81 / 94
第2章
美凪side ③ 前編 その②
しおりを挟む
美凪side ③ 前編 その②
台所にやってきた私は、冷蔵庫の中を確認していきます。
無駄な食材は買わない隣人さんです。
ですが、朝食に必要な卵やウィンナーに野菜はあります。
これなら美味しい『優花ちゃんスペシャル朝ごはん』を作るのはおちゃのこさいさいです!!
「卵は四つ使ってスクランブルエッグにします。ウインナーがあるのでその後焼きましょう。レタスときゅうりとトマトでサラダにします。今日はご飯なのでインスタントのお味噌汁があった方が嬉しいと思います」
冷蔵庫の中から必要な食材を取り出して、私は準備に入ります。
まずはレタスを水で洗ってちぎっていきましょう。
「~~~♪~~~♪」
楽しくなってきた私は、思わず鼻歌を歌ってしまいます。
そして、そんな私の様子をジロジロと見ている視線を肌で感じてもいました。
ふふーん?わかってますよ。
こうして鼻歌を歌いながら包丁を扱うんじゃないか?
そんな心配をしているんですよね?
包丁を使う時は慎重に。
私は怪我に気をつけながら、きゅうりとトマトをカットしていきます。
少しだけ厚めにきゅうりをスライスしてあげるのも忘れません。
そして油を切ったシーチキンを乗せて出来上がった『優花ちゃんお手製サラダ』をテーブルに持って行き、私は隣人さんに言ってやりました。
「…………ジロジロ見てるのはわかってますからね?」
私が少しだけ目を細めて隣人さんにそう言うと、彼は少しだけ笑いながら言葉を返してきました。
「別に見てるくらいなら良いだろ?」
まぁ、そうですね!!この超絶美少女の美凪優花ちゃんが貴方のためにご飯を作ってるんです。
そんな貴重な光景を見ていたくなる気持ちは理解出来ますよ!!
「ふふーん!!まぁ!!この超絶美少女の美凪優花ちゃんを眺めていたい気持ちは良くわかりますからね!!」
そして、私は料理を再開するために台所へと戻ります。
インスタントの味噌汁のために、ケトルに水を入れてお湯をつくっていきました。
「さて、次はスクランブルエッグを作りましょう」
私はボウルに卵を四つ割って入れます。
片手で割る。なんてことにチャレンジすることはありません。
しっかりと両手を使って、殻が入らないように注意して割っていきます。
その後は菜箸を使って溶き卵を作っていきます。
この時にあまりかき混ぜすぎないのがポイントです。
そして、熱したフライパンに軽くサラダ油を引いたあと溶き卵をフライパンに投入します。
ジュワー!!!!と言う音が耳に届きました。
ここから先は時間との勝負です!!
私は菜箸を使って溶き卵に空気を混ぜるようにして火を通していきます。
そして、頃合を見計らってフライパンをコンロから外して、出来上がったスクランブルエッグをお皿の上に移しました。
「こ、これは……完璧なのでは無いでしょうか……」
出来上がったスクランブルエッグを見た私は、その出来栄えに驚いてしまいました。
『ビギナーズラック』なんて言葉が頭に浮かんできましたが、これも私の実力です!!
私は引き続き、やけどに気をつけながらウィンナー焼きを作っていきました。
「お待たせしました!!優花ちゃんスペシャル朝ごはんの完成です!!」
そして、私は全ての料理をテーブルの上に用意しました。
「おおー。これは凄いな……完璧じゃないか」
出来上がった朝食を眺めた隣人さん。
その出来栄えにかなり驚いているようです。
ふふーん!!この私が本気を出したんです。このくらいは当然と言えるでしょう!!
