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第一章 心情のココロ!

第9話 「学校の七不思議!」

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__2022年2月24日__

朝のホームルーム

何回目だろう。

何事も無かったかのようなこの教室。

おとといここで裁判をしたとは思えない。

まさかみくる(英語担当教師)と蓮(担任)がジェラサイドだったとはな。

衝撃だぜ。

ノラオルガのチョコ美味しかったぁ!

ちゃんとお返ししなきゃな。

あぁ眠い、今日も夜更かししてしまったなぁ。

毎回毎回俺は夜更かししてしまう。

なぜだろう?

「知ってます?」

「?お前は!」

話しかけて来たのは山本英美里(やまもとえみり)。

俺のクラスメイトだ。

「最近この天竜雷神中学校の七不思議が流行ってるんですよね」

「はぁ…」

このように彼女は敬語を使い、眼鏡を付けてて常に真面目で怪談話が好きな少女。

由利子よりは真面目だ。

なんでこの人が検察官じゃなかったんだろう…

「音楽室にあるバッハの写真と目が合うと、いつの間にか夜更かしをしてしまい、授業中つい居眠りをしてしまうそうですよ」

「何が言いたい?」

「あなたももしかしたら…」

「いや、俺は常にそうだから」

「認めた方がいいですよ…」

「認めるも何もないだろ」

誠心はきっぱりと否定する。

__数学の授業__

「見て見て!95点!」

「えーいいな!」

数学の単元テストが返された。

「俺なんて30点…時雨恋の病してるのになんでそんな高得点取れるんだよ!」

「(*`゚з´)b゛チッチッチッだからって好きな人のせいにしてはいかんよ誠心君」

「別にしてないって!」

「知ってますか?」

「うわっ」

急に英美里が現れる。

いきなり過ぎる。

「壁に油性ペンで好きな人の名前を書くと嫌われるらしいですよー」

「は?だからって嫌われるわけないだろ?ありえねぇ」

2人はアイスプラネットの悠太みたいに疑心暗鬼だ。

「だいたい、そんな事するバカがどごにいるんだ?」

「えっいますよ?」

英美里が指さした方面に2人は振り向く。



「………………………………」



※作者は絵がヘタクソです。ご了承ください。

「こらそこ!何落書きしてるんだ!」

数学担当の教師は少年に注意する。

「それだけでは済まされないだろう…」

「だいたい好きな人に嫌われるって、そんな訳ないだろ」

誠心が言う。

__業間休み__

「好きです!付き合ってください!」

「なんで人前がいるところで?」

あの少年が"なつき"と言う少女に告白をする。

「少人数教室で私の名前書いたのあなたでしょ?」

「あ、うん」

さっきまで誠心がいた場所は少人数教室である。

「恥ずかしいんだけど。嫌い!」

「そんなー!」

周りがザワついていた。

「えっえっ


周りの人がザワついている中、誠心達は驚いていた。

「それで断られるものなのか?」

速水はキョトンと謎の顔になった。

「アハハハハハハハハハハハハハ!」

日向子はなんらかと校庭で動き回る。

走るのが大好きみたいだ。

「日向子のヤツ、相変わらず元気だよなぁ未央みたい。いや、まず未央はこんな感じ…………………だ!」

2人はもう話題転換をしている。

「日向子さん…可愛い…必ずしも…式を挙げてみせる」

「式かぁ…俺と未央みたいにそこまで真逆じゃないから、時雨の方が上手くいくんじゃない?」

「えぇ?そうかな?」

「そうだよ~」

日向子の走り姿を見ていた先公。

「それにしても、日向子さんはあんなにも成績優秀で運動神経抜群。それに可愛い!凄いと思わないか?」

「え、キモ。そうやって私にセクハラするんですか?」

男性教員は女性教員に話していた。

どうやらその女性教員は性欲が高い男性は苦手らしい。

それってあんま幸せ訪れないんじゃ…

「君!ちょっと君!」

校長だ。

「キモイよ!君!クビだね!」

「はぁ?」

「君がそう思うとは失望した。だからクビだ!」

「えぇー!」

なんかキモイ男性教員は理不尽的にクビになった。

それを見ていた速水は。

「なんであぁなるんだ?」

「知っていますか?」

「うわっ」

英美里がまた出た。

「先生が優秀な生徒やダメダメで問題児みたいな生徒を区別する奴は理不尽的にクビにされるらしいんですよ…」

「え?でも問題児みたいな人はいないけど…」

「あの人成績優秀で空我はダメダメな問題児ですねぇ」

「クビです!」

「えぇ!」

別の男性教員がさっきの教員と同じ気持ちであった。

「そんな事ってある?」

「これも七不思議なのですよ…」

「えぇ…」

__体育の授業__

今日はバスケじゃん。

どうせ俺はリーダーでありながら頼られないのがオチなんだよ。

なんか俺って不遇なんだよな。

先公と話していた途中に他の生徒が入って来るし。

パスされても邪魔されるし。

普段からも頼られないしなぁ。

今日のバスケの授業はピボットだ。

ガードしている側が未央だなんて…

嘘だろ!?

なんで!?

おかしいでしょ!?

まぁ俺は悔しみながらも練習をする。

その時…

「ねぇ俺も茉優(まゆ)さんの所でやりたい!」

「はぁ?」

「やりたいよ!」

「え?」

その少年は茉優が好きらしい。

しかし少年と茉優は別々のクラスだ。

「いいから早く行けよぉ!」

瑛二は呼びかけるが

「嫌だ!茉優がいい!」

「は?」

うちのクラスの男子がザワつく。

「なんでぇ!↑不公平だよぉ!ズルいよぉ!どうしてだよぉ!うわああああああああああん!」

少年は号泣する。

「えっえぇ…」

男子は引いていた。

無論女子も引く。

同時に春正のバスケのボールが少女の頭に当たる。

フッこの前の裁判の罰が当たったか。

「はぁ…」

「なんでだよ!不公平だ!こんなクラスなんて嫌いだ!D組になりたかった!どうしてD組になれないんだよ!好きな女優いても茉優が好きなんだよ!ガチで!せめてやらせて!茉優と青春を楽しみたい!」

うわぁ…ほぼ同情してしまう…

「なぁ早くしろよ!」

「授業進まないだろ!」

しょうがなくやらせる事にした。

__数分後__

「やったー!できたぁー!ウェーイ!」

少年は結局茉優とピボットをやれて大喜びをしていた。

「子供だなぁ…」

「なんとも言えん」

「同情」

誠心達は少年の喜びを見て思う。

「これももしかしたら…」

「それはない」

突然やってきた英美里の意見に反対する3人。

__給食の時間__

手洗いだね。

「はぁ…」

誠心は相変わらずの恋の病だ。

「あっ!」

誠心の左腕に付けているデジタル腕時計が水を浴び故障した。

「しまったぁ~!これ非防水だった~!また安物買うか」

親父に買って貰った腕時計が保証期間を過ぎたので、安物のデジタル腕時計を買った。

中々防水用の物が見つからなかったからしょうがなく非防水の腕時計を買った。

「おぉ~ざまぁwwww」

こいつ、コンピューター部にいたな。

自分は成績優秀と自称している奴だ。

確かバトミントン部の少年と仲がいいんだよね。

ムカつくけど、無視するか。

「ああゆうクズな優等生が人を見下したりすると成績が落ちるんだよね」

「英美里もアイツをクズだと思うのか」

__コンピューター部の時間__

「ねぇいつもより点数低いんだけど。ランキング落ちたんけど」

自称優等生はガチで成績が悪くなった。

フッ!

__あれは手を洗う時__

その少年は運動部であり、トイレ行った後に手を洗っていた。

「うわっ!あいつこの前私の家まで着いてまでストーカーしてきた人じゃん!」

「ちょっと関わらないでおこう」

少女はそっと歩く。

「うっ!」

骨の関節がおかしい。

「あっ!」

少女は倒れてしまう。

「うっ痛い!あっあれ?」

片足が動かない!

どうして?

動け!

動けって!

関節が外れた?

