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追放後
ギルドに行きましょう
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「ノーラ、だったね」
ゴウキは再会したギルド職員の名前を思い出し、口にする。
「そうです。覚えていてくれたんですねゴウキさん」
ノーラは嬉しそうににっこり笑った。殺伐としているか、高圧的な態度ばかりのセントラルギルドの職員に珍しい和む笑顔を見せてくれるのが印象的な受付嬢がノーラだった。
「前に会ったときとは髪型が違っていたからわからなかった」
セントラルギルドで会っていたときのノーラはそこそこの長髪だった。前髪で目が隠れそうだったので、短めに切りそろえた今とはだいぶ印象が変わり、ゴウキもすぐには気が付かなかったのだ。
「えぇ、転職を機にイメチェンしたんです。どう?似合ってますか?」
そう言ってゴウキの目を見て微笑むノーラに、ゴウキは思わず顔が熱くなるのを感じ「似合ってるよ」とだけ返すのが精いっぱいだった。
「・・・って、転職?」
そういえば最近セントラルギルドで姿を見ていなかったなとゴウキは思い出す。今ノーラが来ている服も仕事着っぽいが、確かに微妙にセントラルギルドの制服とは違っているように見える。
思わずじろじろと制服姿を見てしまい、不躾だったなとゴウキはハッと我に返るが、ノーラは特に気にした感じもなく、変わらずニコニコと笑顔を見せてくれていた。
「・・・えぇ、いろいろありまして、私セントラルギルドを退職したんです。今はフォースギルドというところで働いているんですよ」
「・・・」
ゴウキは気付いた。一瞬だけ、ノーラの笑顔が曇ったことに。いろいろあった、とはきっと何か良からぬことがあったんだろう。
だがそれについてはゴウキは一旦隅に置いた。ノーラが出したフォースギルドという名前の方が気がかりだったからである。
「フォースギルド・・・?それは冒険者ギルドなのか?」
「はい!このすぐ傍にあるんですよ」
「なんだって・・・」
ゴウキは驚愕で目を見張った。冒険者ギルドは一通り足を運んだが、フォースギルドというのは聞いたこともなかったからだ。
「二年ほど前から活動しているギルドなんですよ。ちょっと新しいので知らない人もいるかもしれませんね。・・・規模も、小さいし」
最後の方が少し声が小さくなりつつ、苦笑いをしながらノーラが言う。ゴウキは一縷の望みをかけて、ノーラの肩を掴んで頼み込んだ。
「頼む!俺を冒険者として登録してはくれねぇか!!」
もう無いと思っていた希望が目の前に舞い降りた。ゴウキは唐突に現れたこの希望の光に必死に縋る。
ノーラはゴウキの剣幕に一瞬キョトンとしていたが、やがてぱぁっと顔を綻ばせると、突然ガシッと自分の肩に乗せられているゴウキの両手を力いっぱい掴みだした。
「えっ・・・?」
予想だにしないノーラの動きに、今度はゴウキがキョトンとする番だった。
「当ギルドで登録するんですね!わかりました!すぐにギルドへ行きましょう!!」
さっきゴウキが迫っていたときよりもノーラには迫力があった。
ゴウキはそのままノーラに手を引かれ、ギルドに案内されることになる。ゴウキの手を掴むその手はしっかりと握られており、「絶対に逃がさない」といった意思が感じられ、ゴウキはすっかり困惑してノーラのなすが儘となっていた。
ゴウキは再会したギルド職員の名前を思い出し、口にする。
「そうです。覚えていてくれたんですねゴウキさん」
ノーラは嬉しそうににっこり笑った。殺伐としているか、高圧的な態度ばかりのセントラルギルドの職員に珍しい和む笑顔を見せてくれるのが印象的な受付嬢がノーラだった。
「前に会ったときとは髪型が違っていたからわからなかった」
セントラルギルドで会っていたときのノーラはそこそこの長髪だった。前髪で目が隠れそうだったので、短めに切りそろえた今とはだいぶ印象が変わり、ゴウキもすぐには気が付かなかったのだ。
「えぇ、転職を機にイメチェンしたんです。どう?似合ってますか?」
そう言ってゴウキの目を見て微笑むノーラに、ゴウキは思わず顔が熱くなるのを感じ「似合ってるよ」とだけ返すのが精いっぱいだった。
「・・・って、転職?」
そういえば最近セントラルギルドで姿を見ていなかったなとゴウキは思い出す。今ノーラが来ている服も仕事着っぽいが、確かに微妙にセントラルギルドの制服とは違っているように見える。
思わずじろじろと制服姿を見てしまい、不躾だったなとゴウキはハッと我に返るが、ノーラは特に気にした感じもなく、変わらずニコニコと笑顔を見せてくれていた。
「・・・えぇ、いろいろありまして、私セントラルギルドを退職したんです。今はフォースギルドというところで働いているんですよ」
「・・・」
ゴウキは気付いた。一瞬だけ、ノーラの笑顔が曇ったことに。いろいろあった、とはきっと何か良からぬことがあったんだろう。
だがそれについてはゴウキは一旦隅に置いた。ノーラが出したフォースギルドという名前の方が気がかりだったからである。
「フォースギルド・・・?それは冒険者ギルドなのか?」
「はい!このすぐ傍にあるんですよ」
「なんだって・・・」
ゴウキは驚愕で目を見張った。冒険者ギルドは一通り足を運んだが、フォースギルドというのは聞いたこともなかったからだ。
「二年ほど前から活動しているギルドなんですよ。ちょっと新しいので知らない人もいるかもしれませんね。・・・規模も、小さいし」
最後の方が少し声が小さくなりつつ、苦笑いをしながらノーラが言う。ゴウキは一縷の望みをかけて、ノーラの肩を掴んで頼み込んだ。
「頼む!俺を冒険者として登録してはくれねぇか!!」
もう無いと思っていた希望が目の前に舞い降りた。ゴウキは唐突に現れたこの希望の光に必死に縋る。
ノーラはゴウキの剣幕に一瞬キョトンとしていたが、やがてぱぁっと顔を綻ばせると、突然ガシッと自分の肩に乗せられているゴウキの両手を力いっぱい掴みだした。
「えっ・・・?」
予想だにしないノーラの動きに、今度はゴウキがキョトンとする番だった。
「当ギルドで登録するんですね!わかりました!すぐにギルドへ行きましょう!!」
さっきゴウキが迫っていたときよりもノーラには迫力があった。
ゴウキはそのままノーラに手を引かれ、ギルドに案内されることになる。ゴウキの手を掴むその手はしっかりと握られており、「絶対に逃がさない」といった意思が感じられ、ゴウキはすっかり困惑してノーラのなすが儘となっていた。
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