「これは正しく、優花ちゃんスペシャル朝ごはんと言っても過言では無いな」
これ以上ないほどの賞賛。私はとても嬉しく思いました。
「ふふーん!!私の才能が怖いです!!それでは隣人さん。冷めないうちに食べましょう!!」
「そうだな。じゃあ食べようか」
そして、私と隣人さんは「いただきます」と声を揃えたあと、朝食に箸を伸ばしました。
「……うめぇ」
スクランブルエッグを食べた隣人さんが、目を見開いてそう呟きました。
「自分で言うのもあれですけど……めちゃくちゃ美味しく出来てますね……」
出来上がった時も思ってましたが、これはかなり上手く出来たと思っています。
もう一度作れ。と言われたら難しいかも知れません……
そんなことを思っていた私に、隣人さんは箸を置いてから話しを始めました。
「これなら次のステップに進んでもいいかもしれないな」
「つ、次のステップ……ですか?」
料理における一通りの技術は習得したと言えるでしょう。
となると、次は何が待ってるのでしょうか?
「料理の工程は一通り出来るようになったよな。次は『レシピにそって色々な料理を作る』ってのにチャレンジしてみようか」
「おお!!遂に私もそのレベルになったのですね!!」
レシピ通りに作るには『下地になる技術』が無いと出来ません。ついに私もそのレベルにたどり着いたんですね!!
「レシピの通りに作る。ってのは基本的な料理スキルが無いと出来ないことだからな。とりあえずは失敗の少ない『煮物料理の王様。肉じゃが』辺りを作って貰おうかな」
「肉じゃがは大好きです!!あれがあれば無限にご飯が食べられます!!」
肉じゃがは家庭料理の定番ですからね。
おふくろの味。と言うやつです!!
「肉じゃがが優れてる点は、たくさん作ってもアレンジが出来る。って点なんだよ」
「な、なるほど……」
肉じゃがのアレンジですか……
見当もつきませんが、隣人さんはそんな私に言葉を続けました。
そして、それを聞いた私は目からウロコが落ちる思いでした。
「初日は肉じゃがを食べる。次の日はカレーのルーを足して和風カレーにする。その次の日は残ったカレーを麺つゆを加えながら味を整えてスープにすればカレーうどんになる。凄いだろ?」
「とんでもない料理なんですね、肉じゃがは!!」
まさに変幻自在の千変万化!!私の心をくすぐってきますね!!
「ちなみに、今日の夕飯はカレーだからな。明日は肉じゃがにして、余ったらカレーじゃなくてコロッケにしてもいいな」
「り、隣人さんは色々なレシピを知ってるんですね……」
こうしてスラスラと料理を言えるようになるまでに、一体どれほどの時間を費やしてきたのでしょうか……
一年やそこらでは無理なのはわかります。
「まぁ……母親が他界してからずっと家事をやってきたからな。料理の経験はかなりあるぞ」
……迂闊でした。
私は自分の失言に対して、彼に謝りました。
「……すみません」
ですが、隣人さんは私のその言葉にあっけらかんと笑いながら言葉を返してくれました。
「母親のことなら気にするなよ。もう五年も前の話だしな」
「そ、そうですか……」
五年前。私のお父さんと同じ『あの感染症』の被害者なのですね……
「あの病気のせいってのはお前の父親と同じだよ。もう落ち着いた。とは言うけどな。だからこそ、手洗いやうがいはしっかりとやらないとな」
「はい!!そうですね。大切な人を病気で亡くす経験はもうしたくありませんから」
そして、朝ごはんを食べ終えた私たち。
隣人さんは麦茶を飲みながら私に切り出してきました。
「今日は映画館に行こうと思ってるけど、それだけだと時間が余ると思ってるんだ」
「そうですね。その言い方ですと、隣人さん的には何か案があると思いますが?」
「あはは。まぁ、俺の考えなんだけど、映画館の近くに猫カフェがあるんだよ」
猫カフェ!!私、気になります!!
「行きます!!」
私は隣人さんの言葉に即答しました。
「お前に猫アレルギーとかあるか?とかを聞こうと思ってたんだよ。無いならそこに行こうかと思っていたんだよ」
「そう言うのは無いですね。猫ちゃん大好きです!!」
食事の時もそうでしたが、隣人さんはこうやって健康のことをしっかりと考えてくれているのが優しいところだと思ってます。
ふふーん。ですが猫カフェですか。
とても楽しみです!!何せ猫ちゃんは私に匹敵するレベルの可愛さと言えますからね。
「超絶美少女の美凪優花ちゃんですが、猫ちゃんの可愛さはこの私に匹敵すると思ってます!!」
「…………そうか」
私のその言葉に、隣人さんは少しだけ苦笑いを浮かべていました。
な、何ですかその表情は!!
