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「あ、アマンダ夫人!?」
ビックリしながら振り返ったマリウスは途端に恥ずかしくなった。
「ママ、どうかしたの?」
「あの人からあなた宛に手紙が届いているのよ」
そう言ってアマンダは懐から手紙を取り出した。
「パパから?」
「えぇ、読んでみたら?」
「分かった」
三人は近くのテラスに向かった。そこはちょっとした休憩場所のようになっており。テーブルと椅子が設置されていた。
「ふうん...」
テーブルの上に手紙を広げたミランダは、読みながらなにやら物思いに耽っているようだった。
「なんだって?」
「北の砦に魔族の攻勢が始まったみたいよ」
ミランダは手紙をアマンダに渡しながらそう言った。
「そう...大丈夫なのかしら...あなた抜きで...」
「手紙によると、今のところはなんとかなっているみたいね」
「...ねぇ、ミランダ。私だけでも先に帰りましょうか?」
手紙を読み終えたアマンダは、不安げな表情を浮かべながらそう提案した。
「う~ん...」
その提案に対し、ミランダは眉間に皺を寄せながら少し考え込んだ。
「いえ、私達はこっちに集中しましょう。私一人じゃなにかあった時に不安だから、是非ともママには一緒に居て貰いたいわ。パパには申し訳ないけど一人で頑張って貰うしかないわね。今はこっちの方が重要度は高いから」
「...そうね...なにせ王都っていう王族のお膝元で起きてる件だもんね...仕方ないか...」
アマンダは渋々納得した。
「...なあ、ミランダ...」
するとそれまで黙っていたマリウスが徐に口を挟んで来た。
「はい?」
「もしかしてなんだが...南の砦の方も同じ状況になってたりしないか?」
そのマリウスの言葉に、ハッとした様子でミランダとアマンダは互いに顔を見合わせた。
「...確認しておきましょう」
やおら立ち上がったミランダは、そう言ってスタスタと歩き始めた。
「お、おい!? ミランダ、どこに行くつもりだ!?」
「ちょっと待ってよ!」
慌てて二人も後を追う。
「クラウド殿下の所へです。南の砦から連絡が来るとしたらクラウド殿下宛でしょう?」
ミランダは振り返らずにそう言って足を早めた。
◇◇◇
「クラウド殿下。お疲れ様です。お茶が入りましたよ?」
「あぁ、いつも済まない...」
その頃クラウドは、執務室でなにをするでもなくただただボーッとして時を過ごしていた。
そしてそんなクラウドの側には、妖艶な笑みを浮かべながら甲斐甲斐しくお世話をする金髪のメイドの姿があったのだった。
ビックリしながら振り返ったマリウスは途端に恥ずかしくなった。
「ママ、どうかしたの?」
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そう言ってアマンダは懐から手紙を取り出した。
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「分かった」
三人は近くのテラスに向かった。そこはちょっとした休憩場所のようになっており。テーブルと椅子が設置されていた。
「ふうん...」
テーブルの上に手紙を広げたミランダは、読みながらなにやら物思いに耽っているようだった。
「なんだって?」
「北の砦に魔族の攻勢が始まったみたいよ」
ミランダは手紙をアマンダに渡しながらそう言った。
「そう...大丈夫なのかしら...あなた抜きで...」
「手紙によると、今のところはなんとかなっているみたいね」
「...ねぇ、ミランダ。私だけでも先に帰りましょうか?」
手紙を読み終えたアマンダは、不安げな表情を浮かべながらそう提案した。
「う~ん...」
その提案に対し、ミランダは眉間に皺を寄せながら少し考え込んだ。
「いえ、私達はこっちに集中しましょう。私一人じゃなにかあった時に不安だから、是非ともママには一緒に居て貰いたいわ。パパには申し訳ないけど一人で頑張って貰うしかないわね。今はこっちの方が重要度は高いから」
「...そうね...なにせ王都っていう王族のお膝元で起きてる件だもんね...仕方ないか...」
アマンダは渋々納得した。
「...なあ、ミランダ...」
するとそれまで黙っていたマリウスが徐に口を挟んで来た。
「はい?」
「もしかしてなんだが...南の砦の方も同じ状況になってたりしないか?」
そのマリウスの言葉に、ハッとした様子でミランダとアマンダは互いに顔を見合わせた。
「...確認しておきましょう」
やおら立ち上がったミランダは、そう言ってスタスタと歩き始めた。
「お、おい!? ミランダ、どこに行くつもりだ!?」
「ちょっと待ってよ!」
慌てて二人も後を追う。
「クラウド殿下の所へです。南の砦から連絡が来るとしたらクラウド殿下宛でしょう?」
ミランダは振り返らずにそう言って足を早めた。
◇◇◇
「クラウド殿下。お疲れ様です。お茶が入りましたよ?」
「あぁ、いつも済まない...」
その頃クラウドは、執務室でなにをするでもなくただただボーッとして時を過ごしていた。
そしてそんなクラウドの側には、妖艶な笑みを浮かべながら甲斐甲斐しくお世話をする金髪のメイドの姿があったのだった。
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