1 / 55
第1話『聖剣で貫かれ、奈落へ』
しおりを挟む
「クロノ! キミは追放だッ!」
唐突に叫びだしたこの男は勇者シン。俺の昔なじみの男だ。金髪、青目のイケメン。神に選ばれし者、勇者。
「シン、騒ぐな。ここはダンジョンだ」
ここはA級ダンジョンの最深部。大声を張り上げれば魔獣を招き寄せることになる。シンにはなんどもその危険性を伝えているのだが。
「うるさい! だまれだまれだまれッ! 平民のキミがこのボク、神に選ばれし勇者シンに口ごたえをするなッ! 生意気だッッ!!」
鼓膜が破れそうだ。シンのいつもの病気がはじまった。こうなると何を言っても無駄だ。
「おい! クロノ! ボクの話を聞いているのか! 勇者シンの言葉をッ!」
「ああ、聞こえてる。追放をしたいんだよな、俺を」
「そうだ!」
「なぜだ?」
両手を組んで考えているようだ。追放の理由を考えていなかったようだ。どうせそんなことだろうとは思っていたが。
「クロノ、おまえはAランクダンジョンを踏破したボクの格にふさわしくない。エンシェントドラゴンを倒した、この勇者シンの格にッ! それが理由だ! クロノ!」
わめきたてているが、シンも元平民だ。というか、お隣さんだった。勇者に選ばれたのもつい3年前のことだ。無口な好青年だったのだが。勇者になった時を境に、ひたすらうるさくなった。人は変われば変わる。悲しいことだ。
「平民風情がボクと同じSランクになるなんて、生意気だ! 身のほどを知れ!」
Aランクを踏破したパーティーは自動的にSランクに昇格する。シンは俺がSランクの資格を獲得することが気にいらないようだ。気にいらない、だから追放する。その理屈はよくわからないが、そういうことらしい。
「俺ぬきでSランクを攻略する方法は考えているのか?」
「あたりまえだ! ボクならSだろうが攻略できる! なぜならボクが勇者だからだ。神に選ばれたなッ! これが根拠だ! クロノ!」
いままでは俺が雷術で魔獣の動きを完全に静止させていた。シンは、聖剣カリバーンで動かない魔獣を斬り刻むのが仕事だ。いままでシンが動いている魔獣を倒した姿を見たことがない。本当に大丈夫だろうか?
「ボクの聖剣カリバーンがあれば、どんな強敵だって怖くない! ズッヴァァアアンッ!!! 一撃だッ! 勇者の聖剣に勝てる者などいるはずない! ありえない!」
聖剣カリバーン。勇者しか扱うことができない武器。念ずるだけでどこからか召喚できるトンデモ武器。エンシェントドラゴンの肉を断つこともできた。確かに、強い武器だ。
「雷術で魔獣の動きを止めなくても、おまえだけで大丈夫なのだな?」」
「当たりまえだ! 魔獣の動きを完全に停止させることなんて誰でもできる! 敵を雷で完全に止めるだけの無能は、ボクのパーティーにふさわしくないッ!!!」
はい、そうですか。
「雷魔法はいらない! 神に選ばれた勇者のボクの格にふさわしいのは、大賢者か、大魔法使いくらいだ! 反省しているのか! この、無能ッ!」
雷術は魔法じゃないユニークスキルだ。雷魔法は攻撃魔法であり動きを止めることはできない。千回以上説明しているのだがご覧のとおりだ。
「シン。何度も説明しているが、雷術はユニークスキルだ、魔法じゃない。魔獣の体に流れる電流を支配するスキル。魔法使いを雇っても、同じ事はできないぞ」
どんな生物の体にも電気が流れている。脳がその代表だ。脳から流れる電気を遮断すれば完全に動きを止めることができる。その説明も何百回もしているのだが。
「うるさい! だまれだまれだまれだまれっ! ボクにとっては雷魔法も、雷術も同じだ! クロノ! おまえが動きを完全に止めなくたって、ボクの最強の動体視力があればどんな魔獣の動きだって止まったようなもんだ! 恐れいったかッ!」
言っていることが意味不明だ。まあ、本人が言いきるなら可能なんだろう。俺はまったくこのパーティーに未練はない。
だが、俺がぬけたせいで不幸になったら寝覚めが悪い。だから警告しているのだが。よけいなお世話だったようだな。
「ははーん。ボクが素晴らしいからだな! そんなにボクと居たいのか?」
「いや、ぜんぜん」
「クロノ、キミの気持はボクも理解できる。神に選ばれたこのボク、大英雄シンと冒険ができるなんて、平民のクロノにとっては夢のようだろう。だけど夢とはいつかさめるものだ。大人になれ、クロノ。キミはボクの格にふさわしくない」
まったく悲しくないのだが?
