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第二十六話 天宝院綾華

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「…………」

 俺は腰元に装備した鋼のブロードソードの柄に手をかけて、いつでも抜刀できるようにしながら、音の聞こえた方を見つめた。

 音の主は、どうやら自分の気配を隠す気はないらしい。

 堂々と小枝を踏みしめながら近づいてくる。そして、茂みを掻き分けて一人の女子生徒が現れた。
 他にやることと言えば、鉱石錬金(オーズアルケミー)のスキルを試してみるか。

「……うげ」

 現れた女子生徒を見て、俺は頬を引き攣らせた。
そこに立っていたのは、うちのクラスで最も有名な女子生徒である天宝院綾華(てんぽういんあやか)だった。

 彼女は誰もが知っている有名な大企業の会長の娘だ。天宝院グループといえば、自動車から食品、医療まで幅広く会社を持っていることで知られている。

 学校に来るのにリムジンで昇降口の真ん前まで乗りつけてくるのは、コイツぐらいなものだと思う。

 つまり、何が言いたいのかというと天宝院綾華の家は超がつくほどのお金持ちなのだ。

 それだけならば、まだ良かったのだが……、

「うげ、とはまたずいぶんですわね。
 折角、このわたくしが貴男みたいな貧相な庶民を探して会いに来てあげましたのに」

 あぁ……出たよ。

 これだ。これが天宝院綾華という少女だ。
 
 この女は、ただただ高飛車で、プライドが高い。
 そのせいか、他のクラスメイト達を貧相な庶民、下民と呼んでいる。

 確かに天宝院は、思わず二度見してしまうほどの美貌を持っている。

 腰元まで伸びる鮮やかな金髪は、まるで透き通った初絞りのハチミツのように輝いており、思わず目を奪われてしまうほどに美しい。

 それによく見れば、髪の毛の穂先がクルっとカールしており、それが天宝院のお嬢様然とした態度に良く似合っている。

 ツンとツリ上がった気まぐれな猫を想起させる勝気な瞳に、すっと通った鼻筋、サーモンピンクの艶やかな唇はまるで美貌の黄金比を見せられているかのようだ。

 態度はいけ好かないが、やっぱり天宝院は美しい少女だと思う。しかも……。

 匂いではっきりと分かる。
 天宝院は……処女だ。

 それを意識した瞬間、ドクンっと脈動して、目の前が真っ赤に染まった。

「――――っ!!」

 あぁ……クソ。

 また……この発作だ。
 こうして対面していると、天宝院のかぐわしい身体の匂いが鼻腔の奥に充満してくる。

 甘い。
 処女特有の甘い匂いだ。
 
 彼女の身体の匂いには高木さんや宗方さんとはまた違った甘さがあり、思わず我を失って、彼女の首筋に吸い付いてしまいそうになる。

 俺はその吸血衝動をなんとか抑え込んで、ギリギリで我慢した。

「貴男……お名前は、なんでしたっけ?」

 俺の内心を知ってか知らずか、天宝院はその美しい髪先を手櫛で軽く梳いた。すると、周囲に漂う彼女の甘い処女臭がさらに強くなる。

「あぁ……総二だ。黒羽総二。
あの……てか、いい加減にクラスメイトの名前ぐらいは、覚えて欲しいんだけど」

「冗談。
 わたくしは幸の薄い庶民の名前を頭に留めておくほど暇な人間ではございませんの」

「あぁ、そうかい……」

 こんな世界に来ているというのにまったくスタイルが変わらないのは流石というべきか。

「で? その天宝院様が、こんな貧相な下民に何用で?」

「フフっ。綾華でよろしくてよ。いくら下民とはいえ、クラスメイトにまで様付けさせるほど狭量(きょうりょう)な人間ではありませんもの」

「…………」

 皮肉のつもりで言ったのだが、どうやら目の前の女には通じなかったみたいだ。

「貴男に用があった、とうよりは忠告をしに参りましたの。いえ、むしろ宣戦布告の方が近いかしら」

 宣戦布告とは、また穏やかじゃないな。

「黒羽総二っ!!」

 天宝院は腰元に手を当てて、ズビシっと俺の方を指さしてくる。
 えっと……あの、何か?

「あまり、いい気にならないことですわ。わたくしが本気を出せば、あんなモンスターぐらいなら簡単に倒せたのですから」

 そう言うと天宝院は指をスライドさせて、湖岸の方に横たわっている岩盤竜の死骸を指さした。

「でも、そうですわね。今まで眼中にもなかったのだけれど、貴男がなかなかの狩りの名手であることは認めて差し上げますことよ」

「え、えっと……?」

 えっと……コイツは、何を言っているのだろうか……?

 俺には目の前の女が何を言っているのか理解できなかった。そのまま唖然と天宝院を見つめていると、彼女はフフンっと自信満々げに腕組みをした。

「今日はそれだけを言いに来ましたの。貴男がどんなに狩りの腕に秀でていようとも、わたくしには遠く及ばないと。
 近々、わたくしの実力を貴男に見せつけて差し上げますわ。
 でも、そうね……それまではわたくしのライバルを名乗ることを許して差し上げますわ」

「は……? いや、ちょっ――」

 天宝院は本当にそれだけを言いに来たようで、踵を返すと、立ち去っていった。

 えっと、あの……本当に、何なの……?

