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カミングアウト
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ザイル達と軽く食事をして帰り、とりあえず今日の大事なキーワードである聖女というものについてどう調べたものかなと考えていると、部屋に戻るなり何故かローザがやってきていろいろ手間が省けた。
「よし・・・言いたいことは山ほどあるが、とりあえず聞きたいことがある」
本当の本当に言いたいことは山ほどあるが、とりあえずは彼女に聖女のことを訊ねることにする。
それによってアミルカがアルス教団の認定する本物の聖女であり、死人の種殲滅についての活動に参加することになったことを知った。
聖女は世界各地に点在し、必要とあれば死人の種殲滅や疫病が流行るならそれの解消に向けて動くように修行も兼ねて待機しているのだという。だが聖女が動くと大ごとになるというのもあり、よっぽどのことがないと表立っては動かない。『治療』のエキスパートでもある聖女は大概の病も怪我も癒してしまう。それがいると知られれば、その力を求めて人が押し寄せるようになってしまうのだ。
聖女の力とて無限に湧くわけではないし、一日に治療できる人数も限られる。なので聖女でしか解決できないような事案が起こらぬ限りは、聖女は日々修行に邁進し、己を力を蓄えるようにしているのである。
アミルカもそれでこのオークヨークに滞在していたが、死人の種の案件がいよいよ現地の冒険者だけでは手に負えない事態になったことで、聖女にも出動要請がかかった。そして今に至るというわけであるという。
ちなみに聖女が滞在する場所はアルス教団にいる預言者の言葉によって決まるという。何かを嗅ぎつけた預言者の予言が当たった形になったということだろう。
「聖女は死人の種によって汚染された地域を浄化することができるの。かなりの力を消耗するから、本当に有事の際だけどね」
「浄化?」
「大気中に散らばったやつや、地面に落ちた死人の種を消し去ることができるわ。そのエリアの死人の種が一掃されるわけね。けど、入れ物に入っていたり人に憑りついたものは消すことはできないわ」
「なるほど・・・」
ルーデル騎士団が黒の森で高位アンデッド相手に戦うとき、現地に散らばった死人の種の一掃は大仕事であった。周囲の木々を伐採し、燃え広がらないための処置をして火で焼き払うということもやったことがある。一粒でも残って風に乗って遠くに飛んでしまえば大変だからだ。
ちなみに俺が極秘依頼としてやっている仕事では死人の種はあくまで運搬されていたりして入れ物に入っている状態で摘発するのが常なので、そういった大仕事はやらないで済んでいる。
しかし今後摘発が激化する中で万が一について考えなければならなくなった、ということだろう。
実際ここ二週間は俺はずる休み?させてもらっていたが、最近はいつ事故が起きてもおかしくないくらい激務になりつつあったし。
「アミルカが聖女なのはわかった。正直まだ半信半疑といったところだが。で、どうして俺とあいつがもう会えない的な流れを作ったんだ?ローザ達は少なくとも俺が死人の種に関する極秘依頼を受けてる関係で、また会うことになるってことは知ってただろ?」
あれのお陰で俺とアミルカは気まずい思いをすることになったんだぞ!
「あら、別に今でも簡単に会えるわけじゃないのよアミルカには」
「えっ」
「何せロクフェルはアミルカの婚約者だから。簡単にホイホイ会いになんて行けないわ。斬り殺されるわよ」
ローザは物騒な物言いのわりに、楽しそうに笑っている。
「な・・・なんだってーっ!?」
そんな俺のリアクションは、ローザにとって求めてやまないものだったようで一層楽しそうに笑っていた。
「よし・・・言いたいことは山ほどあるが、とりあえず聞きたいことがある」
本当の本当に言いたいことは山ほどあるが、とりあえずは彼女に聖女のことを訊ねることにする。
それによってアミルカがアルス教団の認定する本物の聖女であり、死人の種殲滅についての活動に参加することになったことを知った。
聖女は世界各地に点在し、必要とあれば死人の種殲滅や疫病が流行るならそれの解消に向けて動くように修行も兼ねて待機しているのだという。だが聖女が動くと大ごとになるというのもあり、よっぽどのことがないと表立っては動かない。『治療』のエキスパートでもある聖女は大概の病も怪我も癒してしまう。それがいると知られれば、その力を求めて人が押し寄せるようになってしまうのだ。
聖女の力とて無限に湧くわけではないし、一日に治療できる人数も限られる。なので聖女でしか解決できないような事案が起こらぬ限りは、聖女は日々修行に邁進し、己を力を蓄えるようにしているのである。
アミルカもそれでこのオークヨークに滞在していたが、死人の種の案件がいよいよ現地の冒険者だけでは手に負えない事態になったことで、聖女にも出動要請がかかった。そして今に至るというわけであるという。
ちなみに聖女が滞在する場所はアルス教団にいる預言者の言葉によって決まるという。何かを嗅ぎつけた預言者の予言が当たった形になったということだろう。
「聖女は死人の種によって汚染された地域を浄化することができるの。かなりの力を消耗するから、本当に有事の際だけどね」
「浄化?」
「大気中に散らばったやつや、地面に落ちた死人の種を消し去ることができるわ。そのエリアの死人の種が一掃されるわけね。けど、入れ物に入っていたり人に憑りついたものは消すことはできないわ」
「なるほど・・・」
ルーデル騎士団が黒の森で高位アンデッド相手に戦うとき、現地に散らばった死人の種の一掃は大仕事であった。周囲の木々を伐採し、燃え広がらないための処置をして火で焼き払うということもやったことがある。一粒でも残って風に乗って遠くに飛んでしまえば大変だからだ。
ちなみに俺が極秘依頼としてやっている仕事では死人の種はあくまで運搬されていたりして入れ物に入っている状態で摘発するのが常なので、そういった大仕事はやらないで済んでいる。
しかし今後摘発が激化する中で万が一について考えなければならなくなった、ということだろう。
実際ここ二週間は俺はずる休み?させてもらっていたが、最近はいつ事故が起きてもおかしくないくらい激務になりつつあったし。
「アミルカが聖女なのはわかった。正直まだ半信半疑といったところだが。で、どうして俺とあいつがもう会えない的な流れを作ったんだ?ローザ達は少なくとも俺が死人の種に関する極秘依頼を受けてる関係で、また会うことになるってことは知ってただろ?」
あれのお陰で俺とアミルカは気まずい思いをすることになったんだぞ!
「あら、別に今でも簡単に会えるわけじゃないのよアミルカには」
「えっ」
「何せロクフェルはアミルカの婚約者だから。簡単にホイホイ会いになんて行けないわ。斬り殺されるわよ」
ローザは物騒な物言いのわりに、楽しそうに笑っている。
「な・・・なんだってーっ!?」
そんな俺のリアクションは、ローザにとって求めてやまないものだったようで一層楽しそうに笑っていた。
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