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最終章
第291話 トレトのダンジョン探索 其の四
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休憩を終え、いよいよ本来の目的である探索にとりかかる。
「そういえばレオンさんとサラさんは以前来たときはどこまで潜ったんですか?」
前を歩く師匠たちが突っ込んできたモンスターをサクッと倒してから喋っている。二人がダンジョンのどこまで来たことがあるのかは俺も気になっていたところだ。俺もマップを書きこみながら聞き耳を立てる。
「たしか二階層じゃったかのう。二階層への階段はわりかし入り口から近いから、そこまでは迷わず帰れそうだったんじゃが、下りて少し探検したらすごい入り組み方だったもんだから迷わないうちに引き返した気がするぞ」
「私もギリギリ二階層までは来たことがあるけど、すぐに引き返したねぇ。私の場合は迷う迷わないじゃなくて体力も物資もギリギリだったから戻らざるを得なかったわけだけど」
なるほど、二人とも二階層までしか来たことがなかったようだ。もしかするとその下まで行ったことがあるかと思ったのだが……長くSランク冒険者をやっている二人でも二階層止まりということは、ここより下の階層に行ったパーティはもしかしたらいないんじゃなかろうか。
「ここも行き止まりかぁ」
「ということは右の道が正解じゃったかのう」
そう言いながら俺がマップに書き込むのを三人で待っていてくれる。待たせている感じがして申し訳なさがあるが、手を動かしている間に襲われると対応が遅れてしまうから誰かに守ってもらっている方が書き込むのに集中できる。
「書き終わりました、行きましょう」
ぺちゃくちゃと喋りながら進んでは分かれ道まで戻ってを繰り返していったが、三階層へ下りる階段はなかなか見つからない。
「なかなか見つからないねぇ」
「そうですね──コルネくん、マップは今どんな感じ?」
師匠が手に持っているマップを覗き込んでくる。マップの書き込みはかなり増えて、紙からはみ出しそうになっているほどだ。
「今日の分だけでもかなり探索はしてますね。ぐねぐねとうねりながらも進んではいるので、このまま進めばいつかは……って感じですかね」
「そうだよね、進むしかないよね。マップのこの部分が空いてるからこっちの方向に行ったら階段がある可能性が高い……のかな?」
師匠がマップの左上の何も書かれていない部分を指差す。たしかにそこには行き止まりの他の通路もなく、ぽっかりと空いている。
「そうですね──ダンジョン全体が変に尖った形をしていないと仮定するのなら、まだ何も見つかってないそのあたりに階段がある可能性は高いと思います」
「だよね! 今までは順番にまだ通ってない道を潰していってたけど、これからは積極的にそっちに伸びる道に入ってみよう」
最初のような元気はなくなりかけていた師匠は途端に元気を取り戻し、また歩きだす。それを見て少しくたびれてきていたレオンさんやサラさんも歩きだすのだった。
「そういえばレオンさんとサラさんは以前来たときはどこまで潜ったんですか?」
前を歩く師匠たちが突っ込んできたモンスターをサクッと倒してから喋っている。二人がダンジョンのどこまで来たことがあるのかは俺も気になっていたところだ。俺もマップを書きこみながら聞き耳を立てる。
「たしか二階層じゃったかのう。二階層への階段はわりかし入り口から近いから、そこまでは迷わず帰れそうだったんじゃが、下りて少し探検したらすごい入り組み方だったもんだから迷わないうちに引き返した気がするぞ」
「私もギリギリ二階層までは来たことがあるけど、すぐに引き返したねぇ。私の場合は迷う迷わないじゃなくて体力も物資もギリギリだったから戻らざるを得なかったわけだけど」
なるほど、二人とも二階層までしか来たことがなかったようだ。もしかするとその下まで行ったことがあるかと思ったのだが……長くSランク冒険者をやっている二人でも二階層止まりということは、ここより下の階層に行ったパーティはもしかしたらいないんじゃなかろうか。
「ここも行き止まりかぁ」
「ということは右の道が正解じゃったかのう」
そう言いながら俺がマップに書き込むのを三人で待っていてくれる。待たせている感じがして申し訳なさがあるが、手を動かしている間に襲われると対応が遅れてしまうから誰かに守ってもらっている方が書き込むのに集中できる。
「書き終わりました、行きましょう」
ぺちゃくちゃと喋りながら進んでは分かれ道まで戻ってを繰り返していったが、三階層へ下りる階段はなかなか見つからない。
「なかなか見つからないねぇ」
「そうですね──コルネくん、マップは今どんな感じ?」
師匠が手に持っているマップを覗き込んでくる。マップの書き込みはかなり増えて、紙からはみ出しそうになっているほどだ。
「今日の分だけでもかなり探索はしてますね。ぐねぐねとうねりながらも進んではいるので、このまま進めばいつかは……って感じですかね」
「そうだよね、進むしかないよね。マップのこの部分が空いてるからこっちの方向に行ったら階段がある可能性が高い……のかな?」
師匠がマップの左上の何も書かれていない部分を指差す。たしかにそこには行き止まりの他の通路もなく、ぽっかりと空いている。
「そうですね──ダンジョン全体が変に尖った形をしていないと仮定するのなら、まだ何も見つかってないそのあたりに階段がある可能性は高いと思います」
「だよね! 今までは順番にまだ通ってない道を潰していってたけど、これからは積極的にそっちに伸びる道に入ってみよう」
最初のような元気はなくなりかけていた師匠は途端に元気を取り戻し、また歩きだす。それを見て少しくたびれてきていたレオンさんやサラさんも歩きだすのだった。
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