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ゴウキ・ファミリー
ギルドの崩壊が始まる
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アンドレの汚職事件の発覚は、当然ながらセントラルギルドの職員達に衝撃を走らせた。
「うっそマジ!?今度から自分で全部仕事やらないといけないってこと?」
「今度から定時で帰りたいときも帰れるとは限らないってことか・・・」
「もう面倒な冒険者相手でも押し付ける相手がいないってこと・・・?」
当初はそのようなリアクションであったが、彼らこのときはまだ呑気だったという他無かった。
すぐにアンドレがいなくなったことよって発生する弊害に彼らは唖然とすることになる。
まず仕事を押し付けていた職員・・・現場の大半なのだが、結果としてギルドの信用を著しく傷つけたとして、彼らの給与は半年間30%カットされた。次に仕事が単純に忙しくなった。現場ではアンドレ一人分職員が抜けた以上の損失が発生していたのだ。
「おい、○○の書類どこいった?」
「俺が知るわけないだろ。俺は△△の担当なんだから」
「〇〇の担当してる俺だってそんな前の書類がどこに置いてあるかなんてわからねぇよ」
アンドレは仕事を押し付けられることによって、現場のほとんどを掌握していた。
だから困ったこと、知らないことがあればアンドレを頼れば何とかなった。だが、そのアンドレはもういない。
アンドレロスはセントラルギルドの現場に大きな混乱を生んでいた。
「てめぇじゃ話にならねぇ!上司を連れて来い!」
気性の荒い冒険者の相手に関しても困難を極めた。
これまでどんな相手でもやり込める事の出来たアンドレの喪失は、接客に置いても多大な影響を与える。
「そうは言われましても、これが規約ですので当ギルドといたしましてもいかようにもなりません」
「だからてめぇじゃ話にならねぇってんだ!他のやつに代われ!!」
「ですから何度も申し上げておりますように・・・」
「うるせぇ!てめぇはもう黙ってろ!!」
「キャッ・・・ッ」
冒険者ギルドには決して物分かりの良い冒険者のみが集まるわけではない。時に後先考えず手が出る者も現れる。
ギルドの接客は基本的に事務的だ。この態度は冒険者を怒らせることが何度かあったが、これまで気性の荒い冒険者の接客をアンドレに押し付けることで、そういった難しい相手の接客を怠ってきた現場は、アンドレロスによって高度な接客ノウハウを身に着けないまま難敵にぶつかることがしばしばあった。
接客トラブルをこじらせることにより、不幸な傷害事件も何度か起きた。業務時間外に人知れず報復された件もいくつかあり、冒険者への恐怖により退職する職員も複数人現れ、現場は更に地獄を見ることになる。
しかしこの地獄はまだ序章に過ぎない。
セントラルギルドの崩壊が、このとき少しずつ始まっていたのだ。
「うっそマジ!?今度から自分で全部仕事やらないといけないってこと?」
「今度から定時で帰りたいときも帰れるとは限らないってことか・・・」
「もう面倒な冒険者相手でも押し付ける相手がいないってこと・・・?」
当初はそのようなリアクションであったが、彼らこのときはまだ呑気だったという他無かった。
すぐにアンドレがいなくなったことよって発生する弊害に彼らは唖然とすることになる。
まず仕事を押し付けていた職員・・・現場の大半なのだが、結果としてギルドの信用を著しく傷つけたとして、彼らの給与は半年間30%カットされた。次に仕事が単純に忙しくなった。現場ではアンドレ一人分職員が抜けた以上の損失が発生していたのだ。
「おい、○○の書類どこいった?」
「俺が知るわけないだろ。俺は△△の担当なんだから」
「〇〇の担当してる俺だってそんな前の書類がどこに置いてあるかなんてわからねぇよ」
アンドレは仕事を押し付けられることによって、現場のほとんどを掌握していた。
だから困ったこと、知らないことがあればアンドレを頼れば何とかなった。だが、そのアンドレはもういない。
アンドレロスはセントラルギルドの現場に大きな混乱を生んでいた。
「てめぇじゃ話にならねぇ!上司を連れて来い!」
気性の荒い冒険者の相手に関しても困難を極めた。
これまでどんな相手でもやり込める事の出来たアンドレの喪失は、接客に置いても多大な影響を与える。
「そうは言われましても、これが規約ですので当ギルドといたしましてもいかようにもなりません」
「だからてめぇじゃ話にならねぇってんだ!他のやつに代われ!!」
「ですから何度も申し上げておりますように・・・」
「うるせぇ!てめぇはもう黙ってろ!!」
「キャッ・・・ッ」
冒険者ギルドには決して物分かりの良い冒険者のみが集まるわけではない。時に後先考えず手が出る者も現れる。
ギルドの接客は基本的に事務的だ。この態度は冒険者を怒らせることが何度かあったが、これまで気性の荒い冒険者の接客をアンドレに押し付けることで、そういった難しい相手の接客を怠ってきた現場は、アンドレロスによって高度な接客ノウハウを身に着けないまま難敵にぶつかることがしばしばあった。
接客トラブルをこじらせることにより、不幸な傷害事件も何度か起きた。業務時間外に人知れず報復された件もいくつかあり、冒険者への恐怖により退職する職員も複数人現れ、現場は更に地獄を見ることになる。
しかしこの地獄はまだ序章に過ぎない。
セントラルギルドの崩壊が、このとき少しずつ始まっていたのだ。
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