KAKIDAMISHI -The Ultimate Karate Battle-

第三章 真意 後篇

第三章 真意 後篇 18

「さすがにティーを指導してるだけのことはあるな。いい動きしてるぜ」

「我々も長嶺殿に助太刀しよう。このまま一気に制圧だ」

「俺達の実力も見せてやらねぇとな！　行くぜぇっ！！」

守優達6人が男達に向かって全速力で走り出すと、男達の一部はそれに気づいた。

「ん？」

「なんだ？」

男達が振り向くと、守優は走る勢いを利用して地面を蹴り、男の1人の顔面に左上段飛び二段蹴りを食らわせた。

男が地面に倒れると、他の男達はハッとした表情を浮かべ、砂浜に着地した守優に目を向けた。

「なっ……！」

「なんだ、このチビ！？　こいつらも俺達を邪魔する気か！？」

「だったら、まとめてぶっ殺してやる！　くたばれ、くそガキがぁあああっ！！」

男の1人は右足を1歩前に踏み込み、右手に握った短棒を守優目掛けて裏袈裟に振り下ろす。

守優は右手で男の右手を右斜め上へ受け流しながら掴むと、左前腕で男の右肘を押さえ、跪いた男の首筋に左肘打ちを食らわせた。

他の男達も守優達に襲い掛かると、守優と守善、美嘉、守央、世璋、光永の6人は、様々な軌道を描く突きや蹴り、あるいは多彩な投げ技や関節技を繰り出し、次々と男達を倒し始める。

一方、善良と男達の間でも激しい戦いが続いていた。

男の1人は右足を1歩前に踏み込むと、右手に握った短棒を善良目掛けて袈裟に振り下ろす。

善良は右腕で男の右手を左へ受け流すと、右上段手刀打ちを男の顔面に食らわせ、続けて右中段横蹴りを男の腹に食らわせた。

男が仰向けに倒れると、さらに別の男は右足を1歩前に踏み込み、右手に握った短棒を善良の右側頭部目掛けて左から横一線に振り回す。