「クロノ。他のパーティーメンバーがおまえをどう思っているかを聞きたいだろ? 遠慮するな、これは送別会だ。フレイ、別れの言葉を告げてやれ。平民にな」
赤髪の女。バトルマスター。あらゆる武器を使いこなす前衛。どこぞの国の姫騎士、だそうだ。
「あーしは、ぶっちゃけどーでもいいんだけどさ。あーしって、姫じゃん。愚民のあこがれの、姫騎士なわけじゃん? 格もハンパなく高いわけ、わかる? でもさっ、クロノって平民っしょ。冷たいいい方になってゴメンだけど、クロノと一緒にいるとあーしの格が落ちるんだよね。ぶっちゃけ、頭が高いってゆーか。ありえないよね、マジ。だからさ、クロノ。バイバイ。以上、あーしの贈る言葉っした」
はい、バイバイ。元気でやれよ。
「おい、聞いたかクロノ! これが本音だ! これが現実だ! 夢から覚めたか、クロノ! セーラ、遠慮をせずに別れの言葉を告げてやれ!」
大聖女セーラ。教会のご令嬢。
微笑みをたやさない金髪糸目。
何を考えているのか読めない女だ。
「クロノさんは、けがらわしいです。いやしく、下等なクロノさんが大聖女セーラと同じ空気を吸うこと自体が、罪です。クロノさん、消えてください。ただちに。この、高貴な私の前から。これがあなたに捧げる別れの言葉です」
シンを勇者に選んだのはセーラの親父だ。
教会、大丈夫か?
「おいクロノ、感動で声も出ないか! わかった! そこまで言うなら、ボクの靴をなめながら、慈悲を乞えば、特別に追放をやめてやる。10秒以内になぁッ!」
無論、戻るつもりはない。さらば。これ以上は時間の無駄だ。俺はシンのもとを去る。
「どうしたクロノ! 間に合わなくなっても知らないぞ!」
いつまで数字を数えている、シン。もうとっくに10秒以上経過しているぞ。
「おい! どうした! 靴をなめるなんてそんな簡単なことで神に選ばれた勇者シンのパーティーにいられるというのに、正気か! ただ靴をペロペロとなめるだけだ! おい、聞けクロノ! 特別だ! 追放はとり消す! ――いまならまだ間にあう!」
おいおいおい、勘弁しろよ。俺は、おまえに靴をなめられてもごめんだね。
「おいどこへ行く! 聞こえてるのかクロノ! クロノォォォォッ!!!」
グサリ。胸元に見なれた剣が。聖剣カリバーン。
「……カハッ、っシン……おま、……」
「あっ、あっ、ひいっ! 血が、すごい血が出てる! こんなのって、酷いッ! 死ぬなクロノ! ボクぁ殺すつもりなんてなかったんだッ! ついカッとなっただけなんだ! ボクぁ悪くない! 体が勝手に動いただけなんだ! 死ぬなぁクロノッ! 死んだらボクの輝かしい未来が終わる! 死ぬなクロノォォォォォォッ!!!」
おいおい。いきなり人を刺すとか。おまえ、正気か? いやいやそんなことを考えている場合ではない。くそ! 肺から逆流した血のせいで呼吸ができない。このままじゃ、ヤバい!
