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告白
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フェリアエーデン、という国名は大臣たちの会議で決定したらしい。
なぜかその女王になってしまった私は、これから一体どうなってしまうのかと戦々恐々としていたわけだけど。
一年ほど経った頃には、なんとかやれそうかな、と思うようになっていた。
もちろん生活がめまぐるしく変化したし仕事は山のようにあって大変なのは間違いないのだけれど、私のわからないことは周囲の人があらかたやってくれるし、ルトもそばにいて手伝ってくれるし、何より国民の皆さんの歓迎ぶりがすごかったから。
頑張らなくちゃ、と思ってしまったのである。
でも、さらに二年が経った頃。
ある問題が発生していた。
「陛下、これほどいいお話はないのですよ?」
「…………」
目の前には、釣書がある。
いつか会った隣国の王弟が、是非私の王配として婚姻を結びたいと言ってきたのである。
いや、わかるよ?
私は何の経験もない女王だもん。彼は隣国でずっと王族として生きてきた経験豊富な人物で、国と国との繋がりもできるし、理想的な王配と言えるでしょう。
でもね、嫌なの。シスイ以外の人なんて考えられない。考えたくない。
……こんなことなら女王になんてなるんじゃなかったって思ってしまうくらいに。
私は釣書から顔を上げてジークを見た。
あ、ジークっていうのは宰相の名前だ。女王になってからはさすがに覚えた。
「ジーク、いい話なのはわかってる。でも、何回も言ってるけど、私、好きな人がいるの。結婚はその人以外とはしたくない。無理にさせるなら、私は女王を辞める」
「陛下……!」
ジークがざっと青ざめるけれど、絶対に嫌なのだ。
私は平民育ちで、周囲に言われて仕方なく女王になった。
王族の矜持なんてものは持ち合わせていない。
女王でいたいとも思っていない。
望んでいるのは、シスイと、ルトと、平穏に暮らすことだけだ。
「では、その者はどこのどなたなのですか!? 連れてきてください!」
「……できないの」
シスイはあの泉から動けない。
動けたところで、私と結婚できるわけでもない。
「まさか、もう亡くなっている方なのですか……?」
言い辛そうにジークが切り出す。
私は苦笑いした。
「違うけど……ごめん。この人と結婚はできない。跡継ぎに関しては養子でいいと思ってる。別に私は尊い血統ってわけでもないしね」
私はガタッと音を立てて席を立ち、部屋に戻った。
豪華なベッドに潜り込んで、ギュッとクッションを抱きしめる。
「……シスイ。会いたいな」
女王になってからは忙しくて、全然シスイに会いに行けていない。
たまにお休みがもらえた時、うまく抜け出して会いに行くだけだ。
どこへ行くにも護衛や侍女がついてきて、一人であの泉へ行くことはもうかなり難しくなってしまっていた。
《アイリス》
ふわりと優しく微笑んで私を迎えてくれるシスイを想像したら、じわっと涙が浮かんできた。
「シスイ……」
さらにきつくクッションを抱きしめると、コンコンコン、とノックの音がした。
私は慌てて涙を拭って、「はい!」と返事をした。
「俺、ルト。入ってもいい?」
「ルト! うん、いいよ」
ルトがカチャリとドアを開けて入ってきた。
ルトは私が女王になってから、一緒に城に引っ越してきて魔術師と文官の両方の仕事をこなしてくれている。
「どうしたの?」
「うん。久しぶりにアイリスと話したいなって思って」
そう言うルトの表情は気遣わしげだ。
「……横、座ってもいい?」
「うん、どうぞ」
私は自分のいるベッドの端をポンポンと叩いた。
「……もしかして、ジークに言われて来たの?」
私が困ったように笑うと、ルトは苦笑した。
「……うん。それもあるけど……そろそろ、決着をつけないとなって」
ルトは、何だか覚悟を決めたような、決意を秘めたような顔をしていた。
そんなルトを見ると、本当に大人びたな、と思う。そりゃあそうだよね。ルトはもう成人間近なのだ。
「……どうしても、結婚したくないんだって?」
誤魔化すように、ルトが話を切り出した。
「うん。どうしても、嫌。シスイ以外と結婚しなきゃいけないなら、女王なんて辞める」
無責任なことを言っているのはわかっている。
でも、私はなりたくて女王になったわけじゃない。
元々王族として生きてきたわけでもない。
それなのに結婚も自由にできないなんてひどすぎるよ。
私はまた、クッションをぎゅっと抱きしめた。
「アイリス」
呼ばれてルトの方を見ると、今まで見たことがないくらい真剣な顔をしたルトがそこにいた。
改めて見ると、ルトは本当に成長した。
初めて会った時の、痩せ細ったボロボロの小さな少年の姿はどこにもない。
十九歳になったルトは、サラサラの茶髪に紫の目をした、格好いい男性になっていた。
「……ルト?」
「アイリス。それは、俺でも嫌?」
私は瞬きも忘れてぽかんとルトを見つめた。
俺でもって、結婚が? ルトと、結婚するってこと?
