〜星の名前の約束〜

古波蔵くう

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第2章:"堕悪風太、無実の悪者のレッテル"【風太side】

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 俺の名は堕悪風太だあくふうた。どこにでも居る普通の少年。みんなからは、死んだ魚のような目で見られる。なぜなら、俺は堕悪という苗字だからだ。俺は苗字とは正反対で純粋な心の青年だ。だが、子供たちは名前で人の第一印象を決める者だ。
「堕悪! お前は俺の視界に入るな!」
同級生が言った。視界に入らないだなんて、物理的に無理だ。挙げ句の果てに
 翌日。俺が学校に行くと、俺の席が教室の外に放り投げられていた。
《なんで……俺だけ……》
俺は、保健室に行き、塾のみの勉強で高校入試に挑んだ。俺らの住んでいる桜ノ街の中心部にある桜ノ高校さくらのこうこうを受けた。1発合格だった。
 入学式後。俺の前の席の生徒が自己紹介する。
「皆さん……初めまして! 私は星野と申します! ほしのんと呼んでください」
と。苗字だけ紹介した。すると、担任の蓮太れんた
「星野? 下の名前を答えてくれないか? 先生……読めないんだ……」
と。言った。星野は一向に口を開かない。
《嫌な名前なんだろう……》
俺はそう思った。
「蓮太先生! 国語の先生でしょ!」
1人のクラスメイトがイジる。
「星野の読み方は最後で聞く……次!」
俺は立ち上がり、自己紹介した。
「皆様、初めまして! 風太と申します……」
俺は自分の苗字が嫌なため、言わなかった。
 自己紹介後。
「今日でこれで解散!」
蓮太先生がそう言うと、保護者と入れ替わりで入った。俺は星野に尋ねる。
「星野? ちょっと下校時、カフェ寄ってくれない? 聞きたいことがある」
側から見たら、俺はナンパみたいだ。
「分かりました……」
俺と星野は学校近くのカフェに向かった。
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