51 / 55
嫌じゃねぇからだよっ
しおりを挟む俺の部屋に早川と二人きり。目的がキスをする事なだけあって少し緊張するな。それでも少しだけって言うのは早川とのキスに慣れて来ていると言う事で、それも何かモヤモヤする話だ。
「貴哉、こっち」
「おう」
腕を引かれてベッドに並んで座る。そしてお互い顔を合わせて見つめ合う……
って照れるなコレ!
「するよ?いいか?」
「うるせぇ、さっさとしろ」
俺の言葉にフワッと笑ってキスをして来た。自然と目を瞑れるようになってる自分が怖い。
だけど、やっぱり嫌じゃない。むしろドキドキして、早川の唇が離れると寂しくさえ思える。
何だこの感情は?
「どう?ドキドキした?」
「した。もっとしたい」
「可愛い♡いっぱいしよう♡」
「ん……」
またキスが始まって、今度は早川に軽く抱きしめられた。それがまた安心するっていうか、触れている早川の暖かさが心地良くて更に気持ち良くなれた。
「貴哉、好きだよ」
「……うん」
「え」
「あ」
しまった!普通に受け入れてしまった!
早川も気付いたのか一瞬離れて俺を驚いた顔で見てくる。
どうしたんだ俺!早川からのキスだけじゃなくて、好きまで慣れちまったのか!?
少し混乱してきたぞ。
「貴哉……」
「う、何だよ……」
そのまま早川に見られて更に頭がこんがらがる。
真っ直ぐに俺を見てくる早川の顔は真剣で、俺の心臓はもう破裂しそうだった。
え?破裂?何だこの心臓の速さは!今キスしてないのに、早川に見られただけでドキドキしてるとか……え、俺もしかして早川の事?
「俺の事、好き?」
「聞くな!」
「聞きたい!」
「知らねーよ!自分でも分かんねぇんだ」
恥ずかしくて俯いて顔を隠すと、ギュッと抱き締められた。人に抱かれるのってこんなに安心するんだな。
「抱き締めても嫌がらないんだな」
「……じゃねぇから」
「ん?」
「嫌じゃねぇからだよっ」
「へへ♪ならこれはどうだ?」
「?」
笑いながら俺をベッドに倒してそのままキスしてきた。そして俺のワイシャツの中に手を入れて来た。
「お前何で服の中に手なんか……っい!」
不思議に思ってると俺の乳首を摘んできやがった!何考えてんだこいつ!
「お前頭おかしくなったのか!?離せ変態!」
「乳首は感じないのかぁ。じゃあやっぱ下かな?」
「何言ってんだよ?ってオイ!」
今度はズボンの上から俺の股間を触って来た!このままじゃマズイ!早川を退けてベッドから離れようとするがすぐに捕まってまたベッドの上に倒された。
10
お気に入りに追加
73
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【完結・BL】DT騎士団員は、騎士団長様に告白したい!【騎士団員×騎士団長】
彩華
BL
とある平和な国。「ある日」を境に、この国を守る騎士団へ入団することを夢見ていたトーマは、無事にその夢を叶えた。それもこれも、あの日の初恋。騎士団長・アランに一目惚れしたため。年若いトーマの恋心は、日々募っていくばかり。自身の気持ちを、アランに伝えるべきか? そんな悶々とする騎士団員の話。
「好きだって言えるなら、言いたい。いや、でもやっぱ、言わなくても良いな……。ああ゛―!でも、アラン様が好きだって言いてぇよー!!」
陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
まったり書いていきます。
2024.05.14
閲覧ありがとうございます。
午後4時に更新します。
よろしくお願いします。
栞、お気に入り嬉しいです。
いつもありがとうございます。
2024.05.29
閲覧ありがとうございます。
m(_ _)m
明日のおまけで完結します。
反応ありがとうございます。
とても嬉しいです。
明後日より新作が始まります。
良かったら覗いてみてください。
(^O^)
ハイスペックストーカーに追われています
たかつきよしき
BL
祐樹は美少女顔負けの美貌で、朝の通勤ラッシュアワーを、女性専用車両に乗ることで回避していた。しかし、そんなことをしたバチなのか、ハイスペック男子の昌磨に一目惚れされて求愛をうける。男に告白されるなんて、冗談じゃねぇ!!と思ったが、この昌磨という男なかなかのハイスペック。利用できる!と、判断して、近づいたのが失敗の始まり。とある切っ掛けで、男だとバラしても昌磨の愛は諦めることを知らず、ハイスペックぶりをフルに活用して迫ってくる!!
と言うタイトル通りの内容。前半は笑ってもらえたらなぁと言う気持ちで、後半はシリアスにBLらしく萌えると感じて頂けるように書きました。
完結しました。
食事届いたけど配達員のほうを食べました
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
なぜ自転車に乗る人はピチピチのエロい服を着ているのか?
そう思っていたところに、食事を届けにきたデリバリー配達員の男子大学生がピチピチのサイクルウェアを着ていた。イケメンな上に筋肉質でエロかったので、追加料金を払って、メシではなく彼を食べることにした。
プロデューサーの勃起した乳首が気になって打ち合わせに集中できない件~試される俺らの理性~【LINE形式】
あぐたまんづめ
BL
4人の人気アイドル『JEWEL』はプロデューサーのケンちゃんに恋してる。だけどケンちゃんは童貞で鈍感なので4人のアプローチに全く気づかない。思春期の女子のように恋心を隠していた4人だったが、ある日そんな関係が崩れる事件が。それはメンバーの一人のLINEから始まった。
【登場人物】
★研磨…29歳。通称ケンちゃん。JEWELのプロデューサー兼マネージャー。自分よりJEWELを最優先に考える。仕事一筋だったので恋愛にかなり疎い。童貞。
★ハリー…20歳。JEWELの天然担当。容姿端麗で売れっ子モデル。外人で日本語を勉強中。思ったことは直球で言う。
★柘榴(ざくろ)…19歳。JEWELのまとめ役。しっかり者で大人びているが、メンバーの最年少。文武両道な大学生。ケンちゃんとは義兄弟。けっこう甘えたがりで寂しがり屋。役者としての才能を開花させていく。
★琥珀(こはく)…22歳。JEWELのチャラ男。ヤクザの息子。女たらしでホストをしていた。ダンスが一番得意。
★紫水(しすい)…25歳。JEWELのお色気担当。歩く18禁。天才子役として名をはせていたが、色々とやらかして転落人生に。その後はゲイ向けAVのネコ役として活躍していた。爽やかだが腹黒い。
男だけど女性Vtuberを演じていたら現実で、メス堕ちしてしまったお話
ボッチなお地蔵さん
BL
中村るいは、今勢いがあるVTuber事務所が2期生を募集しているというツイートを見てすぐに応募をする。無事、合格して気分が上がっている最中に送られてきた自分が使うアバターのイラストを見ると女性のアバターだった。自分は男なのに…
結局、その女性アバターでVTuberを始めるのだが、女性VTuberを演じていたら現実でも影響が出始めて…!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる