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4章 文化祭

※ 俺のSっ気に火がつくよ♡

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 ※直登side

 俺と数馬くんはトイレの狭い個室の中、お互い体だけ触れて抱き合う形で向き合っていた。


「本当はありがとうって言いたかったんだ。でも、言えなかったよ」

「そっか。いいんじゃない?数馬くんの事は知ってると思うし、また話す機会があったらお礼言えば」

「……うん」

「数馬くんは周りを気にし過ぎだって。それと自分の事もね!」

「だって……」

「周りよりも自分よりも俺を気にしなさい!数馬くんは俺の事だけを考えてればいいのー!」


 弱気な数馬くんの顔を両手で包んで俺の方を向けさせる。困ってる顔してるけど、俺は気にせずにキスをした。
 初めはこういう事も出来なかったんだ。
 俺が触ろうとするだけでビクッとして大きな声で叫んでた。
 少しずつ慣れて行って、やっと恋人らしい事も出来るようになって来たんだ。

 顔を離すと、すっかり落ち着いた数馬くんが笑っていた。かっこいいな……


「ありがとう直登。もう直登から離れない」

「よしよし♪分かればよろしい♪」

「直登、あのさ」

「ん?」


 ここで数馬くんは何かを言いたそうにしていた。
 俺は数馬くんをジッと見て、言葉を待った。


「やっぱりいい!」

「何それー!何を言おうとしたの!?ちゃんと答えて!」


 たまに、いや、かなり頻繁に数馬くんは自分の言いたい事を言い掛けてやめる癖がある。
 俺はこれが嫌だった。

 言いたい事あるならハッキリ言って欲しい!


「そこ数馬くんの悪い癖だよ。言い掛けてやめるとか、寂しいじゃん」

「でも……」

「でもじゃなーい!早く言って!」

「わ、分かったよ!こんなに直登とくっ付いてたら……その……俺……ああやっぱり言えないっ!」


 やっと言うかと思ったら、ギュッと目を瞑って俺に抱き付いて来た。
 てか言いたい事分かったかもー♡
 だって数馬くんのアソコ大きくなってるもーん♡
 体が密着してるから、数馬くんのズボン越しに硬くなったモノが当たってるんだ。

 可愛いんだから~♡
 理由が分かればもう数馬くんのこういう所は可愛いくて仕方ない♪

 俺のSっ気に火がつくよ♡


「ダメだよ数馬くん♡ちゃんと言わなきゃ~♡ほら言って♡」

「直登の意地悪……分かってる癖に……」


 泣きそうな声で言って、一生懸命俺のしがみ付いてくる数馬くん。
 もーこれだから手離せないよ♡ずっと俺だけのものでいて欲しい♡

 ちなみに俺と数馬くんはもう体の関係はある。
 俺はどっちの役割も出来るけど、数馬くんは全くの初心者だったから初めは俺が挿れた。

 あの時の数馬くんたら、そりゃもう可愛いのなんのって!初めての体験に終始泣いてたけど、何とか最後まで出来たんだよね~。

 そして次は数馬くんが挿れる側をやってみようってなった。だってそっちの数馬くんも見たいじゃん?俺だってキュンキュンしたいじゃん?
 そしたらまぁ予想通りヘタレ炸裂で、二回目も後半は泣いてたなぁ。結局最後までは出来なかったけど、その後もエッチの時は数馬くんが慣れるまで俺は受けのまま。

 いつも俺から誘ってるんだけど、数馬くんもしたいとは思ってくれてるみたいで、こんな風にモジモジする事は何度かあった。
 俺はこういう数馬くんが好きで、意地悪したくなっちゃうんだよね♡


「分かってるよ♡数馬くんの事大好きだからね♡俺も同じ気持ちだから言って?」

「……ほ、本当に?」

「本当だってば♡」

「……直登と、したい……」


 聞こえるか聞こえないかってぐらい小さな声でボソッと俺の耳元で言う数馬くん。
 もー俺止まりませんよ!?
 俺のスイッチ押したの数馬くんなんだからな!


「俺も数馬くんとしたーい♡よしじゃあ帰ろう!」

「えっ!でもまだ打ち上げが……」

「そんなのどーでもいいじゃん♡貴哉だって遅刻してるんだし~。みんなには俺から言うから、数馬くんは俺に付いて来ればいいよ♪数馬くんちへレッツゴー!」

「う、うんっ!」


 見かけによらず真面目な性格をしている数馬くんは自分が辛い目に合っても打ち上げの事なんか考えてるなんてね。
 俺にとったら打ち上げなんてどうでもいいよ。
 大好きな数馬くんといられるならね。

 俺は直登くんと手を繋いでトイレを出て、大御所である部分にだけ挨拶して回った。

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