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第11話 本当はエッチな冒険者生活

⑥ 2日目の冒険が始ま――らない?(H)

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 朝。
 目が覚めると、目の前に尻があった。

(……何だそれは)

 そうとしか表現ができなかったのである。
 目の前に、尻。
 しかも生。
 どうしようも無い程、視界が生尻で圧迫されていた。
 目に入る全てが尻なのだ。
 むっちりとした巨尻が、ヴィルの前に横たわっている。

「――イーファか」

 ある程度頭が冴えれば、“これ”が何なのかはすぐに理解できた。
 昨夜はあの後も散々乱れ、そのまま就寝してしまったのである。
 そもそもヴィル自身、裸だ。
 故に、眼前に巨大な生尻があることへ疑問を持つ必要は無い――敢えて言及するなら、姿勢が上下逆になっているイーファの寝相の悪さは如何なものかとは思うが。

(……眠る前に、69をしていたような気もする)

 だとすれば、自分と彼女が逆の姿勢で寝ていることにも正当性はある。
 総じて、今ヴィルのおかれている状況は全く持って異常なものではないということだ。

 ――いや、それはそれでどうなんだ、というツッコミは御尤もだが、ここ最近のヴィルはこれが平常運転になってしまっているのである。
 ほぼほぼエルミアのせいなのだが。

「さて、まだ時間はあるかな?」

 外はまだ薄ぼんやりとしている。
 起床するには若干早い時間帯だ。
 さりとて、二度寝するのは趣味でない。

「――ふむ」

 数秒逡巡した後、ヴィルは徐に指をイーファの尻穴に突っ込んだ。
 既に幾度も挿入を繰り返しているイーファの菊門は、決して細くないヴィルの指を容易に受け入れてくれる。

「んふっ!?」

 少女から漏れる嬌声。
 尻肉ばピクッと震える。
 しかし青年はそれに気を留めず、挿し込んだ指を上下左右にぐりぐりと動かす。

「おふっ!? んっ! おっ、おっ、おっ、おっ!?」

 甘美な喘ぎ声が部屋に響く。
 その心地良さに、未だ残っていた眠気が取り除かれていく。
 興が乗って、さらに抜き挿しを繰り返す。

「お、お、お、お、お、おっ!? あっ!! あっ、あっ、あっ、あっ、あぁああっ!!?」

 じわじわと大きく悶えだすイーファ。
 ここからだと彼女の顔が見えないが、きっと蕩けだしている筈だ。
 それとも、まだ眠っていたりするのだろうか?

「おぅっ!? おっ! おっ! おっ! おっ! おっ! おっ!!」

 尻穴の向こう側、女性器がほのかに湿ってきた。
 彼女が感じているのは間違いない。
 ヴィルは空いている方の手でイーファの尻肉を鷲掴みにする。
 むっちりした質感の巨尻に、指が食い込んでいく。

「おぉおおおっ!!? あっ!! あぁぁああんっ!! あっ!! あああっ!!!」

 片方の手では菊門の締め付けと内部の暖かさ。
 もう片方の手ではハリのある尻の弾力。
 それぞれを楽しみながら、ヴィルは少女を責め立てる。

「おっ! おっ! おぅっ!! おぅっ!! おっ!! おぉおおっ!!?」

 穴に挿れる指を増やし、ついでに尻を舐めてみた。
 年若い少女の瑞々しい肌を舌で感じる。
 浮かんできた汗による塩っ気も良いアクセント。

「んおぉぉおおおおおおおおおっ!!?」

 激しくなる嬌声。
 膣口から愛液が垂れている。
 イーファは相当感じ入ってるようだ。
 おそらくそろそろ絶頂だろう。

「お、お、おっ!! おっぉぉおぉおおおおおおおおっ!!!?」

 そう考えている内に、少女の肢体がピンと伸び――そのままびくびくと震え始めた。
 無事、イったようだ。
 挿入していた指をゆっくりと引き抜くと、菊穴は閉じ切らずにひくついている。

「――おっ――おおっ――おっ――おっ――」

 ここで初めてイーファの顔を見る。
 予想していた通り、その表情は淫猥に歪んでいた。
 目と口が大きく開き、涙や涎が垂れ流れる。
 濡れ具合・・・・は女性器も同様で、膣口は淫液に塗れていた。

「……そういえば喉が乾いたな」

 特に深い意味も無くそう呟くと、ヴィルは少女の股間に顔を埋めた。
 むわっとした雌の匂いが鼻孔に広がる。
 その芳しさを嗅ぎながら、股から垂れる愛液をちゅるちゅるとすすり出す。

