異世界大家族〜お母さんは大変です

第83話 喧嘩の朝

　家に帰って来ると子供達が全員玄関前で待っていた。

ナーダ　「アンタ達いつもなら寝ているはずなのにどうして？」

アインス　「そりゃ····お母さんがペガサスで帰って来た音で起きたからだよ。」

ナーダ　「耳がいいわね。」

ドゥーエ　「お母さん····アインスのことがあったのにケイさんの家に行ったでしょ？」

ナーダ　「えっなんでわかるの？」

トロワ　「お母さんの首筋にキスマークがついてるわよ。」

ナーダ　「えっ嘘·····！消したつもりだったのに····」

7つ子　「そんなのないよ。」

ナーダ　「鎌をかけたわね。」　

7つ子　「騙されるお母さんが悪い。」

ナーダ　「確かにそうね。」

フィーア　「それにしてもお母さん、朝からお盛んだね。またケイさんに子供を産ませるつもり？」

ナーダ　「今日は避妊したから大丈夫。たぶん。」

ペンタ　「最低だよ。アインス達が朝食を作ってくれて時間が空いたからって、ケイさんとユイットに会いに行くなんて。」

ナーダ　「何が悪いの？愛する旦那と末の娘に会いに行くことが。」

ペンタ　「悪いよ。アインスが家出するきっかけがその2人何だから！」

アインス　「〈ガッ〉ペンタ、もういいって。」

ペンタ　「止めるなアインス！今、お母さんに本音をぶつけないと俺達7つ子とお母さんの絆はなくなる。」

ナーダ　「そんなことないわよね······アンタ達。」

アーニム　「正直、お母さんには失望している。」

ヘプタ　「ケイさんと肉体関係を持つ前は自慢のお母さんだったのに、今はただの発情したメスだから嫌い。」

アインス　「僕にとってはまだ自慢のお母さんだよ。だけど、今日のことは悲しい。」

ドゥーエ　「お母さんはこれで3回も僕達を裏切ったね。」

トロワ　「誰かを愛することが素敵なことなのはわかっているわ。でもそのせいで誰かが辛い目にあっていることもそろそろ気付いて。」

フィーア　「お母さんは私達がいても満たされていなかったんだね。可哀想に·····」

ペンタ　「お母さん、みんなの声をきいてどう思った？」

ナーダ　「私が悪かったわよ。」

7つ子　「お母さん······」

ナーダ　「でもお母さんだって女なの·····、本当だったらまだたくさん男遊びをしている年頃なのよ。子供の世話だけで20代を終わらせたくないの！」

7つ子　「お母さん·····」

ナーダ　「ごめんね·····逆ギレして。ここまで言うつもりなかったのに。」

7つ子　「お母さん····もういいよ。」

ナーダ　「アンタ達·······」

アインス　「僕達でやっていけるからお母さんはケイさんと住みなよ。」

ドゥーエ　「それで子作りに励めば？」

トロワ　「別にお母さんが生活費をおいてくれれば生活出来るしね。」

フィーア　「お母さんの顔をもう見たくない。」

ペンタ　「俺達はお母さんがひと言謝ってくれればそれで良かったのに······」

アーニム　「ケイさんとお幸せに····」

ヘプタ　「お母さんと会うのこれから月1ね。」

ナーダ　「アンタ達·····待って······」

7つ子　「さようなら·····お母さん」

〈ビュー········〉

ナーダ　「あぁぁぁぁ·······」

〈バタン·····ガチャ〉

ナーダ　「〈ドンドン·····〉開けなさいよアンタ達····」

7つ子　「無理！お母さんこの家から離れないと不審者として自警団に捕まえてもらうよ。」

ナーダ　「わかった····今はケイさんの家に行くけど、夕方また来るわ。」

7つ子　「もう来るなブーブー·····」

　·····うっ·····みんな酷いよ。
　まぁ1番酷いのは私か····子供達じゃなくて性欲をとったんだから。
　どうやったら子供達に機嫌を直してもらえるだろう····

　あー考えるだけで頭が痛い。
　
　ケイさんに癒やしてもらおう。

　ペガサスに乗ってケイさんの家に向かった。