「黒羽様、お嬢様が申し訳ございません」

「のうぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」

 天宝院の後姿を呆然と見つめていると突然真後ろから声をかけられた。慌てて後ろを振り向くとそこには一人の女性が立っていた。

「ビ、ビックリしたぁ……」

 そこに立っていたのはいつも天宝院の傍に控えているメイドさんだった。確か名前は……。

「柿崎楓(かきざきかえで)……さんでしたっけ?
 あなたも転移に巻き込まれたんですね……てか、一緒のバスに乗っていたんですね」

「はい、わたくしは旦那様から常にお嬢様の傍を離れるなと厳命されておりますゆえ」

 柿崎さんは白と黒を基調にしたメイド服を揺らしながら、俺に向かって頭を下げてくる。

 顔を上げた柿崎さんと目が合う。

 彼女はきれいな顔立ちをしていた。

 透き通った銀髪のような白髪のショートヘアに、すっと通った鼻筋。目元にかけられたフチなしの銀メガネが知的な印象を与える。

 俺はこの人が苦手だ。

 柿崎さんはいつも無表情で、声もどこか抑揚を抑えたような冷たい声だ。そのせいか、彼女と話していると時折自分が機会と話しているような錯覚すら覚えてしまう。

 でも……この人も……処女なんだな。

 処女の匂いはすぐに分かる。

 塩浜さんや蘭子先生のような非処女の女性の匂いとは違って、彼女たちは身体から甘いミルクのような匂いを常にさせている。
 それは、まるで誘蛾灯のように俺の中の吸血鬼の衝動を掻きたてる。

「…………」

 自然と俺の視線が柿崎さんの顔から胸、太腿へと移る。

 どうしても、視線が彼女の美味しそうな身体に釘付けになってしまう。柿崎さんはそんな俺に向かって何か言おうと口を開いた。けれど、

「楓っ!! 何をしていますのっ! 行きますわよ」

 天宝院が腰に手を当てて、怒鳴るように柿崎さんを呼んだ。

「黒羽様、申し訳ございません。お嬢様がお呼びしておりますので、これで失礼させていただきます」

「あ……あぁ、はいどうも……」

 柿崎さんは機械のように綺麗な動きでぺこりとお辞儀をした。相変わらず顔は無表情のままだったが。

 天宝院に呼ばれた柿崎さんは、派手なメイド服をヒラヒラと揺らめかせて、天宝院の後を追う。

「……それにしても、やっぱり天宝院は凄く目立つな」

 金髪カールの美少女が、白髪のメイドさんを連れ立って歩いている様子は目立つ。それもかなり。

 まあ、それでも普段の天宝院に比べれば全然大したことないが。

 普段の天宝院は数十人からなるメイド隊を率いて、あれはもはや目立つとかそういう次元ではない。

「つか……結局、あの二人は何をしにここに来たんだよ」

 そのままそこで暫く茫然としていると、天宝院と柿崎さんの二人とすれ違うように、宗方さんが俺の方にやって来る。

「あっ……」
「フンっ」
「……ぺこ」

 すれ違った宗方さんと天宝院はお互いに見つめ合い、天宝院の方が鼻先を鳴らしながら、先に視線を逸らした。
 天宝院のすぐ背後に控えていた柿崎さんは、宗方さんに向かって申し訳なさそうに少し眉を寄せて、お辞儀をした。

「あの……黒羽君。今の……天宝院さんと柿崎さん、よね?」

 俺の近くにやって来た宗方さんは、きびきびとした様子で立ち去っていく天宝院とその後に続く柿崎さんの後姿を見つめている。

「あぁ、なんか……よく分からないことをまくし立てて、そのまま帰っていった」

 そう説明すると宗方さんは納得したように頷いた。

「それは災難だったわね。
 彼女……天宝院さんは全ての物事で自分が一番じゃないと気が済まない性質の人らしくて、私も学校の定期試験での点数でよく絡まれていたわ」

「あぁ、それは……」

 宗方さんは学校の定期試験では常に学年一位だった。

 なるほど、天宝院が一番じゃないと気が済まないのなら……宗方さんにどういう態度で絡んでいたかが伺える。

「人柄は決して悪い人ではないとは、思うのだけれどね……」

 そうぼやくように呟いた宗方さんは心なしかげんなりとした表情を浮かべていた。

「っっ!?」

 宗方さんが身動ぎすると、彼女の身体から漂う処女臭が鼻の奥に突き刺さる。一瞬で吸血欲のボルテージが限界近くまで上昇して、溢れてしまいそうになる。

 ヤバい……さっきまで処女二人に囲まれていたせいか、吸血衝動が洒落にならないくらいに高まってしまっている。

 俺は鼻先を抑えながら、宗方さんからわずかに距離を取る。だが、

「……黒羽君? あの、大丈夫?」

「――――っ」

 あろうことか、宗方さんは俺の顔色を見て、心配そうに近づいてきて顔を下から覗き込んできた。

 宗方さんのクールな美貌が視界に映り込み、一瞬で目の前が真っ赤に染まった。

「あ、あぁ……大丈、夫……それ、より……何か用か?」

「えっと……綾峰先生が黒羽君を呼んで来て欲しいって」

「あぁ、分かった。すぐにっ……行く」

 俺は今にも宗方さんに襲い掛かりたい衝動に耐えながらかろうじてそれだけを返した。

「悪い……今は、少し間が悪くてな、先に……行っていてくれない、か」

「う、うん。じゃ、じゃあ……」

 俺は宗方さんを追い返すように先に行かせる。彼女がいなくなると、俺は止めていた息を思いっきり吐き出した。

「ぶはぁっ!!! これ、キッツ……」

 吸血鬼の吸血衝動とはここまでのものなのか。

 特に処女に近づかれただけで性欲にも似た強烈な吸血衝動に駆られてしまう。

 俺はゆっくりと深呼吸を繰り返して、なんとか吸血衝動を抑え込んでいく。

「あぁ……行きたくねぇ」

 行きたくはないが、行かなければ不味いだろうな。

 俺はまだ胸の内に微かに残る吸血衝動を感じながら、蘭子先生の元へと向かった。
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