「シン?! あんた、ちょっ、これ、マ?! ヤバいって、コロシはヤバいって! あーしのパパ上がもみ消せるレベル軽く超えてっし、どうすんのよ、シン! これじゃ、姫騎士のあーしのキャリア、完全にパーじゃんっ!」
「あわわわわわわわっ……」
勘弁してくれよ。今度は仲間割れか。
それにしてもみんな自分のことしか考えてないのな?
「シン、神は言っています。バレなければセーフ、と」
「ああ、神が言っているのか。なら、大丈夫かな?」
「あの奈落に死体を投げ捨てなさい。レアな所持品はいただきましょう。死後の世界に現世の物は持っていけません。きっと、クロノさんも喜んでいるはずです」
いやいや、感謝するはずがないだろ! つーか、シンおまえマジでやる気か?
「クロノ、追放だ。ざまぁ」
薄れゆく意識のなかで聞いた言葉だ。
俺の体は、奈落に落ちていくのであった。
唐突に叫びだしたこの男は勇者シン。俺の昔なじみの男だ。金髪、青目のイケメン。神に選ばれし者、勇者。
「シン、騒ぐな。ここはダンジョンだ」
ここはA級ダンジョンの最深部。大声を張り上げれば魔獣を招き寄せることになる。シンにはなんどもその危険性を伝えているのだが。
「うるさい! だまれだまれだまれッ! 平民のキミがこのボク、神に選ばれし勇者シンに口ごたえをするなッ! 生意気だッッ!!」
鼓膜が破れそうだ。シンのいつもの病気がはじまった。こうなると何を言っても無駄だ。
「おい! クロノ! ボクの話を聞いているのか! 勇者シンの言葉をッ!」
「ああ、聞こえてる。追放をしたいんだよな、俺を」
「そうだ!」
「なぜだ?」
両手を組んで考えているようだ。追放の理由を考えていなかったようだ。どうせそんなことだろうとは思っていたが。
「クロノ、おまえはAランクダンジョンを踏破したボクの格にふさわしくない。エンシェントドラゴンを倒した、この勇者シンの格にッ! それが理由だ! クロノ!」
わめきたてているが、シンも元平民だ。というか、お隣さんだった。勇者に選ばれたのもつい3年前のことだ。無口な好青年だったのだが。勇者になった時を境に、ひたすらうるさくなった。人は変われば変わる。悲しいことだ。
「平民風情がボクと同じSランクになるなんて、生意気だ! 身のほどを知れ!」
Aランクを踏破したパーティーは自動的にSランクに昇格する。シンは俺がSランクの資格を獲得することが気にいらないようだ。気にいらない、だから追放する。その理屈はよくわからないが、そういうことらしい。
「俺ぬきでSランクを攻略する方法は考えているのか?」
「あたりまえだ! ボクならSだろうが攻略できる! なぜならボクが勇者だからだ。神に選ばれたなッ! これが根拠だ! クロノ!」
いままでは俺が雷術で魔獣の動きを完全に静止させていた。シンは、聖剣カリバーンで動かない魔獣を斬り刻むのが仕事だ。いままでシンが動いている魔獣を倒した姿を見たことがない。本当に大丈夫だろうか?
