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81 天使? 聖女? いいえ誤解です(別視点)
しおりを挟むジェニー「スキニー? どうしたの、しっかりして!」
クロエ「お嬢が倒れた! そして、なんか光ってた!」
ケイト「え!? お嬢のお尻・・・」
プリシラ「しっぽ、しっぽが生えてますわよ?」
アレッタ「なんだいなんだい? 進化でもしたってのかい?」
夕暮れ間近の時間帯
ミランダの教会にたどり着き、その建物の中に入って数歩
急にスキニーの体が輝きだしたと思ったら、意識をなくして急に倒れ込んでしまいました
それもただ倒れただけではありません
なんと、今までなかったしっぽまで生えているではありませんか
それも周到なことに、お洋服にはキレイにしっぽ穴まであいています
ジェニー「とにかく、この子をちゃんとしたところで寝かせてあげたいわ」
ジェニー「どこかにいい場所ないのかしら」
そんな話をしていた時でした
女性「それなら、孤児院の空き部屋を使ってくださいな」
その女性は全身濃紺の修道服のようなモノを身にまとっていて、
いかにもシスターといった雰囲気の、若い人族のようでした
アレッタ「悪いねクラリッサ、そうさせてもらうよ」
クラリッサ「いいのよ、気にしないで。部屋は空いているのだし」
クラリッサ「それにここは、あなたの家でもあるんだから」
どうやらアレッタとそのシスター、クラリッサは親しい仲のようです
クラリッサ「それよりも、その倒れているお方は?」
クラリッサ「天使様なのでしょうか? それとも聖女様なのかしら?」
アレッタ「え? 天使?」
ケイト「聖女様? お嬢が?」
プリシラ「ないですわ。それはないですわ」
クロエ「お嬢はたぶん、外国のお金持ちだよ~?」
ジェニー「スキニーが天使とか聖女とか、さすがにそこまでは思っていないけど・・・」
クラリッサ「先程のまばゆいばかりの御光。尊いお方の御力を感じました」
クラリッサ「きっと神に連なるお方か、それに準ずるお方なのではないかと存じます」
アレッタ「ホントかね~。ただの気のイイ、ちょっとお間抜けなカワイイお嬢様って感じなんだけどね~」
プリシラ「たしかに少しばかり、お間抜けさんかもしれませんわね」
ケイト「見た目はただのカワイイお嬢様ですよね。ちょっと言動は変わってるけど・・・」
クロエ「いきなり凄いことはじめるよね~」
ジェニー「それはともかく、スキニーをその空いている部屋に寝かせてあげたいわ」
クラリッサ「ご案内します。どうぞこちらです」
ジェニー「ありがとう。助かるわ」
クラリッサ「いえいえ。彼女には、いつまででも、この教会にご逗留いただきたいものですわ」
ワタシが神とのやり取りの後に記憶を飛ばしている間、こんな会話が繰り広げられていました
もしも本人が目覚めていたのなら、喜び勇んでいたことでしょう
そして、きっとこんな感じのリアクションをしたことでしょう
「ワタシが女神? いやそんな大したことないですってばぁ~」(誰も女神とまでは言っていません)
「そしてカワイイと言ってくれた人、ありがとうなのです!」
「あとでコッソリ、なにか美味しいモノをあげましょう!」
そんな感じで知らぬ間に、とりあえずの居場所もゲットしたワタシなのでした
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