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元気になった俺は地図に載ってる「マゴシカ」の
次に近い村「オタイオ村」に向かって進軍した。

先頭はコボルト次にボア、俺、背後をコボルトに守ってもらう
まわりにはスライムとホーンラビット、肩の上に小鳥のピーちゃん。

前方よりゴブリンの群れがあらわれた
前方のコボルトは側面に移動を指示
ボアの背中に銅剣を持ったコボルトを乗せ、正面から叩き潰す
俺は後ろから指示するだけで良かった。

調子良く進むモンスター軍団、オタイオ村に近づくと
ニワトリが魔物化した LV5プレットが多く現れた
この魔物はモモ肉が太く猛スピードで突っ込んで来る爪とクチバシで
攻撃してくる、正直怖い、目も赤く血走って怖い、
でも、焼いて食べると極上の鶏肉で唐揚げが食べたくなる

エリアに入って来たプレットは積極的に狩りに行こう
と言っても、スライムで囲んでコボルト3人衆に
攻撃してもらうだけなんだが、

そういえば、鶏肉といえば焼き鳥食べたいなぁ、
前世で食べた食べ物が次々と思い出されてきた、
オムライス、スキヤキ、カツ丼、ラーメン、炒飯、

白米が恋しい、小麦農家の家では食べた事が無かったけど
子供の俺は、この世界に米が有るか無いかの話は聞いた事無かった、

どこか遠い国にあるかも知れないなぁ
白米を探す旅とかでも良いかも、この奴隷の件を早く片付けて

命拾いして世界を旅したくなった、
自分が知らなかった事を知りたい
今まで平々凡々と生きてきた分を取り戻したい

まだ子供だし、取り戻すって事もないか、まだ間に合うな
これが、おっさんだったら取り返しが効かない、悔やんだろうなぁ

色々な食べ物の記憶から次々と記憶を思い出していった
1つ1つの記憶をポイントに記憶が繋がっていく

美容師だった頃の記憶、俺は次々と女の子を取っ替え引っ変え
色々酷い事をした記憶…やはりろくな人生送ってないし

今世のこの出来事は因果応報なのかもしれないなぁ、
ぶるっと身震いをした、今世ではまた酷い事したら
来世もまた、あんな地獄が待っているのだろうか…
色々な事を考えながら俺達は森を進んだ

森が開けてきた、順調に村の側まで来る事が出来た、
コボルトとボアとはここでお別れだなぁ
流石に一緒に村には入れないよね

小鳥のピーちゃんとヒールスライムのヒーちゃん、
ボムスライムのボーちゃんは連れて行っても大丈夫かな?

「コボルト3人衆、ボアさん ここまでありがとうね、
お世話になりました、寂しいけどココでお別れです」

無表情でよくわかって無い感じが虚しい…
エリアから外れると何事も無かったように
森の奥へと帰って行った。

さて、村へ行くか…捕まっても何とかなるだろう…
それだけの経験は積んだ、調子よく森を進んで
少しポジティブな考えになってる、人に会うのも
久しぶりで舞い上がってるのか?

村が見えてきた、俺は門番の方へ歩いて行った、
何か変な変装はしてるけど、
肩に小鳥のピーちゃんを乗せてるのが印象が強いらしく

小鳥に気が向いて、あまり顔をマジマジと見られる事は無かった、
スライム達は服の中に隠してる、

自分1人で田舎の農村から出てきた事を言うと、
えっという顔をされたが、情報紋をギルドで押す様に言われる、

通行税は、情報紋が無いと大銀貨3枚
持ってると大銀貨1枚との事だった、俺は金を払い
ドキドキしたけど問題無く村に入る事が出来た。





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