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第67話 あんたバカァ!?

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「おい、帰ったぞ」

「ゆ、勇者か.......」

「なんだ?深刻な顔なんかして、修行から帰った俺らを見るのが嫌なのか?!あぁん」

「えー、マジ?」

「心が痛むでごわす」



ここは普通泣いて喜ぶ所だろ?



5ヶ月ぶりの勇者だぞ!



まあ住民はあんま反応しなかったけど、それはこの糞王のせいだ、あんま人は居なかったけど



「おい、戦争の準備はどうなってる?十万の兵を集めるんだろ?

 その為にわざわざ来たんだぞ!修行を止めて!」

「で、でも戦争したいのあんたらjy......」

「口答えする気!?」

「へ、兵ね........それが」



なんだ?



歯切りが悪いどころか文が終わりもしてねーぞ



「なんだ?急いで言え!」

「あ、あんた達も気付いているだろ、王民が減ったって....」



待って、王都の住民を王民って呼んでたの?



「まあ、少しな」

「少しか、半分を少しと呼べるのか.......」



「はあ!?なんで半分も居なくなってんだよ!?

 北でアーニャとキャッきゃうふふ........じゃ無くて修行中に何があった!?」



半分減ったなら単純計算で戦力も半分じゃねーか!!!



「そいつ等はどこに行ってる!?」

「お主らの荷物持ちの村だよ!!」



はあ?とうとうボケたか、王都の住民の半分があそこに行けるわけ...........



「おい、そこにはどの位で行ける!

 て言うか戦力はどっちが上だ!?」

「ふ、2日らしい、戦力は.........人数や勇者の事を考えると今は上らしい」

「"今は" か.........て言うかどうすれば5ヶ月でそんなに広ろがれるんだよ!?」



チッ、なんでロベルがこうなったんだ............ロベルの偽物....



いや、流石に違うか



「ああ、今すぐ殴る!

 jy,準備しろ!!!戦争野田せんそうのだ」

「落ち着くでごわす、そして戦闘に関係してる人達を全員連れてくるっす、て言うか野田って誰?」



たく、どうやって王になったんだコイツ



絶対大勢の人に恨まれてるだろ.......



◇◇◇◇

軍の上層部(女三人)、勇者パーテイー、王で会議!



「そういや、お前らだったな、て言うか女三人でも大丈夫なのか?」

「やかましいわね、これでも軍を集めたりして頑張ったのよ!」

「はいはい」



俺が王になったらコイツラをクビにして男に変えておこう、どうせ戦闘がどんな物なのかも知らないだろうしな



「お、お前ら、今は戦争の準備をするんだぞ!関係ないなら黙ってろ!」



うるさいなこのクソジジイ(王)



「へい」

「そうよ!

 戦争なよ!戦争なんて無理よ!あんたら分かってんの!?

こっちの兵士半年前の半分位しか居ないのよ!」

「そうね」

「負けるかも........」



あっ、一応全員喋るんだ



「それがどうした?

 勇者パーテイーが居るんだぞ、前回は負けたが、少し修行を積んだ俺に勝てるわけねーだろ!」

「ちょっと修行って........あんたバカァ!?」



うるせえな、その赤い髪も派手で嫌なんだよ!



「おい、アイツラは亜人だろ!

 そんな奴らに俺様が負けるって思ってるのか!?」

「さっき負けたって言ったじゃん!!

 て言うかフラグ建築が上手すぎるのよ!



逆に関心するわ!」



はあ



「おいてめえ!俺が負けるって!?」

「お主ら、終わったか?」

「チッ」

「は~い」

「よい」



何仕切ってんだ?



コイツより俺が強いのに......



「戦争はする、お前らにはどうすれば勝てるのかが聞きたいのじゃ」

「そう、でもね、負けたら私達のせいじゃ無いからね」

「あん?

 負ける訳ねーだろ」



たーく、最初から負ける気で挑んでどうする気だ?



「はー..........兵は5万3千4百12人

で、敵戦力は大体この3分の1位」

「武器はあっちが強い」

「でも勇者があっちに居ないのはたしか」



「ふむ、勇者、どうすれば勝てると思う?」



「先ず、敵戦力はこっちの半分以下だ、何故なら勇者パーテイーが居るからな、



それから勝つには籠城戦ろうじょうせんが良い!」



ふっ、この前覚えた言葉がこうも早く使えるとは



「あんた、適当に言ってない?

 あんなにクソ広い都市に攻城戦こうじょうせんが通じる分けないじゃない」



"攻城戦とは相手の村や街と外の繋がりを消して餓死させる方法"



"籠城戦は攻城戦を受けている人側の事を指す"



「そうか?」

「そうよ!

 ここは先ず兵で壁に穴を開けてその後に勇者やらS級を突っ込ませるのが良いわ!」



俺のは駄目か............まあ、突っ込むのも悪くないかもな



「ああ、これは流石にアンカ(軍の偉い女性の人)の作戦が良いと思うな、お主らはそれでも構わぬな?」

「ああ」

「リクがいいなら」

「S級か、邪魔しないなら良いでごわす」

「そう、じゃあ二週間後に実行出来るわ、これ以上待ってたらいつか全勢力持っていかれそうだし」



二週間後か...........



「そうか、分かった、じゃあ」



そう言って俺とアニャは立ち上がった



二週間後なら少し修行きゃっきゃする時間もあるしな



「ニ郎、お前は宿で寝とけ、俺とアニャは、そうだな、来週には戻る」

「またすか?まだお金を使うんでごわすか.......て言うか、二浪じゃなくて一郎っす」

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