「あぁーーーーーーー!」

「?」

事態に気付いた少年は声をかける。

「あれ?ねぇ大丈夫?」

「やめて!来ないで!あぁっ!」

断った瞬間、痛みが増す。

「待ってて!他の人呼んでくるから!」

少年は立ち去る。

「ふぅ…よかったぁ!あぁっ!」

更に痛みが増した。

「知ってます?嫌いな人を避けると骨折するらしいです」

「え?」

コンピューター室ではこんな話をしていた。

なんか慣れてきたな。

__陸上部__

「よし、みんな!チームを組め!」

吉村河野助(よしむらこうのすけ)が指示をする。

あの時が何事も無かったかのように。

「あの、先生、余りました」

「あぁそれじゃああそこに入りなさい」

言われた通りのところへ入った。

「げっ!足でまといになりそうじゃん!」

「え?」

そう、その少年は少しポッチャリした容姿だった。

それでチーム組んで走る事になったが

「よし、みんな大丈夫かぁー?」

「うん!」

「はぁ…はぁ…」

「なんだあいつ、まだあそこにいたのか」

「もうほっとこうぜ」

「だな」

ポッチャリした少年がいるチームは男女揃って置いていく事にした。

その時…

「うっ!」

「あれ?」

「なんか、お腹痛い…」

「私は、体が…熱い…」

「あっ…」

お腹を抱える人がいた。

「ねぇ、大丈夫?…」

「知ってます?」

「今度は何!?」

誠心も飽きてきた。

「仲間外れにする人ってした側が体調不良になるんですよ?」

「えっこの学校の七不思議って変なの」

ようやくこれが最後だ。

「いや、まだありますよ?」

「えぇー」

「夜遅く商店街に出回っているとナンパや警察に訪問されるらしいですよ」

「え、警察は普通じゃね?」

「これも七不思議なのです」

「マジで変なの」






















__午後の9時__

「ねぇダーリン遅くなっちゃたね」

「あぁ」

仁良空我(にらくうが)は不良であり、同じ不良の高梨(たかなし)ファムと付き合っていた。

実は1話で登場した不良はこの人。

平日にも関わらずデートだ。

「そろそろ帰るか」

「うん!」

「君、まだ中学生だよね?」

「なぜわかった!?」

「とりあえずちょっと署に来てもらおうか」

ファムの腕を掴む警察。

「ちょっと離して!ダーリン!」

「ダーリン!?」

流石に警察官もダーリン呼びに驚く。

「離せクソポリス!」

「痛っ!」

空我は警察官にキックをお見舞いする。

「逃げるぞ!」

「うん!」

その隙に逃げる。

「おい待て!」

距離を置きながらも2人は逃げる。

上手く、撒いたようだ。

しかし…

「Heyそこのお嬢さん!可愛いねぇ!俺達と遊んで行かない?」

見知らぬ不良グループにファムはナンパされる。

「おい!俺の存在忘れるな!」

「うるせぇ」

空我は殴られる。

「よっしゃあ行こうぜぇ!」

「やめろ!」

「邪魔だ!」

「うわぁっ!」

空我はボコボコにされる。

「ファム!ファムーーーーーーー!」

倒れている空我は叫ぶ。

翌日

__2022年2月25日__

「私もその話聞いてみたかったなぁ~」

「そんな大したことないって」

カリンは好奇心旺盛な時がある。

「はぁ…」

「ひょっとして速水も?」

「あぁ…」

「マジ?」

「あぁ…」

「聞いた事あるのか?英美里の七不思議?」

「あぁ…」

「マジか!」

「あぁ…」

「なんか飽きてきたぜ」

「もう全部だろ」

「え?どんなの?どんなの?」

カリンは興味津々だ。

いや、あんまり知らない方がいいと思う。

だってそんな大した事は無いし。

「大変だ!誠心!助けてくれ!」

「え?その声は、空我!どうしたんだその傷?」

空我がなぜかと慌てていた。

いつもはクールで厳つい感じなのに、今日の空我はいつもとは違う。

「助けてくれ!俺のマイハニーが!」

「え?」

珍しく空我が誠心に頼っている。

それを見ていた速水とカリンは。

「なんであの人マイハニーって言ってるんですの?」

「あの人は不良と呼ばれている少年、仁良空我(にらくうが)と言うんだ」

「仁良空我?」

「あぁ、最近同じ不良の高梨ファムと付き合うようになったんだ」

「そうなんだ」

小声で話す。

「ちょっとちょっと!速水!お前も話聞いてあげなよ!」

「まさにヒーローだ!」

「えぇ?」

「助けてくれ!ファムが!ファムが!ファムが不良グループに攫われた!」

「えぇ!」

誠心は驚く!

「どゆこと!?」

昨日の出来事を全て話す。

「マジかよ!」

「こんな動画来たんだ!」

「動画?」

密かに持ってきた携帯を出す。

「周りの人がいるからトイレだ!」

「おう!」

2人は教室を出る。

「?」

速水とカリンはきょとんとする表情になる。

誠心と空我はトイレの中で動画を見る。

動画の中には不良グループが写っていた。

「不良はこんな事する?ナンパなのに」

(ワーッハッハッハ!)

「笑い方癖あるな」

(この女は人質だ)

「えっナンパじゃないの?」

(返して欲しければ10万円を持って来い)

「身代金やっす!」

「いや俺らにはとっては大金だ」

「まぁ確かに」

(この女は一生このまんまだぞ)



(んー!んー!)

