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第7話 壁尻

⑤ 壁☆尻(H)

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 壁に嵌ったエルミアに、セリーヌとイーファが詰める。

「昨日の件についてわたくし達に何かしら謝罪があれば、水に流して差し上げたのですが」

「“あれだけのこと”をしたんだから、覚悟できてますよねー、エルミアさん?」

「……あ、あの。
 お二人が何を言いたいのかは分かるのですが、しかしイーファはともかくとしてセリーヌさんは自業自得なのではないでしょうか?」

「二本挿しはいくら何でも想定外でしたわ!?」

 そういうことらしい。

「すいません、貴女達の気持ちはよく分かるのですが、少し落ち着いて下さい。
 自分でやってみて分かったのですが、こう、完全に身動きとれなくされてから色々されてしまうのは、かなり不安感がですね?」

「「問答無用!!」」

 壁の向こうで、イーファとセリーヌが動き出す気配がする。

「すいません、待って! 待って下さい、お二人とも!!
 服を脱がさないでっ!!」

「あらあら、形の良いおっぱいですこと」

「すごい……エルミアさんの乳首、綺麗な果実みたい」

「謝ります! 謝りますから――んんぅっ!?
 も、揉まないで下さ――あぅっ!? す、吸わないでぇっ!?」

 甘い声が響く。
 色々くんずほぐれつが始まったようだ。

(俺もそろそろやるか)

 目の前には、エルミアの可愛らしい下半身。
 ヴィルは彼女のスカートをひょい捲りあげる。
 すると、びちょびちょに濡れた純白のショーツが顔を覗かせた。
 股間に張り付いた生地は少女の女性器をくっきりつ浮かび上がらせる。

「なんだ、もう準備万端じゃないか」

「ち、違います!
 これは、昨晩の行為が原因で――きょ、今日は朝からずっと、疼いていたんです!!」

 咄嗟に言い訳してくるが、いまいち弁解になっていないような気がする。

「つまり、今までやせ我慢していたわけか。
 二人には偉そうなことを言っておきながら」

「うっ――だ、だって仕方ないじゃありませんか!
 ヴィルが他の女性を抱くのはいいのですが、それはあくまで私が一番であることが前提で――ああぁんっ!?
 セリーヌさん!? 今、私はヴィルと話を――んんぅううっ!? イーファまでっ!?」

 二人に責められ、上手く言葉が紡げない模様。
 いつもは余り聞けない彼女の本音に嬉しくなってしまったのも事実だが、手を緩めるつもりもなかった。
 なにせこの壁尻、かなり興奮する。
 相手がどんな顔をしているか分からない――故に妄想が非常に捗る。
 ましてや嵌っているがエルミアとなればなおさらだ。

「よし」

 ショーツをずり下ろす。
 少女の、瑞々しい花弁が露わになった。
 まるで雄を欲しているかのようにひくひくと動いている。

「はぁあああ――ヴぃ、ヴィル?
 もう少し、待って下さ――あ、あ、あ、あ、あっ!?
 こ、呼吸を整えさせて――あぁああああっ!!」

 イーファとセリーヌがここぞとばかりに弄っているのだろう、エルミアの下半身は絶えずピクピクと震えている。
 その状況に、ヴィルは居てもたってもいられず――

「挿れるぞ」

「待っ――――あああぁぁぁああああっ!!!?」

 いきり立ったイチモツを、ずぶずぶと少女の中で押し入れていく。

(ふぅぅぅ、気持ちいい――)

 熱い触感が股間を包み込む。
 膣のヒダが肉棒に絡まり、ぎゅうぎゅうと締め付けてきた。
 これまでに幾度となく行ってきが、未だに飽きが来ない感触だ。

「あっ! あっ! あっ! ヴィルの、太い、のがっ!
 入ってく――ひぁあああああっ!!?
 乳首っ――乳首、吸っちゃっ――ああぁああああっ!!!」

 甲高いエルミアの嬌声が響く。
 壁の向こうでは執拗に乳首責めが続いているようだ。

「はぁぁああああああっ!!――あ、あ、あ、あ、あぁぁあああああっ!!!」

 艶声が発せられるのに合わせ、膣肉がヴィルの愚息を絞ってくる。
 その快感にしばし浸ってから、

(そろそろ動くか)

 ピストンを開始した。

「あっ! あっあっあっあっあっ!!
 奥っ――一番奥に入って――あっあっあっあっあっあぁあああっ!!!」

 激しく喘ぎ出すエルミア。
 その甘い響きが耳に心地よい。

(今、こいつはどんな顔してるんだろうな――)

 気持ち良さそうに蕩けているのか、快楽に悶えているのか、刺激に悶絶してるのか。
 壁で遮られて確認はできない。
 できないからこそ、興奮する。
 興奮するから、腰をもっと早く前後させた。

「あっ! あっ! あっ! あっ! あっ! あっ!
 んぁあああああああああっ!!!!」

 突けば突く程、色のある声を響かせるエルミア。

「……あらあら。
 涎をこんなに零してしまって。
 分かりますわ、気持ち良いんですのよね。
 頭が真っ白になるくらい、気持ち良い……」

「エルミアさん、すごい、エッチな感じ……」

 イーファとセリーヌが甘い溜息を吐くのが聞こえる。
 彼女らもまた、エルミアの乱れっぷりに感化されてしまったようだ。

「あぁぁあああああっ!!
 叩いてますっ!!
 ヴィルのおちんぽ、私の“奥”を叩いてっ―――んひぃいいいいいいいっ!!!」

 一方で秘部を貫かれる少女は周りのことなどお構いなく、ヨガり続けた。
 膣口からは透明な液体がびちゃびちゃと垂れ落ちてくる。
 イチモツは、痛さすら感じる程キツク絞められた。
 股間から駆け上る快感にヴィルが酔いしれていると――

「はぁっ――はぁっ――先生、あたしも――あたしも、されたい――」

「あぁああぁぁ――貫いてぇ――わたくしも貫いてぇ――」

 ――エルミアのものではない“水音”。
 淫らな空気にあてられた二人が、自慰しだしたのだろう。
 “昨日の仕返し”など、もう彼女らの頭から消え去ったに違いない。

(けど今は、エルミアだっ)

 終わったらイーファやセリーヌの相手をすることになるかもしれない。
 しかしヴィルは、そのための余力を残すつもりは毛頭なかった。
 ここで、この少女に自分の全てをぶちまけるつもりだ。

「あっ!! あっ!! ヴィルっ!!
 ああっ!! ヴィルぅっ!!!」

 自分の名が呼ばれる。
 エルミアもまたヴィルを求めている。
 それが堪らなく幸せだった。
 だから――

「エルミアっ!! “震撃”やるぞっ!!」

「え」

 ――あっさりと“最終兵器”の使用に踏み切ってしまった。

「あっあっあっあっあっあっ!! だ、駄目です、それは駄目っ!!!
 ああっ! あっ! ああぁああっ!!
 アレをやられると、本当に頭がおかしくなってしまって――!!」

「行くぞぉおおっ!!」

 嬌声をあげながらも慌てふためく少女を、さくっとスルー。
 ヴィルは腰を思い切り突き出し――亀頭が勢い余って、コリっとした入り口子宮口すら突き抜けた。

「おひぃいいっ!!?!!!?」

 一際高い、ひっくり返った声。
 子宮内にまで挿入された刺激によるものか。

 そして。
 正真正銘、女性の、雌の、最奥の場所・・・・・で己の奥義を解放した。



 ――――“震撃”



「――――――――――――――――っっ!!!!!!!!」

 声の無い悲鳴が辺りに轟く。






 明けて、次の日。

「……太陽が、黄色いです……」

「眩しい……眩しいですわ……」

「2日ぶりの空だからなぁ」

 グロッキー状態のイーファとセリーヌと共に、ヴィルはようやく洞窟を抜けた。
 結局というか、当然というか、あの後二人ともヤりだしてしまい、精根尽き果てるまでの大乱交に発展したのだ。
 壁尻していた女性すら参戦してきてしまい、最終的に今朝方まで続けてしまった。
 ――ヴィル達が居た場所は、今でも“雌の匂い”で充満していることだろう。

 ちなみに、ことの発端であるエルミアはというと。

「ふにゅうぅう――ヴィルぅ――もっとおちんぽ突っ込んでぇ――」

 まだ帰って来ていない・・・・・・・・
 ヴィルの背に負われたまま、だらしない顔を晒している。

「はあぁあああ――おちんぽぉ――あぁああああ――おちんぽぉ――」

 時折、股をこちらの身体に擦り付けてくる。

「……完全にダメダメになってますね、エルミアさん」

「まあ、今日の夕方頃には回復するだろう」

 だるそうな顔でエルミアを看るイーファへ、軽く応対する。
 彼女は顔をこちらへ向け、

「……ていうか、なんで先生はそんなに元気なんですか……?」

「鍛えているからな」

「……先生、パねぇ」

 がっくりと肩を落とし、その後大きなあくびをするイーファ。
 まだまだ疲れが抜けきっていない様子だ。
 そんな彼女を一先ず置いておいて、ヴィルはセリーヌに目をやる。

「さて、貴女の故郷はもうそう遠くはないんだったか?」

「……ええ。
 急げば2日もあれば着くはずですわ」

「今の俺達だと、3日はかかりそうだな」

「……はい」

 3人の疲労困憊っぷりを見るに、今日はもう然程動けないだろう。
 余分に時間がかるものと考えた方がいい。

「……それで、ヴィルさん?」

「ん?」

「……その、わたくしと同行して下さる間、また、お相手して下さるのですよね?」

 セリーヌが、こちらへしなだれかかりながらそんなことを言ってくる。
 ついでに柔らかい胸を押し付けてきたりもした。

「あれだけヤった後に、よくそんなこと言えるな」

「……うふふふ、女の幸せですもの♪」

 どれだけピンク脳をしているというのか。
 これはエルミアを性女っぷりに匹敵してしまうのでなかろうか。

「……先生、あたしも、あたしも一緒ですからねっ」

「疲れてるのに無理に動こうとするな、イーファ。
 大丈夫だ、別に除け者にしたりしないからっ」

「……え、えへへ」

 ヴィルへ抱き着きながら、嬉しそうに笑う魔女。
 本当に幸福を噛み締めていそうな顔だ。

 そんな二人を見渡し、青年は肩を竦める。

「――3日で、ちゃんと到着するのだろうか?」

 全ては、ヴィルの自制心にかかっているのかもしれなかった。
 空高く上った太陽に見つめられながら、彼らの旅はまだまだ続く。


 第7話 完
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