女装男子と私

メタボ戦士

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4話 予想外の事実

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 朝、朝食を食べて身支度をしたら待ち合わせの歩道橋に向かった。

 到着したとき女装した私服姿の早乙女君がもういた。

「おはよう、早乙女君。」

「おはよう、なんとかさん」

「なんとかさんって名前じゃないけど。」

「だって名前知らないから。」

「あ~そういうことね。じゃあ今更だけど自己紹介するわね。」

「うん。」

「私の名前は春野美月、茶ロン毛覆面さんのユー●ューブをみるのが好きな中学1年生。よろしくね。」

「名前負けしているねw」

「失礼だな。」

「まぁよろしくね春野さん。」

「美月でいいよ。」

「わかったよ美月。でも美月って茶ロン毛覆面の動画みてるんだねw」

「なんか変?」

「いや·····世間って狭いなって思っただけ。」

「どういうこと?」

「俺が茶ロン毛覆面だから。」

「えっ、マジで?嘘でしょ。」

「ほら、証拠の覆面マスク。」

「うわっ!本物だ。」

「握手してやってもいいよ。」

「別にいい····それになんかがっかりしたし。」

「何でだよ!」

「こういうのって正体がわからないから面白いんじゃん。だからわかると冷めるわ·····」

「それは悪かったな。」

「まぁいいよ。同級生に覆面ユー●ューバーがいるのは面白いし、それに漫画の題材になりそう。」 
 
「それは良かった。」

「それで結局、女装の手伝いって何をすればいいの?」

「俺をカメラで撮ったり、人が来たら俺を隠してくれ。」

「もしかして初めて会ったとき、空を撮っているかと思ったら自分を撮ってたの?」

「空なんて撮るわけないじゃん。こんな素晴らしい被写体がいるのに。」

「ナルシストだね。」

「自分好きで何が悪い。こんなに格好良いんだからそうなるのが自然の摂理だろ。」

「はいはい·····格好良いのはわかりましたよ。まぁ撮ればいいんでしょ。何処で撮ればいいの?」

「そうだな·····まだ桜が咲いている近くの公園で今日は撮ってもらおうかな。」
 
「わかった·····」

 2人で近くの公園に向かった。


「桜が咲いていてきれいだね。このスポットはいい感じの写真が撮れそう。」

「そうだろ。それに桜と今着ている白いワンピースと合いそうだろ。」

「白いワンピースって早乙女君が買ったの?」

「うん、こっそりお小遣いでこういう可愛いものを買ってる。たまに姉ちゃんの服とか借りるけど。」

「へぇ~」  

「まぁそんなことはいいから早く撮影してくれ。」

「わかった。」

 その後早乙女君に言われるがまま色々なポーズの早乙女君を撮影した。

「わりと撮ったからもういいんじゃない?」

「まぁいいだろう。今日はこれで終わりにするわ。」

「わかった。」

「公衆便所で着替えて来るからカメラとか持ってて。」

「わかった。」

 
 それから数分後。

「ありがとう。もういいわ。」

「そう、じゃあもう学校に行くね。」

「うん、俺は後で行くからじゃあな。」
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