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ゴウキ・ファミリー
場違い
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かつてゴウキが勇者パーティーに属していたとき、王家や貴族主催のパーティーに参加することはたびたびあった。
活動資金など様々な面で世話になっているのでパーティーへの出席は勇者パーティーの義務であったが、何度やってもゴウキはこれに全く慣れることはなかった。
ゴウキの特徴的な大きな額の傷は、嫌でも本人が気付くほど他の参加者たちに注目されることになっていたからだ。
痛ましい目で見るくらいならまだいい。だが、明らかに蔑んだ目で見る者が多く、ゴウキには場違いである事実を強く認識させられた。
ゴウキとて出席したくてしたいわけではない。だが、だからといってパーティーへの参加に一人でも欠けると勇者クレアのイメージを損なうとして、リフトは決してゴウキの欠席を認めなかった。クレアも心苦しくはあったが、それでも好奇の目で見られるからと行って社交そのものを避けていては、いつまでたっても慣れることもないと言って同じく欠席することを認めなかった。
結果として、ゴウキは好奇の目に晒されながら、何度も望まぬパーティーに参加させられた過去があった。
だからゴウキにとってパーティーとは、苦痛以外の何物でもないイベントなのである。
(とはいえ・・・)
レジプス王はゴウキ達の主賓としてパーティーを開くと言った。
それも今後ゴウキ達にとって事がうまく運べるようにと心遣いをしてくれてのことである。これを断ることなどできるはずもない。
(まぁ、しゃーねぇか)
ゴウキは覚悟を決めて王宮内で与えられた客室のベッドにゴロンと横になる。
バルジでのどんな高級ホテルでも備えていなさそうなほどの上質なベッドとマットだった。客室だというのに、バルジの下手なコウイ貴族よりもずっと洗練され高価な調度品が揃えてある。この部屋で寝泊まりするということ自体がもはや場違い甚だしいと思えた。
そんなことを考えていると、客室の扉がノックされた。
「ゴウキ様。パーティー用のお召し物をこちらでご用意いたしますので、採寸をさせていただきたく思います」
そう言って部屋に入ってきたのは数人の女性だった。思わず息を飲みそうになるほどの美人揃いである。
わざわざこのために服を用意するのだというのだから贅沢な限りではあるが、レジプス王の計らいなので無碍にするわけにはいかない。
「わかりました。お願いします・・・」
ゴウキがそういうと、実に手際よく女性たちは彼の体の隅々を採寸する。
(あれ…何か…)
ゴウキはそこでふと違和感に気付く。
女性達の目に、ただならぬ熱が込もっていることに。
活動資金など様々な面で世話になっているのでパーティーへの出席は勇者パーティーの義務であったが、何度やってもゴウキはこれに全く慣れることはなかった。
ゴウキの特徴的な大きな額の傷は、嫌でも本人が気付くほど他の参加者たちに注目されることになっていたからだ。
痛ましい目で見るくらいならまだいい。だが、明らかに蔑んだ目で見る者が多く、ゴウキには場違いである事実を強く認識させられた。
ゴウキとて出席したくてしたいわけではない。だが、だからといってパーティーへの参加に一人でも欠けると勇者クレアのイメージを損なうとして、リフトは決してゴウキの欠席を認めなかった。クレアも心苦しくはあったが、それでも好奇の目で見られるからと行って社交そのものを避けていては、いつまでたっても慣れることもないと言って同じく欠席することを認めなかった。
結果として、ゴウキは好奇の目に晒されながら、何度も望まぬパーティーに参加させられた過去があった。
だからゴウキにとってパーティーとは、苦痛以外の何物でもないイベントなのである。
(とはいえ・・・)
レジプス王はゴウキ達の主賓としてパーティーを開くと言った。
それも今後ゴウキ達にとって事がうまく運べるようにと心遣いをしてくれてのことである。これを断ることなどできるはずもない。
(まぁ、しゃーねぇか)
ゴウキは覚悟を決めて王宮内で与えられた客室のベッドにゴロンと横になる。
バルジでのどんな高級ホテルでも備えていなさそうなほどの上質なベッドとマットだった。客室だというのに、バルジの下手なコウイ貴族よりもずっと洗練され高価な調度品が揃えてある。この部屋で寝泊まりするということ自体がもはや場違い甚だしいと思えた。
そんなことを考えていると、客室の扉がノックされた。
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そう言って部屋に入ってきたのは数人の女性だった。思わず息を飲みそうになるほどの美人揃いである。
わざわざこのために服を用意するのだというのだから贅沢な限りではあるが、レジプス王の計らいなので無碍にするわけにはいかない。
「わかりました。お願いします・・・」
ゴウキがそういうと、実に手際よく女性たちは彼の体の隅々を採寸する。
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女性達の目に、ただならぬ熱が込もっていることに。
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