43 / 87
第41話 アウトと失点の優先順位
しおりを挟む
///|1|2|3|4|5|6|7|8|9|計
――――――――――――――――――
上級生|3|0|2 5
中学生|0|3| 3
試合状況:捕手の後逸によりランナー二人生還し上級生2点追加。無死・二、三塁となった。
「いや~際どかったね今のプレイ」
「捕れなかったとはいえグローブには当ててたし本当に紙一重の勝負だったな。しかも僅かな差と反比例するかのような結果がなぁ」
「だよね。片や二死・ニ、三塁で後一歩なのと片や二失点した上に無死・二、三塁で更に1、2失点覚悟しないといけない大ピンチ継続中の状況とか天と地ほど違うもんね」
「正直ああいう状況下での気持ちって痛い程よく分かるから同情せずにいられないんだけど」
「みんなチョコチョコエラーするもんね。だけど試合中だから彼らの為に涙を飲んで嫌われるつもりで後輩をイジメよう!」
(((笑顔で嫌な事平然といいやがるなコイツ)))
【バッター8番・森村】
「ボール!」
チィ!またスクイズ。しかも今度は構えだけかよ。仮にも高校生の先輩っていう上の立ち位置なんだからこんなせこいバント攻めなんかせずに普通に打って来いってんだよ!…いや、今はそんな事よりも…
龍介は再びマウンドへ
「悪い赤坂、さっき言ったのは撤回する。今度からは相手がスクイズの構えをしてても外さなくていい」
(つまりそれって…)
「バントの成功率が不確かな相手に警戒し過ぎても良くないし、それにぶっちゃけ相手にスクイズ決められて点差付けられるよりも無理に外させようとしてピッチングのリズムが崩れる方が怖え。とにかく決められたら決められたでしょうがねー。そこは割り切ってこのアウト3つ取って回を終わらせることだけに集中しよう」
”コク”
赤坂にああ言ったけどやっぱ得点防げるならそれが一番だからな。サード、突っ込めよ!
(了解)
”パァン”
「ストライーク!」
「今度は構えに釣られず入れてきたな。けど次はどうかな?」
”パァン”
「ストライーク、ツー!」
「連続で入れてきたか。だったら…」
(ヒッティング、だよな。正直スクイズ成功させるとか俺には無理。特にこうもグイグイとインハイ攻めされちゃボールを上げないようにピッチャー前に転がすのがやっとだもんな)
これで決める!
”シュッ” ”キーン”
輝明が投じた三球目。バッターはボールの上を叩いてしまい打ち損ね、打球はサード方向へと飛んだ。
スクイズは捨ててヒッティングに切り替えてきたか。だけど当てただけだの打球だ。これならサードが打ち取って…
打ち取ってようやくワンナウト、そう思っていた。しかし打球はバウンドして前に出ていたサードの頭を超えてしまった。これによってレフト線長打コースとなってしまいランナー二人が帰って2失点。更にレフトの送球が乱れバッター三塁へと進んだ。
前進守備でなければ定位置で捕れていてアウトに出来たんだが。討ち取っていた打球なだけに…クソっ!駄目だ、切り替えねーと。次のバッターは特に要注意の…
【バッター9番・剣崎】
控え中心で組まれている中でピッチャーとして最初からこの試合で出場している入っているレギュラーで俺らのシニアの先輩。特殊なチーム事情で6番に入ってるけど打力・実力共に実質クリナップの選手。今回9番なのはピッチャーだからとかじゃなく他の先輩らがこの試合のメインがだからだろうな。
(やべ~どうしよう、回ってきちゃたよ。この状況だと流石に打ちたくないな~。けどさっきスルーしてしまったからな)
さっきの打席は一巡目で様子してたからかあっさり打ち取れたけど流石に今度はそう上手くいかないよな。けどもしかしたら調子を崩してる可能性もあるかもしれねぇ。
(前の打席はバッテリーがいい感じに繋がり始めて立て直してきたように見えたからつい棒立ちしちゃったからこの打席はきっちり打つつもりでいたんだけどこの状況だとマジでバット振りたくないな。けど…)
"ジィーーッ"
(自由の奴がここぞとばかりヤレヤレ光線ぶつけて睨んでくるよ。はいはい、今度は手を抜いてわざと三振しませんよ。けどできるなら…)
ノーアウト・ニ、三塁。現時点でのこの打線で一番力のあるこの人にスクイズのサインは普通無い。だけどこれまでチーム全体で色々と揺さぶってきている。ここは万が一に備えてインハイから…
龍介がそう考えた刹那、その思考を追い払うかのようなや頭を振った。
頭冷やせ!3対3で同点に追いついたのに辛いジャッジにエラー、アンラッキーが絡んで4失点。確かにこれ以上点はやりたくないが相手は強打者の剣崎先輩。スクイズ気にしてインハイばっか攻め続けたら初回同様狙われて剣崎先輩だとツーラン喰らう可能性があるし、そっちの方がよっぽど怖い。
それにもしスクイズなら失点はしたとしてもアウト一つ貰えるんだ。未だノーアウでのサードランナー。どうしたって失点する確率の方が高いんだ。それなら失点してでもこの人でアウト貰える方が良い筈だ。それにそうなればワンナウトランナー無しで次に繋げ難い…よしっ!
