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厨二日和
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満ちる。
満ちる。
満ちる。
光が満ちる。
──そして、弾けた。
視界が真っ白に染まるほどの光量だった。
だが、同時にそれは、闇をも消し飛ばす輝きでもあった。
光が収まった時、そこにいたのは一人の少女だ。
黒い髪の、小柄な少女。
その手には一振りの大剣が握られている。
それはかつて、聖女リリアナと呼ばれた少女。
世界最強の勇者と共に戦った、最高の英雄の一人。
《神焉竜》すら凌駕する、伝説に名を残す大英雄である。
しかし今の少女の姿は、かつての面影を残してこそいるものの、その姿はまるで別人と言っていいものだった。
なにより違うのはその瞳の色。
血のような真紅から、澄み渡るような空色へと変わっていたのだ。
そう、今ここに顕現したのは、伝説の《精霊解放軍》殲滅兵器。
その名も──《神滅覇王》マナ・ウツノミナであった!
少女は、手にした大剣を振り下ろすと、そのまま地面に突き立てた。
するとどうだろう? 大地が裂けたかのように地割れが起こり、そこから光の奔流が立ち上ったではないか。
その光景を見て、俺は確信していた。
リリアナが無事だったこと。
そして、この世界は滅びるのだということを。
満ちる。
満ちる。
光が満ちる。
──そして、弾けた。
視界が真っ白に染まるほどの光量だった。
だが、同時にそれは、闇をも消し飛ばす輝きでもあった。
光が収まった時、そこにいたのは一人の少女だ。
黒い髪の、小柄な少女。
その手には一振りの大剣が握られている。
それはかつて、聖女リリアナと呼ばれた少女。
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しかし今の少女の姿は、かつての面影を残してこそいるものの、その姿はまるで別人と言っていいものだった。
なにより違うのはその瞳の色。
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