「――あっ――あっあっ――あ、ああ、あ、あああっ――!」

 絶頂により敏感になったイーファが、再び喘ぎ始めた。
 その一方で、ヴィルは甘美な雌汁で喉を潤していく。
 愛液は舐めれば舐める程に湧き上がってきた。

「あ、あ、あ、あ、あ――はぁああ、あ、あぁあああ――!」

 身悶えする少女を尻目に、青年は満足いくまで股間を舐めまわすのだった。



 とまあ、そんな一幕がありつつも。

「ヴィル、用意できたわよー」

 エルミアの呼び声で、ヴィルはベッドを発った。
 銅も彼女、一足先に起床して朝食の用意をしてくれていたらしい。
 だというのに自分はイーファの尻穴を弄っていたという事実はかなり精神的ダメージを負わせてくるが、済んだことは仕方ない。
 今は聖女の作った食事を堪能して今日一日の英気を養わなうことに集中すべきだ。

(というか、エルミアの料理を食べるのはかなり久しぶりなんだよな)

 旅中は携帯食料か宿での食事かのどちらかだったので、調理をするような機会がほとんどなかったのである。
 そんなところにも楽しみを潜ませつつ、ヴィルは聖女の待つリビングへと向かった――の、だが。

「……エルミアさん?」

「なぁに?」

「これは何かな?」

「何って、見て分からないの?」

「……分からないな」

「本当に? ただのディルド・・・・じゃない」

「……そうか。うん、本当に、そうだったのか」

 ひょっとして凄まじく斬新な料理なのではないかという一抹の希望の潰えた。
 部屋にやってきたヴィルを出迎えたのは、愛する少女の作った暖かい料理ではなく、無機質な棒状の物体だったのだ。
 はっきり言ってしまえばディルドである。張型ともいう。
 男性のイチモツを模して造られた玩具で――――何故こんなことを説明せねばならないのだろう?

「ちなみにサイズはヴィルのモノと全く同じだから」

「……そう」

 別に聞いても居ない情報を開示してくれたエルミア。
 どう答えればいいのか分からない。
 彼女は何故、朝っぱらから大人の玩具をテーブルの上に並べているのだろう。
 自分はそれに対してどう反応すればいいのだろう。

「一つ、聞いてもいいだろうか?」

「なに?」

「朝食は?」

「朝食?」

 聖女は首を傾げた。
 首を傾げたいのはこっちの方だった。

「てっきり、君が用意してくれてるものだとばかり思ってたんだが」

「あー、そういえばそういうのもあったわね。忘れてたわ」

 彼女の声は、余りにあっけらかんとしていた。
 いや、勝手に期待したこちらにも非はあるかもしれないが――

「ほら、旅の最中は朝食、貴方のザーメンだったし」

「……え?」

「え?って――毎朝私がフェラしてたの、何だと思ってたの!?」

「フェラだと思ってたよ!?」

 ――驚愕の事実。
 聖女の一日の栄養バランスの1/3は自分の精液が賄っていた!

