上 下
179 / 382
9章 1ヶ月の地下ダンジョン暮らし

179話 【ハルちゃん見守り配信3】

しおりを挟む
【唐突に持ち上がる、ハルちゃんショタっ子説】
【男の娘だって!?】
【なお、その過程で姉御たちとの壮絶なバトルが】
【姉御怖っ……】
【最初からだろ】
【身バレして凸されてから吹っ切れた姉御マジぱねーっす】

【照れるねぇ】
【男の子たちにも分かるのがいるじゃない】
【こっちにおいで?】

【うわっ……】
【ひぇっ……】
【帰って?】
【やだ  お前たちを私のサーバーに引き込むまでは帰らん】
【なにそれこわい】
【大丈夫、怖いのは最初だけよ?】
【そうそう、女の子と同じ  最初の1回だけ】
【だからこええって!!】
【草】

【姉御というかお姉様方が強すぎる】
【もはや無敵】
【ノーネームちゃんとどっちが?】
【あ、その話題は止めといてね  私だって身の程はわきまえてるから】
【かしこい】
【草】

【「……明日から、がんばろ」】

【ああ、ハルちゃんはあんなにも平和なのに……】
【平和(見知らぬダンジョン、レベルスキルダウン、きちゃない袋の中身がなくなったらおしまい、モンスターからドロップ無し、ついでにぐろい】
【ハルちゃんかわいそう】
【かわいそう】





【ハルちゃんの寝息配信は最高だな……】
【ああ……】
【最近の俺は、これのためだけに生きてるんだ】
【毎日新鮮なASMRを提供してくれるんだもんな】
【この配信を両耳にセットすると、まるでハルちゃんと寝ているようううううううう】
【草】
【これでアウトなのか……】
【……24時間配信ってすごいね!】
【ハルちゃんの配信、24時間ずっと投げ銭飛び交ってるもんな!】

【だって止めるはずのハルちゃんがいないし……】
【そもそもが義援金って形で世界中から絶え間なく来てるし】
【やだ、ハルちゃんお金持ち】
【ダンジョン深層の稼ぎに比べたら微々たるもんだぞ  マジで】
【そうだった……】
【実際、多分で世界一難易度高いダンジョンに潜ったひとりだもんね】

【各国の政府とかダンジョン協会からも事務所に来てるらしいから、帰ってきたら大金持ちだね】
【でもうらやましくない】
【そらそうよ】

【……あのさ、ノーネームちゃんノーネームちゃん  ないないしちゃった人たちの中に俺の兄貴が居るんだけど、連絡取れない?】

【草】
【何私的にコメント欄使ってんだよ草】
【唐突すぎる】
【そんなの無理……じゃないのか】
【ノーネームちゃんならIPアドレスとかですぐ分かりそう】
【分かりそう】
【だって書き込んでる最中にないないして、ないないするときに硬直させてるっぽいから最後に連打するんだろ?】
【なにそれこわい】

【いくらヒキニートでも兄貴は兄貴だから……家族が何ヶ月も行方不明ってのは……】
【あ、ついでにうちの姉貴も】
【無駄飯食らいが居なくなってしばらくは嬉しかったけど、でもなぁ……】
【ひでぇ】
【そうそう、うざったかった存在も、いざ居なくなるとそれはそれで不安で】
【最初の1週間くらいはみんな喜ぶんだけどね……】
【ひでぇ】
【でも正論】
【草】

【じゃあ俺のじいちゃんも……】
【じいちゃん!?】
【うん……老後の楽しみで動画サイトに入り浸って数年なんだけどさ……お勧めで出て来たハルちゃんの配信で……うん……】
【草】
【ネットの使い方教えたの俺だし、常備薬ないとやばい病気だからさ……親が発狂してるんだよ……】
【そらそうよ……】
【ノーネームちゃん!】