≪ストレートをアウトロー≫
スクイズだと仮定しさせていいのならやりづらいインハイより一塁側に転がせて易いこの方が良い筈だ。成功なら1失点と引き換えに剣崎先輩のアウトと三塁ランナー帰還によりランナー無しの状況。逆にこっちがスクイズ成功させないようインハイ投げてくるのを予想してヒッティングでインハイ狙いなら外に投げてれば安全だ!
”シュッ” ”パァン”
「ストライーク!」
(動きは無しか…もう一球)
”シュッ” ”パァン”
「ストライーク、ツー!」
追い込んだけど二球とも動き無し。これは多分スクイズないな。
(できればフォアボール期待してたんけど。俺の精神的負担軽減の為に。けど縛られたゾーンの範囲を把握された後だとあのピッチャーが四球になる可能性はやっぱないか…)
それなら問題は次の一球。思い切って内角に入れよう。飛ぶ先がセンターなら飛距離と返球次第では外野フライからのホームアウトでゲッツー捕れる。
”シュッ” ”カキ―ン”
打たれた!けど詰まってる。
(やべ、犠牲フライで留めるつもりが思ったより伸びた。この弾道だと多分…)
「レフトォーー!!」
(くっ捕れるかどうか微妙だ。けどさっき俺の送球が乱れたせいで三塁打にしてしまった。あそこをアウトに出来ていればバッテリーにかかる負担んも違った筈だ。だからこれはアウトにしたい!それに…)
レフトの鎌田が振り向くとセンターからこちらに走って来る涼夏の姿が目に入った。
(涼夏が俺が打球に突っ込めるようにフォローに来てる。しかも俺に向かって。多分バックホームに備えての事だよな?それならここで思いっ切って…)
鎌田そう思った刹那、過去の試合の似たような場面で突っ込んで捕り損なった事が脳裏にフラッシュバックされ、一瞬足がすくんで足取りが重くなった。
(思い出すな!今はただ目の前のボールを…)
恐怖心を振り払いながら懸命に食らい付こうとした。しかし僅かにグラブが届かずに打球は落ちて彼の後方へ。涼夏は急いで打球を追うも打った剣崎は二塁へ。そして当然三塁ランナーは帰還して一点。これで3対8へと差が広がってしまった。
これにやってしまったと言わんばかりにレフトの鎌田は思わず俯いてしまう程のダメージを受けていた。
「涼夏…悪い」
「悪いって何が?」
「えっ?」
「今の状況を何とかしたくて突っ込んだんでしょう?判断難しい打球だったし今のは仕方ない。それにミスした後なのに縮こまらず挽回しようと駄目だったんならしょうがないよ。寧ろ弱気にならずによく前に出たよ」
「…涼夏」
「私もそれが良いと思ったし、出来たらきっと流れを変えられてただろうけど失敗したものは切り替えるしかないよ。引きずられる方がアタシは嫌。よく知ってるでしょう?それに…」
「レフトォー!今のは気にせず切り替えろよ!」
「ほらね。龍介《あいつ》もああ言ってるんだから轢きづらずに前向きなさいよ!」
「…そうだな」
(とはいえ本当に紙一重だった。この回だけでもう5失点もしちゃったし守る側は勿論、バッテリーとしては精神的にはかなりしんどい筈。声を掛ける余裕はまだあるみたいだけどこのまま試合が進むようだと…)
まるで泥沼に沈んで行っているような状況に涼夏含めチームのほとんどが拭えぬ不安にハマりかけていた。
――――――――――――――――――
上級生|3|0|2 5
中学生|0|3| 3
試合状況:捕手の後逸によりランナー二人生還し上級生2点追加。無死・二、三塁となった。
「いや~際どかったね今のプレイ」
「捕れなかったとはいえグローブには当ててたし本当に紙一重の勝負だったな。しかも僅かな差と反比例するかのような結果がなぁ」
「だよね。片や二死・ニ、三塁で後一歩なのと片や二失点した上に無死・二、三塁で更に1、2失点覚悟しないといけない大ピンチ継続中の状況とか天と地ほど違うもんね」
「正直ああいう状況下での気持ちって痛い程よく分かるから同情せずにいられないんだけど」
「みんなチョコチョコエラーするもんね。だけど試合中だから彼らの為に涙を飲んで嫌われるつもりで後輩をイジメよう!」