「アイリスは養子でいいって言うけど、国民はアイリスの血を受け継ぐ跡継ぎを望んでるよ。隣国の王弟が嫌なら、俺は? 俺が相手でも、結婚するくらいなら女王を辞めたい?」
「…………」
えーと。
ルトは、国民が私の子供を望んでいるけれど、私がシスイのことを好きで、結婚は無理だって知っているから、こんなことを言うのだろうか。
「る、ルト、そんな、自分を犠牲にするようなこと言わないで。私、自分が恥ずかしくなるよ……」
ルトは王でもないのに、国民の望みを叶えようと、私と親しい自分ならって思って名乗り出てくれたのかな。
そうだとしたら、私はなんて子供なんだろうと思わざるを得ない。
あれ、もしかしてそれが狙い?
「……アイリス、勘違いしないで。これが俺の望みなんだ」
「ルトの、望み?」
ルトは悲しげな顔で微笑んだ。
「アイリスがシスイしか見てないことは嫌ってほど知ってるから、アイリスがシスイを想ったままずっと結婚しないなら、一生言わないつもりだった。でも、アイリスはもうそう言っていられる立場じゃなくなっちゃったから。かと言って、アイリスが女王にならなければこの国はどうなっていたかわからないから、仕方ないことなんだけど」
……そんなことないと思う。
結婚しなきゃいけないなら、私じゃなくて別の人が最初から王になっていればよかったんだと最近思うのだ。
あの馬鹿王じゃなければ、私じゃなくてもあの頃よりは絶対マシな国になるはずだ。
「アイリスがシスイ以外の男と結婚するなんて、俺も嫌だよ。俺の方がアイリスのことをずっと好きだった。例え隣国の王族だって、他の奴にアイリスを渡したくない」
ルトが私の手を取って、真剣な眼差しで見つめてくる。
「アイリス、好きだよ。ずっとずっと、女の人として、好きだった。諦められないんだ。俺じゃダメ? アイリス……」
なぜかその女王になってしまった私は、これから一体どうなってしまうのかと戦々恐々としていたわけだけど。
一年ほど経った頃には、なんとかやれそうかな、と思うようになっていた。
もちろん生活がめまぐるしく変化したし仕事は山のようにあって大変なのは間違いないのだけれど、私のわからないことは周囲の人があらかたやってくれるし、ルトもそばにいて手伝ってくれるし、何より国民の皆さんの歓迎ぶりがすごかったから。
頑張らなくちゃ、と思ってしまったのである。
でも、さらに二年が経った頃。
ある問題が発生していた。
「陛下、これほどいいお話はないのですよ?」
「…………」
目の前には、釣書がある。
いつか会った隣国の王弟が、是非私の王配として婚姻を結びたいと言ってきたのである。
いや、わかるよ?
