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プロローグ
3.蘇生の試練は勇者の育成!?
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「それでは朱鳥翔斗、おぬしに与える試練を発表するぞっ!!」
シルシルがそう言うと同時に、どこからかパフパフッっとラッパのような音が響く。
さっきから一体どうして音が鳴るのか意味不明すぎるが、そこを追求してもしかたがないだろう。
「おぬしへの試練。それは『異世界で勇者を育成しようっ!!』じゃ」
シルシルの言葉に、俺の目が点になり、口がポカーンとあいた。
「うん?? どうした、間抜けな顔をして?」
いや、どうしたといわれても……
異世界だの、勇者だの、ラノベじゃないんだからという気分にもなる。
いや、輪廻の間なんていう場所で、空飛ぶ幼女に絡まれている状況がすでにラノベっぽいといえばその通りだが。
いずれにせよ、俺はおずおずと言った。
「えっと……ツッコミ待ち?」
「なんでじゃぁぁっ!」
あ、むしろ、俺の方がツッコまれてしまった。
---------------
ともあれ、シルシルの説明はこうだった。
これから俺は異世界に転移する。
厳密には、俺自身の体は元の世界の病院にあるから、俺に仮の肉体を与えて異世界に送り込む。
その異世界には、これから8年後、魔王が現れ魔族と他の種族との間で大きな戦争が起きる。
その時、魔王を倒す勇者が必要なのだが、勇者は未だ幼い。
俺に課せられる試練は幼子の勇者を育成すること。
……要約するとこんなかんじだ。
「どうじゃ、わかったか?」
「……えっと、これ、なんてラノベ?」
率直な俺の感想に、シルシルはあきれ顔。
「いや、現実じゃぞ」
……ふ、ふむぅ。
困惑する俺をよそに、シルシルが再びテレビに手を向けると、そこには幼児が2人映し出された。
「おぬしが育成する未来の勇者がこの子どもらじゃ」
年齢は4~5歳程度だろうか。顔は双子かと思うくらい似ていた。
ブロンドの髪を無作法に伸ばし、顔も手足も服も汚れまくっている。
そして、何よりも目に入るのが……
「なんで、この子達、檻に入れられているんだ?」
そう、その幼子2人は檻――牢屋に拘束されていた。
それだけでなく、よく見てみれば、鉄の足輪と鎖で動きを封じられている。
「ふむ。この2人の両親は盗賊でな。両親が処刑された後、2人は奴隷商人に売り払われたのじゃ」
「そんな……いくらなんでも、こんな小さな子を……」
「それがこの世界の現実じゃ。おぬしの国のように『キホンテキジンケン』などという概念はないからのう」
その説明にふつふつと怒りがわいてくる。
俺だって、殺人犯の息子として理不尽な思いをしてきた。
それでも、法的には親の罪を背負わされることはなかったし、まして奴隷にされるなんて事もなかった。
この子達だって、こんな目にあういわれはないはずだ。
「問題なのは、このままだと勇者に育つ前にこの子ども達が死んでしまう可能性が高いということじゃ。奴隷の環境というのはそのくらい過酷じゃからのう。死ななかったとしても、ろくなことにはなるまい」
シルシルの話を、俺は半分聞いていなかった。
なにしろ、2人の子ども達がかわいそうでしかたがない。
だが、聞いておかねばならないこともある。
「この2人が将来勇者になるというのはどういうことなんだ?」
「ふむ。そもそも魔王と勇者とは対になる存在なのじゃ。魔王となるべき因子をもった魔族が生まれたとき、同時に勇者となるべき因子を持つ人族も生まれる。これは古よりのこの世界のルールじゃ」
よく分からないが、勇者と魔王の戦いは過去から何度もおこなわれているらしい。
「因子ってなんだよ?」