【大事】

【真心】


【草】
【違う、そうじゃない】
【そうじゃなくて返してほしいって】


【ダメ】


【そこをなんとか……】
【せめて連絡取れない? ひとことで良いからさ】
【何、このカジュアルな誘拐犯とのやりとりっぽいの】
【得体の知れない大量誘拐犯相手なのに、どうしてこんなにほんわかしてるんだ】
【だってノーネームちゃんだし……】


【電波】

【不通】

【謝罪】


【え?】
【ないないされた人たち、ネット使えないん?】
【使えてたらとっくにあっちから連絡してくるだろ】
【それもそうか】
【確かに身の回りのものとか、服以外置きっぱだったなぁ】
【うちも】
【ないないされた人、身に付けてたスマホとか財布とかも全部その場に……だそうだな】
【服を着せておいてくれるノーネームちゃんの気遣い】

【ノーネームちゃん  うちのじいさんの病気なんだけどさ、薬、居なくなってから飲んでないから……もう諦めてるけどさ、せめて身体は返してくれない?】

【うちのばあちゃんも……なんか適当にみんなのマネしてコメントしてたらないないされちゃってさ……寝たきりだったからもう好きにさせてたし、諦めてるんだけどさ……】

【爺さんに続いて婆さんも出て来たぞ】
【ちょっと待て、急に重くするな】
【ああ、ハルちゃんのことを真剣に心配したりノーネームちゃんのこと怒ったりするコメントってそういう層が……】

【投薬で大変だったじいちゃんだし、うちはもう諦めてるんだよ……そもそもないないされた書き込みが「ハルちゃんをお風呂に入れて優しくしてあげたい」っていう、単純にひ孫相手の気持ちなのか犯罪なのか分かんないのだったからさ、両親も微妙な気持ちだしさぁ……】

【草】
【じいちゃん……】
【家族がかわいそすぎる】
【よりにもよって最後の書き込みがそれか……】


【病気】

【完治】

【alive】

【健康】

【酷使】

【労働】

【☆】


【え?】
【は?】
【なにそれ】
【なぁにこれぇ……】
【☆ってなぁにノーネームちゃん】
【おい、お前のじいちゃんぴんぴんしてるっぽいぞ】
【マジかよ草】
【草】
【草しか生えない】

【けど酷使されてるって】
【まぁ元気に生きてるならそれはそれで……】
【労働……一体何をさせられているんだ……】
【まさかノーネームちゃんのお世話】
【!!!!】
【待て早まるな 聞いたろ、書き込みが家族にバレるぞ】
【なんてこった】


【重大】

【千万】

【世話】

【犠牲】

【必要】

【人出】

【社会】

【人間】

【理解】

【世界】

【虐殺】

【成長】

【回復】

【帰還】

【♥】


【ダメだ、なにひとつとして分からん】
【草】
【なんか不穏な単語が混じってるんですけどー】
【こわいよー】


【安心】

【大切】

【飼主】

【責任】

【死】

【♥】


【草】
【ダメだ、さらに不穏になって来た】
【ノーネームちゃん、どうして……】
【余計に分かんなくなって草】
【ま、まぁ、ノーネームちゃんが大切にしてくれてるって信じるしかないし……】
【飼い主としての責任も芽生えたらしい】
【最期まで面倒見てくれるって!】

【ないないされた奴らにとっては本望かもしれんな】
【ああ……】
【ああ、もうそれでいいや……兄貴も本望だろう……】
【姉貴も……最後に何か役に立ったんだったら……】

【俺はこれをどう家族に説明すれば良いんだ……】
【とりあえず、おばあちゃんが無事かもって報告しとこ……】
【草】

【でも「ノーネームちゃんないない事件」って、被害者は基本インタビューとか出ないよな】
【だってさ、るるちゃんへのセクハラ以外でないないされる原因は、ハルちゃん相手のセクハラだからな……】
【おっと、ノーネームちゃん相手のセクハラも忘れるな?】
【そうだった】

【つまりはセクハラ、あるいは初期によくあった攻撃的なコメント、それか頼みの綱なお説教コメントか……確かにそれは言いづらいわな】

【でもさ、思うんだ  これだけこっちの会話は通じてるんだからさ、ノーネームちゃんなら絶対ちゃんと返事できるんだって】
【だよなぁ】
【でも、ごく一部を除いて漢字2文字か1単語じゃね?】
【何か理由があるのか……】
【多分ノーネームちゃんしか分からないと思うよ】
【それな】


◆◆◆


次回から新章。

よく分からない状況に翻弄されるハルちゃんは、そこで特大の……。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

聖女の代役の私がなぜか追放宣言されました。今まで全部私に仕事を任せていたけど大丈夫なんですか?