「ボクの聖剣カリバーンがあれば、どんな強敵だって怖くない! ズッヴァァアアンッ!!! 一撃だッ! 勇者の聖剣に勝てる者などいるはずない! ありえない!」
聖剣カリバーン。勇者しか扱うことができない武器。念ずるだけでどこからか召喚できるトンデモ武器。エンシェントドラゴンの肉を断つこともできた。確かに、強い武器だ。
「雷術で魔獣の動きを止めなくても、おまえだけで大丈夫なのだな?」」
「当たりまえだ! 魔獣の動きを完全に停止させることなんて誰でもできる! 敵を雷で完全に止めるだけの無能は、ボクのパーティーにふさわしくないッ!!!」
はい、そうですか。
「雷魔法はいらない! 神に選ばれた勇者のボクの格にふさわしいのは、大賢者か、大魔法使いくらいだ! 反省しているのか! この、無能ッ!」
雷術は魔法じゃないユニークスキルだ。雷魔法は攻撃魔法であり動きを止めることはできない。千回以上説明しているのだがご覧のとおりだ。
「シン。何度も説明しているが、雷術はユニークスキルだ、魔法じゃない。魔獣の体に流れる電流を支配するスキル。魔法使いを雇っても、同じ事はできないぞ」
どんな生物の体にも電気が流れている。脳がその代表だ。脳から流れる電気を遮断すれば完全に動きを止めることができる。その説明も何百回もしているのだが。
「うるさい! だまれだまれだまれだまれっ! ボクにとっては雷魔法も、雷術も同じだ! クロノ! おまえが動きを完全に止めなくたって、ボクの最強の動体視力があればどんな魔獣の動きだって止まったようなもんだ! 恐れいったかッ!」
言っていることが意味不明だ。まあ、本人が言いきるなら可能なんだろう。俺はまったくこのパーティーに未練はない。
だが、俺がぬけたせいで不幸になったら寝覚めが悪い。だから警告しているのだが。よけいなお世話だったようだな。
「ははーん。ボクが素晴らしいからだな! そんなにボクと居たいのか?」
「いや、ぜんぜん」
「クロノ、キミの気持はボクも理解できる。神に選ばれたこのボク、大英雄シンと冒険ができるなんて、平民のクロノにとっては夢のようだろう。だけど夢とはいつかさめるものだ。大人になれ、クロノ。キミはボクの格にふさわしくない」
まったく悲しくないのだが?
「クロノ。他のパーティーメンバーがおまえをどう思っているかを聞きたいだろ? 遠慮するな、これは送別会だ。フレイ、別れの言葉を告げてやれ。平民にな」
赤髪の女。バトルマスター。あらゆる武器を使いこなす前衛。どこぞの国の姫騎士、だそうだ。
「あーしは、ぶっちゃけどーでもいいんだけどさ。あーしって、姫じゃん。愚民のあこがれの、姫騎士なわけじゃん? 格もハンパなく高いわけ、わかる? でもさっ、クロノって平民っしょ。冷たいいい方になってゴメンだけど、クロノと一緒にいるとあーしの格が落ちるんだよね。ぶっちゃけ、頭が高いってゆーか。ありえないよね、マジ。だからさ、クロノ。バイバイ。以上、あーしの贈る言葉っした」
はい、バイバイ。元気でやれよ。
「おい、聞いたかクロノ! これが本音だ! これが現実だ! 夢から覚めたか、クロノ! セーラ、遠慮をせずに別れの言葉を告げてやれ!」
大聖女セーラ。教会のご令嬢。
微笑みをたやさない金髪糸目。
何を考えているのか読めない女だ。
「クロノさんは、けがらわしいです。いやしく、下等なクロノさんが大聖女セーラと同じ空気を吸うこと自体が、罪です。クロノさん、消えてください。ただちに。この、高貴な私の前から。これがあなたに捧げる別れの言葉です」
シンを勇者に選んだのはセーラの親父だ。
教会、大丈夫か?
「おいクロノ、感動で声も出ないか! わかった! そこまで言うなら、ボクの靴をなめながら、慈悲を乞えば、特別に追放をやめてやる。10秒以内になぁッ!」
無論、戻るつもりはない。さらば。これ以上は時間の無駄だ。俺はシンのもとを去る。
「どうしたクロノ! 間に合わなくなっても知らないぞ!」
いつまで数字を数えている、シン。もうとっくに10秒以上経過しているぞ。
「おい! どうした! 靴をなめるなんてそんな簡単なことで神に選ばれた勇者シンのパーティーにいられるというのに、正気か! ただ靴をペロペロとなめるだけだ! おい、聞けクロノ! 特別だ! 追放はとり消す! ――いまならまだ間にあう!」
おいおいおい、勘弁しろよ。俺は、おまえに靴をなめられてもごめんだね。
「おいどこへ行く! 聞こえてるのかクロノ! クロノォォォォッ!!!」
グサリ。胸元に見なれた剣が。聖剣カリバーン。
「……カハッ、っシン……おま、……」
「あっ、あっ、ひいっ! 血が、すごい血が出てる! こんなのって、酷いッ! 死ぬなクロノ! ボクぁ殺すつもりなんてなかったんだッ! ついカッとなっただけなんだ! ボクぁ悪くない! 体が勝手に動いただけなんだ! 死ぬなぁクロノッ! 死んだらボクの輝かしい未来が終わる! 死ぬなクロノォォォォォォッ!!!」
おいおい。いきなり人を刺すとか。おまえ、正気か? いやいやそんなことを考えている場合ではない。くそ! 肺から逆流した血のせいで呼吸ができない。このままじゃ、ヤバい!
「シン?! あんた、ちょっ、これ、マ?! ヤバいって、コロシはヤバいって! あーしのパパ上がもみ消せるレベル軽く超えてっし、どうすんのよ、シン! これじゃ、姫騎士のあーしのキャリア、完全にパーじゃんっ!」
「あわわわわわわわっ……」
勘弁してくれよ。今度は仲間割れか。
それにしてもみんな自分のことしか考えてないのな?
「シン、神は言っています。バレなければセーフ、と」
「ああ、神が言っているのか。なら、大丈夫かな?」
「あの奈落に死体を投げ捨てなさい。レアな所持品はいただきましょう。死後の世界に現世の物は持っていけません。きっと、クロノさんも喜んでいるはずです」
いやいや、感謝するはずがないだろ! つーか、シンおまえマジでやる気か?
「クロノ、追放だ。ざまぁ」
薄れゆく意識のなかで聞いた言葉だ。
俺の体は、奈落に落ちていくのであった。
1
お気に入りに追加
518
あなたにおすすめの小説
斬られ役、異世界を征く!!
通 行人(とおり ゆきひと)
ファンタジー
剣の腕を見込まれ、復活した古の魔王を討伐する為に勇者として異世界に召喚された男、唐観武光(からみたけみつ)……
しかし、武光は勇者でも何でもない、斬られてばかりの時代劇俳優だった!!
とんだ勘違いで異世界に召喚された男は、果たして元の世界に帰る事が出来るのか!?
愛と!! 友情と!! 笑いで綴る!! 7000万パワーすっとこファンタジー、今ここに開幕ッッッ!!
呪われ姫の絶唱
朝露ココア
ファンタジー
――呪われ姫には近づくな。
伯爵令嬢のエレオノーラは、他人を恐怖させてしまう呪いを持っている。
『呪われ姫』と呼ばれて恐れられる彼女は、屋敷の離れでひっそりと人目につかないように暮らしていた。
ある日、エレオノーラのもとに一人の客人が訪れる。
なぜか呪いが効かない公爵令息と出会い、エレオノーラは呪いを抑える方法を発見。
そして彼に導かれ、屋敷の外へ飛び出す。
自らの呪いを解明するため、エレオノーラは貴族が通う学園へと入学するのだった。
主人公は高みの見物していたい
ポリ 外丸
ファンタジー
高等魔術学園に入学した主人公の新田伸。彼は大人しく高校生活を送りたいのに、友人たちが問題を持ち込んでくる。嫌々ながら巻き込まれつつ、彼は徹底的に目立たないようにやり過ごそうとする。例え相手が高校最強と呼ばれる人間だろうと、やり過ごす自信が彼にはあった。何故なら、彼こそが世界最強の魔術使いなのだから……。最強の魔術使いの高校生が、平穏な学園生活のために実力を隠しながら、迫り来る問題を解決していく物語。
※主人公はできる限り本気を出さず、ずっと実力を誤魔化し続けます
※小説家になろう、ノベルアップ+、ノベルバ、カクヨムにも投稿しています。
異世界修学旅行で人狼になりました。
ていぞう
ファンタジー
修学旅行中の飛行機が不時着。
かろうじて生きながらえた学生達。
遭難場所の海岸で夜空を見上げれば、そこには二つの月が。
ここはどこだろう?
異世界に漂着した主人公は、とあることをきっかけに、人狼へと変化を遂げる。
魔法の力に目覚め、仲間を増やし自らの国を作り上げる。
はたして主人公は帰ることができるのだろうか?
はるか遠くの地球へ。
「専門職に劣るからいらない」とパーティから追放された万能勇者、教育係として新人と組んだらヤベェ奴らだった。俺を追放した連中は自滅してるもよう
138ネコ@書籍化&コミカライズしました
ファンタジー
「近接は戦士に劣って、魔法は魔法使いに劣って、回復は回復術師に劣る勇者とか、居ても邪魔なだけだ」
パーティを組んでBランク冒険者になったアンリ。
彼は世界でも稀有なる才能である、全てのスキルを使う事が出来るユニークスキル「オールラウンダー」の持ち主である。
彼は「オールラウンダー」を持つ者だけがなれる、全てのスキルに適性を持つ「勇者」職についていた。
あらゆるスキルを使いこなしていた彼だが、専門職に劣っているという理由でパーティを追放されてしまう。
元パーティメンバーから装備を奪われ、「アイツはパーティの金を盗んだ」と悪評を流された事により、誰も彼を受け入れてくれなかった。
孤児であるアンリは帰る場所などなく、途方にくれているとギルド職員から新人の教官になる提案をされる。
「誰も組んでくれないなら、新人を育て上げてパーティを組んだ方が良いかもな」
アンリには夢があった。かつて災害で家族を失い、自らも死ぬ寸前の所を助けてくれた冒険者に礼を言うという夢。
しかし助けてくれた冒険者が居る場所は、Sランク冒険者しか踏み入ることが許されない危険な土地。夢を叶えるためにはSランクになる必要があった。
誰もパーティを組んでくれないのなら、多少遠回りになるが、育て上げた新人とパーティを組みSランクを目指そう。
そう思い提案を受け、新人とパーティを組み心機一転を図るアンリ。だが彼の元に来た新人は。
モンスターに追いかけ回されて泣き出すタンク。
拳に攻撃魔法を乗せて戦う殴りマジシャン。
ケガに対して、気合いで治せと無茶振りをする体育会系ヒーラー。
どいつもこいつも一癖も二癖もある問題児に頭を抱えるアンリだが、彼は持ち前の万能っぷりで次々と問題を解決し、仲間たちとSランクを目指してランクを上げていった。
彼が新人教育に頭を抱える一方で、彼を追放したパーティは段々とパーティ崩壊の道を辿ることになる。彼らは気付いていなかった、アンリが近接、遠距離、補助、“それ以外”の全てを1人でこなしてくれていた事に。
※ 人間、エルフ、獣人等の複数ヒロインのハーレム物です。
※ 小説家になろうさんでも投稿しております。面白いと感じたらそちらもブクマや評価をしていただけると励みになります。
※ イラストはどろねみ先生に描いて頂きました。
異世界転移物語
月夜
ファンタジー
このところ、日本各地で謎の地震が頻発していた。そんなある日、都内の大学に通う僕(田所健太)は、地震が起こったときのために、部屋で非常持出袋を整理していた。すると、突然、めまいに襲われ、次に気づいたときは、深い森の中に迷い込んでいたのだ……
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる