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その日のうちに、レオン殿下、ジェイク、お兄様が学園を訪れた。

一番先に着いたのは、お兄様だった。
その後少しして、レオン殿下とジェイクも到着した様だった。
3人にはまだ会ってはいないが、ノアが教えてくれた。

少しして、私が部屋で過ごしていると、呼び出しがかかったので、準備をして、応接室に向かった。

トントントン

騎士により、ドアが開かれる。

部屋の中には、レオン殿下、お兄様、ひとりの騎士、そしてジェイクがいる。
私はジェイクから視線が外せなくなり、くっつきたい気持ちになる。

ジェイクの横に行きたいなぁ…。

ジッと見ていると、レオン殿下から声をかけられる。

「ゴホン。…プルメリア嬢。呼び出してすまないね。」
「レオン殿下。…失礼致しました。お久しぶりでございます。」
「ここには、私達しかいないから改まることはない。」

改めて部屋の中を見ると、学園の者や侍従、侍女等の姿はなかった。

「此度は協力ありがとう。」
「あれは、協力というのでしょうか…」
「うん。グレイ、話があったのだろう?」

レオン殿下は、騎士に話を振った。部屋にいた騎士はグレイという名の様だ。

「はい。先程はオパール様のお陰で、早い対応ができました。ありがとうございました。」
「いえ、あれは…えーとグレイ様とお呼びしても?」
「俺、平民なので様はちょっと…。」
「では、グレイさん?」
「えーと…。」

グレイさんは周りを見た。
ジェイクはそれを見て、少し笑って言った。

「ククッ。グレイさんでいいと思うぞ。」

何かおかしい?
んー、とりあえずジェイクが良いというのなら良いのかしら?

悩んで、首を傾げていると、


「グレイさんで良いです。」

グレイさんが私から目線をそらしながら、早口で言った。

「そうですか?それなら…。あれは、グレイさんが矢を打ち落としてくれたお陰で怪我人が出なかったのですよ?お礼はいりません。」
「しかし、オパール様の声で早く気づけました。それに、その後も情報を頂きましたし。」
「…では、今回は私達がいて切り抜けられたと言うことで。」
「だそうだ。この話はこれで終わりだな。さて今後の事を、プルメリア嬢にも話しておこうと思ってな。」

今後の説明を受けると、お兄様が言った。

「リア、例の件でリカルド殿下に近づかないよう話したが、そうは言っていられなくなった。必要以上に近づく事ないが、気にかけておいてくれ。」
「そもそも同じクラスですから、近づかないというのは無理でしたし、必要以上に近づかなくて良いのであれば、今とそう変わりませんね。」
「…うん、ごめん。そうだね。それから、緊急事態にはリアの指示で、私の影も動かせる様にしておくからね。」
「え?私の指示でですか?」
「うん。リアなら大丈夫でしょ?」
「お兄様…。私、指示するより自分でうご、」
「「それは、駄目だ!」」

私の話の途中で、お兄様とジェイクの声が揃う。

「…はい。」
「では、そういうことで宜しく頼むよ。私とスターチスは帰るから、ジェイクはプルメリア嬢を送った後に帰ること。」
「はい。」
「お心遣い感謝します。」

レオン殿下にお礼を言った後、私とジェイクは、顔を見合わせ微笑みあった。





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