ファムの手首が鎖で縛られ吊るされており、口にガムテープが貼られている。

「ファム!!」

(果たして身代金を出せるかな?)

動画は終了した。

「え?やっす」

「完全にバカにしてる…」

「つかあの不良グループ人質前提だったんかよ」

そういえばこれも七不思議の1つだったなぁ。

「誠心!頼む!俺じゃあ手も足も出せなかったんだ!」

「えっえ?」

こんなにも相手に懇願をする空我は初めて見た。

「ちょっと待ってよ!だいたい、俺よりも空我の方が強いじゃん!それになんで俺なんかが!」

「今のままじゃ、何時間かけて鍛えたとしてもあいつらは待ってくれない。最悪の場合、ファムが窒息死してしまうのも時間の問題だ!」

そこはちゃんと考えてるなぁ(*´・ω・`*)

「そこでだ!ヒーローであるお前なら、できるんじゃないかなって」

「いや、あれはただなぜかとそう呼ばれているだけだから!」

誠心はシャイニングカクウに覚醒する以前、なぜかと周りの人からヒーローと呼ばれていた。

ただ憧れているだけなのに。

「でも、そうすれば君はヒーローだ!」

「ややこしい事にはなりたくないよ!」

「そこをなんとか!」

「えぇ…」

いや、待てよ?

今の俺は誰にも見えない密かに戦うスーパーヒーローだぞ?

ならなんとかいけるんじゃないのか?

「しょうがないなぁ…受けて立とう!」

「マジ!?ありがとう!」

「そのかわり、こっちにも案がある」

「え?」

「俺は謎のヒーローに扮してやる」

「はぁ」

「そうすれば俺は巻き込まれずに済む」

「あぁ!」

「くれぐれも周りの人やファムにも言うなよ?」

「あぁ」

「てか、いつに行けばいいんだ?」

「昼休み!」

「え?」






















__そして昼休み__

「なんで昼休みになるんだよ!意味わかんねぇし!」

誠心はシャイニングカクウに変身してバットマシンを呼び、バイク形態に搭乗して移動する。

__ボロ倉庫__

に彼ら(不良)がいた。

「よくよき見てみたらこいつ可愛いなぁ」

ボスは吊るされているファムを眺める。

(んー!んー!)

「なんだようるさいなぁ」

「ボス!私にも触らせてください!」

「しょうがないなぁ」

取り巻きはファムの胸を触る。

てかリーダーじゃなくてボスなんだね。

(もう嫌!空我!助けて!)

「あいつ、どうせビビって来ないだろうな」

「ワッハッハッハッハッハッハー!」

「?」

謎の声に不良グループはその声はどこなのか探す。

「私の名前は、ふくしゅうマン!参上!」



「貴様!誰だ!身代金はどうした!」

「それなしで返してもらおう!」

「は?」

不良グループは何がなんだかわからない。

「とう!」

ふくしゅうマンは建物から降り、着地する。

「さぁ、ファムさんを返してもらおう!」

「誰が返すか!」

シュッ!

ふくしゅうマンの攻撃をかまし、不良達の攻撃を回避する。

(空我?)

「とりゃあ!」

ふくしゅうマンの飛び蹴りが不良に当たる。

「これでもか!」

不良達が鉄パイプで応戦する。

「うわっ!」

鉄パイプで振ってくる不良達の攻撃をふくしゅうマンは回避する。

「くらえ!」

「うわっ!」

鉄パイプがふくしゅうマンの腹部に当たる。

「いってぇ!」

でも顔じゃない事に幸いだ。

こうなったら奥の手だ!

「死ねぇ!」

「変身!」

















ふくしゅうマン、いや、誠心はシャイニングカクウに変身する。

あれ?さっきの痛みが全然しない!

ひょっとして人間の攻撃は効かない?

よっしゃあ!正当防衛だ!

「とりゃあ!」

シャイニングカクウは次々と不良グループを突き飛ばす。

「くそぉ」

その時、なんと不良グループ達とジェラサイドが分離していた。

「えっ?どうゆう事だ?」

不良達に憑依されていたジェラサイドは同じ。

ジェラマースか!

シャイニングカクウは迷いも無く必殺技の体勢をとる。

「メモリーアタック!」

シャイニングカクウの胸からエネルギー弾が出現し、それを左手で強く押し込む。

「うわぁ!」

エネルギー弾が前進し不良達にヒットする。

実はメモリーアタックは8人制限までらしい。

ちょうど8人で好都合。

そして8人のジェラマースは大爆発した。

「大丈夫か?」

ファムはいつの間にか気を失っていた。

ややこしい事にならなくてよかった。

シャイニングカクウはファムの鎖を解く。

「あれ?俺達、今まで何を?」

とりあえず大事にはならなくて済んだ?

