【完結】子供ガチャ

子供ガチャ2

   何が起きてるのか理解できない。テレビをつける。 

「続いてのニュースです。現在子供が居ない方のスマホに子供ガチャというのが、表示されている様です。実際にガチャを引いた方がいるそうなので、
聞いてみたいと思います」
「ずっと子供が居なくて引いてみたんですけど、
そしたら隣から子供の喚き声が……」

   ブチッ
 ハッ……なーんだこんなのガチャ引けば簡単に子供が手に入るんじゃん。
今までやってきたのはなんだったんだろう。こんな男もういらない。

「ねぇ、涼太離婚しよ」
「は？なんだよいきなり俺が何かしたか？」

 うるさいうるさい！もうこんな男なんてどうでもいいのになんでこんな男いるの？さっさと居なくなればいいのに。
「離婚しよ離婚しよ離婚しよ離婚しよ離婚しよ離婚しよ離婚しよ離婚しよ」
「どうしたんだよ咲？もういい、勝手にしろ」

   ガチャッ
 涼太が出ていった音が聞こえる。これでいいんだ。これで
早速今まで貯めていた貯金のうち30万円をこのガチャに使う。

Dランクの3歳児の子供をゲット！

   まぁこんなもんか。ガチャって基本低ランクしか出ないよね。
別にもう子供手に入れたから引き直しはしなくていいし。

「ママーご飯食べたい」

 隣から声が聞こえる。そういや名前は……どうやらこの入力画面で
名前を決定できるようだ。

「拓馬でいっか、いい？貴方の名前は拓馬だよ？」
「うん、分かった。あのね、はやくねご飯食べたい」

 ご飯が早く食べたいらしい。現在十一時半、急いでご飯を用意したいが、
何を作ればいいんだろう？早急にネットで調べる。だがとりあえずまた今度それは
作ることにした。急いで店に行って小さい子が買うようなカレーを買ってくる。

「はい、これでも食べて」
「やったーカレーだー、僕大好き」

 拓馬の笑顔が微笑ましい。ずっと一緒に居たい。ずっと