73 / 179
25-1
しおりを挟む
「お待たせ、隼人。終わったよ」
聖はフォトスタジオの扉を開けると、すぐ横に置かれていたソファーに寝そべっていた隼人に声を掛ける。
「んっ……? あれ、もうそんな時間経ったのか……」
「本当に寝てたの? ったく、見張りの意味がないじゃないか。まあ、とりあえず終わったから中入れば」
「あいよ」
隼人は寝そべっていたソファーから起き上がり、軽く伸びをした。
「んーっ! よしっ! それで、璃玖には手を出したのか? あいつ初めてっぽいし、色々大変だっただろ?」
「……」
揶揄うかのように聞いてくる隼人に聖は呆れて声も出ないといった表情で、そのまま開けた扉を無言で閉めようとする。
「あー、待った! そう怒るなって。せっかくのイケメンが台無しだぞ」
閉まりそうになる扉に隼人は足を無理やり挟み、そのまま力づくで扉を開けてなんとかフォトスタジオ内に入った。
「ったく。また締め出すなんて酷過ぎるだろ。んっ? 璃玖は?」
隼人は璃玖の姿を探すが、中央にセットされていたカウチソファーにもおらず、そのまま辺りを見渡すが璃玖の姿はどこにもなかった。
「璃玖君ならメイク室だよ。まだ作業残っているから、とりあえず着替えて休んでいるように伝えたんだ」
「なーんだ、残念。しかも着替えちまったのか。もう一回、璃玖のあの艶めかしい姿を目に焼き付けときたかったのになぁ……。聖もそそられただろ?」
隼人は休憩するかのように、腕を組んで閉められた扉横の壁に寄りかかった。
聖も同じように腕を組むと、隼人の隣で壁に寄りかかった。
聖はフォトスタジオの扉を開けると、すぐ横に置かれていたソファーに寝そべっていた隼人に声を掛ける。
「んっ……? あれ、もうそんな時間経ったのか……」
「本当に寝てたの? ったく、見張りの意味がないじゃないか。まあ、とりあえず終わったから中入れば」
「あいよ」
隼人は寝そべっていたソファーから起き上がり、軽く伸びをした。
「んーっ! よしっ! それで、璃玖には手を出したのか? あいつ初めてっぽいし、色々大変だっただろ?」
「……」
揶揄うかのように聞いてくる隼人に聖は呆れて声も出ないといった表情で、そのまま開けた扉を無言で閉めようとする。
「あー、待った! そう怒るなって。せっかくのイケメンが台無しだぞ」
閉まりそうになる扉に隼人は足を無理やり挟み、そのまま力づくで扉を開けてなんとかフォトスタジオ内に入った。
「ったく。また締め出すなんて酷過ぎるだろ。んっ? 璃玖は?」
隼人は璃玖の姿を探すが、中央にセットされていたカウチソファーにもおらず、そのまま辺りを見渡すが璃玖の姿はどこにもなかった。
「璃玖君ならメイク室だよ。まだ作業残っているから、とりあえず着替えて休んでいるように伝えたんだ」
「なーんだ、残念。しかも着替えちまったのか。もう一回、璃玖のあの艶めかしい姿を目に焼き付けときたかったのになぁ……。聖もそそられただろ?」
隼人は休憩するかのように、腕を組んで閉められた扉横の壁に寄りかかった。
聖も同じように腕を組むと、隼人の隣で壁に寄りかかった。
0
お気に入りに追加
30
あなたにおすすめの小説
ハッピーエンド
藤美りゅう
BL
恋心を抱いた人には、彼女がいましたーー。
レンタルショップ『MIMIYA』でアルバイトをする三上凛は、週末の夜に来るカップルの彼氏、堺智樹に恋心を抱いていた。
ある日、凛はそのカップルが雨の中喧嘩をするのを偶然目撃してしまい、雨が降りしきる中、帰れず立ち尽くしている智樹に自分の傘を貸してやる。
それから二人の距離は縮まろうとしていたが、一本のある映画が、凛の心にブレーキをかけてしまう。
※ 他サイトでコンテスト用に執筆した作品です。
ふしだらオメガ王子の嫁入り
金剛@キット
BL
初恋の騎士の気を引くために、ふしだらなフリをして、嫁ぎ先が無くなったペルデルセ王子Ωは、10番目の側妃として、隣国へ嫁ぐコトが決まった。孤独が染みる冷たい後宮で、王子は何を思い生きるのか?
お話に都合の良い、ユルユル設定のオメガバースです。
運命の番と別れる方法
ivy
BL
運命の番と一緒に暮らす大学生の三葉。
けれどその相手はだらしなくどうしょうもないクズ男。
浮気され、開き直る相手に三葉は別れを決意するが番ってしまった相手とどうすれば別れられるのか悩む。
そんな時にとんでもない事件が起こり・・。
僕の追憶と運命の人-【消えない思い】スピンオフ
樹木緑
BL
【消えない思い】スピンオフ ーオメガバース
ーあの日の記憶がいつまでも僕を追いかけるー
消えない思いをまだ読んでおられない方は 、
続きではありませんが、消えない思いから読むことをお勧めします。
消えない思いで何時も番の居るΩに恋をしていた矢野浩二が
高校の後輩に初めての本気の恋をしてその恋に破れ、
それでもあきらめきれない中で、 自分の運命の番を探し求めるお話。
消えない思いに比べると、
更新はゆっくりになると思いますが、
またまた宜しくお願い致します。
いつか愛してると言える日まで
なの
BL
幼馴染が大好きだった。
いつか愛してると言えると告白できると思ってた…
でも彼には大好きな人がいた。
だから僕は君たち2人の幸せを祈ってる。いつまでも…
親に捨てられ施設で育った純平、大好きな彼には思い人がいた。
そんな中、問題が起こり…
2人の両片想い…純平は愛してるとちゃんと言葉で言える日は来るのか?
オメガバースの世界観に独自の設定を加えています。
予告なしに暴力表現等があります。R18には※をつけます。ご自身の判断でお読み頂きたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。
本編は完結いたしましたが、番外編に突入いたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる