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翌日、仕立て屋がやって来た。
一応、ライラとネーロのホースシューも預かっている。
「早かったわね。」
「プルメリア様からのお呼び出しですから。何か相談があるとか。」
「そうなのよ。髪飾りや、革細工はそちらの領分かしら?」
「物によりますが、布や革ならございます。」
「えーとね、」
私は仕立て屋にイメージを伝える。
「それならうちの装飾部門にお任せください。明日、担当の者をよこしますわ。」
「本当?ありがとう!」
仕立て屋は帰って行った。
「ライラ、ネーロ。ごめんなさい。返すのはもう少し待ってね。」
「「はい。」」
さらに翌日、仕立て屋の装飾担当者がやって来た。
ライラとネーロが一緒に話を聞く為、ソファに座る私の後ろに控えている。
「店主よりお話は伺いましたが、詳しくお聞かせいただいても宜しいですか?」
「ええ。」
私は預かったホースシューを見せる。
「これを付けた髪飾りと、革のネックレスを作って欲しいの。髪飾りはシニョンとバレッタを合わせたもの。バレッタは用途に応じて取り外せるようにできるかしら?」
「えーと、あーして、こーしてこうで、…こちらでいかがですか?」
革のネックレスと髪飾りのデザインや、構造を紙に書き見せてくれた。
「ライラ、どう?」
「素敵です。」
「ネーロは?」
「好きです。」
「良かったわ。それで進めてくださいな。」
ライラとネーロから意見を聞いた後、装飾担当者に向き直り、お願いした。
「畏まりました。こちらもお預かりします。」
装飾担当者はホースシューを鞄にしまう。
「髪飾りは、ホースシューなしの物も3つお願いできるかしら?」
「畏まりました。」
「最後に、ピアスの加工やチェーンは範囲外よね?」
「はい。申し訳ございません。」
「いいえ。分かっていたから大丈夫よ。それではお願いしますね。」
出来上がりが楽しみだ。
さてと、明日は街に出て、ピアスとチェーンね。それから、あれも持っていかなくては!
そして、お父様に相談!
さらにさらに翌日
私はメランとノアと街に行った。
目的はメイン通りではなく、ジェイクと一緒に来た宝石店。
「オパール様、いらっしゃいませ。」
「こんにちは。今日は相談があって来たのだけれど、時間は大丈夫かしら?」
「はい。こちらへどうぞ。」
前回使った部屋へ通される。
「ご相談とは?」
「実は、作って頂いた物とペアになるブローチを、ジェイクに内緒で作っていただきたいの。」
「内緒で、ですか?」
「結婚式に贈りたくて…。」
「畏まりました。お受けします。」
「一応、作ってもらったネックレスも持ってきているのだけれど、メンテナンスもお願い出来る?」
「もちろんでございます。せっかくなので、実物も見ながらデザインを考えていきましょう。」
「ありがとう。それから、これも相談なのだけれど、」
ピアスの加工やチェーンもお願いすると、快く引き受けてくれたので、ノア用のホースシューを渡す。
「チェーンの種類はこちらで全てです。」
「結構あるのね。メラン選んでね。」
「多すぎて選べません…。」
「ゆっくりお選びください。オパール様、デザインの話を始めてしまってもよろしいですか?」
「ええ。」
私の希望含め、使い勝手などを店主にアドバイスされながらデザインを考えていく。
「これがいいわ。ジェイクは、気に入ってくれるかしら。」
「はい。必ず。」
大きめのブルーダイアモンドと、小さめのグレーダイアモンドがチェーンで繋がり、チェーンの1つにはグリーンも入っているデザインだ。
「ブローチは出来上がったら、先にこちらへ連絡を頂ける?」
「はい。畏まりました。」
その間にメランもチェーンを決めたようだ。
「お包み致します。」
「あ、ありがとうございます。」
メランは包を受け取る。
「それでは、よろしくお願いします。」
私達は店を後にした。
ここ数日忙しく動いたけれど、後は待つだけね。
家へ帰ると、ジューンがジェイクからの手紙を持ってきた。
『明後日、休みが取れた。我が家でドレスの相談をしよう。当日は迎えに行くから待っていてくれ。』
一応、ライラとネーロのホースシューも預かっている。
「早かったわね。」
「プルメリア様からのお呼び出しですから。何か相談があるとか。」
「そうなのよ。髪飾りや、革細工はそちらの領分かしら?」
「物によりますが、布や革ならございます。」
「えーとね、」
私は仕立て屋にイメージを伝える。
「それならうちの装飾部門にお任せください。明日、担当の者をよこしますわ。」
「本当?ありがとう!」
仕立て屋は帰って行った。
「ライラ、ネーロ。ごめんなさい。返すのはもう少し待ってね。」
「「はい。」」
さらに翌日、仕立て屋の装飾担当者がやって来た。
ライラとネーロが一緒に話を聞く為、ソファに座る私の後ろに控えている。
「店主よりお話は伺いましたが、詳しくお聞かせいただいても宜しいですか?」
「ええ。」
私は預かったホースシューを見せる。
「これを付けた髪飾りと、革のネックレスを作って欲しいの。髪飾りはシニョンとバレッタを合わせたもの。バレッタは用途に応じて取り外せるようにできるかしら?」
「えーと、あーして、こーしてこうで、…こちらでいかがですか?」
革のネックレスと髪飾りのデザインや、構造を紙に書き見せてくれた。
「ライラ、どう?」
「素敵です。」
「ネーロは?」
「好きです。」
「良かったわ。それで進めてくださいな。」
ライラとネーロから意見を聞いた後、装飾担当者に向き直り、お願いした。
「畏まりました。こちらもお預かりします。」
装飾担当者はホースシューを鞄にしまう。
「髪飾りは、ホースシューなしの物も3つお願いできるかしら?」
「畏まりました。」
「最後に、ピアスの加工やチェーンは範囲外よね?」
「はい。申し訳ございません。」
「いいえ。分かっていたから大丈夫よ。それではお願いしますね。」
出来上がりが楽しみだ。
さてと、明日は街に出て、ピアスとチェーンね。それから、あれも持っていかなくては!
そして、お父様に相談!
さらにさらに翌日
私はメランとノアと街に行った。
目的はメイン通りではなく、ジェイクと一緒に来た宝石店。
「オパール様、いらっしゃいませ。」
「こんにちは。今日は相談があって来たのだけれど、時間は大丈夫かしら?」
「はい。こちらへどうぞ。」
前回使った部屋へ通される。
「ご相談とは?」
「実は、作って頂いた物とペアになるブローチを、ジェイクに内緒で作っていただきたいの。」
「内緒で、ですか?」
「結婚式に贈りたくて…。」
「畏まりました。お受けします。」
「一応、作ってもらったネックレスも持ってきているのだけれど、メンテナンスもお願い出来る?」
「もちろんでございます。せっかくなので、実物も見ながらデザインを考えていきましょう。」
「ありがとう。それから、これも相談なのだけれど、」
ピアスの加工やチェーンもお願いすると、快く引き受けてくれたので、ノア用のホースシューを渡す。
「チェーンの種類はこちらで全てです。」
「結構あるのね。メラン選んでね。」
「多すぎて選べません…。」
「ゆっくりお選びください。オパール様、デザインの話を始めてしまってもよろしいですか?」
「ええ。」
私の希望含め、使い勝手などを店主にアドバイスされながらデザインを考えていく。
「これがいいわ。ジェイクは、気に入ってくれるかしら。」
「はい。必ず。」
大きめのブルーダイアモンドと、小さめのグレーダイアモンドがチェーンで繋がり、チェーンの1つにはグリーンも入っているデザインだ。
「ブローチは出来上がったら、先にこちらへ連絡を頂ける?」
「はい。畏まりました。」
その間にメランもチェーンを決めたようだ。
「お包み致します。」
「あ、ありがとうございます。」
メランは包を受け取る。
「それでは、よろしくお願いします。」
私達は店を後にした。
ここ数日忙しく動いたけれど、後は待つだけね。
家へ帰ると、ジューンがジェイクからの手紙を持ってきた。
『明後日、休みが取れた。我が家でドレスの相談をしよう。当日は迎えに行くから待っていてくれ。』
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