「あっ!」

ヤバい!昼休み終わる!






















__放課後__

「空我!」

「ファム!」

感動の再会みたいだ。

2人は抱き合う。

よかったぁあの時間に合って。

ノラオルガを忘れてたぜ!

「ありがとう!助けてくれて!」

「え?」

誠心は看板?を出す。



(あぁ…なるほど)

空我は理解する。

看板?が長方形なのは気にしない。

「なんか俺、初めて人に頼られて成し遂げたのかもしれない」

誠心も大喜びだ。

「なぁ、誠心。ちょっと付き合ってくれないか?」

「え?」

後ろから急に俺を呼び出してきたので、誠心は後ろに振り向く。

「君は…」

誠心を呼んだのは一葉悠人(ひとつばゆうじん)。

「君に見てほしいものがある」

「なんで俺?」

「ヒーローだから」

「えぇ?」

どうせ敬遠してるくせに。

悠人に案内された場所は"墓"だった。

「墓?」

「あぁ…」



「神楽…?」

「神楽結衣(かぐらゆい)、俺の幼馴染だ」

悠人は付き合っていた神楽結衣の彼氏らしい。

どうやら結衣は交通事故によりこの世を去ったそうだ。

「幼馴染…」

あっそういえば

B組の教室に1つの机に花がさされている花瓶が置かれていた。

ひょっとしてあれは…

「知ってるか?」

「?」

「実は学校の七不思議にはもう1つの七不思議が存在する」

「それってもはや七不思議じゃないんじゃ…」

誠心は思った。

「この愛する人の墓にチョコを置くと亡霊が見えるらしい」

「チョコ関連多くない?」

「しかし、中々現れない。なんでだ?」

「気持ちが足りないんじゃない?」

「いや、気持ちは足りてる!」

「てかチョコどんだけあるんだよ」

チョコが30個くらい置いてあった。

「これ全部悠人が?」

「あぁ…バレンタインの日から」

「え!?まさか今日も…」

「持ってきた」

「えぇ」

本当にこれも七不思議?なのか?























翌日

__2022年2月26日__

土曜日でありながら部活動をしている日。

ちょうど終わったところ。

「なぁ俺、知らない人に呼ばれたんだけどさ」

「マジ?俺もなんだけど」

「えぇ?お前も?」

2人はこの手紙が来たのだ。



「えこれって告白?」

「いや、違うでしょ?」

「いや速水じゃないの?モテててるし」

「マジ?やったー」

「キモ」

「あぁん?」

なんやかんや夫婦喧嘩みたいに喧嘩していたら、いつの間にか教室に着いていた。

ガラガラガラ

教室の引き戸を開ける。

「佐東誠心」

「?お前は!」

彼女の名は庭月野鈴芽(にわつきのすずめ)。

「お前が憎い」

「は?」

速水は訳がわからなかった。

「なぜだ?なぜお前は未央を好む?」

実は鈴芽は未央を推している。

「え、それは…」

























__2021年の恐らく9月__

俺は2年C組がマジで嫌いだった。

担任やクラス全体も。

このクラスに嫌われるよう何度かイタズラを決行していた。

毎回教室から離れてうろちょろしている時だ。

隣のクラスの女の子に目が入った。

あれ、あの人可愛いな。

多分一目惚れだった。

なんて言うか、あの人の瞳にファッションが彼女らしい独特感を引き付けている。

そう、彼女の名は坂本未央(さかもとみお)。

最初は"きなつ"かと勘違いしていた。

それから未央と言う少女はお団子ヘアーや彼女らしいファッションなどを着ているのに誠心は目が入った。

誠心が完全に惚れたのは文化祭の時だった。

その時のあの人の格好はノースリーブワンピースでした。

その時の俺は完全に見とれていました。

体育や学年集会がある時もほぼ未央を見ていました。

それなのか、俺にとって体育や学年集会、他のクラスと合同する教科が1番好きになりました。

だけど未央のクラスは、イケメンに成績優秀に運動神経抜群の者達が集められたクラス。

従来も今後の大会もほぼ未央のクラスであるD組が総ナメしました。

二学期になって未央が後期学級委員となりました。

彼女が率いるD組を俺は見てみたかったです。

それに毎回毎回悔しみが感じていました。

そんなある日

__2021年11月11日__

「未央さん可愛いなぁ」

「またストーカーか?」

山田良太郎が誠心に話しかける。

「うるさいなぁ!奪うなよ!」

「いや、あの人既に彼氏いるよ?」

















!?
















