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100 新しい生活
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結婚式から数日が経った。
朝、目が覚めると隣にジェイクがいる。
横になったままジッと見ていると、ジェイクの灰色の目が開いた。
「リア、早いな。」
柔らかい穏やかな笑顔。
あ~、可愛いぃぃぃぃ!
「ジェイク。おはようございます。」
「おはよう。」
初夜では体力の限界まで行ったが、その次からも行為はあるものの、多分…と言うか絶対、手加減してくれている。何せ、起きるのが楽だ。
ジェイクに我慢させているのも心苦しいけれど、快適に朝を迎えたいとも思う。
こう言うのって、話しあった方が良いのかしら?それとも、その時の雰囲気?
「あの、ジェイク…。」
「うん?なんだ?」
キュン!
またもや笑顔にやられる。
「リア?」
「………はっ!な、何でもありません。」
また今度で良いか…。
「今日は、どうする?」
ここの所、家の中で過ごしていたし、身体もだいぶ楽だ。そろそろ、あれを…。
「えーと、…色々慣れてきたので、今日は身体も楽ですし、あれをしたいです。」
「あれ?」
「あれです。」
「あー、そうか。では、ふたりで案内がてら行くか。」
「はい!ありがとうございます。」
私達は着替えて、廊下を歩いていると、ライラが向いからやってきた。
ライラは、私とジェイクの服装を見て察した様だ。
「ジェイク様、プルメリア様。おはようございます。すぐに準備致します。」
ライラは向きを変えて、来た方向に戻って行った。
「見つかってしまったな。」
「ふふふっ。そうですね。」
私達が玄関に着くと、ライラの他にサムと数人の侍女、侍従、影達までいた。
「大事になってしまいましたね。」
「そうだな。…皆、まだ休んでいて良いぞ。」
「そうは行きません。」
サムが言う。
「お前、本宅の時に俺の朝練に付いてきたことがあったか?」
「それは…。」
「執事長になったからと言って、気負うことはない。」
「プルメリア様も一緒ですし、快適に過ごしていただきたく。」
「快適も何も、一緒に訓練するが?」
「…は?」
「体術、護身術を親父から習っていると言ってあっただろう?」
「はい。お聞きしておりますが、失礼ながらその服装では…。」
「あー、そういう事か…。ライラやノアからは何も?」
「見たほうが早いと、何も教えてはくれませんでした。」
「ははははは。そうか。確かに説明しただけでは、信じがたいか。」
「ジェイク。…まぁ、別にいいですけどぉ。」
「すまん。…怒ったか?」
「怒ってはいません。しかしその言い様、珍獣の様です。」
「珍獣ではなく、女神だな。」
「…」
私はなんて言ったらいいか分からなくなる。
「さて、行こうか。見たいなら付いてこい。」
ジェイクのその発言で、結局使用人のほぼ全てが運動場まで付いてきた。
ほぼというのは、ネーロとメランが家の留守番、料理人達も朝食の準備中だからだ。
他の家に比べたら少ない人数だけれど、大移動だ。朝練をしていた本宅の護衛達も何事だと驚いている。
「リア。折角だから、皆にも参加してもらおう。」
「皆にもですか?」
「ああ。サムはもちろん武術の心得があるが、簡単な護衛術は侍女、侍従全てに教えてある。その練習も兼ねよう。ライラとノアの実力も分かるだろうしな。」
他家から来た侍女と護衛が、上に立つ事に良い気がしない者もいるのは分かる。
それに、私もここに来てから皆との交流が少ない。
私を知ってもらう第一歩ね。
「分かりました。皆さん、よろしくお願いしますね。」
朝、目が覚めると隣にジェイクがいる。
横になったままジッと見ていると、ジェイクの灰色の目が開いた。
「リア、早いな。」
柔らかい穏やかな笑顔。
あ~、可愛いぃぃぃぃ!
「ジェイク。おはようございます。」
「おはよう。」
初夜では体力の限界まで行ったが、その次からも行為はあるものの、多分…と言うか絶対、手加減してくれている。何せ、起きるのが楽だ。
ジェイクに我慢させているのも心苦しいけれど、快適に朝を迎えたいとも思う。
こう言うのって、話しあった方が良いのかしら?それとも、その時の雰囲気?
「あの、ジェイク…。」
「うん?なんだ?」
キュン!
またもや笑顔にやられる。
「リア?」
「………はっ!な、何でもありません。」
また今度で良いか…。
「今日は、どうする?」
ここの所、家の中で過ごしていたし、身体もだいぶ楽だ。そろそろ、あれを…。
「えーと、…色々慣れてきたので、今日は身体も楽ですし、あれをしたいです。」
「あれ?」
「あれです。」
「あー、そうか。では、ふたりで案内がてら行くか。」
「はい!ありがとうございます。」
私達は着替えて、廊下を歩いていると、ライラが向いからやってきた。
ライラは、私とジェイクの服装を見て察した様だ。
「ジェイク様、プルメリア様。おはようございます。すぐに準備致します。」
ライラは向きを変えて、来た方向に戻って行った。
「見つかってしまったな。」
「ふふふっ。そうですね。」
私達が玄関に着くと、ライラの他にサムと数人の侍女、侍従、影達までいた。
「大事になってしまいましたね。」
「そうだな。…皆、まだ休んでいて良いぞ。」
「そうは行きません。」
サムが言う。
「お前、本宅の時に俺の朝練に付いてきたことがあったか?」
「それは…。」
「執事長になったからと言って、気負うことはない。」
「プルメリア様も一緒ですし、快適に過ごしていただきたく。」
「快適も何も、一緒に訓練するが?」
「…は?」
「体術、護身術を親父から習っていると言ってあっただろう?」
「はい。お聞きしておりますが、失礼ながらその服装では…。」
「あー、そういう事か…。ライラやノアからは何も?」
「見たほうが早いと、何も教えてはくれませんでした。」
「ははははは。そうか。確かに説明しただけでは、信じがたいか。」
「ジェイク。…まぁ、別にいいですけどぉ。」
「すまん。…怒ったか?」
「怒ってはいません。しかしその言い様、珍獣の様です。」
「珍獣ではなく、女神だな。」
「…」
私はなんて言ったらいいか分からなくなる。
「さて、行こうか。見たいなら付いてこい。」
ジェイクのその発言で、結局使用人のほぼ全てが運動場まで付いてきた。
ほぼというのは、ネーロとメランが家の留守番、料理人達も朝食の準備中だからだ。
他の家に比べたら少ない人数だけれど、大移動だ。朝練をしていた本宅の護衛達も何事だと驚いている。
「リア。折角だから、皆にも参加してもらおう。」
「皆にもですか?」
「ああ。サムはもちろん武術の心得があるが、簡単な護衛術は侍女、侍従全てに教えてある。その練習も兼ねよう。ライラとノアの実力も分かるだろうしな。」
他家から来た侍女と護衛が、上に立つ事に良い気がしない者もいるのは分かる。
それに、私もここに来てから皆との交流が少ない。
私を知ってもらう第一歩ね。
「分かりました。皆さん、よろしくお願いしますね。」
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