして看護師に訪ねる。
「看護師さん、すまないが私の足を見てくれんかね」「え?」
布団をめくり上げて私の足を確認させると、看護師は驚いた声を上げた。
「まぁ!安達さんの足の裏、少し汚れてますよ。安達さん、歩けたんですか?」
私を不思議そうに見つめる看護師に私は笑ってこう言った。
「えぇ、友達が歩き方を思い出させてくれたんでね?」
足跡はそれから、私の分だけとなった。
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