突然の爆弾発言で慌てしまいました。

最初は信じられませんでした。

でも、いてもおかしくはないなとは思いました。

良太郎は毎回俺をいじってくるので彼の話にあまり信じられませんでしたが、他の人の話を聞き、どうやら本当でした。

しかもその彼氏さんは陸部と駅伝の神のスピードを持つ、憧れのヒーローだそうです。

その名は、柴田力也(しばたりきや)

俺はこんなの信じるか!

と思いましたが…

__11月12日__

あれは下校の時間でした。

力也が普通に校門から出るとそこに、未央の友達が待ち伏せていました。

「ねぇ未央の事どう思うの?」

とか聞いていました。

なんて答えのかはわかりませんでしたが、一様あの現場には俺もいました。

その後、未央本人がやって来て、友達と話しており、その話している最中、俺と力也も少し話していました。

その時、力也は

「決着は自分1人で決めるから。もう帰って」

と言い自分は帰りました。

その直後、後ろを振り向いてみたら



なんと、一緒に帰っていました。

実はこれ以前俺は未央の帰り道の方面で力也と帰っていたんだけど、おそらく未央の友達から「未央と〇〇どっちが好きなの?」とか聞いていました。

俺は少し驚きましたね。

やっぱ本当だったんだ…

本屋と喫茶店が融合している店の駐車場の前まで、見ていたんですけど

やっぱり仲良くあの2人は帰っていました。

あっ付き合ってたんだ…

その夜、俺は絶望し、自暴自棄になりました。

午後の6時、俺は自我を失ったのか、自殺を計らおうとしました。

その時

「ワンワン!ワンワン!」

人懐っこい野生の野良犬が俺の方にやって来て、勢いよく俺の方に飛びかかったあまりか倒れてしまう。

いつの間にか自分の手にベルトが持っていなかった。

犬からぺろぺろ滑られ

「おい、やめろ。やめろって」

俺は「やめろ」と言いながらもくすぐったいので笑い、それと同時に号泣した。

その後、話を知った善・イケメンブラザーズ達の支えも合り、なんと別れたと言う情報も知りました。

とゆうか目撃しました。

そこで俺は決めました。

6月5日に行われる修学旅行に告白しようかと。

その前に男磨きでもしようかな。























「とゆう経歴だ!」

「いやわからんわ!」

鈴芽が突っ込む。

「とにかく、私が言いたい事はただ1つ、あんたみたいな人は未央を幸せにできない。幸せにできるのは、力也だけ!」

俺のターン!

ドロー!

未央の癒しをリリース!

召喚!

ひろゆき戦法!

「私はあなたに感謝を捧げない」

「あの、ちょっといいですか?」

「は?」

「あのさっきから自分の希望を落とすのやめてもらいます?」

「え?」

「まっ誠心?」

速水は驚く。

「あなたがしている事ってリア充爆発の前の段階から爆発しようとしてるんですよ」

「えっえっ?」

「本人がそう思っていないにも関わらずにあなたが余計な事をしたら本人は迷惑すると思いますよ」

「うっ」

「あと感謝はした方がいいですよ」

「うっ」

「感謝しない人って社会に至ってあんまり好かれないんですよ。これは人を嫌う事も同様で、社会では嫌いな上司とかがいようが話さなければいけないんですよ」

「うるさい!うるさい!」

ターンエンド。

今度はそっちの出番だ。

「ふっ私はこんな事ができる」

ガラガラガラ

「?」

「しっ時雨!?」

やって来たのは時雨だ。

「僕は鈴芽さんに忠誠を誓います」

「あいつらを片付けておしまい」

「わかりました」

「時雨!?」

あいつは時雨じゃない。

ただ洗脳されてるだけだ。

なるほどあいつ洗脳能力を駆使するのか。

あれ?前に無かったっけ?

「誠心!ここは俺に任せろ!」

速水は時雨を抑える。

そこで腹パンをし気絶させる。

「速攻!?」

「フッ所詮使い物にならなかったか」

「時雨は道具じゃない!友達だ!」

「貴様が諦めなければこんな事にならなかった」

「死んではないだろ」

「…………………………」

「俺は諦めない」

「いや、諦めろ」

「ヤダ!」

「なんで!」

「未央しかいないから!未央じゃあありえないから!俺がどんなに未央と真逆でも絶対に愛してやる!力也とは違って!」

「何に!?力也の方が上位互換だ!」

「あいつの自分勝手で別れたんだよ!」

「なんだって!?」

「今度は俺が愛する番だ!」

「なんでだよ!」

「陸部と駅伝の神のスピードであろうが!ちゃんと愛する力が無ければな!」

「くぅーこうなったら!イケメンブラザーズ!」

ガラガラガラ

「今度はなんだよぉ」






























「イケメンレッド!」

「イケメンブルー!」

「イケメングリーン!」

「イケメンイエロー!」

「イケメンピンク!」

「5人揃って」

「偽戦隊!イケメンブラザーズ!」



「えぇ…」

「イケメンブラザーズ?」

「力也!いや、イケメンレッド!」

「あいつレッドなの!?」

「未央とは上手くいってるんでしょ?」

「それがぁ~別れちゃったんですよぉ~ピエピエピエピエピエピエピエピエピエピエピエピエピエピエピエピエピエピエピエ」

※一様泣いています。

「そんな泣き方する奴本当にいるんだな」
 
「え?別れたの?なんで?」

「わからないです…」

「嘘だろ…」

この前あんなにチョコを見せびらかしたのに。

いくら洗脳されてもどこか過去の未練があったか。

「マジさぁ、なんで俺ピンクなの?ふざけんな!」

ピンクの人は納得いかないそうだ。

「じゃあマゼンタと思えばいいじゃん」

誠心は応える。

「あぁ確かに!」

また名乗りをする。

「イケメンレッド!」

「イケメンブルー!」

「イケメングリーン!」

「イケメンイエロー!」

「イケメンマゼンタ!」

「偽戦隊!イケメンブラザーズ!」

(なんか違和感だな…)

誠心以外同じ反応だった。

「あんたのせいよ!」

「八つ当たりやめろ!」

誠心はさっきから突っ込む。

「悪のジェラサイド、誠心!今日こそ倒す!」

「俺はジェラサイドじゃねぇよ!」

いや待てよ?

「なぁお前ら、こんな事して虚しくないのか?」

「そんな事ない!やってて楽しいぜ!」

「嘘だ!無理すんなよ!」

"無理すんなよ"



"無理すんなよ"



"無理すんなよ"



"無理すんなよ"



"無理すんなよ"



「………………………………」

5人は涙目だ。

「うわぁああああああああああああん!」

5人は泣き出して誠心に抱きつく。

「僕達、本当はこんな仕事したくないんですぅ」

「ただ僕達は遊んでただけなのに~」

5人は泣きながらも語る。

「そうかそうか~」

誠心は5人の頭を優しく撫でる。

誠心(せいしん)だけに

「よし、じゃあみんな!これにて解散!帰った帰った!」

「やったー自由だぁー!」

「よっしゃあ!鬼ごっこしようぜ!」

「いいねぇ!」

5人は教室を去る。

「ぐっやるじゃない!」

「それほどでも」

「あいつら、子供だなぁ」

速水は思った。

「そんな、なんで!」

「やるじゃん誠心!」

「おう!」

誠心は速水にサムズアップする。

「諦めなさい!」

「どうして諦めろって言うんだ!」

「だって、あなたには未央を愛する事なんてできない!」

「うるさい!」

誠心は言う。

「俺は、あの人の愛妻家になるんだ!せっかく見つけた天使!1からあの人に話す!絶対!絶対!」

誠心は息を吸って吐く。

「未央ーーーーーーーーーーーーーー!」

誠心の姿が段々変わる。

「未央ーーーーーーーーーーーーーー!」

「未央ーーーーーーーーーーーーーー!」

誠心はシャイニングカクウに変わった。

「なぜ諦めろと言う?理由を言え!」

「フッ理由は簡単」

鈴芽はジェラサイドと分離してココンケンジに変わる。

「学校の七不思議も全て私のトリックよ」

「推しがそんな風になるはずがない!」

戦闘開始!

シャイニングカクウとココンケンジは廊下で肉弾戦を繰り広げる。

「とりゃあ!」

「シュッ!」

「せやっ!」

次第にシャイニングカクウが善戦する。

「ジェランブラスター!」

シャイニングカクウの手にジェランブラスターが出現。

「そこだ!」

シャイニングカクウは銅板レリーフを利用し、予想通り反射した事に成功する。

ちなみにエンジェルダブルレーザーだと銅板レリーフは破壊する。

「うわぁ!」

ヒット!

「てりゃあ!」

シャイニングカクウの回し蹴りをココンケンジにお見舞いする。

「フッ!残念ねぇ!でも、私を侮っちゃあ困るのよ!」

「なにぃ?」

「フッ!」

「うわぁ!」

光線銃を流す。

「どこだ!?」

(見てなさい!)

「これは、放送から!?」

校内放送用スピーカーからココンケンジの声が聞こえた。

「なんだこの曲!?」

なんか放送が!

その時、全校生徒が集まり、校庭や別々の教室に立ち止まる。

「え?」

放送からは"はなまるたいそう"が流れた。

懐かしいな。

「うわぁ!なんだこれ!」

なんと、その曲に合わせて全校生徒の人々は踊りだした。

速水も未央も時雨も日向子も。

もちろん教員も例外じゃない。

「まずい!俺もつられちゃう!」

シャイニングカクウは耳を塞ぎながらも逃げる。

逃げた先は物置の教室。

ここは唯一校内放送用スピーカーが付いていない場所。

「マジかぁ…」

誠心は昔学校の数倍くらいはある体育館で支援学級の体育祭の準備運動としてこの曲を流して踊ったのだ。

懐かしいなぁ。

教室に少人数教室に職員室、あらゆる校内の場所に人々は踊る。

「うわぁーマジかー」

地獄絵図?とは言わないでおこう。

__数分後__

やっとはなまるたいそうが終わる。

「よし、終わったか」

誠心は変身ポーズの体勢をとる。

「変身!」

おでこを左手でかざす。

「ジェランバイザー!」

右にずらしジェランバイザーを召喚しセットする。

誠心はシャイニングカクウに姿を変える。

__一方__

「よし、次は何にしようかな?」

「させるかっての!」

「?」

「エンジェルダブルレーザー!」

ココンケンジの後ろにシャイニングカクウが出現し、エンジェルダブルレーザーを召喚する。

「ぐわっ!」

見事にヒット。

「よし、来い!ライシング!」

シャイニングカクウはライシングを召喚。

「フォームチェンジ!」

そう唱える?とライシングはライシングギターにフォームチェンジした。

「よし!」

「何をするつもりだ!」

「今度は俺の音色を聞け!」

シャイニングカクウはライシングギターで魔王魂のバトルソングを弾く。

はぁ…なんなんだこの苦しみは。

お馴染みの胸の苦しさと被害妄想だ。

俺は昔ババアに手首を掴まれて説教をされた事がある。

今されたら嫌なこったよ。

周りのイケメンに乗せられて俺は置いてけぼり。

イケメンの定義はなんだ?

女子はあいつらはイケメンじゃないと言うが。

なぜかと俺はイケメンと思ってしまう。

あの時の土手の下にいた未央と他の陸部の者達が羨ましい。

それを遠くで見ている俺ってなんなんだ。

いったい…

短いけどそこまでだ。

「ぐわあああああああああああ!」

大ダメージ!

「くそぉ!」

「おい待て!逃げるな!」

ココンケンジは上空に逃げる。

「来い!ノラオルガ!バットマシン!」

2体のロボを召喚する。

「超エンジェル合体!ライオルバットバスター!」

3体のロボが1つとなる合体ロボに変形する。

「よしっ!」

「くらえ!」

光線をするも怯まない。

「早く終わらせるぜ!」

「ターゲットロック!」



「最終必殺、トリニティアタック!」

三位一体のそれぞれの技が一条へと化する。

「うわああああああああああああああ!」

ココンケンジは更にダメージを負い、大爆発した。

「決まった!不良達と推し野郎を撃破したぜ!イェイ✌️」




























「誠心!」

速水は呼ぶ。

「速水!」

「凄かったぜ!さっきのダンス!」

「なんの事だ?」

あそっか、覚えてないんだった。

「結局あれも嘘だったんだ…」

「あっ…」

一番解説をしていた英美里が落胆していた。

__2022年3月4日__

「結局俺のチョコ…」

あれから1週間経っても中々結衣は現れないのだ。

はぁ…しゃあない。

「なぁ悠人、今度ラーメン屋に行かない?新しい所があってさ」

「え?考えとくよ…」

「そっか」

誠心と速水は先に帰る。

「速水!ラーメン屋行こうぜ!」

「えっまぁ…いいけど」

「決まり!」



























「はぁ…」

「悠人」

「?」

「悠人」

「え?」

「悠人」

なんだこの声?

悠人は後ろに振り向く。

「悠人!」

「その声は、結衣!」

「悠人、私の事ずっと思ってくれてありがとう。嬉しい」

「結衣…」

悠人は結衣に近寄る。

「結衣…好きだよ…」

「私も…」

「結衣…」

「悠人…」

2人は近寄る。

その内お互いの唇が当たっていた…
























その内に結衣は消滅する…
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