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1章 写真ばら撒き事件

また空の事を傷付けちまった……

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「桐原さんとヤったのか?」

「!」


 気持ち良さで頭がボーッとしてた所で空の言葉でハッとする。
 何でバレた!?
 ローションの残りの量か!?
 
 俺は混乱しながらも俺の中で動き続ける指の感覚にビクビクしていた。


「ど、して……?」

「だってこんなに柔らかいのおかしいだろ!俺と最後にしたのってこないだだし!」

「ンッ……ごめ、した……伊織と……」

「……くそー!」


 今は上手く考えられなかったからそのまま答えた。

 怒られる。嫌われる。泣かれる。
 いろいろあったけど、今はそれどころじゃねぇ。

 とにかく今はもっとして欲しくて、逆らうのは辞めた。


「空、悪かった……なぁ、伊織としたら、もうしてくれないのか?」

「するよ!するけど……そうだよな、桐原さんが来て貴哉に何もしねぇ訳ねぇもんな」

「ううっ空ぁ」


 顔が見えねぇから声で空の機嫌が悪いのが分かった。
 空の指の動きが止まった。
 こんな時に怒らせたくねぇよ。
 でも、謝るしか出来ねぇ。


「悪かったって……また傷付けて……」

「貴哉……」

「空の顔が見たい……」

「……ああ」


 俺がお願いすると、俺の顔からTシャツを退けてくれた。
 そして空の顔を恐る恐る見る。

 すると、そこには優しい笑顔の空がいた。


「あ、れ?怒ってねぇの?」

「桐原さんには怒ってるよ。でも貴哉には怒ってない♡俺も目隠したり意地悪してごめんな」

「んっ……」


 空は俺の中に指を入れたまま、俺の上に覆い被さり優しくキスをしてくれた。

 そしてまた指が動き始める。
 
 空が怒ってなくて、良かった……


「空っ好き♡いっぱいして♡」

「可愛い過ぎ♡でも、またヤッて体大丈夫か?」

「平気♪ダメでも空としたい」

「分かった♡目一杯優しくしてやるからな♡」

「ァン♡」


 お互い向き合ってキスをしながら絡み合った。
 本当に空は優しく触ってくれて、俺の様子を見ながらしてる感じだった。

 そんな空に俺はドキドキしながら甘えてしがみついていた。

 そしてある程度俺を触った後、空は更にゴムを取って自分のに付け始めた。
 いつ見ても手際のいい事……

 ゴムを装着した後、もう俺に一度キスをしてから足を持ち上げて当てて来る。

 空が入って来る感覚が分かって体が反応する。
 やっぱり空のはサイズがちょうど良い♡


「はぁはぁ……そらっ♡」

「貴哉っ……」

「きもちぃ♡空の好き♡」

「あーもうダメ!貴哉!」


 お?空ってばもうイクのか?
 思い詰めたような顔して一生懸命腰振ってた空の動きが止まった。

 俺はいつもより余裕があったからもう少しして欲しかったけどな。


「いいぜっ……イッて♡」

「違う!まだイかないっ」

「……?」

「俺と付き合ってっ……お願いっ」

「!!」


 突然の告白に俺の頭の中は真っ白になった。
 え、どうしたいきなり?

 そして空はギューっと俺を抱き締めた。

 え、コレどうしたらいい!?


「空?おい……」

「やっぱり貴哉を俺だけの物にしたいっもう桐原さんとして欲しくねぇんだ!」

「…………」

「桐原さんの事を好きなのは仕方ねぇって思うようにする!そこは俺がなんとかする!だから、また付き合ってよ……頼む……」


 抱き付かれてるから顔が見えなかった。
 でも声で分かった。空が泣いてる……

 そうだよな。
 好きなのに、付き合ってねぇのにこんな事するの辛いよな……

 また空の事を傷付けちまった……

 俺、ダメな男だな……


「空、悪い……」

「嫌だ!付き合ってくれるって言うまでこのままでいるからな!」

「うっ、それは困る……腰がもたねー」

「絶対幸せにするから!誰よりも良い男になって、貴哉の事守るから!お願いだ!」

「空さん?とりあえず最後までしません?このままだと俺の萎えちゃうぜ……」

「言ってよ。付き合うって」

「今かよ!?もー、お前は何でいつもそうなんだよ!」

「だって!貴哉の事を独り占めしたいんだもん!誰にも触らせたくないんだもん!」

「もんじゃねぇよ!くそ!分かったよ!お前と付き合う!これで文句ねぇな!?」


 俺は埒のあかないこのやり取りが馬鹿馬鹿しくなって降参する形でそう言った。

 すると空は再び起き上がり、ニッコリ笑ってキスをして来た。
 涙でイケメンが台無しじゃねぇか。

 ホント、こいつには勝てねぇな。


「すげぇ嬉しい♡貴哉愛してる♡」

「そんじゃ続きやってくれよな!責任取って俺がイくまでイっちゃダメだからな!」

「頑張る!」


 その後俺と空は今までにないぐらい長い時間繋がり合っていた。

 終わった頃には俺は何もする気が起きなくなってて、ベッドでぐったりしていたのは言うまでもない。
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