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第47話 伝播
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///|1|2|3|4|5|6|7|8|9|計
――――――――――――――――――
上級生|3|0|6 |9
中学生|0|3| | 3
試合状況:ノーアウト・一、三塁
少しだけ笑う余裕が出てきたところで輝明がジャスチャーで何かを伝えようとしていた。
「それは確か枠端ギリギリに入れる時のサインだったよな?でも今のあの審判相手だとそのコースボールに………はっ!」
そうか、そうだよ!何で今までこんな当たり前の事に今まで気付かなかったんだ俺は。
「ありがとう赤坂。それで行こう」
グラウンドに戻ろうとしたとき掴まれて先程とはまた別のジャスチャーを行った。
「そっちも試せって事か?」
”コク”
「よし、分かった」
【3番バッター】
三塁方向にバウンドして飛んだ打球がサードの頭を超えそうになったがなんとかキャッチした。しかしあらかじめスタートしていたサードランナーはホームベースまで目前に迫っていた。
(くっ、なんとしてもアウトに…)
「一塁!アウト優先!」
間に合いそうにないと頭で分かっていても失点を恐れるあまりホームへの送球をおこないかけていたが捕手《龍介》が強く指示した事で踏みとどまり、ファーストへと送球。これにってサードランナーの帰還は許すも打者は打ち取りこの回ようやく一つ目のアウトとなり両軍供にほんの少し胸をなでおろした。
「なんだろう。味方がアウトになって安心す
るの初めてかも」
「俺も俺も」
「嘘つけ。お前ら普段は自分だけ凡退するのが嫌だから自分の前の奴にアウトになってくれと願ってただろうが」
「あはは、そうだっけ?覚えてないな~」
「あれ?サードランナー居なくなったのに内野は前進守備のまま?」
「アウトにしたとはいえ今のも危うく頭を超す打球になりそうだったのにな」
「多分この回はそういう方向で行くんだろう。効率云々じゃなく強気な姿勢を貫くって事だろうよ。気持ちが後ろ向きにならないように、例えそれでヒットを許すことになってもな。それに次のバッターはチームで一、二を争う俊足の馬場だからな。場合によっては内野安打封じにもなる」
(ただあのピッチャー相手だと普通に打たれる可能性も高いが…さて、どうなるかな?)
____________________
正直この試合、あたしこと田辺優奈は桃のお目付役のつもりで参加した。誘って来た前沢にそんなつもりは無いだろうし、桃本人も気を付けるとは思うけど私達はあくまでソフトボール部。もし危なくなりそうだったら無理矢理にでも連れて帰る為に。
少し前は男子に混じって少年野球をやっていたのもあって懐かしさから私は誘って来た前沢にOKした。春香の方は前沢に誘われた割に悩んでた。きっとこの頃調整が上手くいってないのを気にしているのだろう。特にこの前の試合の内容がよくなかった事に加え、今年は一年の子に凄いピッチャーが入って来たからそれが更に拍車を掛けていた。
だから私は無理矢理春香も参加する事を了承した。フリーだと色々一人で抱え込んで悩むだろうし、それならいっそいつもとは違う環境に置いた方がリフレッシュできるかもしれないし、最悪落ち込む暇はなくなるだろうとから怪我の可能性にだけ気を付けるつもりだった。
ウチの野球部は元々一、二回戦負けが当たり前のチーム。前沢らが入学してきたことで色々変わりつつあるみたいだけど、それでも部員がベンチ枠の20人にも到達しないぐらいの人数の部には違いなかったし、一年生は少なくとも5人以上は夏の大会でベンチに入る事になるからそんな無理な練習や部を去るかもしれない厳しい試合なんかはやらない。
言い方は悪いけど気軽に野球を楽しみがら交流を深め早くチームに溶け込んでもらう為の試合。そんな風に思っていた。けれど試合になるとそういうのではないと気付かされた。
一打席目のバッター。あの時点既に私の予想していたそれと違うと気付いた。使うボールは違えど同じフィールドプレイヤー同士、真剣であればあるほど向かい合わせただけで伝わってくるあの緊張感。
ショートの守備をに就いていて毎度バッターが打席に入る毎にそれらが感じ取れ、それだけで2、3年の野球部がこの試合に本気で挑んでいるのかがヒシヒシと伝わってきた。まあ、中には数人かそういう感じでないのもいたが。特にアホ代表。
とりあえずこの試合がただ交流を深めるだけの温い試合でない事は伝わって来た。しかし、この回は更に予想の斜め上を行った。野球部でない私でも分かる身内びいきの判定操作。いくら入ったばかりの格下の一年生に負けるのが嫌だからってこんな卑怯な手段を使うなんて情けなさ過ぎて試合を放りだしてやろうかと思った。