私は何の経験もない女王だもん。彼は隣国でずっと王族として生きてきた経験豊富な人物で、国と国との繋がりもできるし、理想的な王配と言えるでしょう。
でもね、嫌なの。シスイ以外の人なんて考えられない。考えたくない。
……こんなことなら女王になんてなるんじゃなかったって思ってしまうくらいに。
私は釣書から顔を上げてジークを見た。
あ、ジークっていうのは宰相の名前だ。女王になってからはさすがに覚えた。
「ジーク、いい話なのはわかってる。でも、何回も言ってるけど、私、好きな人がいるの。結婚はその人以外とはしたくない。無理にさせるなら、私は女王を辞める」
「陛下……!」
ジークがざっと青ざめるけれど、絶対に嫌なのだ。
私は平民育ちで、周囲に言われて仕方なく女王になった。
王族の矜持なんてものは持ち合わせていない。
女王でいたいとも思っていない。
望んでいるのは、シスイと、ルトと、平穏に暮らすことだけだ。
「では、その者はどこのどなたなのですか!? 連れてきてください!」
「……できないの」
シスイはあの泉から動けない。
動けたところで、私と結婚できるわけでもない。
「まさか、もう亡くなっている方なのですか……?」
言い辛そうにジークが切り出す。
私は苦笑いした。
「違うけど……ごめん。この人と結婚はできない。跡継ぎに関しては養子でいいと思ってる。別に私は尊い血統ってわけでもないしね」
私はガタッと音を立てて席を立ち、部屋に戻った。
豪華なベッドに潜り込んで、ギュッとクッションを抱きしめる。
「……シスイ。会いたいな」
女王になってからは忙しくて、全然シスイに会いに行けていない。
たまにお休みがもらえた時、うまく抜け出して会いに行くだけだ。
どこへ行くにも護衛や侍女がついてきて、一人であの泉へ行くことはもうかなり難しくなってしまっていた。
《アイリス》
ふわりと優しく微笑んで私を迎えてくれるシスイを想像したら、じわっと涙が浮かんできた。
「シスイ……」
さらにきつくクッションを抱きしめると、コンコンコン、とノックの音がした。
私は慌てて涙を拭って、「はい!」と返事をした。
「俺、ルト。入ってもいい?」
「ルト! うん、いいよ」
ルトがカチャリとドアを開けて入ってきた。
ルトは私が女王になってから、一緒に城に引っ越してきて魔術師と文官の両方の仕事をこなしてくれている。
「どうしたの?」
「うん。久しぶりにアイリスと話したいなって思って」
そう言うルトの表情は気遣わしげだ。
「……横、座ってもいい?」
「うん、どうぞ」
私は自分のいるベッドの端をポンポンと叩いた。
「……もしかして、ジークに言われて来たの?」
私が困ったように笑うと、ルトは苦笑した。
「……うん。それもあるけど……そろそろ、決着をつけないとなって」
ルトは、何だか覚悟を決めたような、決意を秘めたような顔をしていた。
そんなルトを見ると、本当に大人びたな、と思う。そりゃあそうだよね。ルトはもう成人間近なのだ。
「……どうしても、結婚したくないんだって?」
誤魔化すように、ルトが話を切り出した。
「うん。どうしても、嫌。シスイ以外と結婚しなきゃいけないなら、女王なんて辞める」
無責任なことを言っているのはわかっている。
でも、私はなりたくて女王になったわけじゃない。
元々王族として生きてきたわけでもない。
それなのに結婚も自由にできないなんてひどすぎるよ。
私はまた、クッションをぎゅっと抱きしめた。
「アイリス」
呼ばれてルトの方を見ると、今まで見たことがないくらい真剣な顔をしたルトがそこにいた。
改めて見ると、ルトは本当に成長した。
初めて会った時の、痩せ細ったボロボロの小さな少年の姿はどこにもない。
十九歳になったルトは、サラサラの茶髪に紫の目をした、格好いい男性になっていた。
「……ルト?」
「アイリス。それは、俺でも嫌?」
私は瞬きも忘れてぽかんとルトを見つめた。
俺でもって、結婚が? ルトと、結婚するってこと?
「アイリスは養子でいいって言うけど、国民はアイリスの血を受け継ぐ跡継ぎを望んでるよ。隣国の王弟が嫌なら、俺は? 俺が相手でも、結婚するくらいなら女王を辞めたい?」
「…………」
えーと。
ルトは、国民が私の子供を望んでいるけれど、私がシスイのことを好きで、結婚は無理だって知っているから、こんなことを言うのだろうか。
「る、ルト、そんな、自分を犠牲にするようなこと言わないで。私、自分が恥ずかしくなるよ……」
ルトは王でもないのに、国民の望みを叶えようと、私と親しい自分ならって思って名乗り出てくれたのかな。
そうだとしたら、私はなんて子供なんだろうと思わざるを得ない。
あれ、もしかしてそれが狙い?
「……アイリス、勘違いしないで。これが俺の望みなんだ」
「ルトの、望み?」
ルトは悲しげな顔で微笑んだ。
「アイリスがシスイしか見てないことは嫌ってほど知ってるから、アイリスがシスイを想ったままずっと結婚しないなら、一生言わないつもりだった。でも、アイリスはもうそう言っていられる立場じゃなくなっちゃったから。かと言って、アイリスが女王にならなければこの国はどうなっていたかわからないから、仕方ないことなんだけど」
……そんなことないと思う。
結婚しなきゃいけないなら、私じゃなくて別の人が最初から王になっていればよかったんだと最近思うのだ。
あの馬鹿王じゃなければ、私じゃなくてもあの頃よりは絶対マシな国になるはずだ。
「アイリスがシスイ以外の男と結婚するなんて、俺も嫌だよ。俺の方がアイリスのことをずっと好きだった。例え隣国の王族だって、他の奴にアイリスを渡したくない」
ルトが私の手を取って、真剣な眼差しで見つめてくる。
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