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第1章 共和国の旅
第18話 裏山の調査1
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「カリンおまえ、木の魔物の事を知ってるのか」
「前のドウーベの町でちょっとね」
「どんな奴だ?」
「枝がウネウネでね、カンッ、カンッて小っちゃいのを撃ってくるのよ」
カリンの言うことはイマイチ分からん。
「そいつは強いのか?」
「ユヅキさん、大丈夫よ。一度戦って倒し方は分かっているわ。ねっ、カリン」
「ええ、私に任せなさい!」
翌日、朝食を村の寄合所で食べていると、村長が娘さんをひとり連れてきた。
「裏山の案内をこの子に頼んでおる。一緒に連れて行ってくれ」
「ヒオンって言います。よろしくお願いします」
頭を下げて挨拶してきたのは熊族の娘さんで、茶色の髪で耳の丸い可愛い人だ。今まで会ってきた熊族の人は怖い人ばっかりだったが、この娘さんは全く違うぞ! テディベアのように愛くるしいじゃないか。
髪は天然パーマなのか、丸まってモフモフで素晴らしい毛並みだ。黒く丸い瞳は人形そのもの。
あの耳と頭をモフモフしたいなと思って見ていたら、つい手が出てしまいそうになる。なぜか横にいるアイシャとカリンに睨まれてしまったぞ。
「よ、よろしくな、ヒオンさん……」
俺が握手しようとしたら横からアイシャが出てきて、ヒオンさんの腕を取る。
「ヒオンさん、よろしくね」
「ねえ、ここの山は詳しいの?」
カリンまで一緒になって、自分達の席の隣に座らせてしまった。
「裏山には、薬草や山菜をよく採りに行っているので。でも木の魔物のいる手前までしか行ったことがなくて」
「いいのよ。そこまで案内してくれたら、私が魔法でやっつけてあげるから」
「そうね、それまでは安全のため私達から離れない方がいいわね」
いや俺はね、ちょっとね~、モフモフしたいなと思っただけなんだよ~。
「これは、師匠が完全に悪いですね」
えっ、そうなの。まあ、いいか。食事も済んだし裏山に出発しますか。
村のすぐ後ろには山が迫っている。それほど高い山ではないが、その裏手には樹海のような広大な森が広がり、それを囲むようには2000m級の山々がそびえ立っている。確かにここは突き当たりの村という感じだ。
裏山の奥には、ここに流れる川の源流となる泉がいくつかあるそうだ。
「ここから坂が急になりますが、この裏手に木の魔物がいます」
ヒオンさんの案内で、木の魔物がいるという丘の近くまでやって来た。魔物は遠くからでも攻撃すると言って、アイシャとカリンがヒオンさんを守っているが、俺も近づけないのは気のせいだろうか。
ここは、木の魔物の事を知っているという、カリン達に任せてみるか。
「ねえ、チセ。木の魔物は見える?」
「はい、あの丘一帯全部が木の魔物ですね」
「えっ! あれ全部が魔物なの!」
丘は相当広い、俗にいう野球ドーム何個分という感じの広さだ。アイシャやカリンが驚くのも無理はない。
俺も単眼鏡で確認したが、枝をウネウネさせた魔物がうじゃうじゃいる。
ヒオンさんには後ろの安全な場所に退避してもらってから、攻撃を仕掛けることにする。まずはカリンが前に出て魔法攻撃をするようだ。
「ウィンドカッター」
左右から風の刃が木の魔物に襲い掛かる。しかし水の魔法の集中攻撃で、風の刃の軌道が曲がり当たらない。
「なっ! これならどう」
巨大な岩を飛ばしたが、鋭い水の槍で粉々に砕かれた。
木の魔物からの反撃を受けたのか、土の壁を作ってこちらに走って逃げ帰ってきた。
「なんなの、あいつら。前と全然違うじゃない」
どうも魔物の数が多すぎるのか、最初の作戦が上手くいかないようだな。
「キイエに攻撃させたらどうだ」
「あいつら、炎の攻撃にめちゃくちゃ強いのよ。キイエでもダメでしょうね」
「それじゃ、攻撃を分散させよう」
「分散?」
「集中攻撃させないようにキイエの炎攻撃、俺やアイシャの矢の攻撃、カリンの風の魔法攻撃を同時に仕掛けるんだ」
左端からキイエ、中央が俺達で牽制しつつ、右端からカリンが魔法攻撃で魔物を減らしていく。
「木の気を散らす作戦だ!」
テヘ。俺、面白い事を言ったぞ。
「はい、はい、師匠。つまらないギャグはいいから前に進みますよ」
あれ?