(((笑顔で嫌な事平然といいやがるなコイツ)))
【バッター8番・森村】
「ボール!」
チィ!またスクイズ。しかも今度は構えだけかよ。仮にも高校生の先輩っていう上の立ち位置なんだからこんなせこいバント攻めなんかせずに普通に打って来いってんだよ!…いや、今はそんな事よりも…
龍介は再びマウンドへ
「悪い赤坂、さっき言ったのは撤回する。今度からは相手がスクイズの構えをしてても外さなくていい」
(つまりそれって…)
「バントの成功率が不確かな相手に警戒し過ぎても良くないし、それにぶっちゃけ相手にスクイズ決められて点差付けられるよりも無理に外させようとしてピッチングのリズムが崩れる方が怖え。とにかく決められたら決められたでしょうがねー。そこは割り切ってこのアウト3つ取って回を終わらせることだけに集中しよう」
”コク”
赤坂にああ言ったけどやっぱ得点防げるならそれが一番だからな。サード、突っ込めよ!
(了解)
”パァン”
「ストライーク!」
「今度は構えに釣られず入れてきたな。けど次はどうかな?」
”パァン”
「ストライーク、ツー!」
「連続で入れてきたか。だったら…」
(ヒッティング、だよな。正直スクイズ成功させるとか俺には無理。特にこうもグイグイとインハイ攻めされちゃボールを上げないようにピッチャー前に転がすのがやっとだもんな)
これで決める!
”シュッ” ”キーン”
輝明が投じた三球目。バッターはボールの上を叩いてしまい打ち損ね、打球はサード方向へと飛んだ。
スクイズは捨ててヒッティングに切り替えてきたか。だけど当てただけだの打球だ。これならサードが打ち取って…
打ち取ってようやくワンナウト、そう思っていた。しかし打球はバウンドして前に出ていたサードの頭を超えてしまった。これによってレフト線長打コースとなってしまいランナー二人が帰って2失点。更にレフトの送球が乱れバッター三塁へと進んだ。
前進守備でなければ定位置で捕れていてアウトに出来たんだが。討ち取っていた打球なだけに…クソっ!駄目だ、切り替えねーと。次のバッターは特に要注意の…
【バッター9番・剣崎】
控え中心で組まれている中でピッチャーとして最初からこの試合で出場している入っているレギュラーで俺らのシニアの先輩。特殊なチーム事情で6番に入ってるけど打力・実力共に実質クリナップの選手。今回9番なのはピッチャーだからとかじゃなく他の先輩らがこの試合のメインがだからだろうな。
(やべ~どうしよう、回ってきちゃたよ。この状況だと流石に打ちたくないな~。けどさっきスルーしてしまったからな)
さっきの打席は一巡目で様子してたからかあっさり打ち取れたけど流石に今度はそう上手くいかないよな。けどもしかしたら調子を崩してる可能性もあるかもしれねぇ。
(前の打席はバッテリーがいい感じに繋がり始めて立て直してきたように見えたからつい棒立ちしちゃったからこの打席はきっちり打つつもりでいたんだけどこの状況だとマジでバット振りたくないな。けど…)
"ジィーーッ"
(自由の奴がここぞとばかりヤレヤレ光線ぶつけて睨んでくるよ。はいはい、今度は手を抜いてわざと三振しませんよ。けどできるなら…)
ノーアウト・ニ、三塁。現時点でのこの打線で一番力のあるこの人にスクイズのサインは普通無い。だけどこれまでチーム全体で色々と揺さぶってきている。ここは万が一に備えてインハイから…
龍介がそう考えた刹那、その思考を追い払うかのようなや頭を振った。
頭冷やせ!3対3で同点に追いついたのに辛いジャッジにエラー、アンラッキーが絡んで4失点。確かにこれ以上点はやりたくないが相手は強打者の剣崎先輩。スクイズ気にしてインハイばっか攻め続けたら初回同様狙われて剣崎先輩だとツーラン喰らう可能性があるし、そっちの方がよっぽど怖い。
それにもしスクイズなら失点はしたとしてもアウト一つ貰えるんだ。未だノーアウでのサードランナー。どうしたって失点する確率の方が高いんだ。それなら失点してでもこの人でアウト貰える方が良い筈だ。それにそうなればワンナウトランナー無しで次に繋げ難い…よしっ!
≪ストレートをアウトロー≫
スクイズだと仮定しさせていいのならやりづらいインハイより一塁側に転がせて易いこの方が良い筈だ。成功なら1失点と引き換えに剣崎先輩のアウトと三塁ランナー帰還によりランナー無しの状況。逆にこっちがスクイズ成功させないようインハイ投げてくるのを予想してヒッティングでインハイ狙いなら外に投げてれば安全だ!
”シュッ” ”パァン”
「ストライーク!」
(動きは無しか…もう一球)
”シュッ” ”パァン”
「ストライーク、ツー!」
追い込んだけど二球とも動き無し。これは多分スクイズないな。
(できればフォアボール期待してたんけど。俺の精神的負担軽減の為に。けど縛られたゾーンの範囲を把握された後だとあのピッチャーが四球になる可能性はやっぱないか…)
それなら問題は次の一球。思い切って内角に入れよう。飛ぶ先がセンターなら飛距離と返球次第では外野フライからのホームアウトでゲッツー捕れる。
”シュッ” ”カキ―ン”
打たれた!けど詰まってる。
(やべ、犠牲フライで留めるつもりが思ったより伸びた。この弾道だと多分…)
「レフトォーー!!」
(くっ捕れるかどうか微妙だ。けどさっき俺の送球が乱れたせいで三塁打にしてしまった。あそこをアウトに出来ていればバッテリーにかかる負担んも違った筈だ。だからこれはアウトにしたい!それに…)
レフトの鎌田が振り向くとセンターからこちらに走って来る涼夏の姿が目に入った。
(涼夏が俺が打球に突っ込めるようにフォローに来てる。しかも俺に向かって。多分バックホームに備えての事だよな?それならここで思いっ切って…)
鎌田そう思った刹那、過去の試合の似たような場面で突っ込んで捕り損なった事が脳裏にフラッシュバックされ、一瞬足がすくんで足取りが重くなった。
(思い出すな!今はただ目の前のボールを…)
恐怖心を振り払いながら懸命に食らい付こうとした。しかし僅かにグラブが届かずに打球は落ちて彼の後方へ。涼夏は急いで打球を追うも打った剣崎は二塁へ。そして当然三塁ランナーは帰還して一点。これで3対8へと差が広がってしまった。
これにやってしまったと言わんばかりにレフトの鎌田は思わず俯いてしまう程のダメージを受けていた。
「涼夏…悪い」
「悪いって何が?」
「えっ?」
「今の状況を何とかしたくて突っ込んだんでしょう?判断難しい打球だったし今のは仕方ない。それにミスした後なのに縮こまらず挽回しようと駄目だったんならしょうがないよ。寧ろ弱気にならずによく前に出たよ」
「…涼夏」
「私もそれが良いと思ったし、出来たらきっと流れを変えられてただろうけど失敗したものは切り替えるしかないよ。引きずられる方がアタシは嫌。よく知ってるでしょう?それに…」
「レフトォー!今のは気にせず切り替えろよ!」
「ほらね。龍介《あいつ》もああ言ってるんだから轢きづらずに前向きなさいよ!」
「…そうだな」
(とはいえ本当に紙一重だった。この回だけでもう5失点もしちゃったし守る側は勿論、バッテリーとしては精神的にはかなりしんどい筈。声を掛ける余裕はまだあるみたいだけどこのまま試合が進むようだと…)
まるで泥沼に沈んで行っているような状況に涼夏含めチームのほとんどが拭えぬ不安にハマりかけていた。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
三姉妹の姉達は、弟の俺に甘すぎる!
