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平穏
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ところは戻り、魔物じじいの家ではシュウとフローラが変わらず毎晩好き放題におたのしみにふけている・・・光景に変化が訪れた。
「昨夜ハおたのしみでしたネ」
「あ、はい・・・」
「今夜モおたのしみでスカ?精力が付く物ヲをメニューに入れておきまショウ」
「お、おかまいなく・・・」
家の奥から出てきたオーガ君は、シュウ達の身の回りの世話を買って出てくれるようになった。
流石に家に世話になっている身でそれは・・・と、流石に親しいとはいえ他人様の家で性行為にふけるほど図太いシュウ達ですら遠慮しようとしても「そういうワケには参りませン」と頑なに譲らなかった。
オーガ君は魔物じじいに飼われている魔物だ。世間的には非公認で飼われている魔物だから、当然ながら外出が出来ない。
それ故に、普段身の回りの世話をする相手である魔物じじいが一度研究室に籠ってしまうと、日課の掃除以外にやることが無くなってしまうのだ。
魔物じじいの地下迷宮を散歩して回ったところで景色がそうそう変わるわけでもない。つまりは・・・オーガ君はとても暇だった。
シュウ達のような滅多に来ない客人が訪れたことで、オーガ君はここぞとばかりにおもてなしをしたくて仕方がないのだ。
情事の後の部屋の後始末に始まり、おたのしみを盛り上げるために献立を考えたり、果ては部屋に香を焚いたり・・・などと至れり尽くせりのオーガ君のおもてなしに、流石にシュウも恥を感じた。
「フローラ・・・あの、しばらくおたのしみは控えておきましょう・・・」
「そ、そうですね・・・」
ある朝の食卓で、ついにシュウ達は居たたまれなくなり、夜のおたのしみを控えるという決断を下した。
「ていうか、そんなものもっと早くに決断を下すべきだろ。そもそもなんで他人様の家で堂々とセッ〇スしてんだよ。おかしいんじゃないのか?」
同じ食卓でオーガが作った朝食を摂りながら、呆れ顔でそう言ったのはトールだ。完膚無きまでに正論である。
「おかしいのは普通に私達と一緒に食事をしてる貴方のほうではないですか!」
シュウのツッコミに対し、トールで鼻で笑った。
「俺は囚われの身だ。ちゃんと身を弁えているさ・・・あ、味噌汁お代わりで」
「どこが弁えているんですか!」
トールは鎖付きの首輪こそつけられているものの、普通にシュウ達と食事を摂るようになっている。彼が言うように囚われの身であるので外出は出来ないが、それ以外は比較的自由にのびのびと寛いでいた。
「逃げないのであれば、必要以上に苦しめる必要はないデショウ」というオーガ君の方針によりそうなったのだが、単純にもてなす相手が一人でも多いほうがオーガ君は嬉しいからではないか?とシュウは考えている。
「本当にこんな首輪なんかで、この人の動きを制限できるのでしょうか?きちんと牢屋にでも入れておいたほうが・・・」
フローラの指摘に、トールは「チッチッ」と舌を鳴らして首を横に振る。フローラはちょっとイラッとした。
「この首輪・・・何だかわかるか?首輪に扮したミミックという魔物なんだ。俺が変なことをすれば、即座に首が食いちぎられるようになっているようだ。この鎖なんてオマケみたいなものさ。俺が何かしなくても、気まぐれでいつ俺の首と体がおさらばするかもわからない。常に死と隣り合わせの恐怖が付きまとう、生きた心地のしない状況だ・・・こうしている今でも気が気でないさ・・・あぁ~・・・」
恐怖が付きまとうと言いながら、恍惚した表情で言うトールは、この場にいる誰よりも現状を満喫しているようであった。
「昨夜ハおたのしみでしたネ」
「あ、はい・・・」
「今夜モおたのしみでスカ?精力が付く物ヲをメニューに入れておきまショウ」
「お、おかまいなく・・・」
家の奥から出てきたオーガ君は、シュウ達の身の回りの世話を買って出てくれるようになった。
流石に家に世話になっている身でそれは・・・と、流石に親しいとはいえ他人様の家で性行為にふけるほど図太いシュウ達ですら遠慮しようとしても「そういうワケには参りませン」と頑なに譲らなかった。
オーガ君は魔物じじいに飼われている魔物だ。世間的には非公認で飼われている魔物だから、当然ながら外出が出来ない。
それ故に、普段身の回りの世話をする相手である魔物じじいが一度研究室に籠ってしまうと、日課の掃除以外にやることが無くなってしまうのだ。
魔物じじいの地下迷宮を散歩して回ったところで景色がそうそう変わるわけでもない。つまりは・・・オーガ君はとても暇だった。
シュウ達のような滅多に来ない客人が訪れたことで、オーガ君はここぞとばかりにおもてなしをしたくて仕方がないのだ。
情事の後の部屋の後始末に始まり、おたのしみを盛り上げるために献立を考えたり、果ては部屋に香を焚いたり・・・などと至れり尽くせりのオーガ君のおもてなしに、流石にシュウも恥を感じた。
「フローラ・・・あの、しばらくおたのしみは控えておきましょう・・・」
「そ、そうですね・・・」
ある朝の食卓で、ついにシュウ達は居たたまれなくなり、夜のおたのしみを控えるという決断を下した。
「ていうか、そんなものもっと早くに決断を下すべきだろ。そもそもなんで他人様の家で堂々とセッ〇スしてんだよ。おかしいんじゃないのか?」
同じ食卓でオーガが作った朝食を摂りながら、呆れ顔でそう言ったのはトールだ。完膚無きまでに正論である。
「おかしいのは普通に私達と一緒に食事をしてる貴方のほうではないですか!」
シュウのツッコミに対し、トールで鼻で笑った。
「俺は囚われの身だ。ちゃんと身を弁えているさ・・・あ、味噌汁お代わりで」
「どこが弁えているんですか!」
トールは鎖付きの首輪こそつけられているものの、普通にシュウ達と食事を摂るようになっている。彼が言うように囚われの身であるので外出は出来ないが、それ以外は比較的自由にのびのびと寛いでいた。
「逃げないのであれば、必要以上に苦しめる必要はないデショウ」というオーガ君の方針によりそうなったのだが、単純にもてなす相手が一人でも多いほうがオーガ君は嬉しいからではないか?とシュウは考えている。
「本当にこんな首輪なんかで、この人の動きを制限できるのでしょうか?きちんと牢屋にでも入れておいたほうが・・・」
フローラの指摘に、トールは「チッチッ」と舌を鳴らして首を横に振る。フローラはちょっとイラッとした。
「この首輪・・・何だかわかるか?首輪に扮したミミックという魔物なんだ。俺が変なことをすれば、即座に首が食いちぎられるようになっているようだ。この鎖なんてオマケみたいなものさ。俺が何かしなくても、気まぐれでいつ俺の首と体がおさらばするかもわからない。常に死と隣り合わせの恐怖が付きまとう、生きた心地のしない状況だ・・・こうしている今でも気が気でないさ・・・あぁ~・・・」
恐怖が付きまとうと言いながら、恍惚した表情で言うトールは、この場にいる誰よりも現状を満喫しているようであった。
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