気を取り直して、カリンが作った土の壁の前まで進んで行く。
「キイエ。頼んだぞ」
左端から攻撃するように指示して、キイエが炎を吐いたのを合図に、矢と魔法の同時攻撃が始まった。
魔物の防御は3つに分かれて、カリンの攻撃が当たるようになってきた。右端から魔物が徐々に倒れていく。
倒れた木に火をかけ、燃える木の消火のため更に防御力が弱くなる。
途中で休憩を入れたが、夕方近くまでかかって、丘の上にいる全ての木の魔物を倒すことができた。
丘の頂上付近に大きな根があり、土魔法で掘り起こす。俺の剣で根を縦に切っていくと、中ほどに大きな魔石があった。
「さすがに大きいわね。水色ですごく綺麗だわ」
「そうですね。前のはかなり燃えていましたからね」
「燃えていた?」
「いいのよ、過去の事なんて気にしなくていいわ。今日はもう遅いわね。ここの木を全部燃やして、一旦村に戻りましょう」
何があったかは知らんが、キイエも炎を吐き続けて疲れているようだし、カリンの言うように村に戻ろう。
帰りもアイシャとカリンに守られたヒオンさんと共に、山を降りて村長に報告する。
「そうか、木の魔物を退治してくれたか。これで川の毒が無くなればいいんじゃが」
「木の本体にも根にも、毒は無かった。多分変わらんだろう。俺達は明日も奥へと調査に向かうつもりだ」
「そうか、すまんのう。ならばこの地図を持っていくといい。昔から伝わる川の上流の地図じゃ。丘の奥に3つの泉があって、その湧き水がこの川に注がれておる」
かなり古い地図で、所々虫食いの跡がある。
「その位置を知る者はいるか?」
「地図が残っているだけで、泉を確認した者はこの村には誰もおらん。40年以上前に冒険者が1つ目の泉を見たという記録が残っているだけじゃ」
俺はその古い地図を書き写す。漫画のような地図だが無いよりはましだ。
今夜からは村の寄合所に俺達の部屋を用意してくれる。建て直した家に、それぞれの家族が戻って場所が空いたそうだ。
簡単な間仕切りで分けた一人ひとりの部屋にベッドを用意してくれている。
夕食を食堂で済ませて、明日に備えてゆっくり休もう。山に登ったせいか体が疲れている。ベッドで寝れるのは助かるな。また明日も頑張らないとな。
「前のドウーベの町でちょっとね」
「どんな奴だ?」
「枝がウネウネでね、カンッ、カンッて小っちゃいのを撃ってくるのよ」
カリンの言うことはイマイチ分からん。
「そいつは強いのか?」
「ユヅキさん、大丈夫よ。一度戦って倒し方は分かっているわ。ねっ、カリン」
「ええ、私に任せなさい!」
翌日、朝食を村の寄合所で食べていると、村長が娘さんをひとり連れてきた。
「裏山の案内をこの子に頼んでおる。一緒に連れて行ってくれ」
「ヒオンって言います。よろしくお願いします」
頭を下げて挨拶してきたのは熊族の娘さんで、茶色の髪で耳の丸い可愛い人だ。今まで会ってきた熊族の人は怖い人ばっかりだったが、この娘さんは全く違うぞ! テディベアのように愛くるしいじゃないか。
髪は天然パーマなのか、丸まってモフモフで素晴らしい毛並みだ。黒く丸い瞳は人形そのもの。
あの耳と頭をモフモフしたいなと思って見ていたら、つい手が出てしまいそうになる。なぜか横にいるアイシャとカリンに睨まれてしまったぞ。
「よ、よろしくな、ヒオンさん……」
俺が握手しようとしたら横からアイシャが出てきて、ヒオンさんの腕を取る。
「ヒオンさん、よろしくね」
「ねえ、ここの山は詳しいの?」
カリンまで一緒になって、自分達の席の隣に座らせてしまった。
「裏山には、薬草や山菜をよく採りに行っているので。でも木の魔物のいる手前までしか行ったことがなくて」
「いいのよ。そこまで案内してくれたら、私が魔法でやっつけてあげるから」
「そうね、それまでは安全のため私達から離れない方がいいわね」
いや俺はね、ちょっとね~、モフモフしたいなと思っただけなんだよ~。
「これは、師匠が完全に悪いですね」
えっ、そうなの。まあ、いいか。食事も済んだし裏山に出発しますか。
村のすぐ後ろには山が迫っている。それほど高い山ではないが、その裏手には樹海のような広大な森が広がり、それを囲むようには2000m級の山々がそびえ立っている。確かにここは突き当たりの村という感じだ。
