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42.愛してる①
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レストランから歩いて行ける距離にある、一番近いホテルへと二人は向かった。
結婚式帰りだと分かるからか、フロントで受付の時に男同士で部屋を取っても何も気にされない。
時間的に夕食を取りに出掛ける旅行客とすれ違いながら、カードキーを手にして部屋に向かう。
途中、まったく言葉を交わさず、少し足早に歩く大樹の後ろを、伊沢は黙って付いてきた。
ツインの部屋に入ると、引き出物の紙袋をソファに置き、手前のベッドにすぐ伊沢を押し倒した。
服を脱がせる時間すら待ちきれなくて、互いに上は着たままでズボンと下着だけを脱がせた。
「は……っ、あ」
性急な大樹の様子に少し困惑しながらも、伊沢はされるがままになった。
ローションも何も用意していなかったので、ホテルのアメニティの乳液を使う。一番近いホテルが高級ホテルだったおかげで、こんなものまで置いてあり幸いした。
夢中で激しく行為に及んだため、ベッドに押し倒された伊沢のスーツはすでに皺くちゃだ。
「大…樹……っ、イク……っ」
興奮した伊沢にキスを求められ、咥内を激しく貪る。何度も腰を尻に打ち付けた。
当然ゴムの準備などしていない。
しかし、中で果てられないが、直接伊沢の内壁に包まれる気持ち良さが違う。
「蒼…っ一郎」
「っはぁ、あ……」
伊沢が果てたのに続いて、スーツを汚さないようにして伊沢の腹にとろりと零す。
あまりがっつくのは伊沢が嫌がるので、こんな風になるのは久しぶりだった。
一度熱を放ったおかげで、少し昂ぶりが落ち着いた。
大樹は着ているスーツのジャケットを脱いで、ネクタイと一緒に隣のベッドに放り投げる。ボタンを外すのが面倒で、シャツは着たままだ。
窮屈そうなので伊沢もジャケットだけ脱がせた。ネクタイを引き抜くと同じように隣のベッドに放り投げる。
ベストとシャツも、脱がしはしないがボタンを外して解放していく。現れたきれいな肌と小さな尖りに吸い付いた。
「……急に好きかと訊いてきたり、何かあったのか?」
激しい行為が終わり、呼吸を整えながら伊沢が大樹を見上げた。
もしかして、がっつく大樹に何も言わなかったのは、様子がおかしいのを気にしていたからだろうか。
「いつも俺ばかり求めてるから……不安になった」
本当はもっと複雑な事情があるが、伊沢の気持ちが思い込みではないかなんて、怖くて自分の口から言えない。
伊沢が黙り込む。
「……俺は、信用されてないのか?」
見上げてくる伊沢の瞳が揺らぐ。
大樹は少し驚き、すぐに首を振る。
「不安なだけ」
何がどう不安なのかを言わない大樹に、伊沢は少し寂しそうな表情をした。
伊沢の腕が伸びて体を引き寄せられる。大樹は伊沢の隣にぽすんと横たわった。
「不安にさせてたなら悪い」
横に並んで、正面から視線を逸らさずに見つめられる。
「いつも生意気なくせにそんな気弱なこと言うなんて、案外可愛いところがあるな。今日の大樹は何だか可愛く見える」
ぽんぽんと頭を軽く撫でられた。
まるで彼氏に宥められている彼女のような気分になり、恥ずかしい。
今まで、可愛いなんて言われたことがないのに。
結婚式帰りだと分かるからか、フロントで受付の時に男同士で部屋を取っても何も気にされない。
時間的に夕食を取りに出掛ける旅行客とすれ違いながら、カードキーを手にして部屋に向かう。
途中、まったく言葉を交わさず、少し足早に歩く大樹の後ろを、伊沢は黙って付いてきた。
ツインの部屋に入ると、引き出物の紙袋をソファに置き、手前のベッドにすぐ伊沢を押し倒した。
服を脱がせる時間すら待ちきれなくて、互いに上は着たままでズボンと下着だけを脱がせた。
「は……っ、あ」
性急な大樹の様子に少し困惑しながらも、伊沢はされるがままになった。
ローションも何も用意していなかったので、ホテルのアメニティの乳液を使う。一番近いホテルが高級ホテルだったおかげで、こんなものまで置いてあり幸いした。
夢中で激しく行為に及んだため、ベッドに押し倒された伊沢のスーツはすでに皺くちゃだ。
「大…樹……っ、イク……っ」
興奮した伊沢にキスを求められ、咥内を激しく貪る。何度も腰を尻に打ち付けた。
当然ゴムの準備などしていない。
しかし、中で果てられないが、直接伊沢の内壁に包まれる気持ち良さが違う。
「蒼…っ一郎」
「っはぁ、あ……」
伊沢が果てたのに続いて、スーツを汚さないようにして伊沢の腹にとろりと零す。
あまりがっつくのは伊沢が嫌がるので、こんな風になるのは久しぶりだった。
一度熱を放ったおかげで、少し昂ぶりが落ち着いた。
大樹は着ているスーツのジャケットを脱いで、ネクタイと一緒に隣のベッドに放り投げる。ボタンを外すのが面倒で、シャツは着たままだ。
窮屈そうなので伊沢もジャケットだけ脱がせた。ネクタイを引き抜くと同じように隣のベッドに放り投げる。
ベストとシャツも、脱がしはしないがボタンを外して解放していく。現れたきれいな肌と小さな尖りに吸い付いた。
「……急に好きかと訊いてきたり、何かあったのか?」
激しい行為が終わり、呼吸を整えながら伊沢が大樹を見上げた。
もしかして、がっつく大樹に何も言わなかったのは、様子がおかしいのを気にしていたからだろうか。
「いつも俺ばかり求めてるから……不安になった」
本当はもっと複雑な事情があるが、伊沢の気持ちが思い込みではないかなんて、怖くて自分の口から言えない。
伊沢が黙り込む。
「……俺は、信用されてないのか?」
見上げてくる伊沢の瞳が揺らぐ。
大樹は少し驚き、すぐに首を振る。
「不安なだけ」
何がどう不安なのかを言わない大樹に、伊沢は少し寂しそうな表情をした。
伊沢の腕が伸びて体を引き寄せられる。大樹は伊沢の隣にぽすんと横たわった。
「不安にさせてたなら悪い」
横に並んで、正面から視線を逸らさずに見つめられる。
「いつも生意気なくせにそんな気弱なこと言うなんて、案外可愛いところがあるな。今日の大樹は何だか可愛く見える」
ぽんぽんと頭を軽く撫でられた。
まるで彼氏に宥められている彼女のような気分になり、恥ずかしい。
今まで、可愛いなんて言われたことがないのに。
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