上 下
86 / 94
第2章

美凪side ③ 中編 その④

しおりを挟む
 美凪side ③  中編  その④



 西川さんのインタビューを終えたあと、隣人さんが私に切り出しました。

「じゃ、じゃあ……猫カフェに行こうか、美凪」

 優花とはもう呼んではくれないんですね。
 その事に少しばかりの寂しさは覚えましたが、私は彼に了承を示しました。

「そ、そうですね……隣人さん……」

 先程のインタビュー。やはり少しだけ恥ずかしい気持ちはありましたね。
 失ったものものも多かったように思えますが、得たものも多かったです。

 そして、猫カフェへと向かう途中。
 やはり先程のインタビューを引きずっていた私と隣人さん。

 少しだけ気まずい雰囲気がありました。

「……なぁ、美凪。俺があの場で言った言葉だけどな」

 そんな中、隣人さんはそう言って私に話を始めました。

 私は彼の目を見つめながら、言葉の続きを待ちました。

 彼はそんな私の目を見ながら言葉を続けました。

「別に嘘とか思ってもいない事とかじゃないからな」

 真剣な表情。その場限りの言葉じゃないという彼の真意に触れて、私の心臓が跳ねました。

「……そ、そうですか」

 か、顔が熱くなるのを感じました。
 きっと今の私は真っ赤な顔をしてると思います。

 は、恥ずかしいですね……ですが、彼がそう言ってくれたのですから、私も本心を話さないと不誠実です。
 私は歩みを止めて、彼の目を見つめながら言葉を返します。

「私も、あの場で言ったことは嘘とか思ってもいない事とかではありません。こうして隣人さんと手を繋いで歩いている時間も、とても幸せなものですから」
「そうか……」

 私の言葉を受けて、隣人さんは視線を少しだけ逸らしました。
 彼の耳が真っ赤に染ってるのがわかりました。

 ふ、ふふーん。勇気を出したかいがありましたね。

 そんなやり取りをして、私と隣人さんは猫カフェへと向かいました。
 先程まであった気まずさは無くなりましたが、照れてしまうような甘い空気が残っていたように思えました。

 そして、しばらく歩いていると目的地へと辿り着きました。

「着きましたね。色々喋ったのでちょっとお腹が減ってます。ご飯物とか食べたい気分ですね!!」

 私は先程までの空気を飛ばすように、少しだけ声を張り上げました。

「あはは。そうだな。オムライスとかドリアとかあったらいいな」

 そうですね!!オムライスもドリアも大好きです!!
 特にカレードリアは最高に大好きですね!!

 そんなことを考えていると、店員さんが一名やって来ました。

「すみません。予約とかしてないんですが、利用しても大丈夫ですか?」

 隣人さんは店員さんに対してそう問い掛けていました。

 きっと彼のことです。本来ならば予約をしておきたかったのでしょうね。
 ですが、万が一私が猫アレルギーとかを持っていた時にはキャンセルしなければならない。と思っていたのでしょうね。

 隣人さんの言葉に店員さんは笑顔で答えました。

『大丈夫ですよ。すぐにご案内出来ます』
「そうですか、ありがとうございます」

 結構な人気店ですが大丈夫だったようです。
 彼は店員さんに一礼していました。

 本当に彼はしっかりしている人です。
 店員さんに対して横柄な態度を取らない。
 こういう所も好感が持てます。

「良かったですね!!これで猫ちゃんと戯れられます」
「そうだな。でもまずは昼ごはんを食べながら猫を眺めていこうか」

 私の言葉に、彼は笑顔で答えてくれました。

 そして、店員さんに案内された席に座ったあと、私と隣人さんはメニュー表に目を通しました。

 少しすると店員さんが水を持ってきてくれました。

 私はその水を一口飲んでからメニューを確認していきます。

 ふむふむ……多少割高ではありますが、こんなものでしょうね。ですがメニューは豊富ですね。

 まぁ……冷凍食品かと思いますが。

 先日。冷凍食品を食べましたが、まぁまぁの美味しさでしたからね。とりあえずお腹に入れば良しとしましょう!!

「私はミートスパゲティとミートドリアにします!!飲み物はオレンジジュースですね」

 私がそう言うと、彼もオーダーを決めたようです。

「俺はカルボナーラと……え?チャーハン??」

 ちゃ、チャーハンですか?

 彼の言葉を聞いた私はメニュー表を確認しました。

 あ、ありました……ご飯物の中にしれっとチャーハンの文字があります。

 洋風メニューの中にチャーハンが一つだけ。
 ラーメンとか餃子とかそういうのはありません。

 い、異様な雰囲気を感じます。

 少しだけ気にはなりますが、冒険はしないでおきましょう。

 なんて思っていると、隣人さんは違ったようです。

「良し。俺はカルボナーラとこのチャーハンを頼もう。飲み物は烏龍茶だな」

 あはは。どうやら彼はチャーハンを頼むようですね。

「へぇ。こんな場所でチャーハンなんて珍しいですね」
「もしかしたらめちゃくちゃ美味しいかもしれないな」

 私の言葉に、隣人さんはそう返してきました。

 そうですね。もしかしたら大当たりかもしれませんからね。

 そして、隣人さんは店員さんを呼ぶために呼び鈴を鳴らしました。

 リーンという音が鳴り響くと、店員さんがやって来ました。

『ご注文をどうぞ』

 注文表を持った店員さんに、隣人さんが注文を伝えていきます。

「えーと。彼女がミートスパゲティとミートドリアでお願いします。俺がカルボナーラとチャーハンです。飲み物は彼女がオレンジジュースで俺が烏龍茶です」

『ご注文を確認します。ミートスパゲティが一つ。ミートドリアが一つ。カルボナーラが一つ。チャーハンが一つ。オレンジジュースが一つ。烏龍茶が一つ。飲み物はいつお持ちしますか?』

「美凪はどうしたい?」

 そうですね。飲み物は食後が良いですね。

「食後でいいですよ」

「じゃあ飲み物は食後でお願いします」
『かしこまりました。それではお待ちくださいませ』

 店員さんはそう言ったあと、私たちのテーブルを後にしました。

 そして、私は隣人さんに先程のチャーハンの話をしました。

「正直な話。チャーハンは私もすごく気になってたんです」
「あはは。だよな。あれだけなんだか異彩を放ってたからな」

 そう言って笑う彼に、私はガラスの向こう側を指さします。

「それにしても見てくださいよ、隣人さん。めちゃくちゃ可愛い猫ちゃんがこっちを見てますよ」

 チャーハンも気になりましたが、私はもうあの猫ちゃんたちが気になって仕方ないです!!
 早く戯れたいですね!!

「飯を食い終わったらあっちに入れる感じだからな。それまでは見て楽しむってやつだ」
「今からワクワクが止まりませんね!!」

 彼と話をしていると、頼んでいた料理がやってきました。

 あはは……やっぱり予想していましたけど『冷凍食品』を少しアレンジしたものですね。

 まぁ、仕方ありません。私の舌を満足させてくれるのは隣人さんの料理だけですからね。

「ははは。何となく予想はしてましたけど、やっぱり冷凍食品ですね」

 私のその言葉に、お店側を隣人さんは擁護するように言葉を返しました。

「まぁ、前も言ったけど、冷凍食品だって美味しいからな。これを超える味を出すのはなかなか手間だからな」

 そうですね。別に美味しくないわけじゃないですから。
 隣人さんの料理には負ける。そういう話ですから。

 なんて思いながら彼と「いただきます」と言おうとしましたが、チャーハンがまだ届いてません。


「おや、そう言えばチャーハンがまだでしたね」
「そうだな。チャーハンの冷凍食品もなかなか美味しいけどな」

 そんな話をしていると、店員さんがチャーハンを持ってきました。

『お待たせしてしました。チャーハンです』
「マジかよ……」
「こ、これはすごく美味しそうです……」

 み、見ただけでこれはわかりますよ!!

 どう考えても冷凍食品ではありませんし、本気で作られた一品だと言えます。


 具材は卵とネギとベーコンの三種類のみですが、料理が光ってます!!食戟のソー○のようなオーラが見えます!!

 食べたら服が弾け飛ぶかも知れませんね。

 一つ言えることは、このチャーハンは絶対に美味しいと言うことです。

 そして、私たちは「いただきます」と声を揃えた後に、昼ごはんを食べ始めました。

 私は好物のスパゲッティを一口食べました。
 あはは……良くも悪くも冷凍食品ですね。

 ミートソースの味もそうですが、まぁこんなものでしょうね。

「あはは。やはり良くも悪くも冷凍食品という感じがしますね……」


 私がそう言ったあと、隣人さんはのチャーハンを一口食べて目を見開いていました。

「……やべぇ、美味い」

 彼がそこまで言うなんて尋常ではありません。
 私はそのチャーハンがとても気になりました。

「ひ、一口くれませんか……?」

 私のその言葉に、彼はチャーハンをレンゲに一口分救ってから差し出しました。

 そして、軽く苦笑いをしながら私に言いました。

「わかった。先に言っておく。俺にはこれは作れない」
「そ、それ程の味ですか……」


「あーん」の形になっていますが、特に気にしないで良いでしょう。私はチャーハンの味が気になります!!

 そして、チャーハンを一口食べた私は驚きました。

 こ、これはすごく美味しいです!!
 ご飯はパラパラで、シンプルな具材を使っているので、とても優しい味がします。
 こんな猫カフェで出てきて良い料理じゃないですよ!!

「ヤバいですね、これは!!とんでもない味ですよ!!」
「使ってる具材が高価なものじゃないから、値段も500円だしな。こんな猫カフェで出てきていいような料理じゃないぞ」

 そ、そうですね。この料理は特別高いものでもなかったですからね。
 私は少しだけはしたないとは思いましたが、彼にもう一口をねだることにしました。

「も、もう一口貰ってもいいですか?」

 その言葉に、彼は少しだけ寂しそうな、悔しそうな、そんな表情を浮かべながら言葉を返しました。

「ははは。お前がそこまで言うのは少し悔しいな。さっきは無理って言ったけど、このレベルの料理に挑戦してみるのも悪くない」

 私は彼からもう一口のチャーハンを貰い、咀嚼して飲み込みました。

 そうですね。このチャーハンは確かに『美味しい料理』だと思います。

 ですが私を『幸せにしてくれる料理』では無いんです。

 そう『一番』では無いんですよ。

 だから私は彼にそれを伝えることにしました。

 ふふーん。拗ねてる表情の隣人さんも可愛いとは思いますけどね。

「確かにこのチャーハンはとても美味しいと思います。ですが私にとっての『一番』は隣人さんの料理ですよ」
「そ、そうか……」

 私の言葉に、彼の表情が少しだけ緩みます。

「貴方の料理は、私を幸せにしてくれますからね。お腹を満たすだけじゃなくて、心も満たしてくれます。あはは……なんだか恥ずかしいことを言ってますね」

 私は照れくささを隠すように、ミートドリアを一口食べました。
 あはは。先程のチャーハンと比べると雲泥の差ですね。

 そんな私を見ながら、彼が何かを言ったように思えましたが、良く聞こえませんでした。

 ふと顔を上げて彼を見ると、真っ赤になった顔を隠すように一心不乱にチャーハンを食べている姿が見えました。


「ふふーん。心配しなくても、私の飯使いさんは隣人さんだけですよ」

 私はそう呟いてから、残ったドリアを咀嚼して飲み込みました。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!

当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。 しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。 彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。 このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。 しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。 好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。 ※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*) ※他のサイトにも重複投稿しています。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

運命の歯車が壊れるとき

和泉鷹央
恋愛
 戦争に行くから、君とは結婚できない。  恋人にそう告げられた時、子爵令嬢ジゼルは運命の歯車が傾いで壊れていく音を、耳にした。    他の投稿サイトでも掲載しております。

公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-

猫まんじゅう
恋愛
 そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。  無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。  筈だったのです······が? ◆◇◆  「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」  拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?  「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」  溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない? ◆◇◆ 安心保障のR15設定。 描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。 ゆるゆる設定のコメディ要素あり。 つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。 ※妊娠に関する内容を含みます。 【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】 こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)

美少女だらけの姫騎士学園に、俺だけ男。~神騎士LV99から始める強くてニューゲーム~

マナシロカナタ✨ラノベ作家✨子犬を助けた
ファンタジー
異世界💞推し活💞ファンタジー、開幕! 人気ソーシャルゲーム『ゴッド・オブ・ブレイビア』。 古参プレイヤー・加賀谷裕太(かがや・ゆうた)は、学校の階段を踏み外したと思ったら、なぜか大浴場にドボンし、ゲームに出てくるツンデレ美少女アリエッタ(俺の推し)の胸を鷲掴みしていた。 ふにょんっ♪ 「ひあんっ!」 ふにょん♪ ふにょふにょん♪ 「あんっ、んっ、ひゃん! って、いつまで胸を揉んでるのよこの変態!」 「ご、ごめん!」 「このっ、男子禁制の大浴場に忍び込むだけでなく、この私のむ、む、胸を! 胸を揉むだなんて!」 「ちょっと待って、俺も何が何だか分からなくて――」 「問答無用! もはやその行い、許し難し! かくなる上は、あなたに決闘を申し込むわ!」 ビシィッ! どうやら俺はゲームの中に入り込んでしまったようで、ラッキースケベのせいでアリエッタと決闘することになってしまったのだが。 なんと俺は最高位職のLv99神騎士だったのだ! この世界で俺は最強だ。 現実世界には未練もないし、俺はこの世界で推しの子アリエッタにリアル推し活をする!

転生したら地味ダサ令嬢でしたが王子様に助けられて何故か執着されました

古里@10/25シーモア発売『王子に婚約
恋愛
皆様の応援のおかげでHOT女性向けランキング第7位獲得しました。 前世病弱だったニーナは転生したら周りから地味でダサいとバカにされる令嬢(もっとも平民)になっていた。「王女様とか公爵令嬢に転生したかった」と祖母に愚痴ったら叱られた。そんなニーナが祖母が死んで冒険者崩れに襲われた時に助けてくれたのが、ウィルと呼ばれる貴公子だった。 恋に落ちたニーナだが、平民の自分が二度と会うことはないだろうと思ったのも、束の間。魔法が使えることがバレて、晴れて貴族がいっぱいいる王立学園に入ることに! しかし、そこにはウィルはいなかったけれど、何故か生徒会長ら高位貴族に絡まれて学園生活を送ることに…… 見た目は地味ダサ、でも、行動力はピカ一の地味ダサ令嬢の巻き起こす波乱万丈学園恋愛物語の始まりです!? 小説家になろうでも公開しています。 第9回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作品

【完結】殿下、自由にさせていただきます。

なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」  その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。  アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。  髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。  見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。  私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。  初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?  恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。  しかし、正騎士団は女人禁制。  故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。  晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。     身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。    そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。  これは、私の初恋が終わり。  僕として新たな人生を歩みだした話。  

処理中です...