「簡単に言えば、勇者として……あるいは、魔王としての才能みたいなものじゃな。本来勇者の因子を持つ者は一人きりなのじゃが、今回は男女の双子として生まれたのじゃ。同時に、魔王の方も双子のようじゃ」
「俺の役目は、この子達を奴隷商人から救い出すってことか?」
勇者とか魔王とかはわからんが、この子ども達を救ってやりたいという気持ちはある。
「それだけではなく、勇者として育成し、魔王との戦いに備える事じゃ」
「そういわれてもな。俺は普通の人間だぞ。勇者育成なんてできるとは思えん」
「そこは心配ない。ワシがそなたに祝福を授けるでな」
「祝福?」
「さっき、そなたが言っておっただろう。ラノベとかなんとか。それでいうならば、いわゆるチート能力というヤツじゃな」
うわ、ついにラノベってみとめやがったよ、この幼女神様。
「与えるのは金子と自動翻訳魔法、それにいくつかの自衛や冒険者として役に立つ魔法じゃな」
うーん、本当にラノベ。いや、むしろネット小説の世界だ。
「魔法の使い方はためしてみればわかるじゃろ。というわけで、レッツ転移じゃ」
いや、ちょっとまて。
「根本的な問題なんだが、子どもを育成って、そんなに何年も経ってから蘇生してもらっても困るんだが。というか、そもそも、さっきの俺の状況そんなに肉体が保たないように見えたぞ」
「そこは心配いらん。地球と向こうの世界の時間は連動しておらんでな。向こうで何年過ごしても、蘇生は事故後2日目くらいになる」
なるほど。
本当に都合がいいな。
「では転移させるぞ。転移先は奴隷商人のいるエンパレの町のすぐそばの森の中じゃ。まずは北に向かって町に行くとよい。それとワシと会話したいときは教会でお祈りをするのじゃぞ」
そうシルシルが宣言すると、俺の体がにわかに光り始めた。
どうやら転移がおこなわれるらしい。
「ちょ、ちょっとまて、森の中で『北に向かえ』って東西南北どうやって判断するんだよっ!?」
「決まっておろう。北といえば画面の上じゃよ」
「いや、それ、ゲームだからぁぁぁぁ、画面とか意味不明だからぁぁぁぁ」
叫ぶ俺にかまわず、光はどんどん激しくなり、やがて俺は別の世界へと転移するのであった。
シルシルがそう言うと同時に、どこからかパフパフッっとラッパのような音が響く。
さっきから一体どうして音が鳴るのか意味不明すぎるが、そこを追求してもしかたがないだろう。
「おぬしへの試練。それは『異世界で勇者を育成しようっ!!』じゃ」
シルシルの言葉に、俺の目が点になり、口がポカーンとあいた。
「うん?? どうした、間抜けな顔をして?」
いや、どうしたといわれても……
異世界だの、勇者だの、ラノベじゃないんだからという気分にもなる。
いや、輪廻の間なんていう場所で、空飛ぶ幼女に絡まれている状況がすでにラノベっぽいといえばその通りだが。
いずれにせよ、俺はおずおずと言った。
「えっと……ツッコミ待ち?」
「なんでじゃぁぁっ!」
あ、むしろ、俺の方がツッコまれてしまった。
---------------
ともあれ、シルシルの説明はこうだった。
これから俺は異世界に転移する。
厳密には、俺自身の体は元の世界の病院にあるから、俺に仮の肉体を与えて異世界に送り込む。
その異世界には、これから8年後、魔王が現れ魔族と他の種族との間で大きな戦争が起きる。
その時、魔王を倒す勇者が必要なのだが、勇者は未だ幼い。
俺に課せられる試練は幼子の勇者を育成すること。
……要約するとこんなかんじだ。
「どうじゃ、わかったか?」
「……えっと、これ、なんてラノベ?」
率直な俺の感想に、シルシルはあきれ顔。
「いや、現実じゃぞ」
……ふ、ふむぅ。
困惑する俺をよそに、シルシルが再びテレビに手を向けると、そこには幼児が2人映し出された。
「おぬしが育成する未来の勇者がこの子どもらじゃ」
年齢は4~5歳程度だろうか。顔は双子かと思うくらい似ていた。
ブロンドの髪を無作法に伸ばし、顔も手足も服も汚れまくっている。