けどふと考えた時あの前沢や剣崎君辺りがこんな策を良しとするだろうか?そう思って相手ベンチを見てみると剣崎君は心配な表情で前沢君は真剣な表情でグランドを、特にキャッチャーの弟君とピッチャーの子を見つめていた。この時点であの判定がそういう意図でないことが分かり、同時にこの試合もそういう意図でないことが伝わって来た。
私達のソフトボール部は全国でも屈指のチームで歓迎試合では新入生にレベルの高さを身をもって知ってもらう為にかなり全力で叩くのが恒例だ。私も春香も去年は打球の速さやレベルの高さに飲み込まれそうになったりと高女子ソフト部の洗礼を受けた。でもあれがあったからこそ目標を高く設定しレギュラー目指してやって来れた。
だけどこの試合は似て非なるものだ。少なくともどの高校野球でもここまで入って来たばかりピッチャーにここまでの試練を与える高校は無いだろう。ましてウチのような無名に同然の野球部ならあり得ないことだ。そしてこれが試練として意図的に与えているというのならこのバッテリーは相当買われているのだろう。今日年までの自分と比べると少しだけ嫉妬してしまいそうになる。
けれどこのやり方だと選手も潰してしまいかねない。そう案じていると…
「ノォーーアウトォーー!!」
ほぼボロボロの状態でそれでも負けじと声を張り上げ叫んだキャッチャー。『俺はまだ試合を諦めない』という思いを込めて力一杯込めて吠えた。そしてその意図を汲んで今度はセンターの涼香ちゃんが高らかに叫んだ。
「ノォーーアウトォーー!!」
そして残りの子達もそれを理解し彼らに離されないように叫ぶ。『俺達もまだやれる』『まだまだこれからだ』という気持ちを込めて叫び返す。少なくとも彼らの目はそう語っていた。『試合を投げるつもりは無い!』という意思がヒシヒシと伝わって来た。そして…
「ノォーーアウトォーー!!」
私も気付いてたら叫んでいた。彼らのこの雰囲気に高揚した。絶望的なこの状況でも尚諦めずに前を向き続けようとする彼らに、類似するスポーツのプレイヤーとして理屈や言葉では上手く言葉にし難い熱意を超えた何かが私の心を震わせた。
”カキ―ン”
「よっしゃ抜け…」
”パァン”
「アウト!」
「なっ!」
「セカン!」
「ア、アウトー!」
私自身はなんとなくで引き受けた練習試合だったが今ハッキリと思う。参加して良かったと。滅多に感じられないこの熱に触れられて良かったって。
桃、あんたはどう?このグラウドの雰囲気に何か感じとったの?
ベンチの帰り際にそっとライトからから向かって来る相方を無邪気な笑顔で見つめていた。
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上級生|3|0|6 |9
中学生|0|3| | 3
試合状況:ノーアウト・一、三塁
少しだけ笑う余裕が出てきたところで輝明がジャスチャーで何かを伝えようとしていた。
「それは確か枠端ギリギリに入れる時のサインだったよな?でも今のあの審判相手だとそのコースボールに………はっ!」
そうか、そうだよ!何で今までこんな当たり前の事に今まで気付かなかったんだ俺は。
「ありがとう赤坂。それで行こう」
グラウンドに戻ろうとしたとき掴まれて先程とはまた別のジャスチャーを行った。
「そっちも試せって事か?」
”コク”
「よし、分かった」
【3番バッター】
三塁方向にバウンドして飛んだ打球がサードの頭を超えそうになったがなんとかキャッチした。しかしあらかじめスタートしていたサードランナーはホームベースまで目前に迫っていた。
(くっ、なんとしてもアウトに…)
「一塁!アウト優先!」
間に合いそうにないと頭で分かっていても失点を恐れるあまりホームへの送球をおこないかけていたが捕手《龍介》が強く指示した事で踏みとどまり、ファーストへと送球。これにってサードランナーの帰還は許すも打者は打ち取りこの回ようやく一つ目のアウトとなり両軍供にほんの少し胸をなでおろした。
「なんだろう。味方がアウトになって安心す
るの初めてかも」
「俺も俺も」
「嘘つけ。お前ら普段は自分だけ凡退するのが嫌だから自分の前の奴にアウトになってくれと願ってただろうが」
「あはは、そうだっけ?覚えてないな~」
「あれ?サードランナー居なくなったのに内野は前進守備のまま?」
「アウトにしたとはいえ今のも危うく頭を超す打球になりそうだったのにな」
「多分この回はそういう方向で行くんだろう。効率云々じゃなく強気な姿勢を貫くって事だろうよ。気持ちが後ろ向きにならないように、例えそれでヒットを許すことになってもな。それに次のバッターはチームで一、二を争う俊足の馬場だからな。場合によっては内野安打封じにもなる」
(ただあのピッチャー相手だと普通に打たれる可能性も高いが…さて、どうなるかな?)