「じゃあ映画館で映画を見たあとは、猫カフェで食事をしながら猫と戯れる。そんな一日にしようか」
ですが、隣人さんからの提案を聞いた私は機嫌を直してあげることにしました。
「はい!!それでは身支度を済ませて再びこの部屋に集合しましょう!!」
そう言って、私と隣人さんは着替えをするために部屋へと向かいました。
台所にやってきた私は、冷蔵庫の中を確認していきます。
無駄な食材は買わない隣人さんです。
ですが、朝食に必要な卵やウィンナーに野菜はあります。
これなら美味しい『優花ちゃんスペシャル朝ごはん』を作るのはおちゃのこさいさいです!!
「卵は四つ使ってスクランブルエッグにします。ウインナーがあるのでその後焼きましょう。レタスときゅうりとトマトでサラダにします。今日はご飯なのでインスタントのお味噌汁があった方が嬉しいと思います」
冷蔵庫の中から必要な食材を取り出して、私は準備に入ります。
まずはレタスを水で洗ってちぎっていきましょう。
「~~~♪~~~♪」
楽しくなってきた私は、思わず鼻歌を歌ってしまいます。
そして、そんな私の様子をジロジロと見ている視線を肌で感じてもいました。
ふふーん?わかってますよ。
こうして鼻歌を歌いながら包丁を扱うんじゃないか?
そんな心配をしているんですよね?
包丁を使う時は慎重に。
私は怪我に気をつけながら、きゅうりとトマトをカットしていきます。
少しだけ厚めにきゅうりをスライスしてあげるのも忘れません。
そして油を切ったシーチキンを乗せて出来上がった『優花ちゃんお手製サラダ』をテーブルに持って行き、私は隣人さんに言ってやりました。
「…………ジロジロ見てるのはわかってますからね?」
私が少しだけ目を細めて隣人さんにそう言うと、彼は少しだけ笑いながら言葉を返してきました。
「別に見てるくらいなら良いだろ?」
まぁ、そうですね!!この超絶美少女の美凪優花ちゃんが貴方のためにご飯を作ってるんです。
そんな貴重な光景を見ていたくなる気持ちは理解出来ますよ!!
「ふふーん!!まぁ!!この超絶美少女の美凪優花ちゃんを眺めていたい気持ちは良くわかりますからね!!」
そして、私は料理を再開するために台所へと戻ります。
インスタントの味噌汁のために、ケトルに水を入れてお湯をつくっていきました。
「さて、次はスクランブルエッグを作りましょう」
私はボウルに卵を四つ割って入れます。
片手で割る。なんてことにチャレンジすることはありません。
しっかりと両手を使って、殻が入らないように注意して割っていきます。
その後は菜箸を使って溶き卵を作っていきます。
この時にあまりかき混ぜすぎないのがポイントです。
そして、熱したフライパンに軽くサラダ油を引いたあと溶き卵をフライパンに投入します。
ジュワー!!!!と言う音が耳に届きました。
ここから先は時間との勝負です!!
私は菜箸を使って溶き卵に空気を混ぜるようにして火を通していきます。
そして、頃合を見計らってフライパンをコンロから外して、出来上がったスクランブルエッグをお皿の上に移しました。
「こ、これは……完璧なのでは無いでしょうか……」
出来上がったスクランブルエッグを見た私は、その出来栄えに驚いてしまいました。
『ビギナーズラック』なんて言葉が頭に浮かんできましたが、これも私の実力です!!
私は引き続き、やけどに気をつけながらウィンナー焼きを作っていきました。
「お待たせしました!!優花ちゃんスペシャル朝ごはんの完成です!!」
そして、私は全ての料理をテーブルの上に用意しました。
「おおー。これは凄いな……完璧じゃないか」
出来上がった朝食を眺めた隣人さん。
その出来栄えにかなり驚いているようです。
ふふーん!!この私が本気を出したんです。このくらいは当然と言えるでしょう!!
