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二人の目の前に頭上から絶望が舞い降りた、
サーチに反応があったが意味がわからなかった。

自分の位置にいきなり反応があったのだ、
A級 人型牛系進化種  ゾッド LV70    
悪魔のような羽を持つ。

俺の真上からいきなり落ちてきた
ドオオオオオオンン…
ゾッド「グルルる…」
ギロっとこちらを睨み付ける。

アルス「あああ」絶望で動けない、
俺「……」思考が止まる… 
何が起こったのか理解できない。

ゾッドの右手が横に転がっていた丸太を掴む、

ハッと我に帰りアルスの、
背中を掴んでメルちゃんの中に引き摺り込む
その時丸太が入り口に轟音を立て叩き込まれる。

一瞬中に浮き地面に叩きつけられる…

アルスをギューっと抱きしめ
メルちゃんを球体に変形させ、
俺「ヒーちゃん俺達二人の全身を包んで
みんなにヒールを掛け続けてー
ボーちゃんランちゃんテンちゃん
ヒーちゃんとの隙間をクッション材になって!」

ゴルフボールの球をイメージしたその瞬間、
真横から丸太で渾身の横殴りが来た。

とんでもない衝撃で気絶する
俺達は途方もない距離を、
飛ばされ転がり続けた……

どこまでも、どこまでも…

意識が戻る、ヒーちゃんがヒールをかけ続けてる
深緑だった色は、ほとんど透明になってる。
みんな大丈夫か?
スライム達の形状を戻しアルスの顔を見る。

俺「アルス…」口から血が流れてる、

俺「神様…お願いします」涙が流れる。
するとアルスの目が弱々しく開く…

アルス「私達生きてるの?本当に、キミってすごいね…」
良かった、本当に良かった…
俺達は抱き合って泣いた、助かった。

スライム達は何事もなかったように転がっている、
ボーちゃんだけは何かを探してる。

あ、ぴーちゃん…あの場所に置いて来てしまった、
でも、もうあの場所には二度と行けない。

A級か…とんでもない化け物だったな…
俺達二人ともレベルアップしてる、アルスはLV33に。

俺はLV20になっていた、ステイタスボードを見る、
新たなスキル クールが増えていた。
体のエネルギー(HP5)を利用して、
手の平が冷たくなる… うん、知ってた…

そんな事よりストレイジが進化した
分解という能力が使えるようになった、
俺は入れてあったボアを分解した
ボアの魔石、ボアの皮、ボアの肉、ボアの牙、
血や内臓の捨てる部分に項目が分かれた、便利だ。

目の前の火山を見てアルスがつぶやく、
アルス「嘘だろ…ゾッドより状況が悪いぞ…」

あれより悪い状況なんてあるのか?
俺「あっ!」

アルス「目の前に火山があるだろ
あれがソア火山だ、その麓がS級モンスター、
サイプロクスの縄張りだ。」

そう、俺が奴隷から逃れ最初に目指した場所
あまりの無知無謀に笑いが出る。
S級のまわりにA級の縄張りがある
ゾッドもその1匹に過ぎない。

帰るためにはA級の縄張りを通る必要がある
アロエの群生地はC級じゃなかったのか?
モンスターの勢力地域が確実に広がって来てる。
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