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第76話 最期

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「あ、アンタ.......」

「うるせえ........まだまだこれからだ.......」



そうだ、まだまだだ



「俺はあの日テメーらに潰された、思い出、住処すみか、て言うか俺自身も潰された、物理的に..........

それだけじゃない、王都でも散々パシリにされた、挙句の果てに魔界に捨てられた.......」

「うるっさいわね!あんた如ごときが歯向かわないでよ!!」

「あんた如き..........ね」



"取り巻き" を全員壊滅させられてまでそう言えるって、逆にヤバいな、頭が



「そ、そうだぞ!アニャちゃんの言う通りだ!」



しぶといなコイツ



「はぁ?何言ってんの?今の立場弁えてる?」

「う、うるさいでごわす!!」



逆ギレかよ、見苦しいな



「そう、じゃあ弁えてもらうよ」



グシャッ



「何いってんのよ?ん、風..........?」

「なにいっt.........足がぁあ!!!!」

「い、一郎.......おい!なぜ一郎の足が切られている!?答えろ荷物持ち!!」



答えろって言われてもな....



「なぜって、俺が歩いて、短剣でズバッと!」

「ズバッと! じゃねーんだよ!どうして俺様の目で追えなかった!?」

「そこかよ....」



友........いや、あいつから見たら一郎は友でも何でも無い、ただの肉壁だったんだろうな........



そして肉壁の怪我よりも自分が劣っている事に苛つくのか......



「り、リク、か、回復やくを..........お願いd」

「ウルッセエ、この前の荷物持ちは我慢してただろ!」

「そうか、あの二人もお前らに殺られてたね」

「知ってるの!?まさかあんたの村に逃げ込んだわけ!?」

「それがどうした?」



コイツラってあの二人の敵かたきでもあるか



「り、リク.....く、クスリ」

「うるせぇ!!」



そう言うとクズは陸に上がった魚みたいになってた一郎を蹴飛ばした



「ぐふぉっ!!!」

「なんで?お前って馬鹿だったけどこの数ヶ月で悪化した?瀕死の仲間蹴ってなにするの?」



いやはや、同情する人も居るだろうな、俺はどうでもいいけど



「じゃあ、行くよ」



そう言って俺はアニャの所に走った、そしてゆっくりとその腕を切断した



ゆっくりと言っても、相手に見えるギリギリのスピードだ.....



「これはダンジョンでコキ使われた分........」

「あんたぁぁああk!!!」



三人は変な顔をしてるけど.........



「これは村の人達の思い出の分」

「おぉぉぉてめえええ!!!!う、腕がぁぁ!!」



は?



「利き腕じゃ無いし良いでしょ、

て言うか数ヶ月前足を切り落とした荷物持ち覚えてる?それよりは良いよな?」

「ぶ、ブッっっ殺してやる!!!!!!!!」

「は~、お前うるさいな」



忘れかけてたけど、コイツラうるさいんだよね



「よ、よくも足を壊したでごわすね!!!



カウンター!!」



カウンター、防御メインの冒険者の中でも少し強い人しか知らない、便利スキル



効果は自分にダメージを与えた敵に自分のダメージの倍を与えるスキルだけど、まあ入手がクソ面倒くさかった



[カウンター

入手条件:盾を千個触る

効果:自分にダメージを与えた敵を地上のどこまでも追ってダメージを倍増して返す、一日5回まで]



俺の出費だったし...........



今はもうどうでも良いけど..........いや、やっぱ憎いわ



「カウンター、厄介な技だよね~」

「フッそんな余裕ぶっても大丈夫っす、あんたはもう直ぐ死ぬでごわす........!!!」



いやいや、カウンターって強いけど、避ける方法ならいっぱいありよ



「いや、余裕だから余裕ぶるんだよ」

「は?」



そう言って俺は影移動を使った



水に入ってもいいけど.........そうするとカウンターの効果が消えないから、



影移動が一番!



「に、荷物持ち風情が........か、かげいど......」

「か、影移動..........」

「な、なんであんたがこんな優秀スキルを.............」



優秀なスキルって、あのブリジットにラブラブの変態が持ってたスキルの事?



また俺をバカにしてるし.............王都でも散々人を不愉快にして



人を殺したり............



「うん、もう良いよね?言い残すことは?」

「はぁ!?死んでしまったらどうなn.........」

「雑魚がうるさいでごわs」



ズッバッ!!



ドバっ!ドバっ!



「最後ぐらいは安らかに死ね.......」

「な、テメエ!俺の盾とメスを!!!」



ブチッ



「今何つった........」

「ああぁぁ!?」

「盾とメスって言ったか...........」

「なんか問題があるのか?俺のメスと盾以外でもなんでも無いだろ!

そんな事よりも!なんでアイツラを殺せた!?」



ブチッ



「正直、お前は幼馴染、少し助けたかったかも............でも今の一言で分かった......クズはどう足搔あがいてもクズ........」

「何いってんだテメェ!?」



ズッ



一瞬だった、歩み寄り、剣を抜き、首に当て、思いっきり振る、それだけで勇者は死んだ......



数ヶ月前、俺を捨てた三人は目の前で死んでいる



最後の戦いは正直俺らしくなかった



でも悔くいてるって訳じゃ無い、コイツラに悔いることはない.....



「じゃあな」



そう言って、俺は穴を開けてその中に三人を打ち込み穴を塞いだ、ここには墓場を建てよう、死体の上に住むなんていやだし



でも、勇者をやっと倒せた..........





天界



「創造神~、例の子が人殺しをしちゃったよ~」

「それがどうした?」

「いや、あの村に住んでる混乱の神と賭けをしてたのよ~」

「殺さないってか?」

「うん、だって~

他の世界で追放された子って大体人を殺さないじゃ~ん」

「知らぬ..........チッ(俺も掛け金を取られたんだよ....)」



その日から天界では金銭的な差が出来てしまったと言う..........



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