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第1話 唐突な婚約破棄
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「アリア! この偽聖女め! 貴様にはもう我慢出来ん! 今日限りで婚約は破棄だ! 代わりにこのイザベラを聖女とし俺の婚約者とする!」
またバカがなんか騒ぎ出したわね。ここが神聖なる教会の祈りの間だってことを忘れているのかしら? まぁバカだから仕方ないか。
「どうした、なにか文句があるなら言ってみろ!」
はぁ~ めんどくさい...相手するのも疲れるし嫌なんだけど、私が黙ってても終わらないのよね...あんなんでもこの国の第2王子だし。あぁ、ホントめんどくさい...
「ラルフ王子、私を偽聖女と仰せですが、理由はなんでございましょう?」
「貴様はこの可憐なイザベラを虐めていたであろう! 可哀想にイザベラはいつも泣いておったのだぞ!」
「ラルフ様、アリア様を責めないで下さい。私が悪いのです。聖女見習いとして出来損ないだから...」
「おぉ~! なんと健気な! 大丈夫だ、そなたが出来損ないのはずはない。あんな性根の腐った偽聖女より、そなたの方がよっぽど聖女として相応しいはずだ! 自信を持て!」
「ら、ラルフ様~!」
え~と、これなんて茶番劇? 私、帰っていいかしら?
虐めて無いし、イザベラが出来損ないってのは事実だし、突っ込みどころ満載なんだけど。
「どうだ! まだ言いたいことはあるか!」
いや、ドヤ顔で言われても。まぁ山ほど言いたいことはあるけど、取り敢えずは、
「イザベラを新しい聖女にするとの仰せですけど、その娘は聖女になれませんよ?」
「なにぃ? どうしてだ?」
「だってその娘、非処女ですもん」
「はぁ?」
「だから処女じゃないんで聖女にはなれませんよ」
「そんなバカな! ウソだろ? イザベラ?」
「も、もちろんです。勝手なこと言わないで下さい!」
あらあら、体がプルプル震えていてよ? まさか私が知らないとでも思ってたのかしら?
「ウソじゃありませんよ? 誰にでも股を開く聖女ならぬ性女として教会内で有名ですもん」
「股を開く?」
「はい、それはもうパカパカと」
「パカパカ?」
あらら、イザベラが赤くなって俯いちゃったわ。恥ずかしがってる? いやアレは怒ってるのかしら。
「しょ、証拠はあるんですか?」
「ええ、あるわよ」
じゃあ性女さんを追い詰めていきますか。
またバカがなんか騒ぎ出したわね。ここが神聖なる教会の祈りの間だってことを忘れているのかしら? まぁバカだから仕方ないか。
「どうした、なにか文句があるなら言ってみろ!」
はぁ~ めんどくさい...相手するのも疲れるし嫌なんだけど、私が黙ってても終わらないのよね...あんなんでもこの国の第2王子だし。あぁ、ホントめんどくさい...
「ラルフ王子、私を偽聖女と仰せですが、理由はなんでございましょう?」
「貴様はこの可憐なイザベラを虐めていたであろう! 可哀想にイザベラはいつも泣いておったのだぞ!」
「ラルフ様、アリア様を責めないで下さい。私が悪いのです。聖女見習いとして出来損ないだから...」
「おぉ~! なんと健気な! 大丈夫だ、そなたが出来損ないのはずはない。あんな性根の腐った偽聖女より、そなたの方がよっぽど聖女として相応しいはずだ! 自信を持て!」
「ら、ラルフ様~!」
え~と、これなんて茶番劇? 私、帰っていいかしら?
虐めて無いし、イザベラが出来損ないってのは事実だし、突っ込みどころ満載なんだけど。
「どうだ! まだ言いたいことはあるか!」
いや、ドヤ顔で言われても。まぁ山ほど言いたいことはあるけど、取り敢えずは、
「イザベラを新しい聖女にするとの仰せですけど、その娘は聖女になれませんよ?」
「なにぃ? どうしてだ?」
「だってその娘、非処女ですもん」
「はぁ?」
「だから処女じゃないんで聖女にはなれませんよ」
「そんなバカな! ウソだろ? イザベラ?」
「も、もちろんです。勝手なこと言わないで下さい!」
あらあら、体がプルプル震えていてよ? まさか私が知らないとでも思ってたのかしら?
「ウソじゃありませんよ? 誰にでも股を開く聖女ならぬ性女として教会内で有名ですもん」
「股を開く?」
「はい、それはもうパカパカと」
「パカパカ?」
あらら、イザベラが赤くなって俯いちゃったわ。恥ずかしがってる? いやアレは怒ってるのかしら。
「しょ、証拠はあるんですか?」
「ええ、あるわよ」
じゃあ性女さんを追い詰めていきますか。
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