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第三章 凍てつく大地
第30話 木となった巫女
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翌日
「ふわぁ~」
私は目を覚ました
「あ、おはよう」
「おはよう花子ちゃん」
「おはよう」
「二人ともおはよう」
「あ、霜月さん、おはようございます」
「おはよー」
「はい、おはよう、それで、今日、どうするの?」
「雪芽ちゃんを探しに行きます」
「私もー」
「そう、気をつけてね」
「「はーい」」
「さてっと、どうする?宗古」
「え···うーん、私それじゃあさ、森の中調べてくるね」
「オッケー、迷わないでね?」
「分かってるよ」
そして私は現在、森の中に居る
「雪芽ちゃーーん!!!何処ーー??」
しかし返事はしない
「···何処に居るんだろう」
「うーん?誰かの声がしますねー」
「え?誰?」
その時
「木魔法!」
「うわっ!?」
蔦の攻撃が襲ってきた
私は攻撃を避けようとしたが右手を掠った
「おー、掠り傷で済むとはわね」
緑髪の男がそう言った
「誰なの、貴方」
「うーん、いーや、此処は引きますかー」
「待ちなさい!」
私は刀を抜いたその時
「うぐっ!?」
急に右手が物凄く痛くなって刀を落とした
「あららー」
「な、何をしたの?」
「さぁ?何をしたんでしょうね、では私はこれで」
「待て!」
しかし男は行ってしまった
「うっ、私の右手···え?」
私の右手に小さな芽が生えていた
「な、なんなのこれ」
その時
ズッズッ!
「い、痛い!」
私は右手を押さえた、しかし芽は段々と大きくなっていく
「い、痛い···た、助けて···誰か」
メキメキ!!
右手から根っこが飛び出した
「アアアア!!」
根っこは大きくなっていき私の頭を締め付けてそして左手も締め付けた
「ア、アア···イタい···イタいよぉ」
そして根っこは私の体を持ち上げた
そして私は意識を失った
「ひひ、あの巫女、間違いない禿鷲宗古だな···禁忌解放していた奴を木に出来たのはでかい」
しばらくして私の意識は元に戻った
「あ、あれ?私どうなってるの?」
その時、可愛らしい声がした
「大丈夫?」
「だ、誰?」
私は後ろを見た
「え?幼虫?」
「そ、その、お姉ちゃん、さ、さっきまで凄い叫んでたから」
「ご、ごめんね、驚かせちゃった?」
「う、うん、で、でさ、お姉ちゃん」
「どうしたの?」
「お姉ちゃん、木になってるよ」
「え?」
その時、私は手足に根っこのような物で縛られいて密室の空間に閉じ込められている事に気が付いた
「そ、そんな、私、木になったの···」
「一応、外は見えるの?」
「う、うん」
「そうなんだ···」
「ね、ねぇ、幼虫ちゃん」
「何?」
「私、ずっとこのままなのかな···二度と私の友達とも会えないのかな···一人ぼっちになるのかな···」
「お、お姉ちゃん···」
「あ、幼虫ちゃん、お腹減ってないの?」
「え?」
「木がどうなってるのか分からないけど、葉っぱ食べていいよ」
「嫌だよ、葉っぱはお姉ちゃんの髪の毛だよ?」
「大丈夫···」
「大丈夫何かじゃないの!」
「よ、幼虫ちゃん?」
「じ、実は私···お姉ちゃんと銀髪のお兄ちゃんがお城で戦ってるの見てたの」
「···え?」
「物凄くかっこよかった、お互い凄い術をぶつけ合って」
「そ、そう?」
「まぁ、吹っ飛ばされた時は死んだと思ったけど」
「あ、ごめんね」
「それと、お姉ちゃんってあの銀髪のお兄ちゃんの恋人なんでしょ?」
「ど、何処でそれを?」
「···えっと、怒らない?」
「え?」
「怒らない?」
「う、うん」
「実はお姉ちゃんが鬱になった時から私、お姉ちゃんの傍に居たの」
「あ、そうなんだ、ってことはずっと着いてきてたの?」
「う、うん、ごめんなさい」
「いやいや、謝らなくても良いよ、むしろずっと傍に居てくれてありがとう」
「だ、だから、私はお姉ちゃんの葉っぱは」
グゥゥゥゥ!!
「一つだけでも良いから食べて?」
「···はい」
パリパリ
「ご馳走さま」
「ほ、本当に一つだけなのね」
「うん」
「あ、幼虫ちゃんはそれでさ蝶になるの?」
「うん!後、もう少しで蛹だよ」
「あ、そうなんだ···」
「でも、お姉ちゃんの所からは離れないから」
「え?何で?」
「お姉ちゃん、寂しがり屋だもん」
「あはは、そうなんだよねー」
その時
ガサゴソ!ガサゴソ!