裏山の奥には、ここに流れる川の源流となる泉がいくつかあるそうだ。
「ここから坂が急になりますが、この裏手に木の魔物がいます」
ヒオンさんの案内で、木の魔物がいるという丘の近くまでやって来た。魔物は遠くからでも攻撃すると言って、アイシャとカリンがヒオンさんを守っているが、俺も近づけないのは気のせいだろうか。
ここは、木の魔物の事を知っているという、カリン達に任せてみるか。
「ねえ、チセ。木の魔物は見える?」
「はい、あの丘一帯全部が木の魔物ですね」
「えっ! あれ全部が魔物なの!」
丘は相当広い、俗にいう野球ドーム何個分という感じの広さだ。アイシャやカリンが驚くのも無理はない。
俺も単眼鏡で確認したが、枝をウネウネさせた魔物がうじゃうじゃいる。
ヒオンさんには後ろの安全な場所に退避してもらってから、攻撃を仕掛けることにする。まずはカリンが前に出て魔法攻撃をするようだ。
「ウィンドカッター」
左右から風の刃が木の魔物に襲い掛かる。しかし水の魔法の集中攻撃で、風の刃の軌道が曲がり当たらない。
「なっ! これならどう」
巨大な岩を飛ばしたが、鋭い水の槍で粉々に砕かれた。
木の魔物からの反撃を受けたのか、土の壁を作ってこちらに走って逃げ帰ってきた。
「なんなの、あいつら。前と全然違うじゃない」
どうも魔物の数が多すぎるのか、最初の作戦が上手くいかないようだな。
「キイエに攻撃させたらどうだ」
「あいつら、炎の攻撃にめちゃくちゃ強いのよ。キイエでもダメでしょうね」
「それじゃ、攻撃を分散させよう」
「分散?」
「集中攻撃させないようにキイエの炎攻撃、俺やアイシャの矢の攻撃、カリンの風の魔法攻撃を同時に仕掛けるんだ」
左端からキイエ、中央が俺達で牽制しつつ、右端からカリンが魔法攻撃で魔物を減らしていく。
「木の気を散らす作戦だ!」
テヘ。俺、面白い事を言ったぞ。
「はい、はい、師匠。つまらないギャグはいいから前に進みますよ」
あれ?
気を取り直して、カリンが作った土の壁の前まで進んで行く。
「キイエ。頼んだぞ」
左端から攻撃するように指示して、キイエが炎を吐いたのを合図に、矢と魔法の同時攻撃が始まった。
魔物の防御は3つに分かれて、カリンの攻撃が当たるようになってきた。右端から魔物が徐々に倒れていく。
倒れた木に火をかけ、燃える木の消火のため更に防御力が弱くなる。
途中で休憩を入れたが、夕方近くまでかかって、丘の上にいる全ての木の魔物を倒すことができた。
丘の頂上付近に大きな根があり、土魔法で掘り起こす。俺の剣で根を縦に切っていくと、中ほどに大きな魔石があった。
「さすがに大きいわね。水色ですごく綺麗だわ」
「そうですね。前のはかなり燃えていましたからね」
「燃えていた?」
「いいのよ、過去の事なんて気にしなくていいわ。今日はもう遅いわね。ここの木を全部燃やして、一旦村に戻りましょう」
何があったかは知らんが、キイエも炎を吐き続けて疲れているようだし、カリンの言うように村に戻ろう。
帰りもアイシャとカリンに守られたヒオンさんと共に、山を降りて村長に報告する。
「そうか、木の魔物を退治してくれたか。これで川の毒が無くなればいいんじゃが」
「木の本体にも根にも、毒は無かった。多分変わらんだろう。俺達は明日も奥へと調査に向かうつもりだ」
「そうか、すまんのう。ならばこの地図を持っていくといい。昔から伝わる川の上流の地図じゃ。丘の奥に3つの泉があって、その湧き水がこの川に注がれておる」
かなり古い地図で、所々虫食いの跡がある。
「その位置を知る者はいるか?」
「地図が残っているだけで、泉を確認した者はこの村には誰もおらん。40年以上前に冒険者が1つ目の泉を見たという記録が残っているだけじゃ」
俺はその古い地図を書き写す。漫画のような地図だが無いよりはましだ。
今夜からは村の寄合所に俺達の部屋を用意してくれる。建て直した家に、それぞれの家族が戻って場所が空いたそうだ。
簡単な間仕切りで分けた一人ひとりの部屋にベッドを用意してくれている。
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