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7章 ダンジョン化と異界と、テイム
209話 ちんぴらさんたちとおさけ
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「へー、たくさんの世界を統治してるんですねぇ」
「すっごーい!」
「へへっ……照れるぜ」
「おやびんは魔族にまでなった実力者だからな!」
「魔族って、そんなに難しいものなんですかぁ?」
「おうよ! 種族に1匹出れば良い方だぜ!」
「魔物の力に小賢しい奴らの思考能力が合わされば賢王になるってものだからな! ですよね! おやびん!」
「賢王? 良く分かんねえけどとにかくそういうことだ!」
「はぁー、すごいんですねぇ」
「じゃあ、他の手下さんたちはどうなんですかぁ?」
「おやびんの力で賢くなってるのが何百くらい居るぜ!」
宴もたけなわ。
お母さんとおやびんさんはごくごくと一升瓶を空けていて、僕はちびちび味わって。
おやびんさんから味と酔いを共有してるらしい子分さんたちは……あっちこっちでいびきかいて寝てるね。
側近らしい人たちが「いかにおやびんさんがすごいか」って言ってるけど……正直その人たちの方がおやびんさんよりも難しいこと言ってるし。
あー、だめだ、眠くて頭が回ってない。
僕も寝たい。
寝て良いのかなぁ。
「それで、今度は魔王さんの位を。 野心家なんですねぇ」
「かっこいいなぁ」
「へへっ……照れるぜ」
「おやびんはバカだけど力はあるからな! バカだけど! あ、元はバカで今はまあまあだけど!」
「そんなことないですよぉ。 こうしておっきなダンジョン作って私たちをもう捕まえたも同然じゃないですかぁ♥」
「あ、これは偶ぜ――」
「世界同士が接触して不安定なところでユズ姫の匂い嗅ぎ取って奇襲攻撃を考えたのはおやびんの柔軟な発想あってこそですぜ!」
「そ、そうだな!」
「いきなり号令かけたから配下の大半がどっか行っちゃいましたけど、ユズ姫獲得すれば些末な問題だって考えたんですよね!」
「なるほどぉ、私たちの国の言葉でも『善は急げ』って言いますもの。 すごいですねぇ」
「へへっ……照れるぜ」
「へー、そうなんだぁ。 すごいんですねぇ、おやびんさん。 憧れるなー」
「へへっ……照れるぜ」
【「へへっ……照れるぜ」botと化したおやびんさん】
【草】
【ダメだコイツ、ちょろすぎる】
【ユズちゃんとどっちが?】
【……同じくらい?】
【かろうじて……いや、同じくらいか……】
【草】
【もしかして:おやびん、おばか】
【ユズちゃんはちょうちょ、おやびんはおばかか……】
【草】
【さっきさりげなくdisられてたからなぁ、子分に】
【ていうかコイツら、おやびんをいい感じに操ってるだけじゃね?】
【ま、まあ、素直な神輿って担ぎやすいから……】
【能力はあるけど素直でバカ……確かに最高のお飾りだな】
【周囲の賢さバフとか、単純に強いもんなぁ】
【あの、緊張感……】
【ユズちゃんの周りで維持できると思うか?】
【ムリだった……】
【だよな!】
【これまでピンチになって、ことごとくこうなるからな……】
【というかユズねぇの話術がすごい】
【まぁ相手が、ちょっと褒められたらすぐ喜ぶちょろさだからってのもあるけどな】
【ユズねぇ、キャバクラとかやったら頂点極めそう】
【無理でしょ】
【無理だな】
【中学生の見た目で……ふぅ】
【風営法、条例その他全てでアウトです!】
【もしもしお巡りさん?】
【おっと、俺よりも先にユズパパを検挙してくだせぇ】
【草】
【三下が移ってて草】
【でも大丈夫? ユズねぇ、ヘタしたらユズちゃんよりたち悪くない??】
【自然に振る舞ってるけど、ユズちゃんよりは計算してるっぽいしなぁ】
【ひょっとしたらこの状況も……いやないな】
【ないな】
【あり得ないな】
【ユズねぇも基本はユズワールドの構成員……自由気ままだからな】
【ダブルユズに計算という二文字は永遠に存在しないんだよ】
【ひでぇ】
【草】
「……そういえば、なんですけどぉ」
とくとくっとおやびんさんのお皿にお酒を注ぎながら、お母さんが上目遣いで尋ねている。
お母さん、あんな顔できるんだ……なんかちょっとショック。
「どうしてゆず……この子を手に入れると魔王の座が? この子、ただの人間ですよぉ?」
「へへっ……それはだな」
「おやびん、他の勢力に漏らされたらマズいですぜ!」
「む、そうだな……というわけで」
「おやびんさん?」
お母さんが、羽でぱたぱたしながらおやびんさんの顔の近くへ。
「ねーぇ? おねがーい♥ ふーっ♥」
「あ゜っ」
【悲報・ユズねぇ、女の顔してる】
【うわショック】
【いやいや、ユズねぇは経産婦じゃないって言ってるだろ! ……あれ?】
【そうだぞ! ユズねぇはちょっとお姉ちゃんぶってるだけのピュアな中学生……あれ?】
【草】
【認識阻害起こしてて草】
【一応本人たちの認識だと人妻なんだが】
【やはりユズパパか……】
【これ、もしかしてユズねぇ、ユズパパを堕とした方なんじゃ……】
【もし仮に万が一あり得ないことだけどユズねぇが本当にユズママで、ユズパパを「女として」幼い色気で落としたのなら】
【ああ……那由多の先の可能性だが、ロリコンでもペドフィリアでもなかったユズパパを「女」として落とすのなら、話術とか駆使したはずだもんな】
【まぁあり得ないけどな!】
【みんな何言ってるの? ユズねぇはまだ中学生だよ?】
【そうだよ、ごらんよ まだ子供が産める体じゃないって】
【中学生での出産は危険だからね】
【かわいそうに……】
【もうユズママがユズねぇなのか本当に分からなくなってきた……】
「すっごーい!」
「へへっ……照れるぜ」
「おやびんは魔族にまでなった実力者だからな!」
「魔族って、そんなに難しいものなんですかぁ?」
「おうよ! 種族に1匹出れば良い方だぜ!」
「魔物の力に小賢しい奴らの思考能力が合わされば賢王になるってものだからな! ですよね! おやびん!」
「賢王? 良く分かんねえけどとにかくそういうことだ!」
「はぁー、すごいんですねぇ」
「じゃあ、他の手下さんたちはどうなんですかぁ?」
「おやびんの力で賢くなってるのが何百くらい居るぜ!」
宴もたけなわ。
お母さんとおやびんさんはごくごくと一升瓶を空けていて、僕はちびちび味わって。
おやびんさんから味と酔いを共有してるらしい子分さんたちは……あっちこっちでいびきかいて寝てるね。
側近らしい人たちが「いかにおやびんさんがすごいか」って言ってるけど……正直その人たちの方がおやびんさんよりも難しいこと言ってるし。
あー、だめだ、眠くて頭が回ってない。
僕も寝たい。
寝て良いのかなぁ。
「それで、今度は魔王さんの位を。 野心家なんですねぇ」
「かっこいいなぁ」
「へへっ……照れるぜ」
「おやびんはバカだけど力はあるからな! バカだけど! あ、元はバカで今はまあまあだけど!」
「そんなことないですよぉ。 こうしておっきなダンジョン作って私たちをもう捕まえたも同然じゃないですかぁ♥」
「あ、これは偶ぜ――」
「世界同士が接触して不安定なところでユズ姫の匂い嗅ぎ取って奇襲攻撃を考えたのはおやびんの柔軟な発想あってこそですぜ!」
「そ、そうだな!」
「いきなり号令かけたから配下の大半がどっか行っちゃいましたけど、ユズ姫獲得すれば些末な問題だって考えたんですよね!」
「なるほどぉ、私たちの国の言葉でも『善は急げ』って言いますもの。 すごいですねぇ」
「へへっ……照れるぜ」
「へー、そうなんだぁ。 すごいんですねぇ、おやびんさん。 憧れるなー」
「へへっ……照れるぜ」
【「へへっ……照れるぜ」botと化したおやびんさん】
【草】
【ダメだコイツ、ちょろすぎる】
【ユズちゃんとどっちが?】
【……同じくらい?】
【かろうじて……いや、同じくらいか……】
【草】
【もしかして:おやびん、おばか】
【ユズちゃんはちょうちょ、おやびんはおばかか……】
【草】
【さっきさりげなくdisられてたからなぁ、子分に】
【ていうかコイツら、おやびんをいい感じに操ってるだけじゃね?】
【ま、まあ、素直な神輿って担ぎやすいから……】
【能力はあるけど素直でバカ……確かに最高のお飾りだな】
【周囲の賢さバフとか、単純に強いもんなぁ】
【あの、緊張感……】
【ユズちゃんの周りで維持できると思うか?】
【ムリだった……】
【だよな!】
【これまでピンチになって、ことごとくこうなるからな……】
【というかユズねぇの話術がすごい】
【まぁ相手が、ちょっと褒められたらすぐ喜ぶちょろさだからってのもあるけどな】
【ユズねぇ、キャバクラとかやったら頂点極めそう】
【無理でしょ】
【無理だな】
【中学生の見た目で……ふぅ】
【風営法、条例その他全てでアウトです!】
【もしもしお巡りさん?】
【おっと、俺よりも先にユズパパを検挙してくだせぇ】
【草】
【三下が移ってて草】
【でも大丈夫? ユズねぇ、ヘタしたらユズちゃんよりたち悪くない??】
【自然に振る舞ってるけど、ユズちゃんよりは計算してるっぽいしなぁ】
【ひょっとしたらこの状況も……いやないな】
【ないな】
【あり得ないな】
【ユズねぇも基本はユズワールドの構成員……自由気ままだからな】
【ダブルユズに計算という二文字は永遠に存在しないんだよ】
【ひでぇ】
【草】
「……そういえば、なんですけどぉ」
とくとくっとおやびんさんのお皿にお酒を注ぎながら、お母さんが上目遣いで尋ねている。
お母さん、あんな顔できるんだ……なんかちょっとショック。
「どうしてゆず……この子を手に入れると魔王の座が? この子、ただの人間ですよぉ?」
「へへっ……それはだな」
「おやびん、他の勢力に漏らされたらマズいですぜ!」
「む、そうだな……というわけで」
「おやびんさん?」
お母さんが、羽でぱたぱたしながらおやびんさんの顔の近くへ。
「ねーぇ? おねがーい♥ ふーっ♥」
「あ゜っ」
【悲報・ユズねぇ、女の顔してる】
【うわショック】
【いやいや、ユズねぇは経産婦じゃないって言ってるだろ! ……あれ?】
【そうだぞ! ユズねぇはちょっとお姉ちゃんぶってるだけのピュアな中学生……あれ?】
【草】
【認識阻害起こしてて草】
【一応本人たちの認識だと人妻なんだが】
【やはりユズパパか……】
【これ、もしかしてユズねぇ、ユズパパを堕とした方なんじゃ……】
【もし仮に万が一あり得ないことだけどユズねぇが本当にユズママで、ユズパパを「女として」幼い色気で落としたのなら】
【ああ……那由多の先の可能性だが、ロリコンでもペドフィリアでもなかったユズパパを「女」として落とすのなら、話術とか駆使したはずだもんな】
【まぁあり得ないけどな!】
【みんな何言ってるの? ユズねぇはまだ中学生だよ?】
【そうだよ、ごらんよ まだ子供が産める体じゃないって】
【中学生での出産は危険だからね】
【かわいそうに……】
【もうユズママがユズねぇなのか本当に分からなくなってきた……】
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