水垣するめ
恋愛
伯爵家のオリヴィア・エバンスは『聖女』の代理をしてきた。 理由は本物の聖女であるセレナ・デブリーズ公爵令嬢が聖女の仕事を面倒臭がったためだ。 本物と言っても、家の権力をたてにして無理やり押し通した聖女だが。 無理やりセレナが押し込まれる前は、本来ならオリヴィアが聖女に選ばれるはずだった。 そういうこともあって、オリヴィアが聖女の代理として選ばれた。 セレナは最初は公務などにはきちんと出ていたが、次第に私に全て任せるようになった。 幸い、オリヴィアとセレナはそこそこ似ていたので、聖女のベールを被ってしまえば顔はあまり確認できず、バレる心配は無かった。 こうしてセレナは名誉と富だけを取り、オリヴィアには働かさせて自分は毎晩パーティーへ出席していた。 そして、ある日突然セレナからこう言われた。 「あー、あんた、もうクビにするから」 「え?」 「それと教会から追放するわ。理由はもう分かってるでしょ?」 「いえ、全くわかりませんけど……」 「私に成り代わって聖女になろうとしたでしょ?」 「いえ、してないんですけど……」 「馬鹿ねぇ。理由なんてどうでもいいのよ。私がそういう気分だからそうするのよ。私の偽物で伯爵家のあんたは大人しく聞いとけばいいの」 「……わかりました」 オリヴィアは一礼して部屋を出ようとする。 その時後ろから馬鹿にしたような笑い声が聞こえた。 「あはは! 本当に無様ね! ここまで頑張って成果も何もかも奪われるなんて! けど伯爵家のあんたは何の仕返しも出来ないのよ!」 セレナがオリヴィアを馬鹿にしている。 しかしオリヴィアは特に気にすることなく部屋出た。 (馬鹿ね、今まで聖女の仕事をしていたのは私なのよ? 後悔するのはどちらなんでしょうね?)

彼女は1人ぼっちだから…

まるまる⭐️
恋愛
 魔物から国を守る結界を張る為、異世界から聖女が召喚された。家族や友人からいきなり引き離され嘆き悲しむ聖女を、王太子であるアルベルトは罪悪感から側で支え続けようと誓う。だが、彼には幼い頃から共に人生を歩むと決めた大切な婚約者がいた。 カサンドラ・エバンズ公爵令嬢。この国の宰相の娘だ。彼女は幼い頃から父である宰相によって、未来の王太子妃として相応しくある様にと厳しく育てられた。しかしアルベルトは少しずつ彼女よりも聖女を優先するようになっていく…。

まさか転生? 

花菱
ファンタジー
気付いたら異世界?  しかも身体が? 一体どうなってるの… あれ?でも…… 滑舌かなり悪く、ご都合主義のお話。 初めてなので作者にも今後どうなっていくのか分からない……

今さら、私に構わないでください

ましゅぺちーの
恋愛
愛する夫が恋をした。 彼を愛していたから、彼女を側妃に迎えるように進言した。 愛し合う二人の前では私は悪役。 幸せそうに微笑み合う二人を見て、私は彼への愛を捨てた。 しかし、夫からの愛を完全に諦めるようになると、彼の態度が少しずつ変化していって……? タイトル変更しました。

噂好きのローレッタ

水谷繭
恋愛
公爵令嬢リディアの婚約者は、レフィオル王国の第一王子アデルバート殿下だ。しかし、彼はリディアに冷たく、最近は小動物のように愛らしい男爵令嬢フィオナのほうばかり気にかけている。 ついには殿下とフィオナがつき合っているのではないかという噂まで耳にしたリディアは、婚約解消を申し出ることに。しかし、アデルバートは全く納得していないようで……。 ※二部以降雰囲気が変わるので、ご注意ください。少し後味悪いかもしれません(主人公はハピエンです) ※小説家になろうにも掲載しています ◆表紙画像はGirly Dropさんからお借りしました (旧題:婚約者は愛らしい男爵令嬢さんのほうがお好きなようなので、婚約解消を申し出てみました)

私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。

木山楽斗
恋愛
伯爵令嬢であるアルティリアは、婚約者からある日突然婚約破棄を告げられた。 彼はアルティリアが上から目線だと批判して、自らの妻として相応しくないと判断したのだ。 それに対して不満を述べたアルティリアだったが、婚約者の意思は固かった。こうして彼女は、理不尽に婚約を破棄されてしまったのである。 そのことに関して、アルティリアは実の父親から責められることになった。 公にはなっていないが、彼女は妾の子であり、家での扱いも悪かったのだ。 そのような環境で父親から責められたアルティリアの我慢は限界であった。伯爵家に必要ない。そう言われたアルティリアは父親に告げた。 「私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。私はそれで構いません」 こうしてアルティリアは、新たなる人生を送ることになった。 彼女は伯爵家のしがらみから解放されて、自由な人生を送ることになったのである。 同時に彼女を虐げていた者達は、その報いを受けることになった。彼らはアルティリアだけではなく様々な人から恨みを買っており、その立場というものは盤石なものではなかったのだ。

所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!

ユウ
恋愛
辺境伯爵令嬢のリーゼロッテは幼馴染と婚約者に悩まされてきた。 幼馴染で親友であるアグネスは侯爵令嬢であり王太子殿下の婚約者ということもあり幼少期から王命によりサポートを頼まれていた。 婚約者である伯爵家の令息は従妹であるアグネスを大事にするあまり、婚約者であるサリオンも優先するのはアグネスだった。 王太子妃になるアグネスを優先することを了承ていたし、大事な友人と婚約者を愛していたし、尊敬もしていた。 しかしその関係に亀裂が生じたのは一人の女子生徒によるものだった。 貴族でもない平民の少女が特待生としてに入り王太子殿下と懇意だったことでアグネスはきつく当たり、婚約者も同調したのだが、相手は平民の少女。 遠回しに二人を注意するも‥ 「所詮あなたは他人だもの!」 「部外者がしゃしゃりでるな!」 十年以上も尽くしてきた二人の心のない言葉に愛想を尽かしたのだ。 「所詮私は他人でしかないので本当の赤の他人になりましょう」 関係を断ったリーゼロッテは国を出て隣国で生きていくことを決めたのだが… 一方リーゼロッテが学園から姿を消したことで二人は王家からも責められ、孤立してしまうのだった。 なんとか学園に連れ戻そうと試みるのだが…

お兄ちゃんの装備でダンジョン配信 ~ 初心者の春菜、ダンジョンを突き進む!

高瀬ユキカズ
ファンタジー
レベル1なのに、ダンジョンの最下層へ。脱出できるのか!? ダンジョンが現代に現れ、ライブ配信が当たり前になった世界。 強さに応じてランキングが発表され、世界的な人気を誇る配信者たちはワールドクラスプレイヤーと呼ばれる。 主人公の筑紫春菜はワールドクラスプレイヤーを兄に持つ中学2年生。 春菜は兄のアカウントに接続し、SSS級の激レア装備である【神王の装備フルセット】を持ち出してライブ配信を始める。 最強の装備を持った最弱の主人公。 春菜は視聴者に騙されて、人類未踏の最下層へと降り立ってしまう。しかし、危険な場所に来たことには無自覚であった。ろくな知識もないまま攻略し、さらに深い階層へと進んでいく。 無謀とも思える春菜の行動に、閲覧者数は爆上がりする。

処理中です...