「え?何?」
「私、隠れてるね」
「うん」
茂みからウサギが現れた
「あ、ウサギちゃん」
「こんにちは、木さん」
「どうしたの?」
「何か叫び声がしたから···」
「あ、それ、私のだ」
「何があったのですか?」
「変な奴にね私、元々人間だったのに木にされたの」
「ええ!?大丈夫ですか!?」
「うん、それに私の友達が居るから寂しくとも無いよ」
「そうなんですか···なら僕、暖めてあげますよ」
「え?」
「寒いでしょ?」
「う、うん、裸足だしね」
「暖めてあげますよー」
ウサギは私の足元に背中を擦り付けていた
「暖かいよ、ありがとう」
「あ、そこの幼虫さんも暖まりますか?」
「あ、う、うん」
その時、聞き慣れた声がした
「おーい!宗古ーー!!」
「あっ!花子ちゃんだ!」
「友達ですか?」
「うん!おーーい!!此処だよー!!」
しかし声は届いて居ないのか声はどんどん遠くなっていく
「おーい!」
「お姉ちゃん···木になったら声は人間には届かないの」
「···え?」
「だから···その」
「見つけ出して助けてくれる人は少ないってこと?」
「···そう」
「そ、そんな」
「で、でも大丈夫だよ私達が知らせてあげるから」
「···月龍君が来てスルーされたりしたら泣きそうになるかも」
「···だ、大丈夫だよ、あんなに警戒心強い人が気が付かなかったらもう誰も···」
「それ、慰めの言葉?」
「···もしかして、雪芽ちゃんもこうなってるのかな···」
「え?宗古ちゃんが行方不明?」
「う、うん」
雪芽のお母さんは青ざめて外に出た
「あ、ま、待って」
「宗古ちゃーん!何処ー?居たら返事してー!」
私は森の中でそう叫んだ
···
しかし返事は全くしない
「何処なの····何処に居るの?」
私は涙を流しながら探した
しばらく探して
木に体を擦り付けているウサギを見つけた
ウサギは私を見つけるとその場で跳ねた
その時、見覚えのある青色の刀が出てきた
「あ···宗古ちゃんの刀··」
私は刀を取った
「まだ、少し暖かい···何かに襲われたのかな····」
私は刀を握って走り出した
「あー!待ってー!」
「まぁ、それだけじゃ、気付かないよね」
「霜月さん···物凄く心配してた···」
「だね」
「うーん、どうしたもんか」
「ふわぁー」
「幼虫ちゃん、眠いの?」
「もう、そろそろ私···蛹になる時期なの」
「あ、そうなの」
「明日には羽化出きるから」
「そう、ならお休みなさい」
「うん」
幼虫ちゃんは糸を吐き太い枝に捕まり糸を体全体に巻き付け蛹になった(太い枝=腕)
「お休み、幼虫ちゃん」
「ふわぁ~」
私は目を覚ました
「あ、おはよう」
「おはよう花子ちゃん」
「おはよう」
「二人ともおはよう」
「あ、霜月さん、おはようございます」
「おはよー」
「はい、おはよう、それで、今日、どうするの?」
「雪芽ちゃんを探しに行きます」
「私もー」
「そう、気をつけてね」
「「はーい」」
「さてっと、どうする?宗古」
「え···うーん、私それじゃあさ、森の中調べてくるね」
「オッケー、迷わないでね?」
「分かってるよ」
そして私は現在、森の中に居る
「雪芽ちゃーーん!!!何処ーー??」
しかし返事はしない
「···何処に居るんだろう」
「うーん?誰かの声がしますねー」
「え?誰?」
その時
「木魔法!」
「うわっ!?」
蔦の攻撃が襲ってきた
私は攻撃を避けようとしたが右手を掠った
「おー、掠り傷で済むとはわね」
緑髪の男がそう言った
「誰なの、貴方」
「うーん、いーや、此処は引きますかー」
「待ちなさい!」
私は刀を抜いたその時
「うぐっ!?」
急に右手が物凄く痛くなって刀を落とした
「あららー」
「な、何をしたの?」
「さぁ?何をしたんでしょうね、では私はこれで」
「待て!」
しかし男は行ってしまった
「うっ、私の右手···え?」
私の右手に小さな芽が生えていた
「な、なんなのこれ」
その時
ズッズッ!
「い、痛い!」
私は右手を押さえた、しかし芽は段々と大きくなっていく
「い、痛い···た、助けて···誰か」
メキメキ!!