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正直この試合、あたしこと田辺優奈は桃のお目付役のつもりで参加した。誘って来た前沢にそんなつもりは無いだろうし、桃本人も気を付けるとは思うけど私達はあくまでソフトボール部。もし危なくなりそうだったら無理矢理にでも連れて帰る為に。
少し前は男子に混じって少年野球をやっていたのもあって懐かしさから私は誘って来た前沢にOKした。春香の方は前沢に誘われた割に悩んでた。きっとこの頃調整が上手くいってないのを気にしているのだろう。特にこの前の試合の内容がよくなかった事に加え、今年は一年の子に凄いピッチャーが入って来たからそれが更に拍車を掛けていた。
だから私は無理矢理春香も参加する事を了承した。フリーだと色々一人で抱え込んで悩むだろうし、それならいっそいつもとは違う環境に置いた方がリフレッシュできるかもしれないし、最悪落ち込む暇はなくなるだろうとから怪我の可能性にだけ気を付けるつもりだった。
ウチの野球部は元々一、二回戦負けが当たり前のチーム。前沢らが入学してきたことで色々変わりつつあるみたいだけど、それでも部員がベンチ枠の20人にも到達しないぐらいの人数の部には違いなかったし、一年生は少なくとも5人以上は夏の大会でベンチに入る事になるからそんな無理な練習や部を去るかもしれない厳しい試合なんかはやらない。
言い方は悪いけど気軽に野球を楽しみがら交流を深め早くチームに溶け込んでもらう為の試合。そんな風に思っていた。けれど試合になるとそういうのではないと気付かされた。
一打席目のバッター。あの時点既に私の予想していたそれと違うと気付いた。使うボールは違えど同じフィールドプレイヤー同士、真剣であればあるほど向かい合わせただけで伝わってくるあの緊張感。
ショートの守備をに就いていて毎度バッターが打席に入る毎にそれらが感じ取れ、それだけで2、3年の野球部がこの試合に本気で挑んでいるのかがヒシヒシと伝わってきた。まあ、中には数人かそういう感じでないのもいたが。特にアホ代表。
とりあえずこの試合がただ交流を深めるだけの温い試合でない事は伝わって来た。しかし、この回は更に予想の斜め上を行った。野球部でない私でも分かる身内びいきの判定操作。いくら入ったばかりの格下の一年生に負けるのが嫌だからってこんな卑怯な手段を使うなんて情けなさ過ぎて試合を放りだしてやろうかと思った。
けどふと考えた時あの前沢や剣崎君辺りがこんな策を良しとするだろうか?そう思って相手ベンチを見てみると剣崎君は心配な表情で前沢君は真剣な表情でグランドを、特にキャッチャーの弟君とピッチャーの子を見つめていた。この時点であの判定がそういう意図でないことが分かり、同時にこの試合もそういう意図でないことが伝わって来た。
私達のソフトボール部は全国でも屈指のチームで歓迎試合では新入生にレベルの高さを身をもって知ってもらう為にかなり全力で叩くのが恒例だ。私も春香も去年は打球の速さやレベルの高さに飲み込まれそうになったりと高女子ソフト部の洗礼を受けた。でもあれがあったからこそ目標を高く設定しレギュラー目指してやって来れた。
だけどこの試合は似て非なるものだ。少なくともどの高校野球でもここまで入って来たばかりピッチャーにここまでの試練を与える高校は無いだろう。ましてウチのような無名に同然の野球部ならあり得ないことだ。そしてこれが試練として意図的に与えているというのならこのバッテリーは相当買われているのだろう。今日年までの自分と比べると少しだけ嫉妬してしまいそうになる。
けれどこのやり方だと選手も潰してしまいかねない。そう案じていると…
「ノォーーアウトォーー!!」
ほぼボロボロの状態でそれでも負けじと声を張り上げ叫んだキャッチャー。『俺はまだ試合を諦めない』という思いを込めて力一杯込めて吠えた。そしてその意図を汲んで今度はセンターの涼香ちゃんが高らかに叫んだ。
「ノォーーアウトォーー!!」
そして残りの子達もそれを理解し彼らに離されないように叫ぶ。『俺達もまだやれる』『まだまだこれからだ』という気持ちを込めて叫び返す。少なくとも彼らの目はそう語っていた。『試合を投げるつもりは無い!』という意思がヒシヒシと伝わって来た。そして…
「ノォーーアウトォーー!!」
私も気付いてたら叫んでいた。彼らのこの雰囲気に高揚した。絶望的なこの状況でも尚諦めずに前を向き続けようとする彼らに、類似するスポーツのプレイヤーとして理屈や言葉では上手く言葉にし難い熱意を超えた何かが私の心を震わせた。
”カキ―ン”
「よっしゃ抜け…」
”パァン”
「アウト!」
「なっ!」
「セカン!」
「ア、アウトー!」
私自身はなんとなくで引き受けた練習試合だったが今ハッキリと思う。参加して良かったと。滅多に感じられないこの熱に触れられて良かったって。
桃、あんたはどう?このグラウドの雰囲気に何か感じとったの?
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