そして、何よりも目に入るのが……
「なんで、この子達、檻に入れられているんだ?」
そう、その幼子2人は檻――牢屋に拘束されていた。
それだけでなく、よく見てみれば、鉄の足輪と鎖で動きを封じられている。
「ふむ。この2人の両親は盗賊でな。両親が処刑された後、2人は奴隷商人に売り払われたのじゃ」
「そんな……いくらなんでも、こんな小さな子を……」
「それがこの世界の現実じゃ。おぬしの国のように『キホンテキジンケン』などという概念はないからのう」
その説明にふつふつと怒りがわいてくる。
俺だって、殺人犯の息子として理不尽な思いをしてきた。
それでも、法的には親の罪を背負わされることはなかったし、まして奴隷にされるなんて事もなかった。
この子達だって、こんな目にあういわれはないはずだ。
「問題なのは、このままだと勇者に育つ前にこの子ども達が死んでしまう可能性が高いということじゃ。奴隷の環境というのはそのくらい過酷じゃからのう。死ななかったとしても、ろくなことにはなるまい」
シルシルの話を、俺は半分聞いていなかった。
なにしろ、2人の子ども達がかわいそうでしかたがない。
だが、聞いておかねばならないこともある。
「この2人が将来勇者になるというのはどういうことなんだ?」
「ふむ。そもそも魔王と勇者とは対になる存在なのじゃ。魔王となるべき因子をもった魔族が生まれたとき、同時に勇者となるべき因子を持つ人族も生まれる。これは古よりのこの世界のルールじゃ」
よく分からないが、勇者と魔王の戦いは過去から何度もおこなわれているらしい。
「因子ってなんだよ?」
「簡単に言えば、勇者として……あるいは、魔王としての才能みたいなものじゃな。本来勇者の因子を持つ者は一人きりなのじゃが、今回は男女の双子として生まれたのじゃ。同時に、魔王の方も双子のようじゃ」
「俺の役目は、この子達を奴隷商人から救い出すってことか?」
勇者とか魔王とかはわからんが、この子ども達を救ってやりたいという気持ちはある。
「それだけではなく、勇者として育成し、魔王との戦いに備える事じゃ」
「そういわれてもな。俺は普通の人間だぞ。勇者育成なんてできるとは思えん」
「そこは心配ない。ワシがそなたに祝福を授けるでな」
「祝福?」
「さっき、そなたが言っておっただろう。ラノベとかなんとか。それでいうならば、いわゆるチート能力というヤツじゃな」
うわ、ついにラノベってみとめやがったよ、この幼女神様。
「与えるのは金子と自動翻訳魔法、それにいくつかの自衛や冒険者として役に立つ魔法じゃな」
うーん、本当にラノベ。いや、むしろネット小説の世界だ。
「魔法の使い方はためしてみればわかるじゃろ。というわけで、レッツ転移じゃ」
いや、ちょっとまて。
「根本的な問題なんだが、子どもを育成って、そんなに何年も経ってから蘇生してもらっても困るんだが。というか、そもそも、さっきの俺の状況そんなに肉体が保たないように見えたぞ」
「そこは心配いらん。地球と向こうの世界の時間は連動しておらんでな。向こうで何年過ごしても、蘇生は事故後2日目くらいになる」
なるほど。
本当に都合がいいな。
「では転移させるぞ。転移先は奴隷商人のいるエンパレの町のすぐそばの森の中じゃ。まずは北に向かって町に行くとよい。それとワシと会話したいときは教会でお祈りをするのじゃぞ」
そうシルシルが宣言すると、俺の体がにわかに光り始めた。
どうやら転移がおこなわれるらしい。
「ちょ、ちょっとまて、森の中で『北に向かえ』って東西南北どうやって判断するんだよっ!?」
「決まっておろう。北といえば画面の上じゃよ」
「いや、それ、ゲームだからぁぁぁぁ、画面とか意味不明だからぁぁぁぁ」
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