私を愛してくれない婚約者の日記を読んでしまいました〜実は溺愛されていたようです〜

 成人間近の伯爵令嬢、セレナには悩みがあった。

 デビュタントの日に一目惚れした公爵令息のカインと、家同士の取り決めですぐに婚約でき、喜んでいたのもつかの間。

「こんなふうに婚約することになり残念に思っている」と、婚約初日に言われてしまい、それから三年経った今も全く彼と上手くいっていないのだ。

 色々と努力を重ねてみるも、会話は事務的なことばかりで、会うのは決まって月に一度だけ。
 目も合わせてくれないし、誘いはことごとく断られてしまう。

 有能な騎士であるたくましい彼には、十歳も年下で体も小さめな自分は恋愛対象にならないのかもしれないと落ち込む日々だが、ある日当主に招待された彼の公爵邸で、不思議な本を発見して……?
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