「いや、流石に嘘だろ!?」

「本当よー。
 私が朝食をとってるとこ、見たこと無いでしょ?」

「そ、そうだったかなー?」

 そうだったかもしれない。
 いや、本当にそうだったか?
 事実が事実だけに、脳が理解することを拒んでいる。

「ま、まあ、いいや。
 朝食云々については忘れてくれ。
 俺も忘れることにする」

「そう?
 ヴィルのザーメンって濃厚で粘っこいけど栄養素豊富だから、世の女性にお勧めなんだけど。
 イーファも飲みだしてから体調良くなったって言ってたし」

「違う話をしよう!!」

 このまま続けると、知りたくない事実が次かが次へと明らかになりそうだ。

「じゃ、話を戻してディルドのことなんだけど」

「……そうか、別の話題だとそっちになるのか」

 それでもザーメン云々よりかは相対的にまともそうではある。

「それでこのディルドなんだけど、ヴィルに具合・・を確かめて欲しくって」

「……っ!?」

 早々に前言撤回。
 こちらに十二分にヤバいだった。
 何時でも逃げ出せる体勢を整えながら、恐る恐るエルミアに尋ねる。

「た、確かめるというのは――それはつまり、どういうことだ……?」

「え? ああ、違う違う。
 別にコレを貴方に突っ込もうだなんて思ってないわよ」

「そ、そうか」

 どうやら盛大に早とちりしてしまったらしい。

「私の腕力じゃヴィルの括約筋に勝てそうにないし」

「…………」

 早とちりでは無かったかもしれない。

「確かめて欲しいっていうのはね。
 このディルド、<輝具>で作ってみたんだけど、ヴィルの目から見てしっかり出来てるかどうか判別して欲しいの」

「……え?」

 何か、凄いことを言われた。

「<輝具>? え? 君はこの張型を、あの魔法で作ったのか?」

「そうよ?
 ほら、自分の好きな形の“モノ”が造れるから、便利そうだったし」

「いつ覚えたの?」

「ヴィルが<輝具>使うのを見た後、空いてる時間で練習してたのよ。
 もともと、学園長から貰った魔法書に理論は書いてあったから」

「……えー」

 開いた口が塞がらなかった。
 <輝具>は窮極呪法に属する魔法の一つ。
 効果のほどはさておき、その習得難易度は最高位魔法すら超える。
 そんな代物をエルミアが身につけていたとは――

「――君、攻撃魔法以外にも使えたんだな」

「さらっと失礼なこと言ったわね?」

 魔法に関して非凡であるとは思っていたが、認識が甘かったようだ。
 分野をある程度限定した上での比較であれば、自分を超える才能を持っているかもしれない。
 ……その才を使って出来上がったのがディルドな辺り、物悲しさを感じてしまうけれども。

「そもそも、何故<輝具>を使ってまでしてこんな物を作ったんだ?
 木を削るなり店で買うなりした方が、遥かに手間がかからなかっただろう」

「ふっ、甘いわね、ヴィル」

 チッチッチッと聖女が舌を鳴らす。

「私が<輝具>に興味を持ったのはね、別に好き放題形を変えられるからじゃないの。
 <輝具>で作った物は、ある程度術者の意思で動かせる・・・・・・・・・・からなのよ」

「な、何!?」

 確かに、そういう効果もある。
 本来は戦闘中に手から離れてしまった武器を素早く取り戻す、等を目的として使うのだが。

「この力を使えば、ディルドを自分の意思で振動させる・・・・・ことができる……!!」

「そんなしょうもないことを!?」

「しょうもなくは無いでしょ。
 寧ろ革新的な発明なんじゃないかしら。
 ヴィルだって、使ってみたいと思わないの?」

「いや、まあ、それは……」

 否定することはできなかった。
 男の悲しい性である。

「で、結局どう? コレ、ちゃんと出来てる?」

「あ、ああ。
 初めてとは思えない程しっかり出来上がっている」

 出来上がったモノはともかく、それを作り上げた技術は実際に大したものだった。
 十分に及第点を与えられる。

「ヴィルの太鼓判があるなら安心ね。
 これで、色々と試す・・・・・ことができるわ」

「……程々にな」

 ニヤリと嗤う聖女(とは思えない顔だ)に、一応釘を刺しておく。
 おそらく“お試し”されるのであろう赤髪の魔女イーファへ、心の中で合掌した。

「あ、そうだ。
 ところで、朝食についてなんだけど――」

「ん? どうした?」

「――“飲み物”だったらあるのよね」

 そう言うと、エルミアは淫猥に微笑みながらスカートをたくし上げる。
 露わになった純白のショーツは、彼女の愛液でびっしょりと濡れていた。
 太ももへ“汁”が幾筋も垂れる程に。

「……驚いた。
 ずっとそんな状態でいたのか」

「貴方のおちんぽそっくりのディルド持ってるんですもの、こうもなるわよ。
 それで、どうする? 飲んでいかない?」

 クチュ、クチュ、と音を立てて少女は自らの股間を弄る。
 透明な液体が秘部からさらに漏れ出していった。

「いいのか? 今は腹が減ってるから、相当飲むぞ・・・

「お好きなだけどうぞ。
 その代わり、私にもちゃんと朝食・・出してくれるわよね?」

 聖女が青年の股間へとの熱い視線を送る。
 彼女が何を期待しているのか、それだけでよく分かった。

 ヴィルはエルミアをテーブルの上に押し倒すと、白く美しい太ももの付け根へむしゃぶりつく。

「あ、あぁぁあああああ――♪」

 少女の愛らしい嬌声をBGMに、彼の“朝食”が始まった。



 ――結局この朝は、2人の少女の愛を貪る形で終わったのだが。
 お腹はともかく心は満ち満ちたヴィルであった。


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