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妄想彼女の異世界入り
異世界宇宙旅行計画
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ピラミッド内部、でも異世界のピラミッド。
まえいた世界でのピラミッドと、どう違うのだろう。なんにしてもロマンを感じるのは断然こっちだね。ワイ将は結構生きた、もうまえ暮らした世界のことはたいていわかってる……はずだ。でも、わかってない年配者は意外にいる。中年過ぎても暴走族とかさ……いたんだ。どうせいまでもブンブンとやっているんだろう。でももうワイ将はあっちには戻る気ない。移民だ。
『移民の唄』っていう楽曲があって、ワイ将、あの曲はワイ将が仮にイケイケリア充だったとしてもべつに好きになれないと思う。でもだ、あの曲は好き嫌いではない、こっちがノってって、あの曲の真価が決まる、こっちの問題。心の底から好きになれる世界で生きてるいまなら、ノれる。『移民の唄』、いいよ。
ワイ将のロン毛、これ、ロックミュージシャンっぽい。でも薄毛。
ワイ将はレンタルショップで働いていて、映画やらドラマはもちろん、楽曲だって詳しいんだ。まあ、前より詳しくなったって程度だけど。
ピラミッド外部でもピラミッドの周りにある関連したなんかの辺にいるならピラミッド範囲内だとワイ将は思う。まあべつにこれをいったことに大した意味はないが。
ワイ将、彼女たちと歩いて、ピラミッドっぽくないところに着いた。
「これって」
「ロケット」
「ロケットとかも知ってるんだね、エンシちゃん」
ロケットおっぱいっていう形の体のタイプもあるようだ。どういうのなのか。安産型とかも聞いたことあるが、そういうのは未熟で詳しくないワイ将。
「はい。予想して知っていましたし、夜中旅をしていて見たりなどと、見識も豊富!」
「うひょひょ、うんうん、豊富豊富♡」
「何をしにきた」
後ろからクールそうな女らしき声がした。
「ワイ将ら?」
「ワイショウ?」
「そう、ワイ将」
「矮小とでも?」
「あ、違う違う。通じないか? ワイ将はワイ将の一人称さっ」
「なるほど。だがここは観光するためにできたものではない、去ってくれないか。ここは、住居だ」
「すみません、ワイ将たち、移民で」
「移民? 異世界からきたというのか?」
「はい。そうだ、エンシちゃん、ワイ将より先に、外からこっちの世界に来たものって? ……いるのかな……? べつにいてもいいんだけど……」
「気配、感じることは感じます」
「いるんだ。どのぐらいなのかな」
「すごくわずかです。そして、貴方と似た波長を感じます、貴方の敵にはならないでしょう……」
「でも、逆にそれが、敵になったりは……」
「なんだ、こちらに敵意でもあるのか」
「いいえ、申しわけないです。でも……この設備は……ただの住居には見えないんだが」
「いいだろ、べつに。だが、先程の会話で霊力があるように見えたが」
「はい、彼女が霊能力者で」
「この縁を大切にしていく代わりに、この設備について教えてやってもいいが」
「だったら、帰らなくても、いいと」
「そう」
ワイ将らは追い出されずにすんだ。
「あの、ここでは何か計画が」
「宇宙にいくことを目指している」
「宇宙?」
「そう、宇宙だ」
「宇宙って、空の上のまた上の」
「そう」
「あーなるほど」
「宇宙に施設を造ろうかなとも思っている」
「なるほど、いいですね。ワイ将たちも連れてってくれますか」
「いいだろう。だが、試験合格してもらわないとな。個人の信頼云々以前に」
「確かに、下手に参加しても、危険だからね」
「食事にしよう」
「ああ、いいですね」と、ワイ将はイった。
非常口のようなところから、ワイ将たちは出た。
ワイ将、ワイ将の連れている団体を、〝ワイ将ら〟、とか、〝ワイ将たち〟、と呼んだりするけど、特にその差に意味はない。ワイ将、これ国語力ないのだろうか。でもワイ将は、そのテキトーなところに趣きもあるのでは、とも感じたりもする。まあ、国語って限定するところでもないか。
ワイ将たちはピラミッドを正面から入ったのか、裏から入ったのか、右から入ったのか、左から入ったのか、ワイ将は把握できていない。
先程ピラミッドから出たところはワイ将たちが最初に入った出入り口ではない。その出たところは、キャンプのような感じに人々が暮らしていた。人々、といっても人数はわずかである。ワイワイと騒いでるような感じはなく、呼び方的にも〝村〟とできない感じ。
ワイ将の前に、肉が運ばれてきた。
美味しそうな肉だ。
「何肉ですか?」と、エンシちゃんは言った。
エンシちゃんはきっと何肉か知っているが訊いている。エンシちゃんはモノシリだからな。うひょひょ。
「この肉は単に動物の肉ではない」
「どういうこと? ワイ将追いつけないでござる」
「ここでなくても、都会のレストランでも、メニューに記されている、あらゆるところでそれは確認できるぞ。屠殺ではないのだ」
「なるほど。ワイ将のいたところでは屠殺だらけでした。屠殺ではない、これはいい。おちついて食えます」
「この辺はある意味自然豊かだが砂漠が多いっていう意味が強い」
「なるほど、そういう意味もありますね」
「食後、会ってみないか? オキナにでも」
「オキナ……さん?」
「私たちのリーダーで、計画のまとめ役だ」
ワイ将たちの宇宙の旅が始まろうとしている。
ちなみに〝宇宙〟とは人名ではない。そういう名前の人もいるんだけどね、ワイ将は知っている。
まえいた世界でのピラミッドと、どう違うのだろう。なんにしてもロマンを感じるのは断然こっちだね。ワイ将は結構生きた、もうまえ暮らした世界のことはたいていわかってる……はずだ。でも、わかってない年配者は意外にいる。中年過ぎても暴走族とかさ……いたんだ。どうせいまでもブンブンとやっているんだろう。でももうワイ将はあっちには戻る気ない。移民だ。
『移民の唄』っていう楽曲があって、ワイ将、あの曲はワイ将が仮にイケイケリア充だったとしてもべつに好きになれないと思う。でもだ、あの曲は好き嫌いではない、こっちがノってって、あの曲の真価が決まる、こっちの問題。心の底から好きになれる世界で生きてるいまなら、ノれる。『移民の唄』、いいよ。
ワイ将のロン毛、これ、ロックミュージシャンっぽい。でも薄毛。
ワイ将はレンタルショップで働いていて、映画やらドラマはもちろん、楽曲だって詳しいんだ。まあ、前より詳しくなったって程度だけど。
ピラミッド外部でもピラミッドの周りにある関連したなんかの辺にいるならピラミッド範囲内だとワイ将は思う。まあべつにこれをいったことに大した意味はないが。
ワイ将、彼女たちと歩いて、ピラミッドっぽくないところに着いた。
「これって」
「ロケット」
「ロケットとかも知ってるんだね、エンシちゃん」
ロケットおっぱいっていう形の体のタイプもあるようだ。どういうのなのか。安産型とかも聞いたことあるが、そういうのは未熟で詳しくないワイ将。
「はい。予想して知っていましたし、夜中旅をしていて見たりなどと、見識も豊富!」
「うひょひょ、うんうん、豊富豊富♡」
「何をしにきた」
後ろからクールそうな女らしき声がした。
「ワイ将ら?」
「ワイショウ?」
「そう、ワイ将」
「矮小とでも?」
「あ、違う違う。通じないか? ワイ将はワイ将の一人称さっ」
「なるほど。だがここは観光するためにできたものではない、去ってくれないか。ここは、住居だ」
「すみません、ワイ将たち、移民で」
「移民? 異世界からきたというのか?」
「はい。そうだ、エンシちゃん、ワイ将より先に、外からこっちの世界に来たものって? ……いるのかな……? べつにいてもいいんだけど……」
「気配、感じることは感じます」
「いるんだ。どのぐらいなのかな」
「すごくわずかです。そして、貴方と似た波長を感じます、貴方の敵にはならないでしょう……」
「でも、逆にそれが、敵になったりは……」
「なんだ、こちらに敵意でもあるのか」
「いいえ、申しわけないです。でも……この設備は……ただの住居には見えないんだが」
「いいだろ、べつに。だが、先程の会話で霊力があるように見えたが」
「はい、彼女が霊能力者で」
「この縁を大切にしていく代わりに、この設備について教えてやってもいいが」
「だったら、帰らなくても、いいと」
「そう」
ワイ将らは追い出されずにすんだ。
「あの、ここでは何か計画が」
「宇宙にいくことを目指している」
「宇宙?」
「そう、宇宙だ」
「宇宙って、空の上のまた上の」
「そう」
「あーなるほど」
「宇宙に施設を造ろうかなとも思っている」
「なるほど、いいですね。ワイ将たちも連れてってくれますか」
「いいだろう。だが、試験合格してもらわないとな。個人の信頼云々以前に」
「確かに、下手に参加しても、危険だからね」
「食事にしよう」
「ああ、いいですね」と、ワイ将はイった。
非常口のようなところから、ワイ将たちは出た。
ワイ将、ワイ将の連れている団体を、〝ワイ将ら〟、とか、〝ワイ将たち〟、と呼んだりするけど、特にその差に意味はない。ワイ将、これ国語力ないのだろうか。でもワイ将は、そのテキトーなところに趣きもあるのでは、とも感じたりもする。まあ、国語って限定するところでもないか。
ワイ将たちはピラミッドを正面から入ったのか、裏から入ったのか、右から入ったのか、左から入ったのか、ワイ将は把握できていない。
先程ピラミッドから出たところはワイ将たちが最初に入った出入り口ではない。その出たところは、キャンプのような感じに人々が暮らしていた。人々、といっても人数はわずかである。ワイワイと騒いでるような感じはなく、呼び方的にも〝村〟とできない感じ。
ワイ将の前に、肉が運ばれてきた。
美味しそうな肉だ。
「何肉ですか?」と、エンシちゃんは言った。
エンシちゃんはきっと何肉か知っているが訊いている。エンシちゃんはモノシリだからな。うひょひょ。
「この肉は単に動物の肉ではない」
「どういうこと? ワイ将追いつけないでござる」
「ここでなくても、都会のレストランでも、メニューに記されている、あらゆるところでそれは確認できるぞ。屠殺ではないのだ」
「なるほど。ワイ将のいたところでは屠殺だらけでした。屠殺ではない、これはいい。おちついて食えます」
「この辺はある意味自然豊かだが砂漠が多いっていう意味が強い」
「なるほど、そういう意味もありますね」
「食後、会ってみないか? オキナにでも」
「オキナ……さん?」
「私たちのリーダーで、計画のまとめ役だ」
ワイ将たちの宇宙の旅が始まろうとしている。
ちなみに〝宇宙〟とは人名ではない。そういう名前の人もいるんだけどね、ワイ将は知っている。
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