佐々木雄太
青春
四月——
新たに高校生になった有村敦也。
二つ隣町の高校に通う事になったのだが、
そこでは、予想外の出来事が起こった。
本来、いるはずのない同じ歳の三人の姉が、同じ教室にいた。
長女・唯【ゆい】
次女・里菜【りな】
三女・咲弥【さや】
この三人の姉に甘やかされる敦也にとって、
高校デビューするはずだった、初日。
敦也の高校三年間は、地獄の運命へと導かれるのであった。
カクヨム・小説家になろうでも好評連載中!
天ヶ崎高校二年男子バレーボール部員本田稔、幼馴染に告白する。
山法師
青春
四月も半ばの日の放課後のこと。
高校二年になったばかりの本田稔(ほんだみのる)は、幼馴染である中野晶(なかのあきら)を、空き教室に呼び出した。
男子高校生の休み時間
こへへい
青春
休み時間は10分。僅かな時間であっても、授業という試練の間隙に繰り広げられる会話は、他愛もなければ生産性もない。ただの無価値な会話である。小耳に挟む程度がちょうどいい、どうでもいいお話です。
夏休み、隣の席の可愛いオバケと恋をしました。
みっちゃん
青春
『俺の隣の席はいつも空いている。』
俺、九重大地の左隣の席は本格的に夏休みが始まる今日この日まで埋まることは無かった。
しかしある日、授業中に居眠りして目を覚ますと隣の席に女の子が座っていた。
「私、、オバケだもん!」
出会って直ぐにそんなことを言っている彼女の勢いに乗せられて友達となってしまった俺の夏休みは色濃いものとなっていく。
信じること、友達の大切さ、昔の事で出来なかったことが彼女の影響で出来るようになるのか。
ちょっぴり早い夏の思い出を一緒に作っていく。
どうしてもモテない俺に天使が降りてきた件について
塀流 通留
青春
ラブコメな青春に憧れる高校生――茂手太陽(もて たいよう)。
好きな女の子と過ごす楽しい青春を送るため、彼はひたすら努力を繰り返したのだが――モテなかった。
それはもうモテなかった。
何をどうやってもモテなかった。
呪われてるんじゃないかというくらいモテなかった。
そんな青春負け組説濃厚な彼の元に、ボクッ娘美少女天使が現れて――
モテない高校生とボクッ娘天使が送る青春ラブコメ……に見せかけた何か!?
最後の最後のどんでん返しであなたは知るだろう。
これはラブコメじゃない!――と
<追記>
本作品は私がデビュー前に書いた新人賞投稿策を改訂したものです。
不撓導舟の独善
縞田
青春
志操学園高等学校――生徒会。その生徒会は様々な役割を担っている。学校行事の運営、部活の手伝い、生徒の悩み相談まで、多岐にわたる。
現生徒会長の不撓導舟はあることに悩まされていた。
その悩みとは、生徒会役員が一向に増えないこと。
放課後の生徒会室で、頼まれた仕事をしている不撓のもとに、一人の女子生徒が現れる。
学校からの頼み事、生徒たちの悩み相談を解決していくラブコメです。
『なろう』にも掲載。
乙男女じぇねれーしょん
ムラハチ
青春
見知らぬ街でセーラー服を着るはめになったほぼニートのおじさんが、『乙男女《おつとめ》じぇねれーしょん』というアイドルグループに加入し、神戸を舞台に事件に巻き込まれながらトップアイドルを目指す青春群像劇! 怪しいおじさん達の周りで巻き起こる少女誘拐事件、そして消えた3億円の行方は……。
小説家になろうは現在休止中。
自称未来の妻なヤンデレ転校生に振り回された挙句、最終的に責任を取らされる話
水島紗鳥
青春
成績優秀でスポーツ万能な男子高校生の黒月拓馬は、学校では常に1人だった。
そんなハイスペックぼっちな拓馬の前に未来の妻を自称する日英ハーフの美少女転校生、十六夜アリスが現れた事で平穏だった日常生活が激変する。
凄まじくヤンデレなアリスは拓馬を自分だけの物にするためにありとあらゆる手段を取り、どんどん外堀を埋めていく。
「なあ、サインと判子欲しいって渡された紙が記入済婚姻届なのは気のせいか?」
「気にしない気にしない」
「いや、気にするに決まってるだろ」
ヤンデレなアリスから完全にロックオンされてしまった拓馬の運命はいかに……?(なお、もう一生逃げられない模様)
表紙はイラストレーターの谷川犬兎様に描いていただきました。
小説投稿サイトでの利用許可を頂いております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる