魔法少女は感染する

「魔法少女」という病

思春期の女性特有の感染症として「魔法少女」病がある。統計によれば発症のピークは14歳。このことから俗に「女子厨二病」と呼ばれることもある。

ウイルス性で、ウイルスの種類を大別すると4種。それぞれが火、水、風、土の四大元素魔法少女に対応している。このほか変異種として光、闇などの魔法を発現させるものもあるが症例は少ない。

飛沫感染、空気感染もするが、接触感染、血液媒介感染だと発症しやすく、潜伏期間も短い。性行為でも感染し、六大性感染症(STD)のひとつとしても数えられている。

また「魔法少女病」は特定感染症は「感染症の予防および感染症の患者に対する医療に関する法律」における0類の特定感染症にあげられており、感染拡大防止のための隔離措置のほか、魔法の発現による災害防止のため、警官、海上保安官、自衛隊、厚生労働省の地方厚生局に配属されている魔法取締官（魔法Gメン、魔取《マトリ》）による発砲その他の制圧行動が許可されている。

「魔法少女」病は2020年の大規模検疫の時に発見され、対策が取られたのはそれ以降であるが、発症者はそれ以前にもいたと考えられている。

症例の記録と思われるものを再構成し、以下に記す。