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魔街四天王

Hカップ・Wカップ・Xカップ・アンド・Zカップオーヴァー

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「ゴッド=ヤマダ・カズシ、だ。魔街以外はほぼヲレ氏の土地だ。今後、ヲレ氏は魔街も支配する」
「ゴッドヤマダカズシ? 偉そうだな。ほんとに現人神かなにかなのか」と、衛兵は言った。
「いかにも。……ヲレ氏を、知らないようだな。まだこっちにはヲレ氏の名前が広まっていないのか。ここは、魔街四天王ビル、だね? サトウ・ヒロシは、もうこの中にいるのか?」
「いいえ、そのようなものは入れていません」
「へぇ。でもさ、さっき車から見た時、こっちのほう、向かったんだけどな」
「まあ、魔街だ。魔街は、複雑な構造をしていて、一種の迷路のようにもなっている。霧もあって幻覚も見える。オマエたちは、格好からして、魔街のものではないな」
「なるほど。サトウ・ヒロシの幻覚という場合があるか。……そもそも、サトウ・ヒロシは幻覚の存在なのでは?」
「いいえ。そんな存在ではないんですよ、アナタ」
「幻覚、ではないですね……」
「あっなるほど。フレンチェとプリマがいうならそうなんだろうな」
「何しにきた」
「折角だし、魔街四天王、挑もうかな、と」
「オマエがか」
「ヲレ氏、なめてる?」
「魔街四天王は強いぞ」
「それは知ってる。なんとなくわかるんだ」
「それに、簡単に通すわけにもいかないんだ」
「でも、ヲレ氏、フレンチェとプリマも連れている、他の仲間だっている。これは大きいよ」
「そのようなことを言っても、魔街では大した影響をおよぼせないぞ。まあ、なんなら、この下の通路から行けるところの、元魔街四天王のものたちがいる格納所に行けば? そこから挑んでみたら? どうだ」
「元魔街四天王?」
「ああ。実は、ちょっとまえから、魔街四天王は、変わってな。ずっと、男が半数以上を占めていた。が、いまは、女だらけなんだ。女しかいないんだ」
「男が、女に、負けた、と?」
「ああ、当然のことだ」
「当然って……」
「ひとりだけ変わっていないのは、ひとりめの女。四天王内最弱」
「……なんか、特殊な事情で、負けた感じだ、そんな残り方は」
「確かに」
「色気で負けたんでは」
「そのとおりだと思う。そもそも、この魔街の主要ビルのバンガロービルを支配する、バンガロー御大将も負けた、その、女たちに」
「つまり、武力では、通用しない、相手、と」
「そのとおりだ。オッパイもデカい」
「カップは」
「ひとりめが、H」
「H? べつにデカくないんだが」
「え? デカいだろ。オマエの女がデカすぎるだけだ。Hカップって、いわゆる爆乳になるんじゃないのか。だから、さらしたがるんだ、そのぐらいになると。特に体にしか自信ないような女だと。そんなに、さらしたいなら、俺が、もらってやって味わってやるよってなるんだ。俺は写真蒐集家だ。だから、そういう写真、似たようなのイッパイあるよ。正直いって疲れたね、もうやめたい。ひとりでもいいから、爆乳の子嫁にして、リアルに味わえるほうがマシだ」
「でもね、ヲレ氏、皇族の男だよ? ほら、頭についてるのね、これ、王冠っぽいでしょ。そして、ヲレ氏もその写真蒐集の気持えらくわかる。ただでさえ、体じゃない画像も集めたくなっちまうヲタだからね」
「だからさ、この、魔街では、もう、そんなのも通用しないんだって。気持ちわかってくれるのは扠措いて」
「へぇ~。ヲレ氏はすごくないと見られるわけか」
「そんなわけはないぞ。身につけたメカ、容姿端麗さ……これは、いままでの挑戦者と比べ、すごいいいものを感じる」
「ふたりめは」
「W」
「デッカ!」
「……」
「あっ! フレンチェ! プリマ! へこまないでね! まだ浮気してないから! ……まだ……」
「次くるのは……Xだ」
「デケえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!」
「ああ。しかも全員、天然物ときた。カタチもいい。先っちょまでも、綺麗で、アートのようだ。しかもすげえクビレ持ちで太ももとかすげえいい質感があってだね」
「でも、まだ、ひとりいるよね……?」
「いるさ、Zカップ以上のがな」
「ゼットおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお?」
「ああ、ゼットさ。この目で見るがいい。……が、まずは、どんな男が、負けたのかを、見ていくほうが、いいと思うな」
「すごい、いかついんでしょ?」
「そのとおりだ。ザクヤさん、ユウジイ渠魁、バンガロー御大将……どれも、それぞれ、あるところでの、トップでいた。そして、魔街四天王と自然となっていった。だが、もう彼らは廃人というか、中毒者」
「中毒?」
「オッパイ中毒者だ」
「うひょひょ。その気持わかる」
「しかし、現魔街四天王のオッパイが欲しくても、立場上、負けてるわけだから、手に入れれないわけだ。完敗だ」
「あーなるほどなー、オッパイねぇ……大好きです。うひょひょ」
「俺もだ」
「まあ、なんとなくは知ってたけど。でもさぁ、早く現魔街四天王とあいたいよ!」
「ザクヤさん、ユウジイ渠魁、バンガロー御大将は、どうでもいいと」
「いいえ、興味はあります、が……オッパイのが見たくて。畸形だろうがなんだっていい、デカけりゃさ……♡」
「まあ、ということなら、入りなさい」
「やっほい!」
「ちなみに」
「ちなみに?」
「ザクヤさん、ユウジイ渠魁、バンガロー御大将たちがこのビルの地下にいる。それもその地下はとても深いし、広いからそれも迷路のよう。すごいよ。なんかね、やつの取得した情報が古いせいか、ある男は、元四天王のほうに会いたいって感じできてね、それは通したよ。彼、サトウ・ヒロシかもね」
「サトウ・ヒロシなんかよりもオッパイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!」
「まあ、ザクヤさん、ユウジイ渠魁、バンガロー御大将を見にいって、で? よりも、先にいまの魔街四天王に勝っちゃったほうが、かっこはつきますね、目の保養かと」
「うん、キミいい衛兵だ、ありがとう。なんかなめてるっぽいけど」
「魔街では普通の対応だから」
「Hカップ・Wカップ・Xカップ・アンド・Zカップオーヴァー」
 ヲレ氏、オッパイと闘うぞ!
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