右手から根っこが飛び出した
「アアアア!!」
根っこは大きくなっていき私の頭を締め付けてそして左手も締め付けた
「ア、アア···イタい···イタいよぉ」
そして根っこは私の体を持ち上げた
そして私は意識を失った
「ひひ、あの巫女、間違いない禿鷲宗古だな···禁忌解放していた奴を木に出来たのはでかい」
しばらくして私の意識は元に戻った
「あ、あれ?私どうなってるの?」
その時、可愛らしい声がした
「大丈夫?」
「だ、誰?」
私は後ろを見た
「え?幼虫?」
「そ、その、お姉ちゃん、さ、さっきまで凄い叫んでたから」
「ご、ごめんね、驚かせちゃった?」
「う、うん、で、でさ、お姉ちゃん」
「どうしたの?」
「お姉ちゃん、木になってるよ」
「え?」
その時、私は手足に根っこのような物で縛られいて密室の空間に閉じ込められている事に気が付いた
「そ、そんな、私、木になったの···」
「一応、外は見えるの?」
「う、うん」
「そうなんだ···」
「ね、ねぇ、幼虫ちゃん」
「何?」
「私、ずっとこのままなのかな···二度と私の友達とも会えないのかな···一人ぼっちになるのかな···」
「お、お姉ちゃん···」
「あ、幼虫ちゃん、お腹減ってないの?」
「え?」
「木がどうなってるのか分からないけど、葉っぱ食べていいよ」
「嫌だよ、葉っぱはお姉ちゃんの髪の毛だよ?」
「大丈夫···」
「大丈夫何かじゃないの!」
「よ、幼虫ちゃん?」
「じ、実は私···お姉ちゃんと銀髪のお兄ちゃんがお城で戦ってるの見てたの」
「···え?」
「物凄くかっこよかった、お互い凄い術をぶつけ合って」
「そ、そう?」
「まぁ、吹っ飛ばされた時は死んだと思ったけど」
「あ、ごめんね」
「それと、お姉ちゃんってあの銀髪のお兄ちゃんの恋人なんでしょ?」
「ど、何処でそれを?」
「···えっと、怒らない?」
「え?」
「怒らない?」
「う、うん」
「実はお姉ちゃんが鬱になった時から私、お姉ちゃんの傍に居たの」
「あ、そうなんだ、ってことはずっと着いてきてたの?」
「う、うん、ごめんなさい」
「いやいや、謝らなくても良いよ、むしろずっと傍に居てくれてありがとう」
「だ、だから、私はお姉ちゃんの葉っぱは」
グゥゥゥゥ!!
「一つだけでも良いから食べて?」
「···はい」
パリパリ
「ご馳走さま」
「ほ、本当に一つだけなのね」
「うん」
「あ、幼虫ちゃんはそれでさ蝶になるの?」
「うん!後、もう少しで蛹だよ」
「あ、そうなんだ···」
「でも、お姉ちゃんの所からは離れないから」
「え?何で?」
「お姉ちゃん、寂しがり屋だもん」
「あはは、そうなんだよねー」
その時
ガサゴソ!ガサゴソ!
「え?何?」
「私、隠れてるね」
「うん」
茂みからウサギが現れた
「あ、ウサギちゃん」
「こんにちは、木さん」
「どうしたの?」
「何か叫び声がしたから···」
「あ、それ、私のだ」
「何があったのですか?」
「変な奴にね私、元々人間だったのに木にされたの」
「ええ!?大丈夫ですか!?」
「うん、それに私の友達が居るから寂しくとも無いよ」
「そうなんですか···なら僕、暖めてあげますよ」
「え?」
「寒いでしょ?」
「う、うん、裸足だしね」
「暖めてあげますよー」
ウサギは私の足元に背中を擦り付けていた
「暖かいよ、ありがとう」
「あ、そこの幼虫さんも暖まりますか?」
「あ、う、うん」
その時、聞き慣れた声がした
「おーい!宗古ーー!!」
「あっ!花子ちゃんだ!」
「友達ですか?」
「うん!おーーい!!此処だよー!!」
しかし声は届いて居ないのか声はどんどん遠くなっていく
「おーい!」
「お姉ちゃん···木になったら声は人間には届かないの」
「···え?」
「だから···その」
「見つけ出して助けてくれる人は少ないってこと?」
「···そう」
「そ、そんな」
「で、でも大丈夫だよ私達が知らせてあげるから」
「···月龍君が来てスルーされたりしたら泣きそうになるかも」
「···だ、大丈夫だよ、あんなに警戒心強い人が気が付かなかったらもう誰も···」
「それ、慰めの言葉?」
「···もしかして、雪芽ちゃんもこうなってるのかな···」
「え?宗古ちゃんが行方不明?」
「う、うん」
雪芽のお母さんは青ざめて外に出た
「あ、ま、待って」
「宗古ちゃーん!何処ー?居たら返事してー!」
私は森の中でそう叫んだ
···
しかし返事は全くしない
「何処なの····何処に居るの?」
私は涙を流しながら探した
しばらく探して
木に体を擦り付けているウサギを見つけた
ウサギは私を見つけるとその場で跳ねた
その時、見覚えのある青色の刀が出てきた
「あ···宗古ちゃんの刀··」
私は刀を取った
「まだ、少し暖かい···何かに襲われたのかな····」
私は刀を握って走り出した
「あー!待ってー!」
「まぁ、それだけじゃ、気付かないよね」
「霜月さん···物凄く心配してた···」
「だね」
「うーん、どうしたもんか」
「ふわぁー」
「幼虫ちゃん、眠いの?」
「もう、そろそろ私···蛹になる時期なの」
「あ、そうなの」
「明日には羽化出きるから」
「そう、ならお休みなさい」
「うん」
幼虫ちゃんは糸を吐き太い枝に捕まり糸を体全体に巻き付け蛹になった(太い枝=腕)
「お休み、幼虫ちゃん」
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