「これは正しく、優花ちゃんスペシャル朝ごはんと言っても過言では無いな」
これ以上ないほどの賞賛。私はとても嬉しく思いました。
「ふふーん!!私の才能が怖いです!!それでは隣人さん。冷めないうちに食べましょう!!」
「そうだな。じゃあ食べようか」
そして、私と隣人さんは「いただきます」と声を揃えたあと、朝食に箸を伸ばしました。
「……うめぇ」
スクランブルエッグを食べた隣人さんが、目を見開いてそう呟きました。
「自分で言うのもあれですけど……めちゃくちゃ美味しく出来てますね……」
出来上がった時も思ってましたが、これはかなり上手く出来たと思っています。
もう一度作れ。と言われたら難しいかも知れません……
そんなことを思っていた私に、隣人さんは箸を置いてから話しを始めました。
「これなら次のステップに進んでもいいかもしれないな」
「つ、次のステップ……ですか?」
料理における一通りの技術は習得したと言えるでしょう。
となると、次は何が待ってるのでしょうか?
「料理の工程は一通り出来るようになったよな。次は『レシピにそって色々な料理を作る』ってのにチャレンジしてみようか」
「おお!!遂に私もそのレベルになったのですね!!」
レシピ通りに作るには『下地になる技術』が無いと出来ません。ついに私もそのレベルにたどり着いたんですね!!
「レシピの通りに作る。ってのは基本的な料理スキルが無いと出来ないことだからな。とりあえずは失敗の少ない『煮物料理の王様。肉じゃが』辺りを作って貰おうかな」
「肉じゃがは大好きです!!あれがあれば無限にご飯が食べられます!!」
肉じゃがは家庭料理の定番ですからね。
おふくろの味。と言うやつです!!
「肉じゃがが優れてる点は、たくさん作ってもアレンジが出来る。って点なんだよ」
「な、なるほど……」
肉じゃがのアレンジですか……
見当もつきませんが、隣人さんはそんな私に言葉を続けました。
そして、それを聞いた私は目からウロコが落ちる思いでした。
「初日は肉じゃがを食べる。次の日はカレーのルーを足して和風カレーにする。その次の日は残ったカレーを麺つゆを加えながら味を整えてスープにすればカレーうどんになる。凄いだろ?」
「とんでもない料理なんですね、肉じゃがは!!」
まさに変幻自在の千変万化!!私の心をくすぐってきますね!!
「ちなみに、今日の夕飯はカレーだからな。明日は肉じゃがにして、余ったらカレーじゃなくてコロッケにしてもいいな」
「り、隣人さんは色々なレシピを知ってるんですね……」
こうしてスラスラと料理を言えるようになるまでに、一体どれほどの時間を費やしてきたのでしょうか……
一年やそこらでは無理なのはわかります。
「まぁ……母親が他界してからずっと家事をやってきたからな。料理の経験はかなりあるぞ」
……迂闊でした。
私は自分の失言に対して、彼に謝りました。
「……すみません」
ですが、隣人さんは私のその言葉にあっけらかんと笑いながら言葉を返してくれました。
「母親のことなら気にするなよ。もう五年も前の話だしな」
「そ、そうですか……」
五年前。私のお父さんと同じ『あの感染症』の被害者なのですね……
「あの病気のせいってのはお前の父親と同じだよ。もう落ち着いた。とは言うけどな。だからこそ、手洗いやうがいはしっかりとやらないとな」
「はい!!そうですね。大切な人を病気で亡くす経験はもうしたくありませんから」
そして、朝ごはんを食べ終えた私たち。
隣人さんは麦茶を飲みながら私に切り出してきました。
「今日は映画館に行こうと思ってるけど、それだけだと時間が余ると思ってるんだ」
「そうですね。その言い方ですと、隣人さん的には何か案があると思いますが?」
「あはは。まぁ、俺の考えなんだけど、映画館の近くに猫カフェがあるんだよ」
猫カフェ!!私、気になります!!
「行きます!!」
私は隣人さんの言葉に即答しました。
「お前に猫アレルギーとかあるか?とかを聞こうと思ってたんだよ。無いならそこに行こうかと思っていたんだよ」
「そう言うのは無いですね。猫ちゃん大好きです!!」
食事の時もそうでしたが、隣人さんはこうやって健康のことをしっかりと考えてくれているのが優しいところだと思ってます。
ふふーん。ですが猫カフェですか。
とても楽しみです!!何せ猫ちゃんは私に匹敵するレベルの可愛さと言えますからね。
「超絶美少女の美凪優花ちゃんですが、猫ちゃんの可愛さはこの私に匹敵すると思ってます!!」
「…………そうか」
私のその言葉に、隣人さんは少しだけ苦笑いを浮かべていました。
な、何ですかその表情は!!
「じゃあ映画館で映画を見たあとは、猫カフェで食事をしながら猫と戯れる。そんな一日にしようか」
ですが、隣人さんからの提案を聞いた私は機嫌を直してあげることにしました。
「はい!!それでは身支度を済ませて再びこの部屋に集合しましょう!!」
そう言って、私と隣人さんは着替えをするために部屋へと向かいました。
0
お気に入りに追加
83
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
運命の歯車が壊れるとき
和泉鷹央
恋愛
戦争に行くから、君とは結婚できない。
恋人にそう告げられた時、子爵令嬢ジゼルは運命の歯車が傾いで壊れていく音を、耳にした。
他の投稿サイトでも掲載しております。
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
美少女だらけの姫騎士学園に、俺だけ男。~神騎士LV99から始める強くてニューゲーム~
マナシロカナタ✨ラノベ作家✨子犬を助けた
ファンタジー
異世界💞推し活💞ファンタジー、開幕!
人気ソーシャルゲーム『ゴッド・オブ・ブレイビア』。
古参プレイヤー・加賀谷裕太(かがや・ゆうた)は、学校の階段を踏み外したと思ったら、なぜか大浴場にドボンし、ゲームに出てくるツンデレ美少女アリエッタ(俺の推し)の胸を鷲掴みしていた。
ふにょんっ♪
「ひあんっ!」
ふにょん♪ ふにょふにょん♪
「あんっ、んっ、ひゃん! って、いつまで胸を揉んでるのよこの変態!」
「ご、ごめん!」
「このっ、男子禁制の大浴場に忍び込むだけでなく、この私のむ、む、胸を! 胸を揉むだなんて!」
「ちょっと待って、俺も何が何だか分からなくて――」
「問答無用! もはやその行い、許し難し! かくなる上は、あなたに決闘を申し込むわ!」
ビシィッ!
どうやら俺はゲームの中に入り込んでしまったようで、ラッキースケベのせいでアリエッタと決闘することになってしまったのだが。
なんと俺は最高位職のLv99神騎士だったのだ!
この世界で俺は最強だ。
現実世界には未練もないし、俺はこの世界で推しの子アリエッタにリアル推し活をする!
転生したら地味ダサ令嬢でしたが王子様に助けられて何故か執着されました
古里@10/25シーモア発売『王子に婚約
恋愛
皆様の応援のおかげでHOT女性向けランキング第7位獲得しました。
前世病弱だったニーナは転生したら周りから地味でダサいとバカにされる令嬢(もっとも平民)になっていた。「王女様とか公爵令嬢に転生したかった」と祖母に愚痴ったら叱られた。そんなニーナが祖母が死んで冒険者崩れに襲われた時に助けてくれたのが、ウィルと呼ばれる貴公子だった。
恋に落ちたニーナだが、平民の自分が二度と会うことはないだろうと思ったのも、束の間。魔法が使えることがバレて、晴れて貴族がいっぱいいる王立学園に入ることに!
しかし、そこにはウィルはいなかったけれど、何故か生徒会長ら高位貴族に絡まれて学園生活を送ることに……
見た目は地味ダサ、でも、行動力はピカ一の地味ダサ令嬢の巻き起こす波乱万丈学園恋愛物語の始まりです!?
小説家になろうでも公開しています。
第9回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作品
この恋、諦めます
ラプラス
恋愛
片想いの相手、イザラが学園一の美少女に告白されているところを目撃してしまったセレン。
もうおしまいだ…。と絶望するかたわら、色々と腹を括ってしまう気の早い猪突猛進ヒロインのおはなし。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる