66 / 106
懐妊編
父子会議②
しおりを挟む
グロース王国王宮敷地内の旧宮後方、やや奥まった所にある3階建ての建物。
その2階。
レダー厚生府長官は、黒檀の執務机の上に、今まさに愛妻弁当を広げた所だった。
机を挟んだ向こう側、厚生官のニールが顔を青くしている。
「も、申し訳ありません」
はぁ、とため息をついて、レダー長官は時計を見やった。
「わかった。向かおう。」
申し訳ありません、とペコペコ頭を下げるニールは、厚生官として10年勤め、今年秘書官に昇格した。
かく言うレダー長官は、元々は医師である。
去年まで、グロース国立病院の院長を勤めていた所を、何の冗談か、厚生府長官に任命され、4月からここ厚生府のトップを務めている
ニールもレダー長官も、揃って4月から、慣れない仕事に四苦八苦している。
今日は生憎、もう1人の秘書官が休みを取っており、ニールのサポート役がいなかった。
ニールが秘書室に居たところ、「この15分後に第二小会議室で会議があるのでレダー長官も出席すること」と誰かが申し付けにきたそうだ。
慌てたニールは相手の確認もせず、言われるままにレダー長官に報告しに来た。
「会議の話など聞いていないが、どの部署の誰からの申し伝えなのだ?」
そうレダー長官が確認したところで、ニールは何も確認していない自分の失態に気づいたようで、青くなった。
確かにミスはミスだが、ニールも慣れない中で頑張っているのだ。
昼餉はまた後にしよう。
気持ちを切り替えると、レダー長官は会議室のある正殿に向け出発した。
正殿の第二小会議室に着いた時には、時間よりも8分ほど遅れていた。
もう既に始まっているだろうな…
今日の会議に思い当たるものはなかったが、第二小会議室の許容人員は7、8人程度だったはずだ。
何か他の府との実務レベルの調整だろうか。
ノックの後、ガチャっと扉を開けてすぐ、中にいる面々を見て、一気に血の気がひいた。
小規模の会議室の上座に、王が座っている。
そして、まさかの王太子殿下まで…!?
法治府長官、労務府長官も揃い踏みだ。
「お、遅くなり大変申し訳ありませんでした!」
声が裏返りそうになったが、何とか言い切った。
こんなトップばかりが集められた会議など聞いたことがない。
秘書官も外で待機しており、この部屋には長官と王、王太子のみが座している。
これはもしや…
レダー長官の額を冷や汗が伝う。
弾劾の打ち合わせでは?
弾劾裁判を行う際は、秘密裏にトップのみで会議が行われることがある、と就任の際に、そんな説明をされた気がする。
「いや、問題ない。急がせたな。」
王太子殿下はこちらに目を向け、椅子に座るよう促す。
腰を下ろすと、「レジュメだ」と殿下が直々に渡しに来たので、レダー長官は大いに恐縮した。
自分の席に戻っていく殿下を横目に、サッとレジュメのタイトルを確認する。
ーーー第5回 母子保健会議?
席に着いた殿下が口火をきる。
「では揃ったので、第5回母子保健会議を始める」
「セイラム」
「…なんですか父上」
「やはり先程の件は今日のうちに決めるべきだと思うのだ」
先程の件、と言うことは、自分が来る前に、既に何か話し合われていたのだろうか?
「しかし今日はまだ話さねばならないことが…」
「だが、いつまでも腹の子と呼ぶのはどうかと思うのだ。あと1ヶ月半で聴こえるようになるのだぞ。腹の子などと呼ぶのは、あまりにも他人行儀ではないか。」
「早く決めたいと思っているのは私も同じです」
「折角だから、厚生府長官の意見を聞いてみたらどうだ。レダーは医者でもあるだろう」
なるほど…と呟いた殿下がこちらをまっすぐ見据える。
話の筋が読めないが、何やら医師としての意見を求められるようだ。
法治府長官と労務府長官が、何か憐れむものを見るような目で、こちらを見ているのが気になる。
「レダー長官」
「は、はい」
「通常、妊婦の腹にいる子どもには、何と呼びかけるものなのだ?」
「はい?」
「呼び名だ、呼び名」と国王が横から補足する。
「腹にいるとなると、医学的には子どもは胎児とよびますが…」
「そうではないのだ、レダー長官」
わかってないなー、みたいな空気をにじませながら、殿下が首を横に振る。
「腹の子に直接語りかける、愛称みたいなもののことだ」
「はぁ」
「レダー長官は医者であろう?何かその辺りの知識はないか」
「…」
「陛下、私の専門は整形外科です」と言いたいのをグッと堪えて、レダーは思案した。
「私の身内の話で恐縮ですが…」
「構わない」
「まもなく娘が臨月なのですが、お腹に向かって、ぽぽちゃん、と呼びかけておりました」
会議室に沈黙がおりる。
まずったか、とレダー長官が焦りだしたところで、良いな、と、王がポツリ呟いた。
「呼びやすいし、音的に歯切れがいい」
「父上の考えたアーちゃんより、良いんじゃないですか?」
「いや、あれはあれで赤子の"あ"を、もじっているのだ。"ポポちゃん"では、もはや由来も何もないではないか」
何となく察して、遠慮がちにレダー長官は口を開いた。
「あの、もしや王太子妃様がご懐妊されたのでしょうか?」
「あぁ、先ほどこちらの2人には伝えたが、レダー長官にはまだだったな。そうなのだ。さ来月に発表する予定だが、今3ヶ月なのだ」
「それはおめでとうございます」
うむ、と頷く父子は満足げだ。
「父上、やはり母親であるリリアナが呼ぶ呼称にするのが1番ではないですか」
「『ミニラム』では、女児だった時に可哀想ではないか。それに、妃はお前に隠れて呼んでいるのだろう?」
「隠れてなど…俺の前では言わないだけです!」
王太子は、ハァ、と一息つくと、国王に向き直った。
「父上、子どもが産まれたら、絶対に私達の名づけに口を出さないと、約束してくれますか?」
「当たり前ではないか!『名前は親から子への最初のプレゼント。じいじばあばは意見はしても、最終的には親の決めた名前を尊重しましょう』と、この資料にも書いてあった!」
国王が手元に置いてある本をバンバン叩きながら力説している。残念ながら背表紙が向こうを向いており、タイトルは読めない。
「いいでしょう。それなら、この会議で使う腹の子の呼び名は、父上が決めてください」
「い、いいのか!?」
王太子が頷くと、国王は両手を固く握り、下を向いてブツブツと呟き出した。
「ポ、ポポちゃ…いや、ポンちゃん?あーちゃん…ポーちゃん…」
国王の呟きがシンとした会議室に流れる。
「くっ…次回までの宿題にさせてくれ!」
「いいでしょう。それでは本題を…」
王太子が始めたところで、トントン、とドアがノックされた。
「陛下、殿下、時間です」
「もうか?」
王と王太子は視線を交わした。
「仕方ない。それでは時間の関係で、本日はここまでとする。陛下、締めの言葉を。」
「うむ。本日は急な招集であったが、よく集まってくれた。皆のおかげで活発な意見交換が出来たとおもう。非常に有意義だったぞ。短時間ということもあり、次回からは事前資料を準備することとしよう。それでいいか、セイラム」
「もちろんです」
「妃の懐妊はまだ伏せられておるので、資料の取り扱いには十分注意するように。ではまた次週、よろしく頼む。」
退室する国王と王太子を見送ってから、残された3人の長官は、グッタリと机に伏したのだった。
その2階。
レダー厚生府長官は、黒檀の執務机の上に、今まさに愛妻弁当を広げた所だった。
机を挟んだ向こう側、厚生官のニールが顔を青くしている。
「も、申し訳ありません」
はぁ、とため息をついて、レダー長官は時計を見やった。
「わかった。向かおう。」
申し訳ありません、とペコペコ頭を下げるニールは、厚生官として10年勤め、今年秘書官に昇格した。
かく言うレダー長官は、元々は医師である。
去年まで、グロース国立病院の院長を勤めていた所を、何の冗談か、厚生府長官に任命され、4月からここ厚生府のトップを務めている
ニールもレダー長官も、揃って4月から、慣れない仕事に四苦八苦している。
今日は生憎、もう1人の秘書官が休みを取っており、ニールのサポート役がいなかった。
ニールが秘書室に居たところ、「この15分後に第二小会議室で会議があるのでレダー長官も出席すること」と誰かが申し付けにきたそうだ。
慌てたニールは相手の確認もせず、言われるままにレダー長官に報告しに来た。
「会議の話など聞いていないが、どの部署の誰からの申し伝えなのだ?」
そうレダー長官が確認したところで、ニールは何も確認していない自分の失態に気づいたようで、青くなった。
確かにミスはミスだが、ニールも慣れない中で頑張っているのだ。
昼餉はまた後にしよう。
気持ちを切り替えると、レダー長官は会議室のある正殿に向け出発した。
正殿の第二小会議室に着いた時には、時間よりも8分ほど遅れていた。
もう既に始まっているだろうな…
今日の会議に思い当たるものはなかったが、第二小会議室の許容人員は7、8人程度だったはずだ。
何か他の府との実務レベルの調整だろうか。
ノックの後、ガチャっと扉を開けてすぐ、中にいる面々を見て、一気に血の気がひいた。
小規模の会議室の上座に、王が座っている。
そして、まさかの王太子殿下まで…!?
法治府長官、労務府長官も揃い踏みだ。
「お、遅くなり大変申し訳ありませんでした!」
声が裏返りそうになったが、何とか言い切った。
こんなトップばかりが集められた会議など聞いたことがない。
秘書官も外で待機しており、この部屋には長官と王、王太子のみが座している。
これはもしや…
レダー長官の額を冷や汗が伝う。
弾劾の打ち合わせでは?
弾劾裁判を行う際は、秘密裏にトップのみで会議が行われることがある、と就任の際に、そんな説明をされた気がする。
「いや、問題ない。急がせたな。」
王太子殿下はこちらに目を向け、椅子に座るよう促す。
腰を下ろすと、「レジュメだ」と殿下が直々に渡しに来たので、レダー長官は大いに恐縮した。
自分の席に戻っていく殿下を横目に、サッとレジュメのタイトルを確認する。
ーーー第5回 母子保健会議?
席に着いた殿下が口火をきる。
「では揃ったので、第5回母子保健会議を始める」
「セイラム」
「…なんですか父上」
「やはり先程の件は今日のうちに決めるべきだと思うのだ」
先程の件、と言うことは、自分が来る前に、既に何か話し合われていたのだろうか?
「しかし今日はまだ話さねばならないことが…」
「だが、いつまでも腹の子と呼ぶのはどうかと思うのだ。あと1ヶ月半で聴こえるようになるのだぞ。腹の子などと呼ぶのは、あまりにも他人行儀ではないか。」
「早く決めたいと思っているのは私も同じです」
「折角だから、厚生府長官の意見を聞いてみたらどうだ。レダーは医者でもあるだろう」
なるほど…と呟いた殿下がこちらをまっすぐ見据える。
話の筋が読めないが、何やら医師としての意見を求められるようだ。
法治府長官と労務府長官が、何か憐れむものを見るような目で、こちらを見ているのが気になる。
「レダー長官」
「は、はい」
「通常、妊婦の腹にいる子どもには、何と呼びかけるものなのだ?」
「はい?」
「呼び名だ、呼び名」と国王が横から補足する。
「腹にいるとなると、医学的には子どもは胎児とよびますが…」
「そうではないのだ、レダー長官」
わかってないなー、みたいな空気をにじませながら、殿下が首を横に振る。
「腹の子に直接語りかける、愛称みたいなもののことだ」
「はぁ」
「レダー長官は医者であろう?何かその辺りの知識はないか」
「…」
「陛下、私の専門は整形外科です」と言いたいのをグッと堪えて、レダーは思案した。
「私の身内の話で恐縮ですが…」
「構わない」
「まもなく娘が臨月なのですが、お腹に向かって、ぽぽちゃん、と呼びかけておりました」
会議室に沈黙がおりる。
まずったか、とレダー長官が焦りだしたところで、良いな、と、王がポツリ呟いた。
「呼びやすいし、音的に歯切れがいい」
「父上の考えたアーちゃんより、良いんじゃないですか?」
「いや、あれはあれで赤子の"あ"を、もじっているのだ。"ポポちゃん"では、もはや由来も何もないではないか」
何となく察して、遠慮がちにレダー長官は口を開いた。
「あの、もしや王太子妃様がご懐妊されたのでしょうか?」
「あぁ、先ほどこちらの2人には伝えたが、レダー長官にはまだだったな。そうなのだ。さ来月に発表する予定だが、今3ヶ月なのだ」
「それはおめでとうございます」
うむ、と頷く父子は満足げだ。
「父上、やはり母親であるリリアナが呼ぶ呼称にするのが1番ではないですか」
「『ミニラム』では、女児だった時に可哀想ではないか。それに、妃はお前に隠れて呼んでいるのだろう?」
「隠れてなど…俺の前では言わないだけです!」
王太子は、ハァ、と一息つくと、国王に向き直った。
「父上、子どもが産まれたら、絶対に私達の名づけに口を出さないと、約束してくれますか?」
「当たり前ではないか!『名前は親から子への最初のプレゼント。じいじばあばは意見はしても、最終的には親の決めた名前を尊重しましょう』と、この資料にも書いてあった!」
国王が手元に置いてある本をバンバン叩きながら力説している。残念ながら背表紙が向こうを向いており、タイトルは読めない。
「いいでしょう。それなら、この会議で使う腹の子の呼び名は、父上が決めてください」
「い、いいのか!?」
王太子が頷くと、国王は両手を固く握り、下を向いてブツブツと呟き出した。
「ポ、ポポちゃ…いや、ポンちゃん?あーちゃん…ポーちゃん…」
国王の呟きがシンとした会議室に流れる。
「くっ…次回までの宿題にさせてくれ!」
「いいでしょう。それでは本題を…」
王太子が始めたところで、トントン、とドアがノックされた。
「陛下、殿下、時間です」
「もうか?」
王と王太子は視線を交わした。
「仕方ない。それでは時間の関係で、本日はここまでとする。陛下、締めの言葉を。」
「うむ。本日は急な招集であったが、よく集まってくれた。皆のおかげで活発な意見交換が出来たとおもう。非常に有意義だったぞ。短時間ということもあり、次回からは事前資料を準備することとしよう。それでいいか、セイラム」
「もちろんです」
「妃の懐妊はまだ伏せられておるので、資料の取り扱いには十分注意するように。ではまた次週、よろしく頼む。」
退室する国王と王太子を見送ってから、残された3人の長官は、グッタリと机に伏したのだった。
17
お気に入りに追加
4,571
あなたにおすすめの小説
〖完結〗私が死ねばいいのですね。
藍川みいな
恋愛
侯爵令嬢に生まれた、クレア・コール。
両親が亡くなり、叔父の養子になった。叔父のカーターは、クレアを使用人のように使い、気に入らないと殴りつける。
それでも懸命に生きていたが、ある日濡れ衣を着せられ連行される。
冤罪で地下牢に入れられたクレアを、この国を影で牛耳るデリード公爵が訪ねて来て愛人になれと言って来た。
クレアは愛するホルス王子をずっと待っていた。彼以外のものになる気はない。愛人にはならないと断ったが、デリード公爵は諦めるつもりはなかった。処刑される前日にまた来ると言い残し、デリード公爵は去って行く。
そのことを知ったカーターは、クレアに毒を渡し、死んでくれと頼んで来た。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
全21話で完結になります。
【完結】恋人との子を我が家の跡取りにする? 冗談も大概にして下さいませ
水月 潮
恋愛
侯爵家令嬢アイリーン・エヴァンスは遠縁の伯爵家令息のシリル・マイソンと婚約している。
ある日、シリルの恋人と名乗る女性・エイダ・バーク男爵家令嬢がエヴァンス侯爵邸を訪れた。
なんでも彼の子供が出来たから、シリルと別れてくれとのこと。
アイリーンはそれを承諾し、二人を追い返そうとするが、シリルとエイダはこの子を侯爵家の跡取りにして、アイリーンは侯爵家から出て行けというとんでもないことを主張する。
※設定は緩いので物語としてお楽しみ頂けたらと思います
☆HOTランキング20位(2021.6.21)
感謝です*.*
HOTランキング5位(2021.6.22)
【完結】妹にあげるわ。
たろ
恋愛
なんでも欲しがる妹。だったら要らないからあげるわ。
婚約者だったケリーと妹のキャサリンが我が家で逢瀬をしていた時、妹の紅茶の味がおかしかった。
それだけでわたしが殺そうとしたと両親に責められた。
いやいやわたし出かけていたから!知らないわ。
それに婚約は半年前に解消しているのよ!書類すら見ていないのね?お父様。
なんでも欲しがる妹。可愛い妹が大切な両親。
浮気症のケリーなんて喜んで妹にあげるわ。ついでにわたしのドレスも宝石もどうぞ。
家を追い出されて意気揚々と一人で暮らし始めたアリスティア。
もともと家を出る計画を立てていたので、ここから幸せに………と思ったらまた妹がやってきて、今度はアリスティアの今の生活を欲しがった。
だったら、この生活もあげるわ。
だけどね、キャサリン……わたしの本当に愛する人たちだけはあげられないの。
キャサリン達に痛い目に遭わせて……アリスティアは幸せになります!
【完結】わたしはお飾りの妻らしい。 〜16歳で継母になりました〜
たろ
恋愛
結婚して半年。
わたしはこの家には必要がない。
政略結婚。
愛は何処にもない。
要らないわたしを家から追い出したくて無理矢理結婚させたお義母様。
お義母様のご機嫌を悪くさせたくなくて、わたしを嫁に出したお父様。
とりあえず「嫁」という立場が欲しかった旦那様。
そうしてわたしは旦那様の「嫁」になった。
旦那様には愛する人がいる。
わたしはお飾りの妻。
せっかくのんびり暮らすのだから、好きなことだけさせてもらいますね。
幸せなのでお構いなく!
棗
恋愛
侯爵令嬢ロリーナ=カラーには愛する婚約者グレン=シュタインがいる。だが、彼が愛しているのは天使と呼ばれる儚く美しい王女。
初対面の時からグレンに嫌われているロリーナは、このまま愛の無い結婚をして不幸な生活を送るよりも、最後に思い出を貰って婚約解消をすることにした。
※なろうさんにも公開中
忌むべき番
藍田ひびき
恋愛
「メルヴィ・ハハリ。お前との婚姻は無効とし、国外追放に処す。その忌まわしい姿を、二度と俺に見せるな」
メルヴィはザブァヒワ皇国の皇太子ヴァルラムの番だと告げられ、強引に彼の後宮へ入れられた。しかしヴァルラムは他の妃のもとへ通うばかり。さらに、真の番が見つかったからとメルヴィへ追放を言い渡す。
彼は知らなかった。それこそがメルヴィの望みだということを――。
※ 8/4 誤字修正しました。
※ なろうにも投稿しています。
【完結】え、別れましょう?
須木 水夏
恋愛
「実は他に好きな人が出来て」
「は?え?別れましょう?」
何言ってんだこいつ、とアリエットは目を瞬かせながらも。まあこちらも好きな訳では無いし都合がいいわ、と長年の婚約者(腐れ縁)だったディオルにお別れを申し出た。
ところがその出来事の裏側にはある双子が絡んでいて…?
だる絡みをしてくる美しい双子の兄妹(?)と、のんびりかつ冷静なアリエットのお話。
※毎度ですが空想であり、架空のお話です。史実に全く関係ありません。
ヨーロッパの雰囲気出してますが、別物です。
王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました
さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。
王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ
頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。
ゆるい設定です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる