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三日後、予定通りライラ主催のお茶会当日を迎えた。
会場は貴賓室となっている。一歩足を踏み入れた候補者達は、まず最初に違和感を覚えた。
「これは...円卓?」
「テーブルが一つしかありませんわね...」
ドロシーとレイチェルが揃って首を捻った通り、会場の真ん中には大きな円卓が一つ鎮座しているだけで、他にはテーブルも椅子もなにもなかった。
「ど、どこに座ればいいんでしょう...」
「円卓に上座や下座ってあるんでしょうか...」
ミシェルとファリスも困惑頻りだ。なにせお茶会の主催者であるライラがまだ姿を現していないので、どうしたら良いものやら判断しかねている。
「皆さん、お待たせしました」
そこへ右側にソニア、左側にミハエルを従えてライラが登場した。
「席は決まっていませんので、どうぞお好きな席にお座り下さい」
そう言われて四人は、躊躇いながらもそれぞれ円卓の右側と左側に向かい合う形で腰を下ろした。
ライラとソニアは正面に、向こう正面にはミハエルが腰を下ろした。
「皆さん、いきなりのことでさぞや驚かれたことと思います。申し訳ありませんでした」
まずライラは深々と頭を下げた。
「私が円卓を選んだ理由とは、貴賤を問わず皆さんと対等なお付き合いをさせて頂きたかったからという一点に尽きます。なのでどうかご了承頂けますと幸いです」
「そうなんですのね...まぁ最初は戸惑いましたけど、そういった趣旨であれば特に異存はありませんわ」
一同を代表する形でドロシーがそう言うと、全員が微かに頷いて了承の意を示した。
「ありがとうございます。では早速お茶会を開始したいと思います」
ライラの合図でメイドさん達が各人のカップに紅茶を注いでいく。
「ダージリンのファーストフラッシュです。お茶請けにはダージリンに良く合うと言われているマカロンをご用意しました。どうぞご賞味下さい」
そうライラが解説したところで、メイドさん達は全員のカップに紅茶を注ぎ終えたのだが、誰一人としてカップに手を伸ばす者、あるいはマカロンに手を伸ばす者は居なかった。
まぁそれも無理からぬことであろう。
「皆さん、安心して下さい。全て毒見済みのものばかりですから」
そう言ってライラは率先して紅茶を飲み、マカロンを口に運んだ。
「うん、美味しい。さすがはファーストフラッシュですね。味も香りも一級品です。それと確かにマカロンはダージリンに良く合いますね。皆さんもどうぞ。ご遠慮なさらずに」
それを見た全員は、まだ恐る恐るという感じではあるが、まずはゆっくりと紅茶を口に運んだ。
会場は貴賓室となっている。一歩足を踏み入れた候補者達は、まず最初に違和感を覚えた。
「これは...円卓?」
「テーブルが一つしかありませんわね...」
ドロシーとレイチェルが揃って首を捻った通り、会場の真ん中には大きな円卓が一つ鎮座しているだけで、他にはテーブルも椅子もなにもなかった。
「ど、どこに座ればいいんでしょう...」
「円卓に上座や下座ってあるんでしょうか...」
ミシェルとファリスも困惑頻りだ。なにせお茶会の主催者であるライラがまだ姿を現していないので、どうしたら良いものやら判断しかねている。
「皆さん、お待たせしました」
そこへ右側にソニア、左側にミハエルを従えてライラが登場した。
「席は決まっていませんので、どうぞお好きな席にお座り下さい」
そう言われて四人は、躊躇いながらもそれぞれ円卓の右側と左側に向かい合う形で腰を下ろした。
ライラとソニアは正面に、向こう正面にはミハエルが腰を下ろした。
「皆さん、いきなりのことでさぞや驚かれたことと思います。申し訳ありませんでした」
まずライラは深々と頭を下げた。
「私が円卓を選んだ理由とは、貴賤を問わず皆さんと対等なお付き合いをさせて頂きたかったからという一点に尽きます。なのでどうかご了承頂けますと幸いです」
「そうなんですのね...まぁ最初は戸惑いましたけど、そういった趣旨であれば特に異存はありませんわ」
一同を代表する形でドロシーがそう言うと、全員が微かに頷いて了承の意を示した。
「ありがとうございます。では早速お茶会を開始したいと思います」
ライラの合図でメイドさん達が各人のカップに紅茶を注いでいく。
「ダージリンのファーストフラッシュです。お茶請けにはダージリンに良く合うと言われているマカロンをご用意しました。どうぞご賞味下さい」
そうライラが解説したところで、メイドさん達は全員のカップに紅茶を注ぎ終えたのだが、誰一人としてカップに手を伸ばす者、あるいはマカロンに手を伸ばす者は居なかった。
まぁそれも無理からぬことであろう。
「皆さん、安心して下さい。全て毒見済みのものばかりですから」
そう言ってライラは率先して紅茶を飲み、マカロンを口に運んだ。
「うん、美味しい。さすがはファーストフラッシュですね。味も香りも一級品です。それと確かにマカロンはダージリンに良く合いますね。皆さんもどうぞ。ご遠慮なさらずに」
それを見た全員は、まだ恐る恐るという感じではあるが、まずはゆっくりと紅茶を口に運んだ。
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