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まずは、談話室で使用人の紹介を受ける。
「執事長のサ厶だ。エメラルド家本宅の副執事だった者だ。」
「よろしくお願い致します。」
ジェイクより少し年上に見える痩せ型の男性だ。
「侍女長はライラ、副侍女長はメランが務める。」
「「よろしくお願い致します。」」
「よろしくね。皆さんもこれからよろしくお願いします。」
…「「「「よろしくお願い致します。」」」」…
サ厶、ライラとメランの後ろにいる侍女、侍従達にも声をかける。
「そして、我が家の影長はノアになった。その下には、ネーロとこいつ等だ。」
ノアとネーロの後ろに、あの日の黒尽くめ達がいる。
「どういう事ですか?」
「引き抜いた。影に関しては、リアの護衛を主として、家の周りの警戒をしてもらう。」
「「「「よろしくお願い致します。」」」」
「プルメリア様。実力は本物です。ご安心ください。」
「はぁ…ノアがそう言うなら、大丈夫なのでしょう。4人ともよろしくね。えーと名前はあるかしら?」
「俺はヤミです。」
あの日、話すことが多かった黒尽くめだ。残りの3人もそれに続く。
「俺は、クロです。」
「僕は、コクです。」
「自分は、ボクです。」
「そう。ヤミ、クロ、コク、ボク。よろしくお願いします。」
「「「「はい。」」」」
「後は本宅にも警備隊がいて、こちらまで巡回する様になっている。」
「分かりました。」
「それから、料理長の、」
「ロック料理長!?」
そこには、オパール家の料理長だったロックがいた。
「プルメリア様、またよろしくお願い致します。」
「リアの料理に耐性のある料理長の方がいいだろう、との侯爵の配慮だ。」
「……私は、毒か何かですか。」
「ある意味そうかもしれない。」
「ジェイク…。」
「ははは!今度は家の案内だな。さぁ、行こうか。」
ジェイクに手を差し出される。
手を繋いだまま、家の中を見て回る。
その後ろからは、サ厶とライラが付いてくる。
「1階の主な部屋は応接室、食堂、談話室、広間だな。それから、ここを曲がると使用人達の住居スペースだ。そちらに別玄関や階段もあり、こちらを通らなくても、行き来できるようになっている。」
「分かりました。」
「次は2階だ。」
そう言って、玄関ホールの左側から伸びる階段を登る。
「2階は、客間、執務室、一番奥が寝室だ。寝室と執務室の間には休憩室も作った。3部屋は行き来が可能だ。ここだな。」
休憩室と言われた所に入ると、なんと小さなキッチンも配置されている。簡単なものなら作れそうだ。
「ジェイク、これ…。」
「リアの手料理が、いつでも食べられるようにな。」
「ありがとうございます。たくさん作りますね。」
「ただ、小さいからな…。オーブンを使う時や大量に作る時はロック料理長に言って、1階のキッチンを使ってくれ。」
「分かりました。そうします。」
「休憩室には、バルコニーも付いている。」
「ジェイク。素晴らしいです。」
「喜んでもらえて何よりだ。さて、…ゴホン。いつまでもその格好という訳には行かないだろう?」
「ジェイクがそのままで、と言ったのですよ?」
「……ふたりとも、もう下がっていい。」
ジェイクは、サ厶とライラにそう声をかけた。
「「畏まりました。」」
サ厶とライラは、頭を下げてから部屋を出ていく。その時に、ジェイクはサ厶ヘ1言付け足した。
「声をかけるまで、こちらには来ないように。」
「心得ております。」
そして、ドアが閉められた。
そういう事か!
そうだよね、そうなるよね。
…でも、まだ夜とは言えない時間だけれど。
「リア、こちらへ。」
ジェイクに手を引かれ、寝室の方へ促される。
「あの、ジェイク。その…身体を拭いたり、お化粧を落としたりしたいのですが…。髪型もこのままでは…。」
「ん。後でな。」
ジェイクはニッコリ笑う。
とても、嬉しそう…。
「ふぅ…。分かりました。」
私は息を吐いて、覚悟を決めた。
寝室に入ると、二人で寝ても余るくらいの大きさのベッドが置かれていた。
ベッド脇には部屋着の他、軽食や飲み物も用意されていた。
「明日から1週間の休暇を貰っているから、ゆっくりできるぞ。」
何を!?
分かっています、分かっていますけど!
…そんなにできるかな。
「リア、やっとこの日だ。リアの知識は気になるが、それは後々…。今日は俺に任せてくれないか?」
「…よろしくお願いします。」
「ああ。…それにしても、本当に女神の様だ。ドレスも、とても似合っている。」
「女神…?言い過ぎです。」
「そんな事はない。」
ジェイクにお姫様抱っこでベッドへ運ばれ、横にされる。
「愛している。リアと出会えてよかった。」
「私もジェイクと出会えて、幸せです。」
顔が近づき、口づけをする。その口づけはすぐに深くなる。
「ん…、はぁ。…ジェ…イク…。」
「…リ…ア…。やさしく…するから…。」
「…はい。」
私は、ジェイクに身を委ねた。
「執事長のサ厶だ。エメラルド家本宅の副執事だった者だ。」
「よろしくお願い致します。」
ジェイクより少し年上に見える痩せ型の男性だ。
「侍女長はライラ、副侍女長はメランが務める。」
「「よろしくお願い致します。」」
「よろしくね。皆さんもこれからよろしくお願いします。」
…「「「「よろしくお願い致します。」」」」…
サ厶、ライラとメランの後ろにいる侍女、侍従達にも声をかける。
「そして、我が家の影長はノアになった。その下には、ネーロとこいつ等だ。」
ノアとネーロの後ろに、あの日の黒尽くめ達がいる。
「どういう事ですか?」
「引き抜いた。影に関しては、リアの護衛を主として、家の周りの警戒をしてもらう。」
「「「「よろしくお願い致します。」」」」
「プルメリア様。実力は本物です。ご安心ください。」
「はぁ…ノアがそう言うなら、大丈夫なのでしょう。4人ともよろしくね。えーと名前はあるかしら?」
「俺はヤミです。」
あの日、話すことが多かった黒尽くめだ。残りの3人もそれに続く。
「俺は、クロです。」
「僕は、コクです。」
「自分は、ボクです。」
「そう。ヤミ、クロ、コク、ボク。よろしくお願いします。」
「「「「はい。」」」」
「後は本宅にも警備隊がいて、こちらまで巡回する様になっている。」
「分かりました。」
「それから、料理長の、」
「ロック料理長!?」
そこには、オパール家の料理長だったロックがいた。
「プルメリア様、またよろしくお願い致します。」
「リアの料理に耐性のある料理長の方がいいだろう、との侯爵の配慮だ。」
「……私は、毒か何かですか。」
「ある意味そうかもしれない。」
「ジェイク…。」
「ははは!今度は家の案内だな。さぁ、行こうか。」
ジェイクに手を差し出される。
手を繋いだまま、家の中を見て回る。
その後ろからは、サ厶とライラが付いてくる。
「1階の主な部屋は応接室、食堂、談話室、広間だな。それから、ここを曲がると使用人達の住居スペースだ。そちらに別玄関や階段もあり、こちらを通らなくても、行き来できるようになっている。」
「分かりました。」
「次は2階だ。」
そう言って、玄関ホールの左側から伸びる階段を登る。
「2階は、客間、執務室、一番奥が寝室だ。寝室と執務室の間には休憩室も作った。3部屋は行き来が可能だ。ここだな。」
休憩室と言われた所に入ると、なんと小さなキッチンも配置されている。簡単なものなら作れそうだ。
「ジェイク、これ…。」
「リアの手料理が、いつでも食べられるようにな。」
「ありがとうございます。たくさん作りますね。」
「ただ、小さいからな…。オーブンを使う時や大量に作る時はロック料理長に言って、1階のキッチンを使ってくれ。」
「分かりました。そうします。」
「休憩室には、バルコニーも付いている。」
「ジェイク。素晴らしいです。」
「喜んでもらえて何よりだ。さて、…ゴホン。いつまでもその格好という訳には行かないだろう?」
「ジェイクがそのままで、と言ったのですよ?」
「……ふたりとも、もう下がっていい。」
ジェイクは、サ厶とライラにそう声をかけた。
「「畏まりました。」」
サ厶とライラは、頭を下げてから部屋を出ていく。その時に、ジェイクはサ厶ヘ1言付け足した。
「声をかけるまで、こちらには来ないように。」
「心得ております。」
そして、ドアが閉められた。
そういう事か!
そうだよね、そうなるよね。
…でも、まだ夜とは言えない時間だけれど。
「リア、こちらへ。」
ジェイクに手を引かれ、寝室の方へ促される。
「あの、ジェイク。その…身体を拭いたり、お化粧を落としたりしたいのですが…。髪型もこのままでは…。」
「ん。後でな。」
ジェイクはニッコリ笑う。
とても、嬉しそう…。
「ふぅ…。分かりました。」
私は息を吐いて、覚悟を決めた。
寝室に入ると、二人で寝ても余るくらいの大きさのベッドが置かれていた。
ベッド脇には部屋着の他、軽食や飲み物も用意されていた。
「明日から1週間の休暇を貰っているから、ゆっくりできるぞ。」
何を!?
分かっています、分かっていますけど!
…そんなにできるかな。
「リア、やっとこの日だ。リアの知識は気になるが、それは後々…。今日は俺に任せてくれないか?」
「…よろしくお願いします。」
「ああ。…それにしても、本当に女神の様だ。ドレスも、とても似合っている。」
「女神…?言い過ぎです。」
「そんな事はない。」
ジェイクにお姫様抱っこでベッドへ運ばれ、横にされる。
「愛している。リアと出会えてよかった。」
「私もジェイクと出会えて、幸せです。」
顔が近づき、口づけをする。その口づけはすぐに深くなる。
「ん…、はぁ。…ジェ…イク…。」
「…リ…ア…。やさしく…するから…。」
「…はい。」
私は、ジェイクに身を委ねた。
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